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Aug 22, 2013

熊野古道・大峯奥駈第１章　回想録（４日目その１)

(2)

テーマ：暮らしを楽しむ(384285)

カテゴリ：世界文化遺産

八経ヶ岳_story(3170)2013.8.22
大峯奥駈道から帰還して１週間弱。顔はまだ真黒である。家ではindooor派のカミサンと真黒なoutdoor派の野獣が同居している感じでどうも落ち着かない。久しぶりに新宿へ繰り出した。
壊れたテントのフレームを新調するためである。なんと親切な店員は、折れた３つの棒以外は十分使えるのでこの部分のみの交換をしてくれることになった。部品は取り寄せになるので４日ほど待って欲しいと言う。ついで本屋に寄り２万５千分の一地図を買い足した。旅の回想をするためである。
さらに昼グルメという集まりに参加し、韓国料理のTOKORI（土古里)へ寄ってきた。これでも家に帰ったのが１６時前という能率のよさ。平坦な道はいかに歩きやすいか、いかに便利な都会生活かを、不自由をきたした山の生活から帰って深く思うのである。

大峯奥駈第１章　回想録（４日目その１）

第44靡：楊子の宿

笹に覆われた山肌が眼前にせまる。

仏生ヶ岳の西の斜面である。

真っ白だった景色が、ガスが去って晴れ渡ることもありその一瞬をスケッチ。

この少し先に楊子の宿小屋がある。

世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を１２泊１３日で巡ってきました。

そのうちの 大峯奥駈道（吉野川柳の渡し→熊野本宮大社)６泊７日の旅を第１章として回想する。 、
４日目の行程（数字は標準時間）
◎弥山小屋 6:45 出発→0:30→八経ヶ岳(1915.1)→0:20→明星ヶ岳(1894)→1:40舟の垰(タワ)0:15→楊枝の森→0:15→水→楊子の宿小屋→0:30→仏生ヶ岳→1:00→孔雀覗→0:25→橡(えん)ノ鼻→0:45→釈迦ヶ岳(1799.6)→0:35→□深仙ノ宿潅頂堂,避難小屋、深仙小屋合計6:15H
10kmくらいしかないが、15峰　up　805.9m　down　1205.9m　でかなりしんどい行程。

小屋の朝御飯は６時からということで、出発を６時４５分の遅めに設定して準備を始める。乾燥室にどっさりあった衣類はすべて取り込み忘れ物のないようにしなければならない。７人の昨夜のグループも揃い朝食が始まる。昼食の用意はすでに済んでいて包みがカウンターに置かれている。今回は荷物を減らすために営業小屋と神社の宿坊の２泊を予定した。旅程が１日増えたものの、３食分の食料が軽減出来ている。昼飯を炊く時間や、その分の水の量も減らせるのも魅力。さらにゆっくりした旅程の分、スケッチに時間を割くことができる

弥山小屋から八経ヶ岳(1915.1)→0:20→明星ヶ岳(1894)に至る山道はオオヤマレンゲの自生地であるが、シラビソ・トウヒ・ウラジロモミといった針葉樹林の原生林の間を縫っていく。一部は縞枯れていて霧の中に裸木が林立する場面も。八経ヶ岳(はっきょうがだけ　1915.1m)は近畿の最高峰であるが、今日は雨天のためすべてが霧の中である。秋の紅葉時は西側にあるカラハッソウ谷など大斜面から錦絵が眺望できる筈である。
楊枝ノ森という場所は、西に延びる七面山を遥拝する場所でもあり45靡になっている。その先に楊子ノ宿がある。水場は森の中を谷に向かって降りて行かなくてはならない。ここはがまんする。
さて 仏生ヶ岳(1805.1m) は美しい笹の樹林帯であり、山頂を極めずに横駈けしていくが、この山頂からダイヤモンド富士山（関東とちがって朝日を受けたダイヤモンド)が見えたというので先日の新聞を飾っていた。写真マニアが探しに探したポイントだったようである。地元では大台ケ原からの富士山は知られているがさらに遠方にあるこの地からよくぞ観察したものである。通常は山頂を極めることなく巻き道であるというのに。
何回も通いつめて快晴のもとで撮影できたのであろう。美しい森の景観は下に写真を付けた。どこでも踏跡ができそうで道に迷いやすいこともあるのであるが２万５千分の一の地図を握りしめている限り大丈夫である。
孔雀岳の直前で、ちょろちょろと水が流れる岩場があった。「烏の水」と呼ばれている水場で有難い。ペットボトルの口でうまく受け止める。500ccをまずはがぶ飲み。
大変大酒飲みならず「大水飲み」の小生であるが、今はマラソン時に使うボトルからちょろちょろと水を飲む生活なのである。乳首のよう突起を口にくわえ、先端を歯で噛むと漸く小さな穴が開いて口に吸いこむことが出来る。この形で水分を補給するのである。１５分置きに「３～４回吸う」程度に節水している。（つまり１５分間に一回約125cc、１時間に500cc）。これが一気にペットボトル１本分をごくりと飲めたのである。
あぁ、神様。この幸せを感謝。（都会ではいかに水を無駄遣いしていたのか。いや、”無駄遣いをしたい”という欲望や羨望を持ち続けのが今回の登山の感想である）

第42靡：孔雀岳下の孔雀覗きから(その１)

孔雀覗きから釈迦ヶ岳にかけては左右の谷から立ち上がる露岩を幾つも数えることが出来る。
屏風岩、ゼニマキ、五百羅漢、一郎岩、二郎岩、三郎岩、十六羅漢などおびただしい露岩を数える。
まずは、屏風岩、ゼニマキなどを眼下に眺望。
はるか先に「前鬼」(29靡)、三重の滝(28靡)を源流とする前鬼川が眺望される。

第42靡：孔雀岳下の孔雀覗きから(その２)

上図に繋がる部分である。
遠方に、ついに釈迦ヶ岳(1799.6)を拝む。
南の「太古の辻」(33靡)から孔雀岳(42靡)まで
実に１０靡を擁する大峯奥駈道最大の総合的霊地で
至る所に祠などがあり、神聖な場所であることが分かる。
登山的には最も苦しい登攀を余儀なくされるため拝むという余裕はないのであるが。

写真：仏生ヶ岳の西側を巻く

気持ちがよい山道

写真：仏生ヶ岳の西側を登る

石も多いため、注意を喚起しながら歩を進める

Picture1（sketch-direction 180-200°am10:00 Sketch point:Youjinosyuku,Kumanokodo-Omineokugakedo,Nara Pref.,Japan GPS 34.143008,135.905917(°）（34°8'34.83" N,135°54'21.3" E）標高1631m
Picture2,3（sketch-direction 150°,290°pm12:47,12:49 Sketch point:Kujyakunozoki,Kumanokodo-Omineokugakedo,Nara Pref.,Japan GPS 34.124308,135.915242(°）（34°7'27.51" N,135°54'54.87" E）標高1750m

Google Earthを楽しむ方法
Blogに掲載されている画像はすべて場所名、方位、時刻、GPS情報と標高を付けています。このうちGPS情報(ex. 35.645569,139.615544(°）など )を、Google Earthのジャンプboxに貼り付けて検索ボタンをクリックすると、スケッチした場所に飛ぶことが出来ます。

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