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今年もシクラメンの季節を迎えた定番のものから、花弁が複色のもの、フリンジ咲き、品種改良によって誕生した香りがするシクラメンなど、実に色とりどりのシクラメンが華やかに彩りを添えるそんななかで、自分の眼を惹いたのは、ダークな印象を与える赤茶色をしたシクラメンその名も『セピア』シックな色合いは落ち着きがあって、かなり大人びた雰囲気なかなか素敵ですさてさて、これからの時期ならではの植物といったら、他にはポインセチアやゴールドクレストなどがあるそれらを仕入れてくると、クリスマスだなぁ…年末だなぁ…と意識するようになるで、あまりの慌しさに、気づいたら年が明けていた…みたいなここ数年は、毎年そんな感じ11月末あたりから師走にかけてはほんとバタバタと忙しい今年もそんな感じになりそう仕事があることはありがたいことだけれど、貧乏暇無しってやつです
2009年11月17日
商売をしていると、クレームはつきものそう頻繁にあるわけではないが、クレームのなかで一番多いのは、買った植物が、すぐ枯れたり萎れてしまったというもの自然のものを扱っているので、こういったケースは多々ある勿論、植物自体が弱っているという事もあれば、お客様自身が管理を誤り、ダメにしてしまうケースもある過去には、水遣りを一切せずに、「枯れた」と文句を言いに来た方もいたほどなので、そういった場合は、植物の管理など、まずはお客様に状況を伺うこうしたコミュニケーションを図ることによって、大概は丸く解決するしかし、極々稀にではあるが、脅迫紛いのクレームがあることも事実「花に触れたら花粉がついた」といって、高級スーツを弁償したりしたこともあった明らかに言い掛かりのようなものもなかにはあるが、こちらとしては真摯に対応せざるを得ない客商売、色々とあります花をたまに買いにくる、とある中年女性この女性、買った花が満開に花開かないと、返金を要求してくる「オタクは、悪い花を客に売りつけているの?」と、言うのだ確かに手にしている花は、硬い蕾のままで、花が開かないまま萎れてしまっている如何せん、自然のものを相手に商売しているので、蕾のものが必ずしも開花するとは、100%保障することは難しい時には、咲かずに終わってしまうものもあるなので、その時は、返金を申し出たところがだ、この中年女性ここで買ったと言って、萎れた花を持ってきては、花が咲かないと、返金を求めるのだ一度や二度ならまだしも、毎回毎回同じようなことが繰り返されるお客様をこのような眼で見るのは大変無礼なのかもしれないが、さすがにちょっと度が過ぎているような気がしたそこで自分は、花が開くのを楽しみたいのであれば、若干でも花びらが緩めのものを選ぶよう勧めたそうすれば、花が咲かずに終わってしまうことはまずないしかし、その中年女性は、長持ちするほうがいいからと、頑なに固い蕾の花に拘ったこのまま、毎回毎回、花を買っては数日後に萎れた花を持ってこられて、返金を求められるのはどうも腑に落ちないひょっとして、しばらく花を飾って楽しみ、その後クレームをつけてきているのではないだろうか?そんな好からぬ考えが、自分の頭のなかをもたげたそこで、花を買う際、お客様自身に選んでいただくことにした花が開くのを楽しみたいのであれば、咲いているものを選べばいいしかしながら、お客さんは頑なに固い蕾のものに拘る自分で選んだものが咲かなかったら、今までのような態度にも出づらいだろう「花が咲かない」と、クレームをつける中年女性果たして、この顛末はいかに?
2009年08月11日
一般の男性は、花束を貰う機会は少ないと思う自分が人から花束を貰ったのは、記憶が確かであれば、三回だけ一度目は職場が花屋だったこともあり、辞めるときに、両手に抱えられないほどの沢山の花束を貰った勿論嬉しいことは嬉しかったのだが、持ち帰るの大変だし、家に持って帰ってもどうしよ?なんて、若気の至りからか、ちょっと有難迷惑にも思ったところがあった二度目は、病気療養のため、しばらく仕事を休むときに頂いたこれが、大の大人が抱えて持つほどのすっごく大きな花束で、これまた持って帰るのが大変だったが、その気持ちはたまらなく嬉しかったこの頃になると、花も好きになっていたこともあり、折角だから記念に残そうと、花束に使われていた花材をドライフラワーにして、いつまでも部屋に飾ったりしたそして三度目は、持病であるバセドウ病の甲状腺摘出手術のために入院していたとき病院の近所に住む子供たちが、患者さんひとりひとりに花束を渡すというボランティア活動の一環で、自分も小さな小さな花束を貰った初めての入院生活で心寂しい思いをしていた自分は、見知らぬ子供からの花束のプレゼントに、とても励まされた人生のちょっとした節目に節目に貰った花束自分が花が好きということもあってか、それぞれの花束は、記憶のなかでいまだに色褪せることなく焼きついているそんな独り善がりな想いからか、花束の注文を頂くと、安かれ高かれ、ひとつひとつ気持ちを込めて作らせていただく 今日は、退職する男性へ贈る送別用の花束の注文を頂いた「コンパクトにしてほしい」というお客様からの要望通りに、“ムーンワルツ”という名の淡いサーモンピンクのダリアを主軸に、ちょっと褪せた色合いの紫の薔薇、親指ほどのサイズの小さな向日葵などでまとめた人生の節目に微力ながら彩りを添えさせていただけることを嬉しく思うとともに、花束を贈られた方にとって、この花々のことを僅かながらでも記憶の片隅に留めてくだされば、幸いです
2009年07月06日
今日は知人の結婚式の日「披露宴に出席してほしい」「スピーチをお願いしたい」と、言われていたのだが、どうしても仕事を休むことができない状況にあったので、話を頂いた時点で丁重に辞退を申し上げていたしかし、そこはそう易々とは引き下がらない知人「花屋なんだから、何か協力してほしい」との事花嫁が持つブーケや、披露宴会場の装花は、式を挙げるホテル専属の花屋に任せているというので、自分は、披露宴の最後にそれぞれのご両親に渡す贈呈用の花束をつくることにしたというわけで、披露宴に参加できない分、思いを込めて、朝からせっせと花束作っていますこの話を貰った時点で、どうしても使いたい花があったそれは、“ダリア”個人的に好きな花ということもあるのだが、理由は他にもある濃い赤紫と白のグラデーションが実に美しい、大輪の花を咲かせるダリアその名は『喜びの詩』晴れの門出になんとも相応しい名前のダリアを、花束の花材として使用したかったのだ結婚オメデトウという自分からのお祝い、我が子の晴れ姿を見送るご両親の思い、さまざまな喜びが交錯するそんな意味を込めて、昨日市場で仕入れておいた大輪のダリアはかなり主張が強いので、白いオリエンタルユリや、濃淡2種類のピンクのバラ、八重咲きの濃い紫色のトルコ桔梗など、全体的に大振りな花を合わせて、ザックリと仕上げた我ながら良い感じでも、ちょっとご婦人が持つには重いかな?まあ、晴れの舞台で、しかも最後の最後に感動する場面で渡す花束なんだから、みすぼらしい花束じゃカッコつかないよね披露宴に参加した知人から、挙式や披露宴の模様を撮影したものを見せてもらった新郎新婦は、幸せに満ち溢れていて、見ているこちらまで幸せな気分になった最後のご両親への挨拶のシーンでは、自分が作った花束を、両家のご婦人が重たそうにしっかりと抱えていた式には参加することはできなかったけれど、幸福のお裾分けはいただいたし、こうして一役買えたようでなによりどうぞ末永くお幸せに…
2009年06月27日
5月の第2日曜日は“母の日”と言うことで、5月に入り、そろそろ母の日の準備に取り掛かっています母の日の花と言えば、やっぱりカーネーション今の時期だと、紫陽花、クレマチス、ブーゲンビリア、薔薇、カラーといった花鉢があるが、やはりカーネーションが母の日に贈る花として定番のよう自分的には、赤い大輪のカーネーションが母の日というイメージを強く持っているのだが、今やカーネーションもピンク・紫・黄色・オレンジ・白・緑、さらには単色ではない復色のものまで、その種類は実に多種多彩色々な色があるので、どれにしようか迷ってしまうほどであるクリーム色の花びらに、紫色で縁取られたカーネーション名前は『パフェ』甘いモノが好きな自分は、頭の中でフルーツパフェ、チョコレートパフェが思い浮かんだ美味しそう…なんて思いながらも、手は慌しく動かして仕事していますさてさて、母の日と言うと、自分はカーネーションの鉢を母に贈るでも、自分は花屋に勤めているので、売れ残ったカーネーションを渡しているように思っていて、母はあまり有難みを感じていない様子まぁ確かに、その日仕事を終えて、残ったものからチョイスするので、売れ残りといえば売れ残りなのだが…そこで今年は、カーネーションとは別に、日頃の感謝を込めてプレゼントを用意することにしたそのプレゼントとは…もう決めましたでも、今はナイショきっと喜んでくれると思うな早く母の喜ぶ顔が見たいけれど、それは母の日までお預けこれから母の日まで、忙しくなりそう…口のなかに何故か口内炎が2つも出来て痛いけれど、世の中はゴールデンウィークで浮かれているなか自分は休みがないけれど、体調管理に気をつけて、来週の日曜日までノンストップで行きます!!
2009年05月02日
贔屓にしてくださっている、男性のお客様頻繁にというわけではないが、花束やアレンジなど、ちょくちょく注文をいただく今日も、お誕生日のお祝いの花束の注文を承った6歳の女の子に渡すのだそうその男性は、ちょっとお歳を召されているので、お孫さんなのかな?もしかしたら、自分のお子さんかもしれないけれどでも、ちょっと不可解…実は、ここ数年、毎年のように誕生日のお祝いの花束の注文をいただくのだが、必ずきまって、「6歳の女の子に渡すので、可愛らしく」と言うのだそう、女の子の歳の数が増えていないのである6歳で止まったままなんでだろもしかして!?ひょっとして…これ以上、人様のこと詮索するのやめますご縁あって、毎年こうしてお誕生日祝いの花束が作れること、嬉しく思いますお客様のご要望どおり、ピンク色の花でまとめて可愛らしい花束を作りましたお子さん、きっと喜んでくれますよね?
