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さて今日は、「株式投資本オールタイムベスト」シリーズ24位
テンプルトン卿の流儀(ローレン・C・テンプルトン&スコット・フィリップス著、パンローリング社、2010年)
の第6弾です。
今日は、テンプルトンの「切れ味鋭い逆張り」が見事に決まったのが印象的な、第7章 危機はチャンス から。
「ウォール街に血が流れているときが最高の買い時」というのが、ジョン叔父さんが生涯繰り返し口にしていた金融市場の格言だった。
二〇〇一年九月一一日の同時多発テロも、株式市場に関して言えば、何世紀もの間金融市場で発生したほかの危機的事件と何ら変わらなかった。パニック的な売りという同じ結果が生じたのだ。二〇〇一年九月一七日に市場が再開されたとき、耳慣れたバーゲンハンターは待ち望んでいたおなじみの曲をまた耳にした。
経験を積んだジョン叔父さんはこのとき、市場のパニックを将来のリターンに変える方法を十分に心得ていた。
テロ攻撃の後にー経済的苦境
航空会社が救済を求めるなかで破産の可能性を示唆
航空会社は事業条件が比較的良好なときでさえ困難にぶつかることで悪名が高い。また多くのバーゲンハンターが航空会社に手出ししてはあとで後悔するという目に遭ってきた。
ジョン叔父さんはテロ攻撃後に政府が航空会社の破綻を放置するとは考えなかった。この見方に立って、市場が再開したら早々に航空株を手放そうと身構えている売り手の波に正面から立ち向かうつもりでいた。
ジョン叔父さんは航空会社の株を買う計画を実行するためにPERが最低水準の銘柄に着目した。低水準のPERという基準に合う航空株は八銘柄見つかった。叔父さんは、九月一七日に市場が再開されたとき、日中に株価が五〇%下落したらその八銘柄のどれでもいいから買うようにとの注文を証券会社に出した。
二〇〇一年当時のテンプルトンは既に九〇歳近い超高齢だったわけですが、仕掛ける逆張りの大胆さとそのスピードは全く年齢を感じさせません。私が彼を深く尊敬している理由の一つが「年老いてもその力量が衰えなかった」からなのですが、本当に凄い投資家だったと思います。
さてこのテンプルトンの「世紀の逆張り」はどのような帰結を迎えたのでしょうか?
次回はその詳細を見ていきましょう。(続く)
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