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2007年02月15日

みんなで暮らそう・大家族制への回帰

テーマ：どんなテレビを見ました？(79672)

カテゴリ：社会系エッセイ

孫育て をする祖父母たちだった。

世の中は不景気だし、女性の社会進出は進む一方だし、保育園に預けても、夕方五時には引き取りに行かなければならないし。というわけで、子供の世話は自分たちの親に頼むしかない。

かつて、社員をいろいろと転勤させたり、会社に都合よく働かせるために、核家族化が推進されて、家族という中から祖父母ははずされて、夫婦と子供と四人くらいで暮らし、妻は夫を助けるために主婦として家にいて、という社会的常識が作り上げられた。けれど、実際に大家族をばらしてみると、子育てはとても妻一人で出来るものではなくて、困った妻たちは唯一頼れる夫を家庭に引き込むしかなかった。男性の育児休暇制なども法制化されたけれど、企業にすればこんなはずじゃなかったのにと思ったはずだ。社員を使いやすくするために大家族を解体したはずなのに。家族側にしても、夫に育児休暇をとってもらっても限度はあるし、やっぱり稼いでもらわないと困る。

そうそう夫も当てに出来ないし、そうなるとあとは自分たちの親しかいない。一世代前だと親は田舎に住んでいたから無理だったけど、今の世代はもう親も東京にいるから、近くに住むようにしたり、同居したりすると、子供の世話を頼みやすい。

そんな風にして子供の世話が祖父母たちに任されるようになっていっているということは、要するに夫婦と子供だけの家族なんてやっぱり無理があって、子育てするには大家族の方が楽だし都合がいい。老親の介護をするのにだって一緒に住んでいないとできない。

そういうわけで昔みたいに大家族で暮らすような生活スタイルに戻ったほうがいいんじゃないかと思うし、戻りつつありそうだと思う。

その上で大家族が一緒に暮らす上でそれを阻むものが今の法制度かもしれない。

何しろ大家族で住むには大きな家が要るけれど、家を大きくすると、税金もいっぱいかかる。

大人数で住んでいるのなら、大きな家であっても固定資産税を安くしたり、今住んでいてこれからも住むのなら、相続税も安くしたりしてほしいと思う。

大きくなるほど税金も高くなるけど、一人当たりで考えたり、大きな家に大人数で住むほうが、一人一人別に住むよりよっぽど効率もいいし、環境にもいいし、食費も安く済むし、保育所や、老人施設も少なくてすむのに。

もちろんそういうときの負担を主婦一人におわせてきたために崩壊したのが以前の大家族制なんだけど。

大家族で暮らしていない私には大家族ゆえの大変さはわからない。けれど、夫婦二人だけでの子育てもそれはそれで大変だった。夜中に下の子供が熱を出したりして医者に連れて行こうと思えば、眠っている上の子もつれていくしかない。上の子の行事には常に下の子供を突き合せなければならない。雨が降ろうが槍が降ろうが。
常に子連れでなければ外に出られなかったし、常に子供の相手をしたり、面倒を見たり、話し相手したり、それが私一人だけだと大変だし、子供の方でも飽きてくるのだから。そういう意味で同居していれば、祖父母に話し相手をしてもらうだけでも子育ては楽になるんだけど。
たまたま私は両親の家の近くに暮らしていたからいろいろと手伝ってもらえたけれど、実際みんな綱渡りで子育てしてると思う。

大家族のメリットだってあるし、これからはだんだん戻っていく可能性だってあるんじゃないかとも思う。