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次女から、恐ろしい情報がもたらされた。 宇宙戦艦ヤマトの”実写版”が、キムタク主演で製作・公開されるというのだ! 先日、アニメ版の新作を期待する旨の記事は書いたが、実写版なんて、まったく 想像すら出来なかった。 恐ろしいことに、古代:キムタク 雪:沢尻エリカ 沖田艦長:西田敏行 という キャストに関する情報まで、あちこちで流れている。 「CGによる戦闘シーンよりも人間ドラマを中心に描く」とコンセプトも報道されたが、 「勘弁してくれよ~」というのが、本音である。 主演二人は論外として、大好きな西田敏行でも、沖田艦長はないだろ~。 口の悪いサイトでは「ジャニーズの原作レイプ」と酷評されているが、これが一番 しっくりくる。 私は、「ジャニーズのテロ行為」と捉えている。 まあ、特定のファンのみに公開される舞台などでやる分には目を瞑るが、映画として 劇場で堂々公開されてはたまったものではない。 スタトレの新作では、しっかりとオールドファンへの気遣いが見られ、新しい歴史を 素直に見守る気にもなれたが、今回の件は、正反対、最悪のケースだ。 「ヤッターマン」と「ヤマト」では、ファンの思いの「質」が違うと思うのだが。。。
2009/07/14
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子供の成長で何が嬉しいと言って、価値観が共有できた時だ。 まだまともに喋れない頃、それでも、同じTV番組やディズニーのドタバタアニメを 観て一緒に笑った時のことは、三人それぞれについて憶えている。 でも、可愛かった現在高校生の長女とは、現在、絶交中である(笑) もちろん、80%は私の頑固さが原因なのだが、いつかは妻になり母になる可能性 のある女の子は、精神的にタフでなければならない。 故に、いい歳になった娘を甘やかすわけにはいかない。 さて、末っ子。 先日来、J・ベルヌの海底二万里を読んでいた。 なんとも嬉しかったのは、この物語は、私が最初に読んだ本格的な小説の1冊でも あったからだ。 買ってもらった書店まで覚えているが、「海底二万里」「地底旅行」(共にベルヌ)、 そして「月は地獄だ!」(J・W・キャンベル)の三冊が、私の読書歴における事実上 のスタートだったと思っている。 同じ本を何度も何度も読んだものである。 果たして、末っ子は当時の私が酔ったノーチラス号の航海に、頭の中でどのような 光景を思い浮かべてくれるのだろう? 散々、頭の中で想像していた光景だが、後年、ディズニーで製作された映画を見た時、 随分と違和感を感じたことを憶えている。 (今では好きな映画となっているのだが) 映画のDVDはあるので、末っ子にも私と同様の違和感を感じてもらえると嬉しいのだが。 その違和感が大きいほど、末っ子の想像力が成長している証だと思う。
2009/07/02
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劇場に行こうと思ったのだが、例によってDVD鑑賞となった。 最寄り駅の再開発で映画館が出来るという話があり、それまではホンの5分、 電車に乗るのが面倒で、なかなか劇場に足を運べない。 ☆252 よく歩く新橋の地下街が、あんなことになってしまうとは!(笑) 実際、東京の怖さを改めて思い知らされた。 しかし、劇場で公開するレベルの作品ではないように思った。 ☆K-20 小学生の頃、夢中になって読んだ少年探偵団シリーズ。 TVスポットでは時代的に「アレ?」と思わせる設定もあったのだが、いざ観てみると、 その時代設定に得心。 本筋そのものよりも、この条件下での時代がどうなっているのか?という点、 非常に興味深い。シリーズ化に期待したいところだ。 オールドファンには懐かしい、原作をにおわせるポイントもしっかり盛り込まれており、 先日のスタトレもそうだったが、最近の映画は本当にソツがない。 二十面相といえば・・・夏木陽介主演の「明智探偵事務所」というしみじみとした、 が、随分としっかり明智、二十面相らの人間が描かれた、原作とはちょっとかけ離れ ながらも、非常に印象的なドラマがあった。 成長して、江戸川乱歩の他の作品を読みながらも、子供心をときめかせた二十面相は 登場してくれるだけでワクワクする。
2009/06/30
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渡辺 謙 主演の平塚八兵衛の刑事生活を描いた、二夜連続ドラマ。 我々の世代には、漫画でこの物語(の一部)を読んだ方も多いと思う。 数日に分けて、録画したものをじっくりと観たのだが、見応えのあるドラマだった。 もちろん、本筋の平塚氏の生きざまが主旋律なのだろうが、作り手の狙いは、 戦後~昭和50年代までの今思えばかなり短い期間に、日本が復興・経済発展し、 人の心のありようが変わっていく様を描くことだったようだ。 力の入った当時を復刻したセット(一部小道具に???とは思ったが)は、その 目的を充分に果たしたと思う。 俳優陣は、まさにオールキャストといった感じで、やや辟易してしまったが。 若い頃所属していた団体の長と、交友あった方が「平沢貞通を救う会」に参加し いたこともあり、「帝銀事件」に関しては、冤罪ではないかと個人的には思っている。 ともあれ、あの高度成長期の頃、私の記憶にも残っている幾人かの「プロ」を彷彿 させてくれる刑事の生き様に、気合を入れてもらった。
2009/06/23
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DVDで連夜鑑賞したのだが、2部作目はきっちり見たくて、翌日、休暇をつかって 観てしまった。 いい歳をして・・・と思うのだが、ときどき、集中して読みたい本や、観たい映画などが あるときは、スケジュールさえ問題なければ、私は平気で休んでしまう。 プロジェクトが主体の仕事なので、その辺りは融通が効き、ありがたいが、反面、 「3ヶ月休みなし」なんて時期もあり、そんなときは、本も読めない。 チェ・ゲバラについては、高校時代に読んだ「チェ・ゲバラ日記」という文庫本から 始まり、それなりの知識は持っていたと思う。 イデオロギーなどは全く無縁の視点で、ひとりの男の生き様を魅せてもらうつもりで、 ドキュメンタリーを見るような気持で鑑賞した。 非常に表現が抑制された、作り手の思い上がりが全くない、素晴らしい作品だった。 誰の側に立つでもなく、淡々と、ゲバラの短いが、志ある人生が描かれるが、2部作 併せて、4時間以上の長さを感じさせない、臨場感もあった。 「う~ん」とうならされるでもなく、観終わったあとに、じわじわと自分の来し方などを それとなく想起させられるような、怖い作品でもあった。 この作品を、高校時代に観たら?大学時代だったら?結婚前だったら?などと、 ”志”の揺らぎを試される、リトマス試験紙のような作品でもあったと思う。
2009/06/17
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ブリタニー・マーフィーと西田敏行共演の作品。 どうせまた、「適当に日本的な外国映画」だろうと思って観たのだが、なかなか しみじみとした映画だった。 「ブラックレイン」で呆れさせられた日本描写とはかなりレベルの違うディティール、 それでも、ちょっと「ん?」というところは多かったのだが、それでも違和感はかなり 少なくなり、安心して観ることができた。 西田敏行を最初にいいな~と思ったのは、田宮次郎主演の「白い滑走路」という パイロット描いたドラマでの、ハイジャッカー役立った。 そして、学生時代にみた「寂しいのはお前だけじゃない」というドラマで、何とも 味のある役者だと、心底思った。 残念ながら、「釣りバカ」シリーズなどは、おどけ過ぎていてあまり好きではないが、 今回の「ハリウッドデビュー」は、世上、どんな評価を得たのかは気になるところだ。 B級映画万歳!といったら、失礼だろうか。
2009/06/02
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随分昔に観た映画なので、一応押さえておきたかった。 旧作の記憶はほとんどなく、新しい映画のような気持で観たが、SFXの迫力は あるものの、起伏のない展開と、キアヌ・リーブスのノッペリとした演技(役柄上 仕方ないのだが)がいまひとつだった。 古典のリメイクは増える一方だが、よくプロットを分析して、SFX以外のストーリーで 観客を惹きつけないと、膨大に生まれるコンテンツの中に埋没してしまう。 ビジネスと割り切ればそれでいいのだろうが、せっかく巨額の制作費と、多くの 才能をつぎ込むのならば、我々観客の記憶に残る映画を作って欲しいものだ。