2009年04月29日
花を仕入れる際は、なるべく無駄がでないように考えるこんなご時勢だから、ここのところ消費も冷え込んでいて、いつにも増して仕入れの数量には気を遣うところが、何を血迷ったか、仕入れの人間が大量に花を仕入れてしまった捌いても、捌いても花で溢れかえっている相手は生花なだけに、日数が経てば経つほど、咲き終わってしまったり、枯れたり、腐ったりと、商品価値が無くなるものが出てくるそういう場合は、残念ながら破棄するしかない折角綺麗な花として生まれてきたのに、その短い命を全うすることなく、儚く散り急ぐそんな花々を切り刻むのは、気持ちがいいものではないやりきれない思いを溢れさせながら、鋏をいれていく仕入れて一週間以上経ったガーベラ淡いピンクに濃いピンク、紫といった眼にも鮮やかな美しい色彩は、見た目は綺麗なのだが、よぉく眼を凝らして見ると、花びらの周りは茶色く変色してきているカビが生えてきているものもあれば、茎が腐って花首が折れてしまっているのもあるさすがに、これは売り物にはならないとはいえ、大量のガーベラをそのまま破棄してしまうのは、あまりにも忍びないという事で、ちょっとしたアレンジを作成“オアシス”と呼ばれる吸水性のスポンジに、茎を短く切ったガーベラをどんどん挿していった一面に敷き詰めたガーベラまるで花の絨毯のよう盛りを過ぎた花々たちの最後の輝きその美しい画は、今は自分の携帯電話の待ち受け画面となっている花の美しさはこれで永遠のものとなったそれは、不本意なかたちで花の一生を終えることとなったガーベラたちへの自分なりの、せめてもの償いだった自分は“一期一会”という言葉が好きなのだが、出会いという点においては、花にも同じことが言えるだろう『一花一会』これは、実在しない勝手に作った造語自分は、仕事を通して色々な花と巡りあう一つとして同じ表情を見せることのない、その花たちの美しさを活かして、人々に様々なメッセージを伝えていきたいそんな風に思う自分だが、今回のように花を無駄にしてしまうことも多々ある花にも命はあるだからこそ、花を捨てるという行為は、申し訳ない思いで胸がいっぱいになる今回のガーベラに関しては、ほんと勿体無いことをしてしまったが、沢山のガーベラからは溢れんばかりの元気と癒しを貰ったキミたちの花の生涯が決して無駄でなかったことだけは、自分が証明する
2009年03月06日
今日は、一年でもっとも寒さが厳しくなる時期と言われている“大寒”その暦に合わせたかのように、今日は凍えるような寒さ昨日が、今の時期としては割りと暖かめな陽気だったから、寒暖の差で余計に寒く感じているのかもしれないそんな寒さ厳しい今日この頃ではあるが、店には春先を思わせる花々が並んでいる水仙、スイートピー、フリージアにストックなど、どの花たちも甘い香りを十分に漂わせているその華やかな空間に身を置いている自分は、香りに酔いしれてちょっとした幸せな気分に浸りながら仕事をしていた屈んで花を手入れしているときだったふと、背後から、「そのフリージア、欲しいんですけど…」と、女性に声を掛けられたその言葉を聞いて、自分は、「いや、これは売り物では…」そう答えるべきところなのに、なぜか言葉を呑みこんでしまったお客さんが、フリージアをとても欲しがったからであるしかし、そのフリージアは、もう売り物にはならないだろうと思い、処分しようと思っていたものだった売り物にならないといっても、枯れていたり、萎れているわけではない花が咲ききって、満開を過ぎてしまっているのだ二、三日は楽しめるかもしれないが、そんなに日持ちもしないので省いておいたものをお客さんは欲しがっている「これはもう古いですから…」と、水を差すようなことを言うのもどうかな?と、自分勝手に解釈して、お客様が言うままにお売りすることに売れてラッキー!という卑しい気持ちと、できるだけ花を無駄にしたくないという思い、それからお客様自信が選んだのだから…という色々な理由が、自分の心のなかを支配し、その結果、お客様に対して「これは売り物にはならない」という言葉を呑みこんでしまったのだただ、若干鮮度の悪い花を売ることになり、ちょっと悪いなぁ…という後ろめたい気持ちはあったので、サービスとして値段を安くして提供させていただいたせめてもの気持ちである
2009年01月21日
今日から仕事始め他のスタッフらは2日が仕事始めだったのだが、自分は正月三が日はお休みをいただいていたのだいつもなら年末に蓄積されていった疲労は新年を明けてもだいぶ先まで引き摺っているが、今年はゆっくりと過ごしたせいか、一切疲れは残っていないおかげで、新年早々の仕事始めからガッツリと仕事が待っていたが、ハリキッてこなすことができた占いを信じているわけではないのだが、目につくと、自分の運勢はどうか、つい読んでしまう今年2009年、自分の仕事面においての運勢を見てみると、あまりよくなかった「反りが合わない上司がいて、何度も仕事を辞めたいという気持ちに駆られるでしょう」との事ウン、ウン、確実に当たりそうやわ…って、ちょっと待てよ!?これってさ、仕事している人であれば、誰しもが思い当たるんじゃないのかな?まぁ仕事をしていると色々なことがあるのは当たり前のことなので、自分のなかでうまく感情をコントロールしていきたいと思います去年の末あたりから頻りに叫ばれている未曾有の不景気こんな世の中だから、我が花屋の業績も良いわけがない生活が苦しいところに、花を買うゆとりなどある筈もないのである暮らしのなかに花が無くても生活には困らないから、こういった不景気を迎えると打撃を受けてしまうなので、世の不景気の煽りを受けてか、書き入れ時であるはずの年末の花の売上は、昨年より下回ってしまった「今は不景気だから…」というだけで片付けられる話ではないのだが、去年の我が社の業績は下降気味で、あまり芳しくない世間では、大企業の派遣社員の契約打ち切り、新卒者の内定取り消しなどが大きく取り沙汰されているが、我が職場も例外ではなく、スタッフの人員削減に乗り出すようだう~ん…今は、いつになく厳しい状況を迎えていて、今年は正念場を迎えそう自分のことは省みずに暇さえあれば不平不満に愚痴をこぼしているスタッフ、ワンマン振りが祟ってか裸の王様になりつつある社長、無理難題を吹っかけてくる取引相手の方々、不景気の嵐、売り上げ不振による業績悪化…華やかな世界に差し込む黒い影が、自分のなかに翳りを落とし、暗澹とした気持ちにさせていた自分の歩む道には、数多の戦が待ち構えているようだこの戦を勝ち抜き、無事に危機を脱することができるのだろうか?その答えは、今は誰も知る由がない
2009年01月04日
それは、数年前の年末のこと両腕に痛みを感じたので、ふと腕を見てみると、見るも無残に皮膚が真っ赤になっていたまるで皸にでもなったかのように、赤く小さな傷が、腕に無数に広がっているその沢山の傷から痛みが生じていたのだ手の甲には皸ができるものの、今まで腕にできたことはないかといって、これほどまでに傷がつくような怪我をした覚えもない腕の皮膚を覆うこの無数の傷はいったい何が原因で起きたのだろうか?まったく身に覚えがないだけに、薄気味悪さを覚えた年末の仕事に追われているとき、腕に出来ている無数の傷の理由が判った原因は、迎春用の松だったのだ年末の時期は、迎春用として、門松や若松、荒神松といった、色々な松を扱う当然ながら沢山の量を扱うので、松を抱えて持ったりすることもしばしば冬の寒い時期は厚手の服を着ているが、室内などの暖かい場所で作業していると、うっすらと汗ばんでくるので、腕をまくって仕事をしたりするその時、松を抱えると、松の葉が皮膚に当たり、チクチクとした感覚を覚える「これだ!」そう、腕まくりをして作業をしていたので、松の葉の先端が皮膚に当たり、それで傷ついていたのだ松の葉の先端は、意外と鋭いのであるその事に気づいて以来、松を抱えるときは、腕をまくらないようにしているそれ以来、腕に無数の傷ができることは無くなった今年も、沢山の松を扱っている当然のことながら、腕まくりはしないので、腕に傷ができることはないしかし、扱っていると、どうしても手先には、松によっていくつかの傷はできてしまうまぁこの傷は、勲章みたいなもんやね過去の教訓があるせいか、松を扱う時は気をつけているのだが、今日は久しぶりに痛い思いをした何気なく後ろを振り返ったとき、後ろに門松があることに気づかなかったので、なんと松の葉の先端が眼に刺さったのである「痛ッ~!!」視界に異常は感じられないから、どうやら大丈夫みたいくれぐれも松の扱いには気をつけましょう
2008年12月29日
女性に告白するときに渡す花束を作っていた以前我が職場でスタッフとして働いていた青年が先日訪れ、注文していったのであるその青年は、女性に告白するたびに、自分が作った花束を渡しているなんでも、花束は女性にとても喜ばれるし、それに100%OKの返事を貰えるので、彼のなかでは、今やジンクスの一つとなっているようだ自分の花束が、恋の架け橋になっているわけではないと思うのだが、花の仕事から離れた彼が、今でもわざわざ自分のもとへ注文しにきてくれるという気持ちが、とても嬉しかった注文は、薔薇を使って、あとはお任せしますとの事ボリュームがあったほうがいいというので、安く仕入れた薔薇を使用したピンクに紅色の縁取りが入った“カルーセル”という名の大輪の薔薇を軸に、1本にたくさんの花をつける淡いピンク色のスプレーバラ、それから、いくつもの緑色の球状をした蕾が特徴的な“バーゼリア”という木を使用可愛らしい印象のピンク系の花束に、緑色を差すことによって、ちょっと甘さを抑えたちなみに、バーゼリアの花言葉は“情熱”愛の告白に渡す、情熱が秘められた花束…う~ん、花言葉を織り込むだなんてちょっとクサいし、自分好みに仕上げてしまったけれど、我ながら良いんじゃない?上出来!上出来!それにしても、幸せな花束を作っていると、自分も幸せな気分になってくる喜んでもらえるかな?なぁんて、贈る人、贈られる人の気持ち、シチュエーションを考えながらつくっていると、自然と自分の気持ちも綻ぶこういうとき、花屋っていい仕事だな…って実感する気合を入れて作った花束女性が抱えて持ち歩くのには、ちょっと重たいかも…ということで、手提げ袋も用意しておいた約束の時間よりだいぶ遅れてきた彼は、花束を見るなり、顔の表情を緩ませると、軽やかな足取りで去っていったさてさて、彼の愛の告白は成功するのだろうか?恋が叶う花束のジンクスは守られるだろうか?たとえ、恋が実らなかったとしても、花束のせいだけにはしないでくれよな
