あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2007年09月10日
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カテゴリ:
黒電話
番号は通知されているが、相手の名前は表示されていない
という事は、登録していない相手からである
誰からだろう?
ちょっとした緊張のなか電話に出た
電話の相手は、仕事を通して知り合った方だった
一年ぶりだろうか?
その電話に、自分は何やら 因縁めいたもの を感じずにはいられないのであった…

というのも、遡ること2日前の土曜日のこと
とある駅前の交差点で信号待ちをしていた際、何気なく反対車線の歩道に目を向けると、一人の女性が歩いている姿が目に飛び込んできた
その女性には、なんとなく見覚えがあった
もしや? と思い、車の窓ガラスを開けて覗くと、やはり知人の女性に間違いないようである
かなりご無沙汰しているのと、こんなところで再会するとは夢にも思わなかったので、思わず、
『お久しぶりですッ!』
なんて、喜びと興奮で声を張り上げる勢いだったのだが、そこはひとつ冷静になって考えてみた
白昼堂々、どこからともなく自分の名前を叫ばれたら恥ずかしいよね?
それに、万が一、他人の空似ということもあるし…
そんな事を考えていると、信号は青に変わってしまったので、車をスタートさせた
バックミラーに映る女性の姿は瞬く間に見えなくなっていた

そんな出来事があった2日後の今日、突然電話をしてきたのが、街角で見かけたその女性だったのである
あまりのタイミングの良さに驚きは隠せない
ひょっとして、2日前のあの時、自分のことに気づいてくれたのかな?なんて思ったのだが、「なんの事?」なんて言われてしまった
で、事情を説明すると、確かにその時間はその場所にいたという
そんな偶然もあるんだ…と暫し、懐かしさも手伝ってか、二人で話が盛り上がった
ん!?
彼女は何の為に電話してきたのだろう?
ふと我に返って用件を聞くと、なんということはない
ただ愚痴を聞いてほしいだけのようだった
一年ぶりに突然電話してきたかと思いきや、愚痴ですか…
まぁいいですけど

この話がただの偶然だといってしまえばそれまでだが、2日前の街での再会は何かしら意味があったんじゃないかなぁ?
何か見えない力によって、 導かれるべくして2人は再会した というか何というか
そこで自分が声を掛けなかったものだから、今度は女性の方に不思議な力が働いて、突然電話してきたんじゃないかな?
もしや二人は 赤い糸 で結ばれていて、誰かが手繰り寄せてくれたとか?
まさかねぇ
だって彼女、自分より二十も歳が上だし
いやいや、別に歳がどうのこうのじゃなくてぇ
彼女は既婚者だもんッ!!

きっと偶然だね、うん、これは偶然だったんだ…







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最終更新日  2007年09月11日 18時26分03秒
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