2009/05/31
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ここ数年かけて、やっと読了。 全19巻(文庫版)は、さすがに読み応えがあった。 私にとって水滸伝は、1973年頃の中村敦夫主演のTV版。 日中国交正常化に当てた企画だったと思うが、小学校6年の修学旅行先でまで 観ていたことを記憶していた。 原田大二郎演じる花栄などが格好良かった! で、このドラマは108人の英傑が揃うところで終了。 「えっ?」と思っていたところで、いきつけ(当時、書店通いが大好きだった)の書店で、 横山光輝版のマンガ版を発見。 読み進めると、せっかく集まった英傑達が、バンバン討死にしてしまう! 「滅びの美学」がしっかり刷り込まれた作品でありました。 時は流れ、40代になり、若い頃は全く評価もしていなかった、北方謙三が、 大好きな土方歳三を描いた、「黒龍の柩」を読み、北方氏の筆力に驚き、続いて 読んだ「三国志」も、私の中では、吉川英治版よりも面白かった・・・というより、 ワクワクしながら読めた。 そして水滸伝を読み始めたのだが、それぞれの人物への作者の思いれがすんなりと 読み手の心にも伝播され、思いっきり感情移入して楽しむことが出来た。 出張時にも持っていったが、恥ずかしながら新幹線の車中や、飛行機内で涙腺が ゆるんでしまったことも度々であった。 読了した時の虚脱感を埋めてくれるかのように、既に続編の「楊令伝」が9巻も刊行 されている。 作品自体の素晴らしさとともに、北方謙三という作家の「成長」に対して、嫉妬すら 覚え、「負けてはいられない」と気合を入れられたような気もした。
2009/05/30
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本日から公開された待望の劇場版最新作。 カミサンと次女と三人で、最寄りのシネプレックスで鑑賞。 多くいるはずのファンに敬意を表し、ネタバレなしで感想を述べたいところだが・・・。 迫力満点の映画で非常に面白かったのだが・・・内容をまだ消化しきれないでいる。 この作品を素直に受け入れるのには、しばらく時間がかかりそうである。
2009/05/29
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宇宙戦艦ヤマトがフルCG・劇場版で26年ぶりに復活するとのこと。 今朝、やじうまプラスで映像を見たのち、通勤中にニッポン放送で情報を得たのだが、 古代も38歳となるらしい。 先日、パチンコの宣伝で以前のヤマトのリメイク映像を見て、大いに盛り上がったもの だが、新作となると、さすがに嬉しい。 松本零士氏の劇画版・新ヤマトよりも、以前のヤマトの流れを汲んでくれた新作の方が 感情移入しやすい。 ニッポン放送では、「水惑星アクエリアスから地球を救って、ヤマトは自沈したのでは?」 と、疑問を持たれていたが、まあ、何かこじつけてくれればいいのだ(笑) ついでに沖田艦長も、また生き返ってくれてもいいな。 ”ヤマト完結編”は、過去作使い回しのシーンも多く、終盤、意味のない古代と雪の 濡れ場には爆笑すらしてしまった。 ということで、原作、TVシリーズ初回放送からのファンとしては、出来れば、オリジナル のリメイクから始めて欲しいものである。 私がPSを買うきっかけともなった、ゲーム版「宇宙戦艦ヤマト・遥かなるイスカンダル」 以降、ゲームでは、名場面の最新CGでのリメイクを観ることは出来たが、やはり、 作品を通じてのリメイクを切望してしまう。 裁判沙汰まで招いた、商業主義にどっぷり穢されてしまったヤマトであるが、今回の 新作で、立ち直って欲しいものである。
2009/05/19
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この日、カミサンと子供たちは、千葉県の私の実家に遊びに行くことになっていた。 が、朝、末っ子が熱を出し、ちょっとした騒ぎになった。 普段は我慢強い奴だが、耳下腺が腫れあがり、痛みに呻いていた。 留守番するように促したのだが、「行かなくっちゃ」と泣く(笑) 私の「名代」として実家を訪ねてくれようとする責任感の強さに、感謝しつつも、 見るからに弱っている末っ子を見ると、心配にもなった。 解熱剤を飲ませると、30分で元気になり、録画しておいたこの映画のDVDを、 出かけるまで一緒に観た。 例によって、地球上を我が物顔で蹂躙する人間の傲慢さを描いているようだったが、 きめ細かいストーリーで、「もののけ姫」などより、遥かに素直に観ることができた。 60年代の西部劇に出てくるような、過去を引きずった犬(オッサン)もなかなか渋く、 時間つぶしのつもりが、気がつけば真剣に見入ってしまった。 終盤、悲劇的な方向に流れていくストーリーにハラハラしながら観ていたが、意外や、 ハッピー(?)エンドだったのは良かった良かった。 淡々と描かれる夏休みの日常と、登場人物の控えめなやさしさが、何とも良い 後味を残してくれた。 途中、康一とクゥが、他の河童を探して、遠野を旅するシーンで、映画「いちご白書」で BGMに使われていた”Helpless”という曲が使われていた(パクリ?)と思うのだが、 エンドロールなどにも出てこない。 この曲、中学時代何度聞いたか・・・サントラLPは今でもある。 調べてみると、監督の原 恵一氏が、「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国 の逆襲」「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」の監督だったこと、そして、 我々と同年代であることを考えるとこのシーンとBGMは、至極しっくりくるのである。 末っ子が観ようとしなければ、もしかしたら見逃したかも知れない。感謝。
2009/05/05
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1973年放映の、幻の名作が時代劇専門チャンネルについに登場! 本当にありがたいCS局である。 この作品は、子供の頃に家族で見ていたのだが、新撰組というよりも、 鶴田浩二演じる近藤勇をドンと中心に据えた、鶴田浩二のドラマである(笑) 記憶が曖昧で、「かなり脚色してたはず」と思っていたのだが、数話見た現在、 基本的な史実は押さえた上で、ドラマ性を増しているようなつくりで、まったく 違和感はなく、それどころか、とんでもない名作であったと思い始めている。 とにかく、鶴田浩二がかっこいい。この時期、NHKで放映された「男たちの旅路」 の吉岡指令補が、そのまま新撰組の局長になったようなリーダーぶり。 「男気」がプンプンと匂ってくるような台詞の数々に、素直に浸ってしまう。 脇を固める隊士たちには、土方歳三には、このドラマの2年ほど前に、 「燃えよ剣」で土方を演じた栗塚旭ほか、「燃えよ剣」「新撰組血風録」に出演 したメンバーも、しっかり出演し、楽しませてくれている。 敵役にも、現在演出家の「蜷川幸雄」などが出演しており、日本のテレビ ドラマ史を覗う意味でも、貴重な作品だと思う。 このドラマは、近藤の最後まで描いてはいなかったと記憶しているのだが、 どういう終わり方をするのか、まさか鶴田浩二が首を刎ねられることもあるまい などと思いながら、毎日、楽しみにしている。
2009/04/17
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結局、劇場へは行けず、これまたDVDでの鑑賞となった。 三国志ファンとして見ても、不満のない程度の脚色で収まっており、実写映像では 過去のどの作品でも不満だった、戦闘シーンが非常に迫力ある演出で再現され、 それだけで満足してしまった。 劉備・関羽・張飛は風貌も地味ながら、史実相当にやや老けている点は良かった。 ゲームでも人気度の高い趙雲は、今回も格好良すぎて、やはり三国志ファンの 末っ子と、歓声を上げてしまった(笑) どこかで見たと思ったら、趙雲を演じた役者は、中国電視台製作の「項羽と劉邦」で 項羽を演じた人だ。 項羽役も非常に良かった記憶があるが、今回も、「実直な武辺者」を好演している。 PART2も是非観たいものだ。
2009/04/07
