Nonsense Story

Nonsense Story

2005.07.11
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カテゴリ: 童話もどき



 男は、ミツル達の先に立って歩きながら言った。結局二人は、このおまわりさんに野上の家まで送ってもらうことになったのだ。
 電話をしたのは、あのサラリーマン風のおじさんかもしれない。ミツルはそう思いながら、男の格好をしげしげと見つめた。ランニングシャツにハーフパンツ。このままビールでも飲んでごろ寝しようかという格好だ。きっと寝るために用意していたものを、そのまま着てきたのだろう。ミツル達のために、制服を出してくる暇もないほど慌てて出てきたんだ。
「ぼく達の方こそごめんなさい。悪い人だなんて言って」
 ミツルは申し訳なくなって謝ったけど、お姉ちゃんは何も言わずに前を行く男の後姿を睨むように見ていた。お姉ちゃんはまだ、心のどこかで、この男を怪しい人かもしれないと思っているのだ。だから男の隣には決して並ばないし、ミツルの手をギュッと握りしめたまま離さない。いつでも後ろへ逃げ出せるように。
「あはは。いいんだよ。悲しいことだけど、そういった怖い人もいるからね。用心するに超したことはない」
 男はカラカラと笑って許してくれた。
 けれど、二人が本当は家出をしてきたのだと分かると、本当に怖い人みたいな顔になって怒り出した。
「こんな時間に子供だけで家を出てくるなんて、本当に悪い人に出会ってしまったらどうするんだ!? それに、ご両親はとっても心配しているよ。すぐに駐在所に行って、おうちに電話しよう」


つづく
















9から訂正させていただきました。
アホですみませんm(_ _"m)ペコリ

他にもなんかやってそう・・・・・・。
あー恥ずかし(汗)





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Last updated  2005.07.12 00:22:32
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ふーたろー@ Re[5]:奇妙な隣人 9.5.猫 3(06/11) あやきちさんへ 返信大変遅くなって申し…
あやきち@ Re:奇妙な隣人 9.5.猫 3(06/11) お久しぶりです、お元気でしょうか? 今…
ふーたろー5932 @ ぼっつぇ流星号αさんへ お返事遅くなりまくりですみません! こ…
ぼっつぇ流星号α @ いやー 猫がいっぱいだーうれしいな。ありがとう…
ふーたろー5932 @ 喜趣庵さんへ お返事遅くなってすみません! 本当に元…

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