2008年12月16日
お客様からの注文で、結婚のお祝いに渡す花束をつくりながら、ふと思った“恋はしているんだけれど、もう何年も心の底から人を愛していないなぁ…”花を弄りながら、何を考えているんだかいやね、今まさに幸福の絶頂にいるであろう新婚夫婦のお二人に渡す花束を、人を愛することを忘れてしまった自分が作っているのが、なんだかおかしく思えてきてね自分は、ホンモノの愛とめぐり合うことができるのだろうかいや、人を愛するという行為において、欠落している部分が自分にはあるから、真の愛を知ることはないんじゃないかなそれとも、心底惚れる相手が現れたら、長年の呪縛から解放され、歪んだ考え方も変わるのだろうか愛に飢えているわけではない毎日恋しているし、ときめいてもいるただね、愛の契りを交わす人々を目の当たりにすると、“愛って?”“幸せって?”って、ついつい考えさせられるでも、そんなことを考えたところで、答えなんか見つかりはしないかだって、それは永遠のテーマであって、自分自身が生きていくうえで、一生涯その答えを探し求めるもんなんだもんねそれに、答えは一つではなく、人それぞれの答えがあるだろうし…そうだよ!自分なりの“愛のかたち”を見つければいいんだ【愛されることは幸福ではない。愛することこそ幸福だ】(ドイツの作家、ヘルマン・ヘッセの言葉より)ところで、注文をいただいた結婚祝いの花束なんだけれど…ものすごぉぉぉぉく、シックにまとめてしまった愛についてアレコレ考えていたせいではない急な注文だったので、適当な花材がなく、ありものの花材のなかから、ビロードのような光沢があるワインレッドの鶏頭や、紫色の薔薇“パープルレイン”など、色味を考えて組んでいくと、赤や紫といった花でまとめられた落ち着いた雰囲気のブーケの完成となったのであるうん、秋らしくて良いんじゃない?って、これって結婚祝いの花束だったかでもいいと思うけれどな祝福の想いも込めているし…果たして自分のセンス受け入れられるだろうか?と、注文をいただいた方は口煩いお客様なので、正直言ってちょっと不安なところもあったんだけれど、幸いにも喜んでくださったので、ホッと胸を撫で下ろしたでも、この花束を受け取るのは、結婚されるお二人なんだよね…喜んでもらえるといいな
2008年10月04日
いつもご贔屓いただいている方から、注文をいただいた今日は奥様の誕生日だということで、花束をお願いしたいとのことまぁ!愛妻家でいらっしゃいますのねちょっと照れ臭そうに注文される姿は、なんとも微笑ましい奥様の好きな花を伺うと、特にはないとの事だったので、おまかせで作らせていただくこととなったさて、何の花を使おうかな?と、迷っているときに目に留まったのが、『真心』という名のダリア全体はサーモンピンク色なのだが、中心に向かうほど橙というか黄色のぼかしが入る、“真心”という名にふさわしい暖かみある印象を持つ花未婚者の自分が言うのもおこがましいが、夫婦の間でも真心で接することって大切だと思う真心というと、なんかしなくちゃ!と肩肘を張ってしまいがちだが、“真の心”と書くように、本来は自分自身の心持の問題であって、目には見えてこないもの自分中心に物事を考えるのでなく、相手のことを思いやる気持ちさえもてれば、それが自ずと真心となり、巡り巡って自分のところにも返ってくるんじゃないかなそうやって、バランスが取れていくんだと思う人間誰しもが、自分が幸せになりたいと思っているでも、ひとりで生きていくことはできない助け合い、支えあって生きていくもの相手のことを思いやらなければ、誰が自分のことを思ってくれるだろうそんなメッセージを込めて、ダリアの花をメインに、オリエンタルユリやバラなどで、豪華に、かつボリュームのある花束に仕上げた生産者の方が真心込めて育てあげた『真心』という名のダリアを、自分が、贈られた人の喜ぶ顔を思いながら真心込めて花束に仕上げるその花束に真心と感謝の意を込めるご主人さまざまな人々の真心が込められた花束奥様、心して受け取ってくださいましね真心が真心を呼び、そして幸福を呼ぶこのご夫婦は、真心が織りなす糸で、どんな幸福を紡ぎだしていくのだろうか?大きな花束を抱えながら帰るご主人の背を見ながら、幸福を演出する一役を買えたことに、ちょっぴり幸せをお裾分けしてもらったような気がしたのだったどうぞ、末永くお幸せに…【真心】他人のために尽くそうという純粋な気持ち(辞書調べ)
2008年07月16日
ラッピングした花束を、さらに華やぐ雰囲気を醸し出すために使用するアイテムがリボンである1本の細長いリボンから、たくさんのループを左右対称に作り上げていくと、まるで大輪の花が咲いたようなリボンに仕上がっていくこのリボン、今でこそ自分はササッと素早く作ることができるが、花屋に勤め始めた頃は、不器用なのでなかなか作ることができなかったリボンを作る際に中心部分を押さえている指先は攣るし、形は崩れてくる慣れればそうでもないのだが、覚え始めのときは「自分につくれるのだろうか?」と思うぐらい難儀な業に思えたここ最近は、新しく採用したスタッフの教育係を務めている花の仕事はまったくの未経験者なのだが、花は好きだというし、なによりやる気マンマンなので、教え甲斐もあるっちゅうもんその新人スタッフに、リボンの作り方を教えることに言葉で説明するよりは、指の動きを見たほうが判りやすいので、リボンを同じように手に持ち、ひとつひとつの動作を一緒にしていくそうすれば、全く同じリボンができる筈なのだが、それがそう簡単にはいかないこれがリボン作りの奥深いところループの大きさがバラバラになったり、リボンを押さえている指がずれて、形が崩れてきてしまうのだかなりの難儀に、新人スタッフは悪戦苦闘首を傾げながら、自分の指先の動きを確認しては、リボンと格闘するうんうん、判るよ自分もね、初めの頃はそうだった見てるのと、実際作ってみるのとじゃ大違いなんだよね流れるようにして、リボンを作りあげていく自分の指の動きを見ていた新人スタッフが、『魔法の指みたいですね』と、一言いやいや、別にタネも仕掛けもないからこればっかりは慣れだよ練習すれば誰にでもできる業だって自分も初めは、まったく作れなかったんだから綺麗なリボンができるようになるまで、半年ぐらいはかかったかな?(リボン作りが苦手で、作らないように避けてたから…)まぁ数をこなしていけば、そのうちうまく作れるようになるから心配することはないよ練習あるのみ!今日の格言【なせばなる なさねばならぬ何事も】
2008年05月25日
お客様から注文をいただいた祖母の還暦祝いに花束を贈りたいとのこと還暦といえば、赤いちゃんちゃんこという事は、赤い花束か?なんて、馬鹿の一つ覚えのような安直な発想をしたが、お客様の要望は違った「ユリを使って清楚な感じに」“明るい”だの、“豪華に”といった注文だと、イメージが浮かびやすいのだが、「清楚な感じ」と言われても、わかるようでわからない清楚って、どんな感じなんだろ?上品な感じに仕上げれば、それっぽくなるかお客様が希望されたのは、大輪の見事な花を開かせるオリエンタルユリ今あるのは、濃いピンク色のものと、中心が淡い黄色味を帯びている白いユリの2種類のみ清楚といったら白だろうと、白いユリをチョイスそれから、全体的に色をまとめようと、白いスプレーバラ、かすみ草、それに黄緑色と黄色が混ざったような色をしたデルフィニュームを使用清楚という注文のわりには、大振りに作って欲しいとのことだったので、花の丈を最大限に活かし、これでもか!と言わんばかりに豪勢な花束を組んでいくあまりにも大きいので、花束を組んでいる左手がプルプルと震えてくるほど全体の色調が白いので、なんだか法事用の花束みたいになってきたけど、大丈夫かなぁ…すべての花を挿し、最後にアレカヤシの葉を入れて完成両腕で抱えるほどの豪勢な花束となったあとはラッピングをして完成リボンの色を白や紫、水色といったものにすると、それこそ故人へ捧げる花束となってしまうので、少しでもお祝い感を出そうと銀色の太目のリボンをチョイス自分なりに清楚な感じで作ってみたんだけれど…と、完成した花束を手渡すと、お客様は大変な喜びようだったご満足していただけたみたいで、ヨカッタ~還暦祝いというと、明るいイメージがあったので、今日のような注文はちょっと意外白い花が好きな方なのかな?それならそうと、清楚な感じに…という遠まわしな言い方じゃなくて、もっと分かりやすいイメージを伝えてくれればいいのだけれど…手が空くと、さきほどから気になっていた“清楚”という言葉の意味を辞書で調べてみた【清楚】飾りけがなく、清らかなこと(辞書調べ)う~ん…やっぱりわかりそうで、わからない漠然とした感じだなぁ
2008年05月24日