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黒部第四ダムの話は、小学校高学年の頃に図書室で借りたドキュメンタリーで 読み、子供心に感動したことを覚えている。 淡々としたドキュメンタリーは、小説や石原プロが製作した映画よりも、遥かに 私の心に染みたことを覚えている。 今回のリメイクは、あまり期待しないで見たのだが、前半は工事に着工するまでの 一企業の努力が比較的きめ細かく描かれており、中村敦夫などの渋めの俳優陣が 中心で、なかなか見応えがあった。 工事車両なども、懐かしいトラックなどが揃えられ、それなりに手間をかけて製作 されている点、期待が持てる。 いまでは、「悪玉」(勤務している方、すみません!)として新聞を騒がせる大手 ゼネコンの実名もバンバン登場し、隔世の感を禁じ得ない。 まさか、米国の「ニューディール政策」を連想させようとうものではないとは思うが、 この時期にこの題材ということは、国威発揚を狙っているようにも思える(笑) 「海峡」も若い頃、感動した作品だったが、こういう”大工事モノ”には簡単に 引き込まれてしまう単純さは失いたくないと思える。 関連のある業界で仕事をしている身としては、突っ込みどころも多々あるのだが、 こういうときは子供のような素直な気持ちで見たいものである。 それにしても、香取君が戦争帰りには、どうしても見えないのだが・・・(笑)
2009/03/22
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「武田信玄」(1988年NHK)の再放送を観てるのだが、面白い。 新田次郎の原作も良かったのだろうか、全般にベタベタした最近の大河のような 人間関係を控えめに、それぞれの武将の「思い」をじっくりと描く半面、その最後も 極めて淡々と描いている点に魅かれている。 当時は、社会人になって数年、じっくり大河を観る余裕がなかった頃で、時々、何かの ついでに観ていたので、自分の中で評価が低かった。 遅まきながら調べてみると、大河ドラマ歴代2位の視聴率だったらしい。 最初は期待していた「天地人」は、製作費削減のためか、何ともチープなドラマに 堕ちつつあるが、変に時代に迎合せず、もっと骨太のドラマがあって欲しい。 「いのち燃ゆ」(1981年NHK大阪) 水曜日の夜に放映されていたドラマだ。 ビクトル・ユーゴーの「レ・ミゼラブル」を原に、舞台を江戸末期に置き換えたドラマ なのだが、これが妙に面白い。 レ・ミゼラブルは、子供の頃に読んだきりで、数年前、海外TV映画化されたものを PCに落として、出張時に観て、改めて内容の深さに感じ入ったのだが、そのドラマ、 設定は全く異なるにも関わらず、物凄く考えさせられる台詞が多い。 40代も後半になると、頭も固くなり、また、人の道を説いてくれる師もそうそういる わけではない。 たかがTVなどと思わず、真剣に観ることのできる単純さは、無くしたくないものだ。
2009/03/18
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直江兼次の幼少時代(与六)のあまりに可愛らしい演技に、かなりの期待を持って 観はじめた大河ドラマだが、ここ数回、あまりにコストダウンというか、手抜きの多い つくりに、やや引き気味であるのも事実である。 親方日の丸らしい、えげつないチープな画面の連発に、だんだん腹が立ってきた。 小さなスタジオで撮れるシーンと、CGを組み合わせての構成は、最初の数回は 騙せても、目の肥えたファンにはすぐ見抜かれてしまう。 脚本で勝負するには、視聴率目当てで並べているキャストの演技力は乏しく、 特に、長澤まさみなどは、まったく意味のない配役であろう。 つくり手の知恵のなさが露骨に見えてしまう今回の大河、残念でならない。 NHKの場合、どう考えても人件費が過剰であり、こいつらをリストラして、その分、 大河など、比較的、認知度が高い番組に資本投下すべきであろう。 テーマとしては、決して有名武将ではない主人公をせっかく選んだのだから、 こんな手抜き製作はして欲しくなかった。 歴史物が好きな身としては、今後も見てはしまうのだろうが、結局、「あらすじ」を 追うだけの1年弱(坂の上の雲を放映するために、今年の大河は短縮)になって しまいそうな予感がする。 本当に残念だ!
2009/02/21
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先週、秋葉原のI電器で購入した。 折りたたむとかなりコンパクトで、携行性も良い。乾電池で使えるのも嬉しい。 i-Podや正月に購入したラジオ、そしてリビングで使っているノートPCに利用する のが目的である。 iTunesでちょっと音楽を聞くときや、映画を見る時にはやはり便利だ。 4000円台にしては音もいい。 これを購入して、自宅で視聴しながらふと思ったのだが・・・。 私の学生時代は、SONYのウォークマンが全盛だったが、私は最も小型だった (と記憶しているのだが)、東芝製のものを愛用していた。 この製品のオプションの折りたたみ式のスピーカー、たたむとタバコぐらいの 大きさながら何とも音質が良く、素晴らしいものだったと記憶している。 ちなみにこの東芝製ウォークマン(?)、カセットテープの代わりにチューナー を挟み込むとラジオも聞ける方式のものだった。 恐らく、家の中を探せばどこかにあると思うのだが、コストパフォーマンスの点で、 今の製品の方が優れているのか?ということである。 私の記憶違いでなければ、ことアクティブスピーカーに関しては、20年前の製品の 方が、優れていたようにも思う。SONY-ACTIVE-SPERKER-09-0219 posted by (C)kirk1701SONY-ACTIVE-SPERKER-09-0219-02 posted by (C)kirk1701
2009/02/17
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著名人が自分の子供の頃を再現ドラマで振り返りながら、今の自分の源泉を 考察する、淡々としたドキュメンタリー。 この回しか観ていないのだが、距離感が非常に適切で、しかも押井守氏が、非常に 冷静に語っているので、まったく違和感なく見終えることが出来た。 非常にいい番組だと思う。次回も見てみたい。 押井氏はもっと若い人なのかと勝手に思っていた。 淡々と振り返る氏の幼少期から、父親とのエピソードは、自分とも共通するところが 妙に多く、なんだか懐かしいような気持で、番組を見終えた。 好きな俳優の西田健が、父親役を好演。 ドラマとしても非常に面白かった。 「昔の父親」という括り方は、私は認めていないのだが、俗に言われる「厳しい父親」 というものが、実は厳しさの裏に、自分の子供に対しても「人間として認め、扱う」という 面を持っていたことを、改めて思い起こされた。
2009/02/07
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さあ、6月までは生きていないと! 「ネメシス」以来久しぶりの劇場版、日本でも6月公開とのこと。 今回は、カークとスポックが出会う頃を中心にストーリーが展開する。 オフィシャルサイトでも触れられていないようだが、実はこの企画は、劇場版 「ジェネレーションズ」のときの対抗企画だったのだが、パラマウントの判断で、 お蔵入りとなっていた。 当時のタイトルは「スターフリート・アカデミー」で、選に漏れた理由は、 「”ポリス・アカデミー”と混同されてしまう」ということだったらしい(笑) 年老いたカークとスポックが語り合い、若き日を回想する・・・といったストーリーで、 老年の二人は、オリジナルキャスト(シャトナーとニモイ)で、若い二人は、新人を 起用することになっていた。 が、「ジェネレーションズ」でカークが死んでしまい、この設定自体に無理があると 思って、半ばあきらめていたのだが・・・。 (ところが、カークは”ジェネレーションズ”の後日談を描いたシャトナーのスタトレ 小説で、見事に生還するので、出来ない話ではないのだが・・・) 10年を経て、この企画が復活するとの情報を得た時には、ややノスタルジックな 気持ちで、キャストも一新されるし、「とりあえずは観ましょうか」という感じでしか なかったのだが・・・。 今回の予告ムービーを見る限り、まったく別の衝撃を受けた! おそらく、過去のシリーズ・劇場版の集大成になるような出来栄えを期待できそうだ。 つい先日UPされた、最新予告編では、なんとレナード・ニモイが出演している!! シャトナーも現在「ボストン・リーガル」で愉快な弁護士を元気で演じているだけに、 カメオ出演でもいいから、出て欲しいものだ。 オフィシャルサイト→ http://www.startrekmovie.com/
2009/01/29
