偏屈たぬきのへそまがり投資日記

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borokabu@ Re:デルソーレ(その2)(09/07) 偏屈たぬきさん 出来ましたらまた復活して…
borokabu@ 更新されておりませんね 久し振りにブログを開きましたが1年近く…
のぶちゃん@ Re:FPGを少しだけ買ってみた(05/29)  たしかに、どの株もそうかもしれません…
伊藤 弘@ Re:売却代金で株が買えない!-楽天証券の超絶改悪(09/29) まったく、同感です。 クロス取引は、有…
ぼっちゃん@ Re[2]:配当落調整金で儲ける?儲からない?(07/20) kkkさん、読者ですさんへ 下記のブログが…

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Feb 9, 2015
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カテゴリ: 倒産・再生
 低位株好きの血が騒ぐためか、ついついスカイマーク株の動きが気になってしまう。

 とはいっても、上場廃止決定済みで、”債務超過・100%減資・既存株は無価値”が既定路線なので、30円前後の今の株価で参入しても壮絶なマイナスサムゲームだと思われ、ただただ株価の推移を観察しているだけなのだけど、

 なんと、2月6日夜間のPTSでは、引け間際に株価が急騰。

スカイマークPTS.png

 どうやら、 2月5日にスカイマーク社とスポンサー契約を締結したインテグラル の佐山展生代表が、テレビ東京ワールドビジネスサテライトに登場したことが材料視された模様。


 今回は、佐山氏の発言内容と照らしつつ、今後予定される民事再生法の手続き・ルールをひも解いてみたい。


1.インテグラル佐山氏の発言内容

 何事が起きたかと録画を確認してみると、スカイマーク再建とインテグラル社の利益確保について自信満々に語っている。

(佐山氏のインタビュー)
  ・インテグラルはこれまで投資で負けは無い。
  ・リスクを取ってスカイマークに融資する。どっぷりやる。勝算はある。
 (ナレーション)
  ・90億円の融資は、今後株に変わる。株を売却してリターンを得る構え。
 (佐山氏のインタビュー)
  ・ファンド(インテグラル)の利益優先で売却先は決めない。最優先は残る人たち(従業員)がありがとうといってくれる売り先。
  ・リターンは大きい。皆さん聞いたらびっくりするぐらい。リスクを取るので。
 (インタビュアーがスタジオで)
  ・1500億円ぐらい債務があるが数ヶ月で解決して、1年ぐらいで経営を軌道に乗せるとのこと。



 それから、日経新聞社にもインタビュー記事が載っており参考になる。

〇インテグラル代表「月内に共同スポンサーめど」 (日経新聞)

・「我々は大きなリスクをとって支援を決めた。6月にも民事再生の計画案が承認された後に、融資を株式に振り替える。他社の出資を拒むものではないが、我々が引き受けたリスクの大きさにかんがみて、出資比率は過半を維持したい」



2.民事再生法の手続き・ルール

 あらためて調べてみると、大まかな流れは、

  民事再生手続き開始
    ↓
  債権の届出
  財産価額の評定(財産目録・貸借対照表)
    ↓
  再生計画案の提出
  再生計画案の決議


 債権の種類は、

  再生債権(再生手続開始前の債権)
  共益債権(会社の業務に必要な再生手続開始後の債権)
  一般優先債権(税金や労働債権など)
  など  

  このうち、共益債権や一般優先債権が優先されていて、再生計画を待たずに随時弁済可能。

  再生債権は、再生計画策定後に弁済(弁済率が低い場合が多い。)

  ちなみに、インテグラル社の貸付は共益債権。既存株は再生債権よりさらに後回し。

  つまり、優先順位は、
共益債権(インテグラルの債権)>再生債権>既存株


 再生計画案の決議は、

  再生債権者の過半数の同意
同意者の再生債権額が全体の半額以上

  の2つの要件が必要

  ちなみに、 債務超過の場合、再生計画案に既存株の100%減資を盛り込むことが可能。

  今回の場合、
再生計画案の作成にはインテグラル社の意向が反映され
   決議には、(エアバス社の再生債権が突出しているため)エアバス社の同意が不可欠。


で、この両者のぎりぎりのせめぎあいで、再生債権の弁済率等が決まっていくのだけど、再生計画に既存株の100%減資を盛り込むことについては両者の利害が一致するはず。(既存株の権利を残すことはインテグラルや今後のスポンサーにとっては明らかに損だし、インテグラル等の損は弁済率の低下にもつながる。)



3.インテグラル佐山氏の発言の意味

 インテグラルの債権の株式化について、既存株主も助かるのではと期待する方もいるかもしれないが、上記で見てきたように、再生計画の作り手(佐山氏側)も議決権者(エアバス側)ともメリットが無い。

 では、今後どんな風にになっていくのか

 ポイントとなるのは、日経新聞社のインタビューに答えた以下の部分。   

「6月にも民事再生の計画案が承認された後に、融資を株式に振り替える。」


 ようするに、”債務超過・100%減資・既存株は無価値”が既定路線であることには変わりなく、

・再生計画にて既存株を100%減資
    ↓
  ・インテグラル社の債権を株式に転換して新規の普通株式を取得


 という手順が想定される。



4.感想など

 私もバクチの札系の株は嫌いではない(というかむしろ好き)だけど、今のスカイマークは明らかに高度が高すぎる。

 マネーゲームにルールを誤解した人が巻き込まれているのではないかとちょっと老婆心。。。



※投資は、損しても得しても自己責任で!





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Last updated  Feb 9, 2015 12:27:05 AM
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