今日は母の日母の日に贈る花といえばカーネーションということで、カーネーションを買い求めるお客様でいっぱい相変わらず足が痛くて大変だったが、それぞれのお客様が素敵な母の日になるべく、そのお手伝いができるかと思うと、苦も苦でなくなり、頑張ることができた昨日の土曜日は天候がイマイチで、今日も朝から小雨がぱらついていたので、売り上げに影響があるかな?と心配したが、雨もなんとかもってくれて、そこそこ売れたヨカッタ、ヨカッタ今日カーネーションを売らないと、明日になってしまえば売れ残りの花と思われて、誰も買ってくれなくなってしまうからね一日の仕事を終えて、一息ついていると、スタッフの一人が声をかけてきた「花束を贈りたいんですけれど…」そのスタッフは、配送専門のスタッフなので、自分で花束やアレンジを作ることができないのだが、母の日の今日、日頃の感謝を込めて、妻に贈る花束を自分でつくってみたいのだというずいぶん粋なことするねぇそんなことしたら、奥さん、惚れ直しちゃうんじゃない?花束のつくりかたを指導してほしいというので、疲れてはいたが、折角の頼み事なので付き合うことに自分は花屋に勤めてはいるものの、学校や教室で業や技術を勉強したことはないまた、花屋で手取り足取り教えてもらったわけでもない諸先輩方々の業を見て学んで、自分なりに自己流で、自分のセンスだけを信じてここまでやってきたなので、自分の花屋としての技量の確固たる自信を持っていないので、人に指導するなど正直言っておこがましいのだが、今回はスタッフの熱意に負けて指南することにはじめに、花束に何の花を使用するか、使いたい花材を本人に選ばせる花の名前もよく判らないのに、突然花を選べと言われ少々戸惑っているようだったが、ああでもない…こうでもない…と一人ブツブツ言いながら、花をチョイスしていく人それぞれのセンスなので口出しは無用だが、面白い花材を組み合わせるな?と横目でチラチラとチェック花も選び終わったところで、お手本を見せながら、花束の組み方を教えていく初めてなのだから上手くいくわけがないのだが、自分の教えを真摯に受け止め、不器用な手つきながらも花束を作り上げていくそれもこれも、愛する奥さんへの愛なんだ…と思うと、なんだかいじらしく思えてしまった自分も、花屋に勤め始めた頃は、相手がどんな表情を見せるかなぁ…なんて想像しながら、花束を作ったもんだ…懸命に花束をつくるスタッフを見て、なんだか若かりし頃の自分の姿を見ているようで、忘れていた初心のようなものを思い出すのであった初めて作ったわりには上出来にできた花束をラッピングリボンだけはさすがに作れないだろうと、花束とラッピング用紙にあった色で大きめのリボンをつくり、それをつけて完成自分で一からつくりあげた花束を手に、スタッフはとても満足げそりゃあ、教えた人がヨカッタんでしょうにウソウソ!作り手のセンスがよかったからだよ自分は、手を出さず、口しか出していないんだから奥さん、喜んでくれるといいねさてさて、母の日ということで、自分はどうしようかな?常日頃から感謝をしているので、母の日だから…というわけでもないのだが、何かを買いに行くにしても、足を痛めているので、そうそう出歩くことができないかといって、カーネーションを持って帰ると、母は「今年も売れ残ったの?」なんて可愛げのないセリフを言うそれでも、手ぶらで帰るよりはマシかと、カーネーションとかすみ草だけのシンプルな花束をサクッと作り上げると、それを助手席に乗せ、岐路に向かうのであった…
2008年05月11日
悪い状況のうえに、さらに悪いことが重なることを“泣きっ面に蜂”というが、まさに今がそんな感じ痛風で右足を痛めているうえに、今朝家を出るときに派手に転んでしまい、手も肘も痛い身体はかなりボロボロだが、母の日が間近に迫っているため今日も大忙し仕事は待ってくれないのだ自分の眼の前には、カーネーションの鉢植えが沢山ある今度の日曜日の母の日のための商品であるその数、500鉢以上その鉢を1鉢ずつラッピングしていく只今、孤軍奮闘中!痛風の症状がでている今、歩くことがままならない特に今回の症状の痛みは酷く、右足がまったくいうことをきいてくれないなので、何か支えがないと歩くことができず、今は手押し台車を支えにして、押しながらゆっくり歩いているそんな状態でいると、見るに見かねて周りのスタッフは手助けしてくれるが、皆も各自仕事があるからそうそう甘えてばかりはいられない自分がカーネーションの鉢のラッピングにとりかかろうとすると、社長から、「何もしなくていいから、椅子に座ってジッとしていなさい」と言われたそのセリフを受けて、「そうさせていただきます」と、おとなしくできるワケないやんッ!確かに人並みに動けないかもしれないけれど、皆が慌しく動いているのに、自分ひとりがのんびりすることなどできない今は母の日の準備で大忙しなのだから「無理しなくていいから」という、社長の言葉を振り切って、ひとりでカーネーションの鉢のラッピングに取り掛かった立ったままの姿勢だと右足は辛いので、デスクの椅子を拝借して、椅子に膝を跪くかたちで作業することにしたこうすることによって、右足の負担は軽くなるので、痛みも軽減できる移動するときも、デスクの椅子は車輪がついているので、そのまま滑っていけばいい仕事する姿勢としては、かなりお行儀が悪いが、どうか勘弁してください右足は痛めているものの、手先は普段通りに動くので、一心不乱にラッピングを続け、一人テキパキと仕事をこなしていくただ、ラッピングした鉢や、これからラッピングする鉢を手に持って移動したりするのは、足が不自由なので手間取るが、それ以外はことのほか順調に進んでいった黙々と仕事はこなしていくが、さすがにカーネーションの数が半端ではないので、やってもやっても、なかなか終わりが見えてこないそれでもやらねばならない昼休憩も取らず、作業をつづけるちょっとハイペース気味かとも思ったが、「自分がやります」と言い張ってやり始めたからには、途中で投げ出すことはしたくなかったし、できないことによって「やっぱりね」と言われるのが悔しいので、半ば意地にも似た気持ちで仕事をこなしていくのだったそれに、仕事に集中していると、足の痛みまで気が回らないようで、ここ数日痛みに苦しめられ続けている自分としては、痛みに支配された思考からの解放はありがたいことだったのである結局のところ、今日で燃え尽きてもいい…と言わんばかりに自分ひとりで頑張ったものの、終わらせることができず、皆に手伝ってもらったいや、これね、足を痛めているから遅いとかじゃなくて、鉢の数が多いから、ひとりでやり遂げるというのが、そもそも無謀だったんだよ今日一日仕事を終えた頃には、精魂使い果たしていた日に日に足の痛みも、腫れも酷くなる一方だが、明日はどうかな?ここのところ、その日一日を生きていくのが精一杯な感じ母の日が終わるまではなんとか持ち堪えねば…
2008年05月08日
コーヒーメーカーに淹れてあるコーヒーは、だいぶ煮詰まっていた午後から取引相手のお客様がお見えになるというので、コーヒーを新たに用意しておくことにフィルターに中挽きのコーヒーをいれてセットすると、お湯を注ぐいまでこそ手際よく用意しているが、はじめは随分と手間取ったものだというのも、自分はコーヒーが嫌いで口にしないゆえに、味がわからない自分が淹れたところで、そのコーヒーが美味しいか不味いか判断できないしばらくは自分が淹れたコーヒーを黙って飲んでいた社長だったが、ある日、薄めて飲んでいる姿を見てしまったのであるそう、自分が淹れるコーヒーは濃くて、社長の口には合わなかったようだそれからは試行錯誤を繰り返し、今では、社長好みのコーヒーを淹れられるようになった約束の時間より少し早めに、お客様がお見えになったちょっとまえに淹れておいたコーヒーをカップに注ごうとしたときであるあれっ?いつもは漆黒に近い色をしている筈のコーヒーが、なぜか琥珀色をしていたコーヒーの分量はいつもと同じ筈なんだけれど…ちょっと味見をしてみることに「……………」う~ん、コーヒーの味がするような、しないような…コーヒーを口にしないから味の良し悪しが判らないんだけれど、いくらなんでも、これはお客様にお出しするのはマズイような気がするそれにしても、いつもとなんら変わりなくコーヒーを淹れたのに、どうしたんだろ?と、コーヒーメーカーを見てみると、なんと、コーヒーのフィルターの容器がきちんとセットされていなかったので、お湯が半分以上フィルターを通らずに素通りしてしまっていたのであるもう一回淹れなおさねば…しかし、今さっき淹れたばかりなので、コーヒーメーカーの湯の適温ランプが点いておらず、今すぐには温かいコーヒーを準備することができないしばらく待つことも考えたが、やはり、お見えになってすぐにお出しするのが筋だろう何もお出ししないのも失礼だし…さて、困ったどうしよう!?その時、閃いた!おもむろに職場を抜け出すと、近くの自動販売機まで駆けていき、あたたかい缶コーヒーを購入そのコーヒーをカップに注ぐと、何食わぬ顔をして、社長とお客様にお出ししたのであるこれにて一件落着!商談が終わると、事務所に後片付けにいったお客様のカップを見ると、コーヒーはすべて飲み干されていた自分が淹れたコーヒーが残っていると、やっぱり不味いのか?と凹むのだが、今日のコーヒーは市販されているものだから美味しいのだろうで、社長のカップを見たときだった残っている…いつもは残すことはない社長がなぜ?さては、コーヒーの味が違うことに気づいたな贅沢ドリップのコーヒーにしてみたんですけれど、お気に召しませんでしたかあのあと、コーヒーを淹れ直しておいたので、今社長好みのコーヒーお淹れしますね
2008年04月23日