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TBSテレビ「愛の劇場40年記念番組」と銘打って放映中の連ドラ。 実は子供の頃から、この時間帯のドラマを見るのが、夏休みなど長期の休みの 密かな楽しみであった。 駄作も多いが、時々、とんでもない名作に巡り合うことができる。 子供の頃は「若きいのちの日記(「愛と死をみつめて」の続編?)などを今でも 断片的に記憶している。 最近では「愛のうた」「温泉へGo」などが印象に残っているが、今回の作品は、 私の中では、桁外れの秀作である。 聴覚障害の少女(孤児)が、里親に引き取られ、小豆島で周囲の温かさの中で成長 していく物語で、少年期~思春期~青年期と成長していく、正直、新味のないテーマ ながら、非常にきめ細かい、破たんのない脚本に、グイグイ引き込まれてしまう。 主役(子役~思春期:以後、大人は鈴木あみ)の熱演も素晴らしいが、他の登場人物 の控えめながら、味のある演技がたまらない。 特に、左とん平演じる、主人公の祖父(血縁はないが)の節目節目でのセリフなどに、 弱くなった涙腺は耐えられない(笑) 毎回、回想として入る鈴木あみのナレーションに先行きを心配ながらも、1月いっぱい、 見守らなくてはいけない。 明日より、終盤の「成人編」である。 なんとかハッピーエンドになってくれないものか・・・。
2009/01/11
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WICAさんに一日遅れて(笑)、本日カミサンが買ってきてくれた。 長女、カミサンと三人で鑑賞。 末っ子は隣の和室の襖を1cm程度の隙間を残して、のぞき見。チキンだ(笑) 「バイオ5の煽り」なんて先入観を吹き飛ばす、なかなかの出来だと思う。 フルCGの作品が、実写とはまた別の世界を構築できる可能性を示した、 価値のある作品だと思う。 ゲーム-映画-CGという三角形が、新しいカテゴリを生んだのだと感じた。 銃の描写もカッチリしており、ワクワクしてしまった。 「これもゲーム化されるのかもしれない」と思うと、気がつけば終盤、 親指がピクピク動いてしまった(連打爆) 特典映像もたっぷり楽しめた。 キャプチャーではエアガンが使用されていたようで、いや~マニアにはたまらない 映像である。 最新のGUNが大暴れするのを鑑賞品がら、私の傍らには、P-38デタッチャブルが。
2008/12/27
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土曜日の夜。 何かのTVで「レッドクリフ」の予告編をやっており、三国志も好きな末っ子に、 「これ観に行こうか?」と軽い気持ちで言ったところ、 「その前に、ウルトラ8兄弟も観なくちゃなりませんし」と言われ、愕然とした。 夏から、観に行こうと約束していたのだ。 こまめに煽ってくれりゃいいのに、息子なりに気を遣っていたのだろう。 既に涙目になってしまっている(笑)息子をからかいつつ、ネットで最寄の 劇場を探すと、なんと、日曜日(19日)までじゃん! ということで、即チケットをネット予約し、日曜日、劇場に足を運んだ。 私の目当ては「メビウスとミライ」なのだが、息子は「セブンとダン」である。 「なんか、逆ですね」なんて笑う息子と、ガラガラの最終日の劇場で鑑賞。 ネタバレになるのでストーリには触れたくないが、私は今回劇場版の設定、 「アリ」だと思う。 CGと実写(旧来の特撮)の併用も前作より非常に巧く出来ていて、結構、 夢中で観てしまった。 どちらかと言えば、我々の世代向けの作品にも思え、フラダンスのシーン など、子どもは怖がるんではないだろうか?(爆) スタトレのTOSメンバーでの劇場版も、一部ファンからは「同窓会」と酷評 されもしたが、私は好きだし、興行収入もあがりゃ、いいじゃないかと思う。 この映画も、そんな雰囲気も合ったが、平成ウルトラメンバーも大活躍で、 程よくバランスが取れていると思った。 私と息子には、期待以上の作品であった。 今後、下手なTVシリーズではなく、時々、劇場版で高品質のウルトラシリーズ が製作されることを願う。 あと、篠田三郎はどうして出ないんだろう?恥じているのかな~?
2008/10/19
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大好きな役者さんでした。 もちろん、悪役が多かったのですが、「天国にいちばん近い島」での、 実の娘さん(同映画に出演)を連れての長期ロケのエピソードなど、 ときどき非常にいい役を演じられていた。 私がファンになったのは、1970年代前半の、ワイルド7(実写版)だった。 原作とは異なり、飛葉一郎(峰岸)なるワイルドのリーダーが、任務中に殉職、 弟(小野進也)がスカウトされ、ワイルドのリーダーに就任するというストーリーに 原作ファンとしては不満があったが、峰岸氏演じる「飛葉のアニキ」は、私の イメージするワイルドに非常にハマっており、強く印象が残った。 今日の報道で、氏が60歳を超えてなお、トライアスロンに励んでいたことを知り、 「さすが」と、改めてファンになった。 夕方の「NEXT」なる番組でも死の直前まで、撮影に励み、病院のベッドでの インタビューでも、「病を克服してやる」という、気合に満ちた表情に感動した。 記憶に残っているのは、20年ほど前、「笑っていいとも」の「テレホンショッキング」に 出演した際、シャツの肩のあたりに糸が解れているのを、タモリに指摘され、 男手で娘を育てる生活感を、楽しく語っていたことである。
2008/10/13
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先週、TVスペシャルで新作が放映されたルパン三世の、アニメ化企画段階の 話を、旧ルパンの演出(初期)を手がけた、大隅正秋氏のインタビューを中心に、 約1時間にまとめた特集。 私の場合、少年誌で連載されていた、モンキー・パンチの「怪人ジャガーマン」 が面白くて、親父の工場でとっていた、「アクション」などを盗み見ては、 モンキー・パンチの描く「大人向け漫画」に、嵌っていたように思う。 もちろん、TVアニメ化されたときには、しっかり観て、クラスでも結構、話題に なっていたはずなのだが、視聴率3%だったとは、知らなかった。 この特番で、「小道具へのこだわり」というコメントがあったが、確かに、銃器のみ ならず、車や時計、改めて見ると、他の風景などに比べ、異常にキッチリと描き こまれているのは、当初からの狙いどおりだったようである。 3話が放映された辺りで、視聴率低迷を理由に、梯子を外されるような形で 大隈氏から宮崎氏らに演出が交代され、中盤の数話に関しては、既に変更 できない大隈版と、宮崎版が混在するような話になったという点、興味深い。 また、当初、アニメ化に乗り気でなかったモンキー・パンチを口説くために 製作されたという、パイロットフィルムの1部も流されたが、なんともいい感じで、 こっちがぼ~っと口を開けてみていた向こう側で、こんなにキッチリとした 苦労があったとは、今更ながら、嬉しくなる。 現在では、旧ルパンの前半に関しての評価も高くなっているが、やはり最新の スペシャルを観ていると、ため息の出るようなものがほとんどだ。 何より、次元や銭型警部の顔の向こうに、痛ましいくらい歳を取ってしまった 声優さんの姿が滲み、辛い。 我々の世代にとっては、貴重な作品のひとつだっただけに、これからも子ども たちに観て欲しいのではあるが。
2008/07/29
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初日だから混むかな?と思いながら、ネットで予約し、部活の長女を除き、 下の二人とカミサンの四人で本日観てきた。 末っ子が、ず~っと主題歌を歌っていたのだが、あらすじもわからないまま、 観てきた。 宮崎が絡んでから、ルパン三世(1st)が甘くなってしまったことを根に持ち、 ナウシカなんざ、観にもいかなかったが、「魔女の宅急便」が気に入ってしまい、 トトロにも泣けた。 さかのぼるように、ナウシカも娘と観たりもしたが、今でも、トトロと宅急便が 好きだ。 引退するとかしないとか、中途半端な宮崎の内面を表すかのように、このところ の新作は、正直、子供の付き合い以上のものではなかったが、今回のポニョは なかなかよかった。 単純に、ポニョが可愛いかった。 「うちにも来てほしいもんだ」と、末っ子と話しながら帰ってきた。 ただ、「生まれてきてよかった」というキャッチは、全く感じなかったのは、 当方の年齢ゆえか。 そろそろ「死に方」を考えなきゃいかん年頃なんで(笑)
2008/07/19
