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Aug 24, 2013

熊野古道・大峯奥駈第１章　回想録（５日目その１) 深仙宿の朝

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テーマ：暮らしを楽しむ(384599)

カテゴリ：世界文化遺産

深仙宿　朝焼け、嫁越峠_story(3172)2013.8.24
皇后が花火の席に座っている。丸いシルエットが小生の足に投影される。今日は相模原市の第42回納涼花火大会。家から２ｋｍほど下流の河川敷へ皆で行ってきた。小生はマラソンコース途上にあるいつものコース。席取りのため２時間ほど早くアクセス。母娘は遅れて共に自転車で。ところがカミサン。慣れぬ自転車で途中で こけた というではないか。
このカミサン、最近友達から姿から立ち居振る舞いに至るまで香淳皇后（昭和天皇の妃）にそっくりだと言われたという。まさか。
だとすれば、並み居る庶民に挟まれて、なにか光々しい。いや、花火のせいである。さかんに携帯と、デジカメで光景を写し取っている”皇后”なんていない筈である。
帰りは、もう自転車に乗らないと言う。僕に乗って行けと。自分はバスで帰ると。増発のアナウンスがあるも、自宅方面はいつもと変わらない上に、満員で乗ることは出来なかったと。随分遅く、トボトボと歩いて帰ってきた。
この皇后、家に帰ってきて、開口一言「 めおとぜんざい 　でしょ！」と。「今TVで、 夫婦善哉 (ふうふぜんざい)やっている。」との小生の言にぴしゃりと。またしくじった。こうじゅん皇后に勝つことは出来ないままである。

大峯奥駈第１章　回想録（５日目その１）

第38靡：深仙ノ宿(じんせんのしゅく)のご来光

眼下に深仙俣谷、手前の山稜は小峠山(1099.9m)への稜線。

雲のたなびく上に太陽がでてきた。

午前５時１４分

世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を１２泊１３日で巡ってきました。

そのうちの 大峯奥駈道（吉野川柳の渡し→熊野本宮大社)６泊７日の旅を第１章として回想する。 、
５日目の行程（数字は標準時間）
□深仙ノ宿深仙小屋→0:35→太古ノ辻（ここから南奥駈)→1:00→天狗山→0:40→嫁越峠→0:30→地蔵岳(子守岳 1464)→0:50→ヒクタワ(乾光門)→0:30→涅槃岳,(1376.2)→0:25→証誠無漏岳→0:50→持経ノ宿避難小屋→0:55→平治ノ宿(水７分)→030→転法輪岳→0:45→倶利伽羅岳→1:30→行仙岳→0:30→行仙宿山小屋合計9:30
15km、標準時間９時間半と少々長め。重量級の荷物を背負っているためこれの１．２倍かかり昼食時間１時間として１２時間の行程。17峰　up　total　1227.3m down　total　1687.3mと高度を次第に下げていく。

ほぼ真っ直ぐに南下。

朝４時を過ぎると小屋の外が明るくなってきた。
外で朝餉の準備をする。日の出の瞬間を見逃すことの無いようにと、スケッチもしながらコンロで湯を沸かし始める。
アルファ米を蒸（ふか）すのには２０分かかるため、
その間まずは周囲の景色を描きはじめる。
昨夜到着した方も起きだして出立の用意。どうもシューズや火種を持っていない軽量化した旅装。
きくとDrストップがかかっており、あまり重たいものを持っちゃいけないということである。
すべて水焚きのご飯やCoffeeという。たしかアルファ米も１時間かければ水でも食べられる。ただし時間の制約がある場合も多く、勢いパンを主食としている。
先に行ってもらって、こちらはスケッチに専念。
小屋を後にするとすぐ登り道となる。聖天ノ森から大日岳へ上り詰める。頂上直下で巻き道がある。修験道としては岩峰を極めるのが筋ではあるが、こちらは荷物をもっての長距離を稼ぐ行程故、勘弁してもらう。
ここを降りると太古ノ辻に至る。前鬼への分かれ道となる。大峯奥駈道はここを境に南北に表現される。これより南を、「南奥駈け」という。そもそも 大峯奥駈道 の「大峯道」は吉野から山上ヶ岳までを言い、「奥駈道」を山上ヶ岳から熊野本宮大社までを言う。山上ヶ岳から南は「奥駈け」一本でもよいのであるが、世界遺産名として「大峯奥駈道」を名乗っているわけですべてこの名称で統一しているようである。
長丁場の大峯奥駈道もいよいよ後半戦に入ったかとおもうと灌漑無量の心境である。蘇莫岳、石楠花岳、天狗岳と山のコブをいくつも越えていく。昨日の釈迦ヶ岳とうってかわって草原の道となり気持ちがよい。
登っては下ると言う行為が何百と続き　きりがない。頂上と思ったらさらに先のコブ。裏切られること４、５回。天を突くほどの山はないものの、このように頂上と思って頑張ったのに、さらに先に大きな山が聳えるとなると、つらいものがある。逆に、「頂上」という標識を見つけて、「なぬ？」という感じで拍子抜けしたり。心理戦そのもので、このあたりが「修行」なのであろう。コブに動ぜず、頂上にも淡々と越えていかなくてはこの長丁場やっていけない気がする。
（明日に続く）

嫁越峠

途中で、昨夜から同宿のＫ氏を追い越した。
下りがつらいと言う。つま先を痛めているらしい。
下りは、そこに当たるため、靴を斜めにしたり、
ストックに力をいれて足を庇う必要があるので、遅くなるというのだ。
草原の道から窪みに降りて、東側をスケッチ。

写真：38靡　深仙ノ宿潅頂堂と避難小屋

修験僧たちがここを通る場合は、赤い潅頂堂(かんちょうどう：不動明王、八大金剛童子を祀る)を開いてお参りをする。その後この小屋で泊まる場合は、
コの字に渡された床に上下の関係を付けながら焚火をしたりして休息するのであろうか。真っ暗と思ったが、窓が一か所、入口の戸にもガラスがはめてあり、天井の切妻もふくめて４箇所から明かりが入るため、目が慣れてくると快適な空間。
夜露がしのげるだけでもラッキーと思わなくてはならない。

写真：天狗岳前後の風景

釈迦ヶ岳を最後にして岩場を離れ、
このような草原帯が続く。

Picture2（sketch-direction 90°am5:14 Sketch point:Jinsennoyado,Kumanokodo-Omineokugakedo,Nara Pref.,Japan GPS 34.109464,135.902081(°）（34°6'34.07" N,135°54'7.49" E）標高1593m
Picture2（sketch-direction 60°am7:50 Sketch point:Yomekoshi-touge,Kumanokodo-Omineokugakedo,Nara Pref.,Japan GPS 34.109464,135.902081(°）（34°6'34.07" N,135°54'7.49" E）標高1593m

Google Earthを楽しむ方法
Blogに掲載されている画像はすべて場所名、方位、時刻、GPS情報と標高を付けています。このうちGPS情報(ex. 35.645569,139.615544(°）など )を、Google Earthのジャンプboxに貼り付けて検索ボタンをクリックすると、スケッチした場所に飛ぶことが出来ます。

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