「ちょっと、サービスしてよ」「少し安くならないの?」客商売をしていると、こういったセリフを耳にするそう言われても、自分の場合、別に悪い気はしない(お客さんの言い方にもよるけれど…)それは、売り言葉に買い言葉ではないが、お客さんとの一種のコミュニケーションとして考えているからだ条件によってはサービスする場合もあるし、「勘弁してくださいよォ」なんて言って軽くあしらう場合もあるところがだ、極稀になのだが、しつこく値引きやサービスを催促される方がいるこういったお客さんは、正直いって辟易してしまうまぁお客さんあっての商売なので、表情や態度には出さないが、心のなかでは“買わんでよろし!”なんて、商売人としては有るまじき思考を抱いたりなんかしている商売人の前に、一人の人間だからねやっぱり理不尽なことを言われると、気分は良くない心が掻き乱されるイライラするゆえに、いい仕事も出来ないほら、いいこと全くないつい先日、当店を利用するのは初めてというお客様から電話で注文を頂いた法要でお寺の本堂に飾る花を一対注文したいとのこと要望を伺うと、相手は花に詳しいのか、いくつかの花の名前を挙げ、それらの花を使って大きくつくってほしいというで、肝心の予算を尋ねると、これが原価も割るほどのえらく出し渋った金額なのである「その金額では…」と言うと、相手は、「サービスしてくださらないの?」と言ってきたこのお客さん、何を言いだすんやろ?サービスして貰うのが当たり前という口振りが甚だ不愉快に聞こえたこう言ってはなんだが、我ながら自分は良心的な花屋だと思うほんと、薄利多売ならぬ、薄利小売儲けなんて微々たるものそれでも儲けに走らず、良いものを手頃な値段で提供しようと心がけているたとえば、花束やアレンジで、金額分の花を入れたものの、同じ花を1~2本だけ中途半端に余らせたところで使い道がないからと多めに入れたり、仕入れてからだいぶ日にちが経っているものを安く提供させていただいたりと、見えないところでサービスさせてもらっているそう、本来サービスって、お客さんから強要されるものでなく、商売する側の心持ちだと思うそれを端からしてもらうのが当たり前のような振舞い方をされると、そんな気持ちも失せてしまうとりあえず、電話では、花の相場の都合上もあるから、「それなりに作らせていただきます」と言って、電話を切ったそして日にちが空いて昨日、注文をしてきたお客さんから再び電話が掛かってきた内容は、注文の確認の電話だったのだが、またしても、「本堂に飾るんだから立派にね」「サービスして頂戴よ」と、クドイほどに念を押してくる始末金は出さないが口は出すここまでくると、言葉は悪いが、さすがにうんざり出す金額が少ないくせして、あれこれ注文が多いだなんて、無いものねだりもいいところ電話を切ると、苦々しい気分で本堂用の花を作り始めるのであったそして今日…電話で散々わがままな注文をしてきたお客様が、注文の花を受け取りに来店された「サービスさせていただきました」そういうと、お客さんは満足げに花を抱えて行かれたのであったこれにて一件落着!めでたし、めでたしちょ、ちょっと待って!これって、結局はお客さんの我侭に屈して、サービスしちゃったというわけ?いえいえ見す見す損するようなことはしませんきちんと、金額相当の花でつくりましたよそう、ちょっと安めの花を仕入れたので、それらの花材を使用したのと、1本で花つきのいい花ばかりを使用してボリュームよく見せたというだけそして、極めつけは、「サービスしておきましたから」というこの言葉実際はね、妥当な金額分しか使用していないんだけれど、この一言があれば、相手も“そうなんだ…”って納得する花の品質よりも、見た目のボリュームで判断する傾向が多いからねこうして、言葉巧みにしてちょっと厄介なお客様の仕事を捌いたというわけ教訓目には目を歯には歯を一言には一言を
2008年04月17日
火曜日―自分が居ない間に、ある注文が入った卒業生に渡す花束で、ガーベラ1本にかすみ草をあわせるという内容のもの「ガーベラの色は?」注文を請けたスタッフに訊くと、品種の指定があるとのことで、お客様が持ってきたという1枚のガーベラの画像を見せられたなんでも、以前、綺麗な色が気に入って買ったもので、どうしてもそれと同じガーベラを使用してほしいとのことお世辞にもうまく撮れているとはいえない画像が粗い画からは、ピンク系のガーベラであることは察しがついたが、品種までは特定することはできないピンク色のガーベラといっても、結構な種類があるからねぇ…手がかりは、お客様が言ったという「花びらはサーモンピンク色」という言葉と、撮られた画像からそのガーベラは黒目(花の中心部が黒いこと)だということのみ店頭には同じガーベラが無いようなので、明日仕入れなければ水曜日―市場で花を仕入れていた気掛かりなのは、昨日注文を請けた“ピンク色のガーベラ”のこと「同じものが無かったら、似た品種でもお客は分かりませんよ」なんて、スタッフは言っていたけれど、そんなんでいいのかぁ?まぁ最悪無かったら仕方ないんだろうけれど…しかしながら、自分の中では、ある確信に似たものを持っていたそれは数日前、別のお客様の注文で花束をつくった際、デジカメの画像によく似たガーベラを使用していたのであるそのガーベラは、たしかにサーモンピンク色の花びらだったし、黒目だったひょっとしたら、あのガーベラかも?でも、そのガーベラの品種名が判らないいくら花屋だからといって、すべてがすべての名前までは覚えきれないのだ仲卸を見て廻っていくピンクのガーベラはあるものの、鮮やかな色合いのものが多く、淡いピンク系のものが少ないもしかして?と思って手を伸ばしてみても、オレンジの色味が強いピンクだったりと、なかなかお目当てのガーベラは見つからないあまりにも似たり寄ったりのガーベラの色を見て回っていたせいか、次第に自分のなかで揺らぎが生じ始め、照準が定まらなくなり始めてきていたそんな時、一件の仲卸でガーベラを見つけたサーモン色の花びらに黒目…ガーベラの名は『キミー』それは、散々見て廻って、ようやく見つけたものだったしかしながら、自分の中では「これだ!」と言い切れる確証がなかったまぁ違った時は違った時で、お客様には対処するしかないそして今日、木曜日―昨日のうちに、注文の数の束はこしらえておいたので、ピンクのリボンを結び、来店されたお客様にお渡ししたいったい、お客さんはどんな反応をするだろうか?ちょっと心臓ドキドキもんであるわざわざガーベラの写真を撮って注文しにくるぐらいだから、口煩い方なのだろう花束を見てお客様は、「そうそう、このガーベラ」と仰って下さったヨカッタァァァ~と、胸を撫で下ろしたのも束の間、最後にどんでん返しが待っていたそれは、お客様の一言だった「でも、リボンの色が気に入らないわねぇ」その一言はすべてを台無しにする言葉であったせつないねぇ………
2008年03月06日
社長に「休みを取りなさい」と言われた一見愛のある言葉のように思えるが、現状を知らないでの無責任とも取れるその発言には、自分は愛の欠片すら感じなかった休めるものなら休みたいわッ!と、心の中で呟く…ただでさえ人員ギリギリで廻しているところに、スタッフの一人が怪我で戦線離脱してしまい、その負担が圧し掛かってきているのである少しずつ他のスタッフに仕事を分散させつつ、それでも余りある分は自分が背負いこむ休み無しで、朝も早くから夜まで仕事…正直言って、自分でもこんなにタフだったかなぁ?なんて思うまぁやらざるを得ないから、やっているだけのことなんだけれど…嫌々とか、ふて腐れてとかそういんじゃなくて、使命感ってやつかな!?仕事一筋ではないし、忠誠心の塊でもないが、ただただ自分がやらねば!という思いだけで、奮い立たせている周囲の人間は、そんな自分を見て「なんでそんなに頑張れるんですか?」なんて首を傾げているけれど、もう長年こんな感じだから、自分的には今の生活パターンが当たり前なんだよねとはいえ、自分はサイボーグではないので、ハードな日々が続けば当然のことながら身体は悲鳴を挙げてくるそこで、見るに見兼ねた社長から、「休みなさい」と週の初めに言われたワケその言葉をありがたく頂戴し、今週の半ばに1日だけ休みを戴くことにところがだ、今日出勤してみると、スタッフの一人が体調を崩していた「大丈夫です」と、口にはするものの、立っているのもやっとの状態で、見るからに辛そうそのスタッフは、翌日の水曜は元々休みのシフトだったので、大事をとって木曜と連休させることにした人手不足の現状を知っているだけに、スタッフは体調が悪いながらも連休を貰うことにだいぶ躊躇っているようだが、その点は心配ない木曜は自分が休みを貰っていたので、それを返上すればなんの問題は無いいくらなんでも、体調が悪い人間を引っ張り出させてでも俺は休む!だなんて、そんな図太い神経は、自分は持ち合わせていないからね勿論、そんなことを当てつけがましく言って恩を売るつもりもないし…自分の胸の内に秘めておけばいいだけのこと休むつもりだった木曜には用事を入れていたそれが仕事になったので、約束していた相手にキャンセルする旨を伝えたすると、「わかった」という短い言葉だけが返ってきた一旦は期待を持たせつつも、ドタキャンする自分が悪いので謝ると、「いつものことだから…」と、言われてしまった「……………」この一言、正直堪えた本当のことだから、何も言い返せない自分にも言い分はあるでも、相手の気持ちも判るそれだけに辛い自分が同じ立場で、楽しみにしていた約束をドタキャンされたら、皮肉の一言でも言いたくなるだろう「仕事なんだから」と、言い返したい気持ちをグッと堪えて、何も言わなかった相手もそれ以上何も言うことはなかった
2008年03月04日
中年の紳士の方が来店された恰幅のいい身体は、見るからに高級そうなスーツで包んでいるその風貌は一見すると花を買いにきたとは思えないので、何かのセールスの人かと思ったのだが、お客様だったこれは失礼しました注文を伺うと、花束を頼みたいとのことなんでもお世話になった方に、感謝の気持ちを込めて渡すのだとか感謝の思いを伝えるのであれば、それは大きさで表さないと…ということで、花の丈は長めのままで、大輪の花を咲かせる濃いピンク色をしたオリエンタルユリを中心として、大袈裟にならない程度にボリュームを抑えた花束に仕上げたラッピングをし、花束のバランスに合うような大きなリボンをつけて完成「お待たせしました」と、花束をお客様に手渡すすると中年の紳士の方は、花束を受け取るなり、こう呟いた「こりゃ、凄い」それはお客様の口から漏れるようにして、ボソッと出た一言であったその一言を聞いて、自分は心の中でガッツポーズをしたというのも、花束やアレンジメントをお客様に手渡すとき、大抵の方は「キレイ」とか「可愛い」と仰るそれらの言葉を言われても自分は嬉しいが、それは作品に対してというよりは、花に向けて言っている意味合いの方が強いような気がするしかし、「凄い」という言葉に関しては、花に向かってはあまり使わないつまりは、自分が作り上げたものに対して仰ってくださっているということになるましてや、外見で人を判断して失礼かもしれないが、花を見てもあまり心を突き動かされそうにない、中年紳士の方から「凄い」という言葉を聞けるとは思いもしなかったので、ちょっと鼻高々な気分満足していただけたようで何よりですこんな自分でも、微力ながら人様の心を突き動かすことができるんだねぇ花を通してお客様の喜ぶ顔を見ると、こっちまで嬉しくなってくるあぁ…花屋ってなんて素敵な仕事なんだろう花屋は見た目こそ華やかではあるが、力仕事だし、冬場は手が荒れるし、植物を相手にしているので、体力も神経も使う結構ハードな仕事最近は休みも取れず、仕事に追われる日が続いていたので、正直言って身体は堪えているのだが、それでも、今日のようなちょっとした出来事があると、疲れもどこかへ吹き飛んでしまうえぇ、要は単純な人間なんです“豚も煽てりゃ木に登る”っていうでしょ?褒められて悪い気はしませんさ、お客様からパワーを頂いたことだし、お仕事頑張りますかッ!自分は、ほんと花屋の仕事が好きなんだなぁ…改めてそんなことを思った一日だった