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NHKで5年ほど前に放送されたドラマのようだが、見逃していた。 今回、例によって時代劇専門チャンネルで再放送して”いただき”、 まとめて観る事ができた。 幕末モノは多くのドラマが供給されているが、このドラマでは、維新後の 元武士たちの生き様を、虚実織り交ぜて描いたものである点、興味深かった。 史実に残る、様々な登場人物・事件を挿入しながら、終盤は、西南戦争勃発に 突き進む。 途中、”ご隠居”が、「ただ、官軍に居て、生き残ったというだけで・・・」と、 便乗出世組を罵るくだりは、ドラマながら同感である。 最前線で活躍した者達の多くを失い、西南戦争後は、旧官軍・旧幕軍出身者は 本来ならそのポストに座るべきではない人材が、座っていた事実も多かったと いう見方は、間違っていないと思う。 もちろん、優秀な人材も多かったとは思うが、その近代化の後の、太平洋戦争に 至るまでの国のありようを思うと、やはり・・・。 文明開化に踊る明治の日本を、 「世間知らずの生娘(日本)が、荒くれもの(外国)に手篭めにされて、 あばずれになっちまったようなもの」 と、看破しているあたりも興味深い。 思わぬ収穫だった。
2008/06/17
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子どもの頃から洋画は好きだった。 中学生ぐらいになる頃は、毎日、どこかのチャンネルで映画が流れていた。 そんな中でも、「いや~、映画って・・・」と締める水野さんの解説には、 随分楽しませてもらったものだ。 最近、カメオ出演したVシネなどを観て、「痩せたな~」と思っていたのだが、 やはりお加減が悪かったのか・・・。 荻野さん、淀川さん、水野さんと、次々と鬼籍に入ってしまう中で、衛星放送の 発達、レンタルビデオ~DVDと、お茶の間の映画劇場は、どんどん縮小されて しまってきた。 学生時代、モラトリアムな(?)武道三昧の生活を送る中、テレ東(当時は 「12ちゃん」と呼んでいたが)が、朝っぱらから流してくれる、ATGの作品や、 まったりとした午後に流れる、B級映画の数々は、 「大作ばかりが映画じゃないさ」 といわんばかりの垂れ流しでありながら、転じて、「人生の寄り道にも、それ なりに意味はあるんじゃないの?」と、随分、慰められたものだ。 そんな中、水野さんたちの映画劇場は、「かたぎの衆が、昼間キッチリ働いて から観るもの」という、どうせタダで観られる映画ながら、それなりに敬意を払って 観たものだった(笑) 経歴を拝見すると、満州からの引揚者で、非常に苦労されたことを今更ながら 知った次第だが、そんなことはおくびにも出さずに、ひたすら、映画を楽しませて くれた水野さんのご冥福を、心よりお祈りいたします。
2008/06/11
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いや~・・・いい世の中になったものだ。 このところ、すっかり余暇の楽しみとなってしまった、TV時代劇鑑賞。 「鬼平犯科帳」の71年放映版が、時代劇専門チャンネルでスタート。 現行版とは、異なるテイストながら、原作者(池波正太郎)の意向で、 ストーリーはほぼ一緒で、対比するのも興味深い。 鬼平は、現鬼平の実父が演じている。 聞くところに寄れば、原作者がこの人をイメージして、作品を書いたという。 歌舞伎役者らしく大仰で、正直、うまいとは思えないのだが、味がある。 フィルムで撮影された当時の時代劇は、そのメディアだけではなく、 陰影の深い映像、こだわりのカット割など、回が進むほどに引き込まれる。 確かに、今の鬼平も綺麗にとってあるのだが、71年版には、観ているだけ でも罪悪感すら憶える、禍々しさが随所にある。 登場人物が、何しろ、老けて、痩せていて、不健康そうなのがいい。 江戸時代の日本人の見た目は、現代人よりは20歳ほど老けていたという ことだし、食事などを考えても、今ほど血色良く、太っているはずはない。 さらに、盗賊なんて、本当に悪そうな奴ばっかりに見える(笑) BGMなどは、ほぼ同時期に放映された「ルパン三世」の1stシリーズの ような雰囲気で、とてもカッコイイのだ。 毎週日曜日が楽しみである。
2008/06/06
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BSで放映してくれたものを、カミサンが録画しておいてくれた。 正直、「押さえておこう」ぐらいの軽さで見始めたのだが・・・・。 昭和20~30年代にかけてのテイストがしっかり確立されており、 鉄人28号自体にも、子どもの頃に見た、ちょっと不気味な雰囲気があり、 なんとも重いテーマの作品に仕上がっていた。 大好きな矢島正明氏のナレーションも、作品の格調を高めてくれていた。 幼少の頃、モノクロのアニメに夢中になっていた一方、親父の工場の 漫画の中に、原作を観たほのかな記憶がある。 漫画の中の鉄人は、サイズ的に随分小さかったような・・・。 終盤、「大鉄人」が飛ぶ辺りでは、もう、息子の目も忘れて、涙が流れて 仕方なかった。 なんだかよくわからないのだが、ここ20年ばかりの自分の緩んだ生活が 申し訳なく思えてならなかった。 物言わぬ鉄人に、戦後日本の有り様の醜さを、突きつけられたような気もした。
2008/06/02
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子どもの頃から、「大岡越前」などのすっきりとしたイメージを刷り込まれてきたのだが、 最近、「時代劇専門チャンネル」で若き日のいくつかの作品を観て、迫力満点の 殺陣に感心してしまった。 荒木又右衛門の迫力も素晴らしかったが、「上意討ち 拝領妻始末」で三船敏郎の 息子役を演じた数十年のち、今度は自身が三船と同じ役をTVスペシャルで好演。 三船版よりも私は迫力があったと思う。 現在、「寒月霞斬り」でも時折、ちょっとした乱闘シーンなどを見せてくれるが、 さすがに、痛々しい。 しかし、ちょっとチャンネルを捻ってみると、「剣客商売」の秋山大治郎など、 「剣豪」としての加藤剛が大活躍である。 コンテンツが横に広がるばかりでなく、こうした古い作品の「発掘」という縦の 広がりで充実してくれるのは、嬉しい限りである。
2008/05/25
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所帯を持った頃から、結構、追っかけてしまっている朝ドラ。 今回の「ちりとてちん」は、私が見た中では掛け値なしに一番面白かった。 落語と若狭塗箸という、2つの伝統芸能の継承をテーマにしたドラマと思って 見ていた。 脚本が秀逸で、いつものこの時間帯にありがちな、「自意識過剰な主人公が 周囲をバンバン振り回しながら、自己陶酔に浸って生きていく」という低レベルに 堕ることなく、あくまで本線(伝統芸能を守ろうとする人々)の重みが見る側に 常に意識できる半年間だった。 もちろん、主人公の自意識過剰はドラマである以上、お約束なのだが、あくまで 狂言回しの範疇であり、さらに、最終週で起きた、主人公の「なりたいもの」の 変化により、全てがカッチリと収まるとこに収まった。 登場人物も少なすぎず、膨らみすぎずで、各自の個性・配役も素晴らしく、 朝ドラでやるのが勿体無い(?)ような出来だったと思う。 さらに、最終週での「畳み込み」の中でも、いくつかの捻りの効いた「オチ」が あり、大笑いしながらも感心してしまった。 特に、素朴過ぎて誰もが気づかなかったA子とB子の同姓同名の理由が何とも くだらな過ぎて、「そうきたか」という感じだった。 10年に1作でもこういう作品があると、ついまた見てしまう時間帯だ。
2008/03/28
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信頼できる友人から以前より薦められていたが、タイミングが合わず、見逃して しまっていたのだが、年末、FOX TV で一挙放映があったので、やっと観る ことができた。 囚人たちの悪党ぶりはもとより、看守たちの、70年代のマカロニ・ウェスタンに 出てくるようなわかりやすい悪党ぶりが、ある意味、痛快である。 囚人たちの家族愛、友情、男気などがたっぷり描かれ、ともすれば脱獄を応援 してしまいそうになるが、一部を除き、所詮は悪党であることを思い出すのに 苦労させられる作りになっていた。 話が進むにつれ、例によってどんどん背景が膨らみ、24同様、いくらでも話が 展開できるようになってきたあたりで、シーズン1は終了。 最初、録り逃したのかと勘違いして、レンタルで借りてしまった(笑) と、ここまで観ると、もういけない。 シーズン2もレンタル店で借りてきて、結局、全て見終わった。 追う側の元・看守長の、”猛獣”のような理性なきキャラが素敵だ(笑) 都会で暴れまわる”24”と異なり、どこか牧歌的なシーンも多く、70年代の米国映画 の雰囲気を感じさせられた。 2のエンディングはほぼ予想通り。 米国で現在放映中のシーズン3も春ごろには、見ることができるだろう。楽しみだ。
2008/01/04
