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前回に引き続き、株式投資と責任について。
(前回の日記)
・株式投資と責任(その1)
前回は、
「責任」という言葉には、役割・地位のような意味、善悪に関係するような意味、負担に関するような意味が混在していて誤解が生じやすいので注意が必要ということ。
責任のうち、「株主責任」とは、金銭的な負担面の意味しかない。
会社の負債に対して、出資した金額の範囲内での有限責任。借りたお金は出資を受けたお金に優先して弁済されるので、借金が返せない事態になった場合には出資したお金は戻らない覚悟が必要。
といったことを書いた。
今回は、個人の資産運用において、株式投資で得をしたり損をしたりするようなときの「責任」について、思うところを書いてみたい。
1.制度のうえではどうなっているのか
言わずもがなの話ではあるけど、
制度のうえでは、
投資の決断をする責任者も自分自身、
うまくいって得をするのも失敗して損をする(結果の責任を引き受ける)のも自分自身、
誰も損失の穴埋めはしてくれないし、儲けても誰かに分ける必要も無い。
2.投資に対する姿勢として
上記は、当たり前で、身も蓋もない話なのだけど、
それでも、実際のところ投資の判断を他者に依存するようなメンタリティで溢れている。
ここから後は、私の個人的な感覚。
一番要注意なのは、証券会社の担当者との関係。
かつては、推奨銘柄を投資家に薦めるのが証券会社の担当者の仕事。それに従って売買する投資家も多かった。
〇〇株で儲けたのは、証券会社担当者のおかげ。
つぎに、△△銘柄で損をしたのも、証券会社担当者のせい。
損したじゃないかと担当者に文句を言ったら、担当者が今度は間違いないからと××銘柄を薦めきたので買ってみた。
とかの繰り返し。
失敗の責任は証券会社の担当者にあるとのメンタリティ。
今でも、推奨銘柄が推奨の投資信託とか仕組み債に置き換わっただけで、同じような投資行動の人が(私の身近な範囲で見ても)かなりいる。
証券会社担当者にしても、客を儲けさせてやった、とかそんな感覚の人も多かったように思う。
でも、結果的に儲けたり損をしたりの責任は投資家に降りかかってくるし、
なにより、証券会社担当者と投資家の利益は相反することも多い。特に、最近は、投資信託とか仕組み債とか証券会社の利益の厚い商品しか基本的に薦めない担当者が大半。
判断を証券会社担当者に頼り、損の責任は証券会社担当者にあると考えているようでは、鴨ねぎ状態。
「自分の資産運用は、自分の損得。自分でよく考えて自分で決断するのが当然。損をしても自分の決断の結果」といったようなメンタリティでいたほうが良い判断ができる可能性が高いように思う。
ブログとか、掲示板などに関しては、悪質な書き手でなければ利益が相反することは無いかもしれないが、心構えは基本的に同じ。
「自分の資産運用は、自分の損得。自分でよく考えて自分で決断するのが当然。損をしても自分の決断の結果」と心がけるほうが投資家として成長できるだろう。(まれに、誰に乗るべきかを見極める能力を磨いて成功する人がいるかもしれないが、そういう人はそういう人なりに自分の責任で判断して結果を受け入れているのだろうと思う。)
・損をしたのは推奨者のせい、得をしたのは推奨者のおかげ。 → ×
・損をしたのは推奨者のせい、得をしたのは自分の判断のおかげ。 → ×
・損をしたのは自分の判断のせい、得をしたのは推奨者のおかで。 → ×
上記は、全部おかしい。
・ 損をしたのは自分の判断のせい、得をしたのは自分の判断のおかげ。
→ 〇
こういうメンタリティでありたいと私は思う。
ブログの書き手としても、自分の取り上げた銘柄で誰かが儲けてもそれはそれはその方の判断の結果。逆に損をしてもその方の判断の結果。
そういう感覚で、お付き合いいただけるとありがたい。
そういうことで、私の日記の末尾には、以下のような一文を入れている。
※投資は、損しても得しても自己責任で!
優待と貸株ーインデックス運用を超えるた… Feb 17, 2019
レバレッジを掛けるーインデックス運用を… Feb 3, 2019
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