2008年02月20日
開店や開業祝い、舞台やコンサートといった公演に贈る花篭や、胡蝶蘭をはじめとする鉢物などには、贈り主と贈られる方の名前が書かれた札がつけられる以前勤めていた花屋は大手だったということもあってか、“筆耕さん”と呼ばれる字を専門に書かれている方がいたのだが、我が花屋ではそのようなスペシャリストを雇う余裕はない印刷で字をプリントアウトすることもできるが、あいくにそのような機材も無いので、手書きせねばならないところがだ、この札書きの仕事、皆字が汚いからという理由を挙げてやりたがらないのであるとなると、自分が書くしかないのだが、はっきり言って自分も字は綺麗ではないそれなのに、「字、うまいですよォ」なんて煽てて、押し付けてくるのだから無茶振りもいいところである“豚も煽てりゃ木に登る”なんて言葉があるが、いくら煽てたところで、自分の字が綺麗になるわけないがなただでさえ普通の字でも儘ならないのに、札に書くときは筆を使うので、これまた勝手が違う習字なんて小学校の授業で受けただけだから、当然上手く書けるわけがないはぁ…字がうまい人がほんと羨ましい上手く字を見せるポイントなど、そんな術は自分の腕は持ち合わせていない筆をとると、躊躇わずに一気に書きはじめる流れるように、とにかく勢いで書く!これあるのみそうすると、ダイナミックに書いた文字には躍動感が生まれ、なんとなく、それらしく見えてくるから不思議である下手は下手なりに心を込めて書き上げたので、まぁ見られなくもないか但し、よくよく見ていると、ヘタクソな字がバレてしまうので、ぜひチラっと見るだけに留めていただきたいあくまでも主役は花なので…そこらへんお願いします
2008年02月09日
お見舞い用にと、アレンジメントの注文が入ったお見舞いに持っていく花の場合、鉢植えの植物は根がつくことから、“寝づく”という意味合いが連想され避けられているが、切花もタブーとされるものがある芳香のある花は、人によっては苦手な方もいるので、避けたいし、また、ユリのような花粉がつく花もあまり好ましくない注文をいただいたのは、さほどの金額ではなかったので、どの花をメインにしようかなぁ…と考えたとき、ガーベラの花が目に留まったので、それをメインにすることにガーベラは色彩が鮮やかだし、花を見ているとそのフォルムが太陽を彷彿とさせ、不思議と元気がもらえるような気がして、病を克服して早く元気になってもらいたい…という気持ちで贈る花にはピッタリの花だからである数ある色のガーベラのなか、女性の方に贈るとのことだったので、ちょっと濃い目のピンクのものを選んだメインの花材が決まってしまえば、あとの花選びは早いチューリップ、スプレーカーネーション、赤い実が特徴のヒペリカムと、ピンクのガーベラが引き立つよう考えて、同系色の花でまとめることにいただいた仕事はどんな内容であれ、分け隔てなくこなしてはいるが、お見舞いの花となると、ちょっと感情がこもってしまうというのも、それは自分が入院したときの体験談による数年前、持病であるバセドウ病の甲状腺摘出手術のため、一週間ほど入院をしたそれまで大病を患ったことがなかったので、初めての入院生活は退屈でもあり、またそれ以上に不安であった1日中ベッドの上で過ごす生活が苦痛で、遅く感じられる時間の流れに身をおいているのが精神的に辛く、心身ともにまいっていたお見舞いにきてくれる人たちがいる時は、気も紛れるのだが、帰ったあと一人きりになったときに襲われる虚無感は、なんともいいようのないものであったそんなある日、病室にたくさんの子供たちが訪ねてきた手には花を持っている誰かのお見舞いに来たのだろうか?と思っていると、子供たちは、病室にいる患者さん一人一人に小さな花束を手渡していったのである当然、ベッドに横たわっている自分の手にも、あどけない表情を浮かべる子供から花束が手渡された奇しくも青が好きな自分に手渡された花は、眼が覚めるような青色をした、スプレー咲きのデルフィニュームだったいったいこれは何事か?と思ったのだが、病院の近所にある教会に通う子供たちによる奉仕活動の一環なのだという突然の出来事に戸惑いつつも、それでも花を貰えるのは嬉しい他の患者さんも同じ思いのようだ洗面台の下の棚に置いてある病院の花瓶をお借りして、本領発揮と言わんばかりに花を活けたとは言っても、数本の花なので、活けるもなにも花瓶に挿しただけなんだけれどねそれを枕元にある小さな机の上に置いた自分は、病室の窓から一番離れた部屋の隅のベッドを利用していたので、ここしばらくは外の景色を見ることもなく、外の世界とは無縁の生活を送っていたそれだけに、花を見ているだけで、束縛された何かから解放されたような気がして、ものすごく救われたような気がした花を眺めているだけで、勇気づけられ、元気をもらえたのであるあの日のことは、今でも自分の胸に深く刻みこまれているそんな経験をしたので、お見舞いに花を持っていくという注文をいただくと、ついつい感情がこもってしまうこの花を見て、元気づけられ、励まされ、和んでいただき、少しでも生きる気力の源にでもなっていただければ幸いです
2008年02月08日
今日はクリスマスイブ街を行き交うカップルや家族連れは、皆楽しそうな表情を滲ませているクリスマスのイルミネーションの灯りも手伝ってか、なんだか街全体が浮きだっている感じそんな幸せに包まれた夜のなか、自分は仕事中えぇ、毎年の事ですでもね、だからといって“なんでこんな夜に自分は仕事しているのだろう”と嘆いたり、イブを楽しんでいる人たちを妬んだりはしていないむしろ、楽しんでいる人たちから零れた幸せを、おすそ分けしてもらっているような気がするそれほど今日は、愛に、幸せに、夢に、希望に満ち溢れているそもそも、自分のなかでクリスマスという風習が浸透していない子供の頃って夢見るものだけれど、自分は変に冷めているところがあって、サンタクロースの存在を信じていなかった当然、そんな子供の所にはプレゼントが来る筈もない両親が共働きだったせいか、クリスマスらしい夜も送らなかったイブの前日が末弟の誕生日で、その時にケーキを食べるので、クリスマスの時にはケーキも食べないほど小さい頃から、それが当たり前のような環境で育ってきたので、クリスマスだからといって、何か特別な感情が湧くことはないのだあぁ…疲れた今日も遅くまで仕事をした今の時期は、クリスマスもさることながら、年末の準備などで大忙しなのだ明日も朝早いから、早く帰って寝ますえ?なんて寂しいクリスマスイブだって?寂しくなんかないっすよいや、決して負け惜しみなんかじゃなくて、自分の人生は自分なりに謳歌しているのでご心配なく
2007年12月24日
いただいた注文の仕事をこなしていく為に、次の注文書に眼を通していた「花束か…」用途はなんだろう?と、眼を向けると、“753のお祝い”と、大きな字で書かれていた753?いったい、何のお祝い!?自分が知らないだけで、巷では流行っているお祝い?それとも、サスペンスドラマである、被害者が犯人を知らせる為のダイイングメッセージのようなもので、“753“の数字に、何かメッセージでも隠されているのだろうか?なな・ご・さん…ぜんぶ奇数だから、キスウのお祝い?って、意味わからないかこの注文を受けたスタッフは今日は休んでいるので、その真意は定かではないよくよく注文書を読むと、備考欄に小さな字で、「花束は3歳の女の子が持てるぐらいの大きさで」と書かれていた753…お祝い…3歳の女の子…そのキーワードが揃ったとき、自分の頭のなかで、絡まった糸が手繰り寄せられて解かれていく感じがわかった!!!!!もしかして、七五三のお祝い?きっとそうやね、間違いない!って、“七五三(しちごさん)のお祝い”って注文を聞いて、“753”って数字に変換するかぁ?発想力が豊かなのか、それとも自分の発想力の柔軟性が乏しいのかまぁ間違ってはいないけれど、なんだかねぇ…これが、まだ自分より年下の若い子なら、これも時代の流れか?なんて納得できなくもないが、この注文書を書いたのは自分より年上の人世の中にはいろんな方がいますワ(コレ、物凄く考え悩んだように書かれているけれど、眼を通してから解決するまで10秒はかかっていないお話)さてさて、753の数字の謎は解けたが、問題はまだある大きな花束、小さな花束という注文は多々あるが、3歳の女の子が持てる大きさの花束とはこれ如何に電話での注文だったので、実際に花束を持つ女の子はどういう子なのか知らないし、自分の身近には子供がいないので、3歳の子がどれくらいの力があるか解らないまぁ大きくて持てないよりは、小さいほうがいいかピンクのバラを希望されていたので、ピンクのスプレーバラに、ピンク系のガーベラ・カーネーション、かすみ草、アクセントに薄紫色のアスターを使って可愛らしく花束をつくった喜んでもらえるかな?