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末っ子と、BS~地デジと、連続して2回も観てしまった。 白状すると、泣けてしまった(笑) 今回の大河、序盤は信玄役があまりに力が入りすぎ、また、ソニー千葉も 演技が濃すぎて、ちょっと引いてしまってたのだが、濃い味にも慣れると、 やはり内野・勘助の溌剌とした演技に、ついつい毎週見てしまった。 里見浩太郎、北大路欣也と、言葉は悪いが「勘助=じじい」というイメージが 私の頭に張り付いていた分、新鮮だった。 さらに、このところの大河が、夫婦愛だとか、内助の功というものばかりが 前面に出た挙句、主人公が、天寿を全うするようなものばかりで、最終回で ため息をつくようなものが少なかったこともある。(義経は論外) というわけで、今回のように、合戦の中で討ち死にしてくれると、戦国時代の 厳しさと、だからこそ、キラリと光る男の生き様が、素直に楽しめた次第。 さらに、”首”がこれほど強調された大河ドラマも初めてだったのではないだろうか? 「山本勘助でございまする~」と、首のない勘助の躯が、家来ながら、旧知の 仲間におぶられて帰陣するシーンは、本当に泣けた。 さらに、その首も別の仲間にしっかり取り戻してもらい、万々歳。 「よかった~、首が戻ってきて!」と、末っ子も感動していた(笑) 勘助が倒れるときは、横倒しの画面になり、最後は、勘助の目線で、見上げる 信玄たちが勝どきを上げる・・・・。 大河ドラマはこれでいいと、つくづく思った。 来年は、”篤姫”。 薩摩出身の末裔としては、これも一応、押さえなければならない。
2007/12/18
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”羊たちの沈黙”しか見ていないのだが、この作品を観ちゃうと、ハンニバルには 同情的な感情を抱かずにはいられなくなってしまう。 私自身、スプラッターものとか、過激な暴力モノ、ズバリ、戦争モノすらも、 おどろおどろしい描写のある映画は、苦手なのだ。 が、この作品は、登場するヨーロッパの景色の美しさが、雰囲気を作っており、 別のジャンルの映画のように楽しめた。
2007/12/17
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ドラマ形式のドキュメンタリー。非常に感銘を受けた。 ”大韓航空機爆破事件から20年”ということで制作されたようだが、 実際、20年経って、どれほど北朝鮮に関する諸問題が片付いたのか? この事件によって、拉致事件に多少の進展が生まれたのは事実だが、 それにしても、未だ、取り戻せない被害者が居る。 その上、北朝鮮の恫喝外交に振り回され、多くの血税を注ぎ込み、また、 国民性まで腐らされるという屈辱を受けてまで、頑なに守り続けてきた、 日米安保は、北朝鮮問題で、全くの空手形だったことがはっきりしてしまった。 この事件は、数人の心ある男たちが、自分の仕事を範囲を超えて、正義感と 使命感に突き動かされるままに行動し、結果、大韓航空機爆破事件が ”日本人によるテロ”であるという偽装をされずに済んだという、本当に、 日本国民としては、感謝すべき話なのであるが、では、その人たちの思いに、 日本国自体がどのように応えてきたのか?を、突きつけられるような番組だった。 今からでも、遅くはないと思う。 再度、原点に立ち返って、責任ある独立国家として、毅然とした外交を行える 国に立ち戻るべきである。 それにしても、この御三人には、本当に感謝である!
2007/12/16
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☆父親たちの星条旗 何とも切ない映画だった。 硫黄島では、全滅した日本軍が惨敗したように思われがちだが、負傷者・死傷者 数では、むしろ米兵の方が犠牲者を出しており、米国側としても、辛い戦場だった ことが、全編から伺える点、イーストウッドの力量だろう。 勿論、フィクションとして観なければならないのだが、史実をベースにしている以上、 感情移入しないで観るわけにはいかない。 こうした苦しい侵攻作戦が、空襲・原爆投下と、米国を追い込んだ一面もあり、 その意味でも、お気楽に観ることが出来なかった。 もちろん、ある程度楽に日本本土に対しての橋頭堡が築けたにしても、あの当時 の米国は、原爆を使用したと私は思っているが。☆ザ・センチネル( DVD ) マイケル・ダグラスとキーファー・サザーランドという二世俳優競演で、あまり 期待しないで見たのだが、それなりに面白かったと思う。 24に比べれば、役柄上抑え気味のサザーランドがもうひとつだったが。 いずれにしても、劇場で見るほどの作品ではないとは思ったが。
2007/12/14
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”ミッドナイトラン”の雰囲気を期待してみたのだが、なかなかの秀作だった。 DVDには、最近流行の「もうひとつのエンディング」が、特典として付加されており、 両方、しっかり見たのだが、どちらも良かったと思う。 もちろん、我が家(といっても、真面目に最後まで見たのは、私とカミサンだけだが) では、劇場公開バーションが、やはり良いという結論となった。 ガンマニアとしては、冒頭部分で、B・ウィリスが犯人を射殺する部分での、 グロックの閉鎖不良(カートが見えていたような気が・・・)が、装弾不良なのか、 排莢(後退)不良なのかを知りたいところだ。 子どもの頃、ステージガンの構造(チョークを挿入し、ショートリコイルを省略)を 知ったときの興奮が蘇った。 ダイ・ハードの暴れぶりも良いが、本作のようなちょっとうらぶれた役も似合う、 B・ウィリスも、やはり好きな役者の一人である。
2007/12/13
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三船敏郎と仲代達也の鬼気迫る決闘シーンから始まる、終盤の野戦の迫力も 凄かったが、全編、きめ細かい緊張感が漲る名作だ。 理不尽な藩主に対し、あくまで筋を通しながら、自分の家族とその未来、 名誉を守ろうとする気概あふるる武士の物語である。 1967年作品といえば、既にカラーであってもおかしくないのだが、敢えてモノクロ で撮られたと思われるこの映画、三船・仲代両俳優の”眼力”が、より際立ち、 また、殺陣にも物凄い迫力を醸し出している。 ザ・ガードマンからファンである、神山繁の悪役振りがまた気持ち良い。
2007/12/12
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文庫版を、毎月の刊行を楽しみに読んでいる。 申し訳ないが、若い頃、北方謙三の小説は、ほんのちょっと読んだきりで、 「何がハードボイルドだか・・・」と、まったく評価せず、以後、氏の著作は全く 読んでいなかった。 読書面では、嗜好が近い旧友に、「三国志」を薦められ、これが予想以上に 面白く、また、「黒龍の柩」で描かれた土方歳三像も堪能し、この分野では めっきりと評価することになった次第。 氏のコメントなどに出てくる学生運動に関しては、私は未だまったく認める ものではないが、作品そのものは面白ければいいという認識だ。 あまり複雑な内面ではなく、さっぱりと、「男らしさ」が香ってくる作品だと思う。 ある程度の長編であることも、読書好きにはありがたい。 小学生の頃、中村敦夫主演の「水滸伝」が印象に残っており、前半で終わって いまったドラマの続きは、横山光輝の漫画で読んだ。 それらの水滸伝に比べ、非常に掘り下げられた群雄絵巻が、本当に楽しい。 こっちが夢中で読み進め、ファンになった登場人物も、あっさりと命を落とす。 そんな突き放した展開がまた面白い。 一時は、単行本(既に完結)を読んでしまおうかとも思ったが、その作品の 続編の位置づけで現在も連載中の「楊令伝」に整合性を持たせるための 加筆修正が行われているということで、最終稿である文庫版で読むことにした。 最後に、氏のバックボーンになっているらしい、学生運動に関しては、 氏は集団戦闘という認識でいるようだが、所詮、本気で改革を行うなら、 本格的な武器で行うべきではなかったか? 結局、相手(政府)を本気にさせない程度の中途半端さが感じられ、私は 評価していない。 何より、徒党を組んで何かを行うのは、私の美意識に合わないのだ。
2007/11/16
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出張で、山形から仙台に移動する最中、車の中から、紅葉を鑑賞。 本当に、目の奥に沁みるような鮮烈な”赤”が印象的だった。 小雨に煙る山々も、実は私は大好きである。 もちろん、さわやかに晴れた山も素晴らしい景色を楽しませてくれるが、 曇りや雨の山は、昔の合宿地などを思い出し、格別である。 早朝、まだ夜が明けやらぬうちに自宅を出て、山形から仙台と、北日本を 周回した様な出張だったが、この紅葉で、疲れは吹き飛んだ。 日本の四季は、本当に素晴らしい。
