投資逍遥

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2005/04/24
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カテゴリ: 読書
この本は昭和46年の発行の、四書(論語・孟子・大学・中庸)のうちの一つである『大学』をわかりやすく説明された注釈書です。
著者の諸橋轍次氏(1883~1982)は、新潟県生まれで主著に『大漢和辞典』があります。
この本が発行された昭和46年には、著者は88歳位です。
著者は99歳に老衰でお亡くなりになったという大往生でした。
諸橋轍次氏に興味を抱かれた方は、 新潟県南蒲原郡下田村のホームページの「漢学の里」 をご覧下さい。

『大学』は儒教に関する経典で、学問の目的を明示し、その目的を達成する方法を、簡明にまとめています。
『大学』には、三綱領八条目があります。
三綱領とは、明徳・親(新)民・止至善です。
八条目とは格物・致知・誠意・正心・修身・斉家・治国・平天下です。
私の中途半端な理解では三綱領八条目の解説は困難ですし、あまりにも長くなりそうですので、ここでは詳しくは書きません。

一つだけ問題点となったことを書いておきます。
それは、『大学』の本文には、「知を致すは物に格るに在り」という部分の説明が欠けており、このことが後々に王陽明先生により陽明学が創始される遠因になったということです。
私達が儒学と言っているのは、だいたいが南宋の朱子による朱子学を指していますが、朱子は、「知を致すは物に格るに在り」を次のように解釈しました。
いわゆる「知を致すは物に格るに在り」とは、われの知を致さんと欲すれば、物についてその理を窮むるにあり。

この調子で書いていると切りがないので、この先はまたの機会にします。
以下は、この本を読んで気になった箇所の【引用】と【感想】です。

【引用】
四書という書は、・・・徳川時代などはすべての人々の必読書となった観があり、・・・

【感想】
四書が必読書とのことです。
一体に徳川時代の学校というか、教育はどうなっていたのだろうという疑問を持ち続けています。
私自身の怠慢もあり、なかなか調べないのですが、この本に少し書かれていました。

昌平黌(しょうへいこう)を始め全国200有余の藩学、数種の有名私塾および万余におよぶ寺子屋に至るまで、ほとんどすべてが、朱子の四書集註を主として講義せられたとのこと。

なるほど、四書が必読書というのも頷けるような気がしてきました。








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Last updated  2005/04/24 07:11:17 PM
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