2007年11月02日
『前回つくっていただいた花束が、たいへん気に入ったので…』御婦人のお客様にそう仰っていただいたありがとうございます花屋冥利に尽きるお言葉でございますそういったお言葉をいただくと、仕事の励みになりますで、その話には続きがあって、その時と同じ花束をまた作っていただきたいとの事???はて困った…話の素振りからするに、前回の花束というのは自分が作ったようなのだが、残念ながら花束どころか、そのお客様のことすら覚えていない折角お客様はリピーターとして行らっしゃってくださったのに、なんだか申し訳ない気持ちでいた自分のなかでは数多い仕事のうちのひとつにすぎなかったのかもしれないが、お客様にしてみれば、花を買う機会はそう頻繁にあることではないので印象に残っているのだろうそう考えると、一つ一つの仕事をなおざりに片付けていくのはよくないことだね決して仕事を手を抜いているわけではなく、仕事に追われてしまうと、淡々と事務的にこなしていってしまうところがある今日いらしたお客様の何気ないお褒めの言葉のおかげで、自分のスタンスを改めて見つめなおすことができた花を贈るという行為に対しては様々な想いがあるわけで、そのシチュエーションを演出すべく、想いや心をこめて花を扱っていきたいお客様との出会いも一期一会ではあるが、考えてみれば、色とりどりの花たちとも一期一会なんだよねこの世に生を授かった花たちは、縁あって自分の元へと来て、自分の手によってひとつの作品となり、お客様のもとへと渡る人、そして花との出会い、触れ合い…こうして改めて考えると、花屋の仕事って素敵やなぁ…なんて、今さらながらまたまた再認識したさてさて、話は戻って、「前回と同じ花束を作ってほしい」と仰ったお客様全く記憶にない自分は、そのお客様の御要望にどうお応えしたかというと…『季節によって花も変わってきますので、同じものは…』というと、ならばお任せしますとのことで事なきを得た前回が良かった…という言葉に、変なモノは出せないな!と、若干のプレッシャーを感じつつ作った花束も気に入っていただけたようでなによりまたのお越しをお待ちしております【一期一会】一生に一度だけの機会(辞書調べ)
2007年09月23日
ニワトリの鶏冠(トサカ)に似ていることから名前がついた、『鶏頭(ケイトウ)』花の姿は鶏冠に見えなくもないが、自分は脳の形にしか見えないちょっと押し潰された丸型といい、シワシワ感といい、脳そのものである(実際の脳を見たことはないが)そんなグロテスクな見た目だからというわけでもないが、自分は鶏頭の花が好きではない和をモチーフにしたものであれば、花材として使うが、それ以外は登板回数は少ない友人の結婚祝いに贈りたいとのことで、花束の注文を受けたお客様のご要望は、“可愛らしく”“可愛らしく=ピンク系”という無難な考えで、ピンク系と紫系の花材でまとめていくアクセントとして、オレンジ色の花が欲しかったので、淡い橙色のガーベラを取り上げたすると、あろうことか花にカビが発生していて、使えるものがなかった他にオレンジ色の花材は……と探すも、あいにく適当なものが無いようやく見つけたのが、オレンジ色の鶏頭一昔前までは、鶏頭といえば毒々しい赤色が主流だったが、今はオレンジやピンクといったものもある自分が嫌いな鶏頭色の取り合わせ的には問題はないが、どっからどう見ても脳にしか見えないこの花を、ブーケに入れて、果たして可愛らしい感じに仕上がるのだろうか?カワイイ筈がないだって、花束の中に脳が入っているんだからしかし、そこで思った数日前、街を歩いているときに、花束を抱えて歩いている男性を見かけたときのことそういうシチュエーションに遭遇したとき、職業柄、どんな花束なのか目がいってしまうさりげなく花束に視線を向けると、自分が絶対花束には使用しないであろう花材を使っていたお客様がその花を使ってほしいと希望したのか、作り手のセンスなのかは知る由もないが、その花束を見て、センスが良い悪いは別として、軽いショックを覚えた自分は、知らず知らずのうちに、固定概念に囚われた遊び心のない花選びをしていたのではないかと好きな花を使うも嫌いな花を使わないのも、それは自己満足に過ぎず、必ずしもお客様が望んでいるものとは限らないもっと、柔軟性と可能性を持って、取り組んでもいいのではないかと従来の自分からすると、いささか抵抗を感じたが、オレンジ色の鶏頭を取り上げ、組んでいるブーケの中に…どう?う~ん…悪くはないんだけれど、好きじゃない(だから自分の好みは聞いていないって…)自分が自信がないものをお客様に差しだすのは、些か抵抗があったが、お客様は、『まぁ可愛らしい』と、ご満足の様子そうですか?いいんですか?実に花の世界は奥が深いですな…自分のセンスにちょっと疑問を持ちはじめている今日この頃です鶏頭の花言葉【色褪せぬ恋】
2007年08月12日
最近、仕事を通じて知り合った二人の男性二人とも既婚者で子供もいる以前までは、会社の第一線で働いていたそうなのだが、仕事が忙しすぎてなかなか家庭を顧みれないことを理由に退職現在は時間に融通がきく仕事に就いているという『収入が減ったのでは?』という問いに対して、二人とも『かなりの減収』と答えたが、奥さんと共働きだし、なにより、今は家族と過ごす時間が持てるので満足だという2人は、そう言い切った自分も生活が仕事中心で廻っているので、仕事が忙しいと、プライベートな時間がなかなか割けないという点は理解できるそれにしても、家族のためにと、それなりの地位を築き上げてきた仕事を辞めてしまう潔さ、仕事ではなく家庭を中心にして行動することに驚かされたニッポンの男性も考え方が変わりつつあるのだろうか?日本人は働き蜂と呼ばれることがあるほど、よく働くイメージがある自分も典型的なその一人であるがむしゃらに働いている周囲の人は“なぜ?”と首を傾げるほどだ自分がやらなければ誰がやる?ただ、それだけなんだけれど…もう身体に染み付いているだけに、その生活ペースが当たり前のように、一日の大半を仕事に追われているそれだけに、仕事ではなく家族を大事にするという二人の男性との出会いは衝撃的であった話を聞いていると、“彼らには家族があるが、自分から仕事を取ったら何が残るのだろう…”と、そんな事を考えても虚しいだけとは解りつつも、思わずにはいられなかったけれども、人それぞれの価値観・人生観の違いだから、自分は自分と言い聞かせる隣の芝生は青く見えるという言葉があるように、他人と自分を比べていたらキリがないからね第一、今の仕事中心の生活が嫌だったら、とうの昔に投げ出していたはず疲れはするが好きな花に囲まれているせいか、満更でもない日々それが自分の人生なのだ【仕事が楽しみならば人生は極楽だ。仕事が義務ならば人生は地獄だ】(ロシアの作家 マクシム・ゴーリキー氏の言葉より)
2007年06月20日
植物は呼吸をすることによって空気を清浄してくれるが、その効果にプラスして、マイナスイオンを発生する力を持っているのが、サンセベリア森林浴効果と健康促進効果をもたらすと言われている以前、テレビ番組で取り上げられ、マイナスイオンブームも手伝ってか、だいぶ話題になった今では騒がれなくなったが、育てやすいということもあってか、お客様に親しまれている植物である5月末日をもって辞めることとなったスタッフ辞めるスタッフに対しては、自分は餞別として植物を贈ることにしている折角、縁あって花屋に勤めたのだから、身近に植物を置いてほしいという思いからであるまぁ、自分にはこんなことしかできない…というのもあるんだけれど当人にリクエストを聞くと、『サンセベリアが欲しい』との事だったので、市場で仕入れてきたサンセベリアの丈は1メートル弱あるだろうか『でかくないですか?』鉢を見て、スタッフの一人が言ったいいの、いいの、自分の気持ちの表れなんだからだって、そのスタッフは今まで頑張ってくれたんだもんそれに、花屋で働いているから、ある程度の仕入れ値は分かるわけ渡された鉢を見て目算して、“この程度?”なんて思われたら癪でしょ?(そんな事、思わないだろうけれど)でも確かにそう言われてみると、持って帰るにはちょっと難儀なサイズかもちょっと心配になったので、前もって当人に連絡しておいたら、車でやって来て、事なきを得たサンセベリアの花言葉は“寛容”その花言葉を知ってか知らずか、そのスタッフは、とにかく心優しかったその性格だったら、環境が変わっても上手くやっていけると思うただ、優し過ぎるところがあるから、周囲に押し潰されてしまうのでは?と、それだけが心配…時には自己主張することも大事やね【寛容】心が広く、他人をきびしくとがめだてしないことよく人を受け入れること(辞書調べ)
2007年05月31日