2007/11/15
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☆モップ・ガール 金曜深夜のこの枠、多くの名作を放映してくれて嬉しい限り。 時効警察も面白かったが、今回の「モップ・ガール」は、家族で楽しみに 見ている。 第1話が、一瞬、「歴史は変えられない」という悲劇的なエンディングになるか と思いきや、ハッピーエンドだった点で、一気にファンになった。 主演の子も(名前もよく知らないが)非常に快活な演技で、安心して笑える。 ☆ガリレオ 正直、配役に魅力はないのだが、娘に「固有振動数」や「共振」を解説 できるウマミが嬉しい番組である。 正直、リアルに突っ込みたい点はあるのだが、謎解きの面白さをこのまま 前面に出してくれれば期待できる。 ☆働きマン もう数回で見なくなると思うが、それなりに。 実際、最近の「ガンバリ系」ドラマの舞台となる職業は、それ自体が 魅力的な職業であることが多い。 「私だって、こういう仕事なら頑張るよ~」という声も多いのでは? メッセージ性を意識して作られているのがわかるが、ほとんどの「働く人」の 職場と乖離しすぎている点、若者がフィルターをかけて見てくれることを祈る。 もっとも、リアルな仕事を題材にしたら、ドラマにもならないだろうが。 ☆CM:東京ガス ガスパッチョ 信長編 ロングバージョンで、印籠に貼られたプリクラが泣かせるCMだ。 短時間でこれだけのドラマ(しかも、一見、ナンセンス・ギャグだ)を 見せてくれるのは素晴らしい! お気軽に値上げしてくれる業界らしく、もっと金を使っていいCMを 作って欲しいものだ。
2007/10/31
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フジテレビで深夜にまとめて放送していたシーズン5が、先週終了。 カミサン、次女と意見が一致し、近所のレンタル店で、シーズン6を借り、 昨日、今日とで、現在リリースされいてる第18話まで、どっぷり観た。 残りは、11月リリースを楽しみにするばかりである。 ネタバレは避けたいので、ストーリーには触れないが、とにかく、ジャックの 拷問ぶりが「お腹いっぱい」のシリーズだ(笑) CTUという機関も、どう考えても「大人じゃない」連中の集まりで、 「そんなことやってる場合かよ~!」と、ツッコミどころも、たっぷりである。 うらやましいのは、彼らが使っているノントラブルのPC 先々週来、”24”の合間に、NHK朝ドラの「ちりとてちん」などを観てしまうと、 もう緩くてたまらない。 いや~、中毒性の高いドラマである。
2007/10/14
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TVでやっていた「項羽と劉邦」が最終回を迎えた。 全50話で、以前の「三国志」の80話よりは短いが、見ごたえがあった。 司馬遼太郎の小説や、横山光輝の漫画よりも、劉邦の晩年がきめ細かく 描かれていたのは、中国が製作したドラマだからだろうか。 丁度、以前の勤務先からの依頼で、中国人の経営幹部研修を行って いるのだが、15年程前に、延べ150人近くに研修を施した時と比べ、 随分、変化が見られた。 1.身だしなみが良くなった。以前は、正直、とんでもない奴がいたものだ。 2.少し、おしゃべりが減った。以前は、中国人同士でのおしゃべりが、とにかく 酷く、辟易したものだ。 3.英語を話せる者の比率が減った。これは、各国からの直接投資が多くなった 結果、ムリして英語を学ばなくても、就業できる環境になったということか? 4.経歴詐称が酷くなった。 ”MBA取得”と経歴書に書いてあっても、経営の基本要素を全く理解して いなかったり、”日本語で話せる”と言っても、「おはようございます」程度 だったり。 以前は、米国留学経験者などは、さすがにそれなりに勉強しており、 講義をしていても楽しかったのだが・・・。 採用担当者に確認すると、採用されいてる者のランクが下がったので はないようだ。もちろん、賃金コストもかなり上がっているようだ。 劉邦が興した”漢”は、400年以上も続くが、短期間で就労人材の質がこれだけ 変化してしまう現在の中国は、何年ぐらい保つのだろうか? もっとも、その前に日本という国がどうなっているかの方が心配だが。
2007/09/27
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市川雷蔵主演の時代劇。 この夏、時代劇専門チャンネルで一挙放映された7作を、ここ数日、睡眠不足に なりながら、一気に鑑賞した。 名作「陸軍中野学校」より以前の雷蔵は、例によって、大根役者(ファンの方、失礼!) なのだが、妙にクールな味と不器用にもみえる感情表現が、うまい具合にミックスして、 とにかく”続きを観たい”と思わせるシリーズに仕上がっていた。 殺陣自体は、後年のJACなどのように派手な動きは無いが、地味な作業を重ねて 敵方の場内に忍び込むシーンの泥臭さは、妙にリアルだった。 ”SFかよ?”と疑うような、荒唐無稽な忍術は登場せず、人間として悩み、生き抜いて いく、生活臭すら漂う忍者の眼を通して、戦国時代が、別の側面から描かれる。 ストーリー自体は、全盛期の大河ドラマも真っ青の精緻なつくりで、織田信長~ 徳川家康という戦国時代ではポピュラーな人物にスポットを当てながら、ほぼ史実に 忠実な本線に、巧妙に「忍び」が絡む当という、「真田太平記」なみの重厚さを感じた。 1作目~2作目の織田信長、3作目以降の真田幸村を、城 健三郎(のちの若山 富三郎)が、本当に見事に演じている。 驚くべきは、徳川家康が臨終の間際、遺言で「バテレンは、単なる宗教にあらず。 侵略である」と、看破し、家臣に注意を促すような台詞である。 「先ず宣教師を送り込み、その後、軍隊を差し向ける」という当時の西欧列強の やり口を、戦後世代の我々は、果たして幾つになってから認識したのか? 当時、大衆映画ですらこのレベルだった日本。 40年を経て、これだけ画面に釘付けにされる作品を遺した先人に、感謝だ。
2007/09/05
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単なるリメイクかと思いつつ観たのだが、終盤、過去の作品とは全く異なる 視点(というより、これが史実に”近い”ながれなのだが)で描かれており、 いいドラマに仕上がっていたと思う。 歳を感じるが、フランキー堺の作品などもうっすら記憶に残っており、 所ジョージか誰かのリメイク版も観た。 どちらも、BC級戦犯個人の葛藤を描いた作品だったが、本作では、戦後の 価値観の変転と、「戦後の闘い」が匂わされている点で、観るべきものがあった。 調べてみると、笹川良一らを向こうに回して運動を続けたとのこと。 その思想、主義主張はともかく、学徒士官らしい、戦後の生き方の一例だと思った。 ・・・それにしても、何で日本の戦争ドラマ(映画)は、先の戦争の終盤の悲壮感 ばかりを強調するのだろうか? 破竹の進撃で、多くの植民地を解放した前半戦を題材にした話や、劇団四季では 作品化されたようだが、戦後も南方に残り、植民地解放の戦いを先頭に立って 続けた、志ある兵士たちの物語りも観たいものだ。 こんなことを書くと、「日本人は悪い民族でございます~」と土下座を続けたい 連中には、文句を言われそうだが(笑)
2007/08/25
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既に完全に左寄りになってしまった”NHK”のドラマなのだが、この原作となった 漫画(「総員玉砕せよ」)を、飛び飛びでしか読んでいなかったこともあり、 一応、拝見した。 水木しげる役の香川某の軽妙かつ慎重な演技もあって、ドラマとして面白かった。 太平洋戦争末期の南方での幾つかの玉砕に関しては、様々な記録、そして、 私自身、学生時代のバイト先で南方から生還してきた方と、数年を共する機会を 得、親戚連中から得た情報をかなり補完することが出来た。 もちろん、自分の得た情報だけで太平洋戦争を云々しようなんて気は毛頭ないが、 やはり、1970年代から作られてきた多くのドラマに感じる違和感を、このドラマでも 感じた。 違和感の定番は、威張り散らし自分は腰抜けの士官と部下を苛める将校である。 多くのこの手のドラマは、「非人道的な上官は、戦争ゆえに生まれた」という図式 を単純に使っている場合が多い。 よく考えてみれば、部下に最前線で苦労をさせ、自己保身を図り、手柄だけは とり、決して責任を取らない上司は、今の世間にいくらでもいる。 ちょっとした地位の差を利用して、部下を苛める奴なんて、もっといる。 ということで、これは「戦争中だから」ではなく、人間が本来持っている性質であり、 先の図式は成立しないと思う。 