投資逍遥

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2005/07/31
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カテゴリ: 読書
1999年2月に発行されたこの本は、幕末恐慌を駆け抜けた男として、 清水次郎長(1820~1893年) を書いています。
著者の竹内宏氏と田口英爾氏は、ともに1930年代初めに清水市で生まれました。

今に伝えられる次郎長の話では、賊軍を手厚く葬った時の「死ねば仏だ。仏に官軍も賊軍もあるものか」という言葉があります。
これは、1868年幕府脱走艦咸臨丸が清水港で敗れた時に、旧幕兵の死骸を引き揚げ、手厚く葬った時の言葉です。
当時は、賊軍に加担する者は打ち首であるという厳重なお触れが出ていたものだから、誰もその死骸に手をつけなかったそうです。

以下は 【この本からの引用】 【征野の感想】 です。

【この本からの引用】
日本は世界最大の金・銀・銅の産地でした。
金・銀・銅・漆器・蒔絵・屏風・醤油などを日本から輸出し、アジア諸国からも生糸・皮革・砂糖・陶磁器・綿布などを輸入した。

【征野の感想】
これは1611年頃のことですが、当時はシャムと日本がお互いに最大の貿易相手国だったとのこと。
当時、日本が金・銀・銅の産出が世界一だったとは驚く。

また生糸を輸入していたというが、この1611年から200年以上も後の1859年には、日本の生糸は国際競争力がある最大の輸出品になってしまうのですね。
日本人が得意としていた(もう過去形かなあ)「まねる力」が垣間見えますね。


【この本からの引用】
金次郎は、60年に一遍は大凶作に見舞われ必ず飢饉がくるという長期循環を知っていた。

【征野の感想】
この本は清水次郎長に関する本ですが、二宮金次郎(1787~1856年)のことが書かれていました。

金次郎は戦前の修身の教科書に出ており、小学校の玄関横に石像が立っていたといいます。
背中に薪を背負い、本を読みながら歩いている像です。
しかし、この勤勉性がGHQにとっては問題視されたようで、戦後の教科書からは消されてしまいました。
勤勉性は忠誠心や愛国心につながるとの発想で、金次郎は危険人物と見なされてしまいました。
何とも妙な話です。

それはさておき、金次郎が大人になっからの農業を通しての考え方からは学ぶ点がありそうです。
一言で言うと、勤勉や節約を道徳にまで高め、「報徳仕法」と呼ばれるものを作り上げました。
どういうものかよくわからないので、暇を見つけて関連本を読もうと思います。







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Last updated  2005/07/31 10:25:47 AM
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