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2005/07/29
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カテゴリ: 京極夏彦
何回かに分けて,

京極夏彦の「百鬼夜行-陰」と多田克己の「百鬼解読」

に出てくる妖怪を扱ってみたいと思う。

京極夏彦の「百鬼夜行(陰)」は「姑獲鳥の夏」を始めとする彼の長編のサイドストーリー( 番外編なのか長編の一部なのか手元に長編がないのが不明-誰かがコメントで教えてください- )。
全10夜(話)の各掌編の前に「画図百鬼夜行シリーズ」をかいた江戸時代の「妖怪博物絵師」鳥山石燕の絵と文がある。
また,小さい方形の扉絵は京極夏彦自身によるものである。

多田克巳の「百鬼解読」は, 日々のあぶく(kiyu25さん) の日記を見て読みたくなった本。
妖怪の誕生,鳥山石燕についての記述から始まり,42の妖怪についての解説文があり,各解説の後ろに京極夏彦描く妖怪のイラストがある。毛筆と思われる妖怪名の横にある印を「御祓済」と読むことは,kiyu25さんの日記を読んで気づいた。

京極・多田(多々良先生のモデルといわれる)が友人で,講談社ノベルス (なんでズじゃない?!) からの発行も2か月しか違わないとあって,両者は密接にリンクしている。

ということで,今回は,両方の本をからめながら書いてみることにする。

「百鬼夜行」は「妖怪小説」ということで,謎解きの要素はあまりないが,今回は結論の部分を含めて書いてしまうつもりなので,ネタバレが嫌な場合は,読むのをここで中止してください。

「妖怪尽くし」


小袖 (こそで) の手

石燕の画はきれいな着物から,細い手がにょっと伸びている様が不気味。碁盤といい鶴亀の燭台といい,ぜいたくな品がそばに置いてあることがわびしさ,むなしさを誘う。
「解読」によると,死んだ遊女の無念が小袖から手を出させたという。

「夜行」扉絵は箪笥から2つの手が出ている。左手が人を招くようにしているのに対し,右手が引きだしをそっとつかんでいるのが,妖怪の内気さを表しているようにも思える。

昭和27年8月31日夕暮れ,杉浦隆夫が大声を上げて家を飛び出すまでの話である。
子どもの手におびえた元教師の杉浦は,妻に去られ,隣家を覗くようになる。首をしめられるところを見られた隣家の娘柚木加奈子は,杉浦失踪の半月前駅のホームから突き落とされて死んだらしい。
立ち直りかけたと思っていた所に,加奈子の死を知らされ,決定的な打撃を受けてしまうところに怖さがあった。

京極イラストの小袖の手は,華やかな着物を着て両手を伸ばし,まるで踊っているかのようである。
妖怪尽くしの「小袖の手」(イラスト)
06/09/01の日記 (「魍魎の匣」のサイドストーリーとして), 06/09/01の日記 (「絡新婦の理」のサイドストーリーとして)

文車妖妃 (ふぐるまようび)

石燕の絵には長い手紙をつかむ妖妃と,手紙そのものが化けた小妖怪がかかれている。
「解読」によると,妖妃は情熱で胸をいっぱいに膨らませ,胸部が玉手箱となってついにはちきれたとのこと。
しかし,この妖妃は実に強そうである。したたかなおばさんというイメージをもつのは自分だけだろうか?

「夜行」扉絵は髪を振り乱しかけてはいるが,きりっとした妖。手紙に速達印を押してあるのが笑えるが,京極本人の怯えを表しているのだろうか?

昭和25年の晩秋,10センチ程の小さな女(実在しない)から一通の恋文をもらった私(久遠寺涼子,25)が弾けて消えるまでの話である。
小さい時から病弱で外に出ることのなかった私は,双子のようによく似た妹(梗子)を好きで,かつ恨み,憧れるが妹の結婚そして医師見習内藤の言動を機に(あるいはもっと前,少女が女性になったときに)バランスが崩れる。
「私」によってかかれた形で,事実関係が読めない部分がもどかしくも不気味である。

京極イラストの妖妃は口元を開け,横目使いでどこか愛嬌がある。手紙を読むよりも,とっとと男のもとに行きたいという雰囲気さえ感じられる。石燕画が中国の妃を思わせるとすれば,こちらはちょっと下品な日本の姫を思わせる。
妖怪尽くしの「文車妖妃」(イラスト)
06/08/29の日記 (「姑獲鳥の夏」サイドストーリーとして)


なお,全体のもととなる鳥山石燕の「画図百鬼夜行全画集」について, のぽねこミステリ館(のぽねこさん) が記事を書いていらっしゃるので,ぜひ,そちらもごらんください。

その2 その3 その4 に続きます。

時代,場所,登場人物などをフリーページの 京極夏彦メモ(百鬼夜行-陰) に簡単にまとめてありますので,ごらんください。
京極夏彦の他作品についての日記は,フリーページ  読了本(日本)  (京極夏彦)からごらんください。



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Last updated  2007/01/18 06:06:53 PM
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