戦争行為そのものが、可能な限り避けなければならない外交手段であることは 論ずるまでもないが、戦争自体を否定するために、本来人間が持っている醜い 性質も全て戦争のせいにするのはいかがなものか? このドラマでは、上記のような狡猾や上官と対比して、部下は生き残らせ、 自身は自決する上官も描かれていた点、客観的になっているとは思うが。 私が経験者から聞いた限りでは、士官クラスでもそうそう威張ってばかりは いられなかったようである。むしろ、現在の中間管理職のように、板ばさみで 可愛そうな上官もいたということを聞いた。 「『○○山に砲を移動せよ』と命令されて、『こんなハラペコじゃ動かせません』と 開き直る部下に、自分の糧食や、タバコを渡して命令を聞いてもらう上官もいた。 若くて人生経験もない上官を、俺たちは随分、いびっていたことを、今では申し訳 ないと思っている。」と、戦後40年を経て淡々と語る当時70代の方は、 「前線でオランダ兵(?記憶不鮮明)と馴れ合いになって、物々交換は良くしたし、 終戦のときなんて、オランダ兵から聞いたよ。」と笑っていた。 結局、彼は収容所に入ってからも、馴れ合いの関係を続け、無事、引き揚げる ことが出来たということだった。 もちろん、稀有な例かもしれないが、冷静に考えると、戦線があれだけ拡大して しまっていては、最戦前の兵士同士は、別に殺しあいたい訳でもなく、「命令」で そこに居るだけのケースも多かったのではないかと思う。 この話を聞いたとき、私は「人間は理由もなく他人を殺したいとは思わない」という ことが確認できたような気がしてホッとしたことを憶えている。
2007/08/13
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連載中は、サラッと目を通すだけの漫画だった。 正直「おろ~ん」という泣き声だけが印象に残っている。 単純に、画が好みでなかっということだと思う。 内容は、子供心にも非常に重いものを感じた。 丁度、今の次女と同じ歳のとき、広島の原爆資料館を訪ねる機会があった。 暑い夏だったが、熱線で石段に焼きついてしまった被害者の「影」を見たときの 驚きは今も忘れない。 アルバムの写真の中の当日の私は、全く笑っていない。 記念館を出た後、広場で大笑いしながら記念撮影をしている外人のアベックを みつけ、「お前ら、何ニヤニヤ笑って写真撮ってんだ!」と絡み、カメラを取り上げ ようとし、同行した屈強な親戚の男性に羽交い絞めにされながら、その外人を罵り 続けた後に、撮影したからだと記憶している。 小学生ながら、問題のある教師を転属に追い込んだり、非常に荒れていた 子供であったゆえ、止められなけば、何をしていたか・・・ 今では、身内では笑い話だが、私は密かに「よくやった」と自己満足している。 「原爆投下で戦争が終わってありがたい」なんて思っている連中から見れば、 ただのバカなガキに思えるだろうが。 以来、数年、「はだしのゲン」も記憶から薄れている高校時代、Fという同級生が、 「愛読書」というテーマの授業のコーナーで、この漫画を挙げた。 「将来、絶対に子供に読ませんるんだ」と坊主頭で語っていた彼は、予定通り 家族を持って、この番組を観ていただろうか? 彼の感想を聞きたい。 正直、最近のこの時期(夏)の戦争に絡んだドラマは、「甘い」と感じる。 ファミリーで鑑賞して泣けるだけのドラマが多い。 前編は、戦争反対の父親と、その家族の苦労、そして原爆投下という流れ だったが、戦争自体の善悪と、原爆投下の是非は全くことなる次元の話だと 思う。 よくもこんな兵器を、使えたものだ。
2007/08/11
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土方歳三役で有名な、栗塚旭氏の特集が組まれている。 氏の語る「わが役者人生」なるインタビュー番組が本日放映された。 トレーニングをしながらの視聴であったが、驚いたのは、「新撰組血風録」や 「燃えよ剣」の骨太かつ、哀愁あふるる脚本を書いた「結束信二氏」が、 特攻隊の生き残りであったということだ。 「道理で」と合点がいくとともに、同じ戦争経験者である、上記作品の原作者の 「司馬遼太郎氏」が、太平洋戦争に関しては、冷静さに欠き、自身の所属組織のみ での体験を元に、戦争・国際情勢を俯瞰できずに短絡的に否定してしまっていることに 比べて、結束氏の英霊への思いをこめて書かれた脚本の、なんと情緒的なことか。 結束氏の亡き後、司馬氏から哀悼の言葉が送られているのがせめてもの慰めだが、 ウルトラシリーズの金城氏同様、先に逝った同胞への「思い」を、それぞれの形で 作品としていた時期のTVシリーズが面白くないはずはない。 そして、話はそれてしまったが、その脚本を堂々と受けて、鬼気迫る演技を見せて くれた栗塚氏の力量も並ではない。 「土方役者」と半ば揶揄されていた時期もあったが、70歳の現在も衰えない 美男振りと、そのよく通る声。 寅さん同様、「土方」というハマリ役を得たことが、氏にとっての幸運であったことを、 氏自身が語ってくれたことが、何よりもうれしい番組だった。
2007/07/16
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100にひとつぐらいの確率で、テレ朝もまともな番組を放送する(笑) 「東大に子供を入れる~」のくだりはあまり真面目に見なかったが、 「子供の叱り方」のあたりは結構、真面目に見てしまった。 橋本弁護士の40~50分に亘る暴行(?)については、ネタ半分にしても、 比較的厳しい躾を旨とする我が家でも驚きだ。 したり顔で、「子供には言って聞かせなきゃ」とのたまっている教育評論家(?)が 出演者から総ツッコミを受けているのは痛快だった。 「私も何百人と教えてきましたが」とその評論家は抗弁していたが、人の子を あるシステム(学校など)で教育するのと、全人生を引き受けて、自分の子供を 育てるのは次元が違う。 コイツだって、自分の子供はせいぜい「数人」だろうに。 このあたりが、日本の教育者の勘違いの典型なのだ。 真面目で苦労している先生方が多くいることは、NPO活動などで実感しており、 こういう似非専門家が、前線で活躍している先生方の足を引くのだ。 さらに、最近流行の「○○先生」 首相肝入りの審議会にも「ヤンキー先生」なる御仁が選出されていたが、 元ヤンキーがありがたいなら、そのうちエスカレートして、「シャブ先生」とか 「レイプ先生」や、「コロシ先生」などが有難がられる時代が来るのだろうか? 道を外す可能性は誰でもある。外した者は、更生し、しっかりと人生を歩むことは 当然として、「一歩引いて」生きることに私は美意識を感じる。 懸命に自分を抑え、道を外れることなく成人した人の方が、理由はどうあれ、一度は 道を外した人間より報われなければ、道理に合わない。 どちらかと言えば(笑)、道を外れてきた私自身、そう確信している。
2007/07/16
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千葉真一最後の演技を、カミさんと発熱中の末っ子とで、真剣に観てしまった。 この「濃い~っ」演技も見納めかと思うと、本当に寂しい。 学生時代に通っていた道場の先輩筋にあたる千葉真一だが、実は、役者として あまり好きではなかった。 世界大会で、忍者アクションを披露したのには唖然としたが、何より、周囲の 海外支部で稽古をしている人間すらが、拍手喝采しているのにも驚いた。 迷作、「ドーベルマン刑事」で、原作のイメージを完璧にぶち壊してくれたり、 スターウォーズの人気にあやかり、「”世界に3台しかない”というシュノーケルカメラ を使用した」という勘違いな触れ込みの「宇宙からのメッセージ」で、久々の国産宇宙 オペラの復活を期待した我々の思いを、ものの見事に打ち砕いてくれたりと、彼の ヌラヌラした「男臭さ」が、どれだけ迷惑だったことか! しかし、「戦国自衛隊」ではその「濃い」演技が見事に開花し、私は以来、ソニー千葉を 暖かい目で見守るようになった。 そして、今回、初出演(!)の大河ドラマ。 老齢にも関わらず、若い信玄の後見役として、自ら戦場に立つ姿には、「千葉真一の これまでのキャリアは、この役のためにあったのではないか?」とまで思ったものだ。 そして、先週の「スタジオパーク」で、衝撃の役者引退の爆弾発言! 周囲もさすがに唖然としていたが、まさに、今回の大河ドラマ、彼の役者人生の幕引き にはふさわしいと、心底思った。 そして、昨夜。戦場に散る板垣(千葉)を観て、いい歳をして、真面目に思った。 「やはり、男は戦いの中に散華しなければ!」と。
2007/07/16
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