とても清清しい陽気見上げれば、気持ちがいいほど空は一面青く晴れ渡っている太陽は燦燦と照っているが、暑いわけでもなく、その陽射しが心地よくて実に過ごしやすい今日は日曜日世間一般的には休みなんだねぇ“こんな良い天気の日に休みだなんて羨ましいよ”…と、思いながら仕事するアレンジメントの注文が入った男性からの注文で、新潟に住む、友人の男性の誕生日祝いにフラワーアレンジを贈りたいとのこと男性から女性へ花を贈るのは多々あるが、男性から男性へとなると、そう滅多にはない話でも、素敵ですきっと大切な人なんでしょうね贈る男性は若いというだけで、花はおまかせなので、明るく溌剌としたイメージを持つ向日葵を使うことに高知産のサンリッチオレンジという名の向日葵は、花が小振りで、茎も細いので、アレンジやブーケに重宝しているその向日葵をメインに、クリーム色のガーベラ、黄色いオンシジュームと、同系色でまとめた気持ちの良い陽気に誘われて、つくったアレンジやはり、向日葵には太陽が似合う今日のような日に向日葵の花を貰えれば、喜びや感動も倍増するだろうが、明日の新潟の天気はどうだろうか?と、心配になったが、明日は全国的に天候はいい模様向日葵を選んでヨカッタぁあなたの誕生日を祝う友人の方のやさしい気持ちを形にする為に、微力ながらお手伝いさせていただきました自分も祝福の思いを込めてつくりましたそんな向日葵のアレンジ、喜んでいただければ幸いです
2007年05月20日
今日、五月の第二日曜日は母の日母の日を辞書で調べると、“母への感謝を表す日”と記されているなんだかこう書かれていると、母の日だけ感謝すればいいような感じにとれるが、親しい間柄だけに、なかなか素直に日頃から感謝の気持ちを伝えられないからこそ、こういった日がいいきっかけなのかもしれない母の日に贈る花といえば、やはりカーネーション赤やピンクといった定番のものから、黄色やオレンジ、ライトグリーンにクリーム色、そして青いカーネーションと、様々な色のものを用意した勿論、お客様のなかには、カーネーションはマンネリだと避けられる方もいらっしゃるので、紫陽花、クレマチス、バラ、ブーゲンビリア、カラーといった花鉢から、観葉植物の寄せ植えなど、バラエティーに富んだ商品のラインナップ花を買い求めにいらっしゃるお客様は絶えることなく、もう朝から目まぐるしい忙しさとにかく慌しかったが、大きなトラブルもこれといって無く、無事に1日を終えることができた母の日はたしかに売上はいいが、儲かるような商戦ではない日頃は仕入れ値が安いカーネーションも、母の日の時期が近づくと需要があるということで仕入れ値が上がるそして何より、一番難しいのは仕入れる数量であるそのさじ加減が非常に難しい多く仕入れることに越したことはないのだが、カーネーションは母の日が終わると、翌日からパタッと売れなくなってしまう店頭にカーネーションを並べておくと、お客様の目には売れ残り感が強く映るからであるかと言って、母の日当日に売り切れるような少ない数量を仕入れるわけにもいかない切花のカーネーションであるならば、仏壇やお墓参り用の花として使えるのだが、鉢ばかりは他に使い道がないので、赤字覚悟で叩き売って捌くしかない毎年、結構な数のカーネーションの鉢が残ってしまうのだが、今年もそれなりに売れ残ったそれでも、例年に比べると少ないそうそう、今年売り込みたいといっていた青いカーネーションの切花はというと…反応は良かったが、やはり価格が高いのが尾を引いたのか、売れ行きは今ひとつだった今年の母の日は、全体を通して言えば、まあまあと言えようか『儲かりまっか?』『ぼちぼちでんなァ』さて、母の日、自分は何をしたのか?花屋が花を持って帰っても、ありきたりだよねぇ…!?とは言っても、連日連夜の残業と、今日も職場を出たのが遅かったので、何も用意していない帰りがけにケーキでも買って帰ろうかと、遅い時間まで営業しているケーキ屋に行ったのだが、ショーケースを覗いてビックリ!何にも無い!そのケーキ屋は、いつも売れ残っているのだが、今日ばかりはほぼショーケースの中は空っぽ何も買わずに、もう一軒のケーキ屋に足を運んだが、そこもほぼ完売状態だった母の日って、皆ケーキ食べるものなの?母の日は、花屋だけが忙しいんじゃないんだね結局手ぶらで帰ったいいの、いいの、日頃から母には感謝しているから自分のなかで思っているだけなんだけど…ん?それじゃダメだって???そんな人の為に、母の日があるのか!!
2007年05月13日
やらなければならない仕事が山のようにあるもう、どれから手をつけようか、なんて言っていられない取り急ぎやらなければならない仕事から順に取り掛かる順調にこなしていき、あと今日やるべきことは、請求書のチェックと、夜に時間指定の花の配達のみあるお得意様に請求書を送ったところ『請求金額がおかしいのでは?』と言われ、そのチェックをしなければならないのだその誤差数百円…一つ一つの内訳を追っていかなくてはならないので、その請求書のチェックの量は膨大で、到底今日一日では終わりそうもないただでさえ計算は弱いのに、ずっ~と数字と睨めっこしていると、意味も無く声を張り上げたいところだったが、そんな事をしても何の解決にも至らないので、必死に机に向かった伝票の再提出は明日の昼までに済ませばいいので、配達に出るギリギリまで取り掛かるつもりだったそこへ一本の電話が鳴った…相手は取引先からで、飾ってある花が崩れてしまったから手直しにきてほしいと言うあいにく今は自分ひとりのみ『すぐには伺えませんが…』と云うと、今日来てくれるのであれば何時でも構わないと言うなんで、よりによってこんな忙しい時に…と思いつつも、こちらの都合で断るわけにはいかないその言葉を聞いて、自分の頭の中で瞬時に時間の計算が始まった“配達は2件あって、最後の家は20時過ぎに到着すればいいから…”“今日は日曜だから高速道路は空いているだろう…”“という事は、渋谷を何時に発てば間に合う?”答えは出た!『18時までに伺います』予定していた段取りが狂わされて、少々自分の頭から湯気が立ち上がったが、さあ、ここからが時間との勝負自分が計算したタイムスケジュールに合うように仕事をしなければならないとりあえず、明日の負担を少しでも減らすべく、時間ギリギリまで伝票のチェック時間がくると、手直し用の花と、2件の配達の商品を車に積んでスタート日曜で都内の一般道路は空いているので、順調な滑り出し予定通りに渋谷のお得意先の店に着くと、手早く花を整えてすぐに出発いつの間にか、怪しい雲行きだった空からは雨がポツポツと落ち始めていた風も吹き始め、道路の両端に植えられている桜からは花吹雪が舞う最寄の首都高速から、一路千葉へ向かう為に常磐道へ多少の混雑はあったものの、順調そのものアクセルをいっぱい踏み込んで、スピードを上げた時間を見ると、なかなかのペース数字に関しては全般弱いのだが、タイムスケジュールを組むことだけに関していえば、我ながら強い地図を片手に、土地勘の無い道を走り、無事2件の配達を終了時刻は20時10分過ぎ…まさに、予定通りの仕事っぷり一息つこうと、自販機を前に財布を広げると、1枚の紙が目に入ったそれは、先月できたケーキ屋のオープン記念に貰った50ポイント分のプレゼント券ポイントに応じて、買い物が割引になったり、プレゼントを貰えるというもの日付を見ると、ポイントの還元日の期限は今日までマジ!?たかだがポイントごときで…と思ったが、50ポイントと云ったら5000円分に値するこれは、貰わなければ損をするそのケーキ屋は閉店が21時だから、ギリギリ間に合うかもしれない急いで向かわねば!と、慌てて車を出した速度違反にならないように警戒しながら、軽快に車を飛ばすと、気づけばケーキ屋へ到着したのは閉店10分前店内は閉店間際だけに、店内に人影は無く、陳列棚も淋しいものだったさすがに、何も買わずに『ポイントだけください』とは言えないので、ガラガラのショーケースを覗いて、“フルーツとクレープのスフレチーズデコレーション”を購入し、無事に50ポイントもゲットしたこうして、なんだかドタバタして、慌ただしい夜は終わりを告げようとしていたこれから家に帰りますお疲れ様でした…シャトレーゼ【フルーツとクレープのスフレチーズデコレーション】2100円(税込)クレープに包まれた、スフレチーズケーキはしっとりとしていて、なんとも上品な感じ個人的な感想をいえば、上に飾りつけされた、苺・メロン・黄桃・ブルーベリーといった果物と、スフレチーズはミスマッチだったような…
2007年04月01日
【支配人】使用人の中で、営業主に代わって営業全般にわたる業務を取りしきる者(辞書調べ)自分には“支配人”という肩書きがある肩書きがあるからといって、特に得したことはない強いて言えば、日本は肩書きを重視するところがあるので、名刺を差し出す際、支配人という肩書きを見て、相手の接し方が丁重になる程度であるそんなお飾りのような役職名を4月いっぱいで解かれることになった今日、社長に呼ばれ、『支配人という役職をはずす』と言われたのだ“平社員ですか…”“業績がいまひとつ伸び悩んでいることの責任?”“遠まわしなクビ宣告?”と、色々な事が短い時間のうちに、めまぐるしく頭の中で駆け回るゆくゆく話を聞くと、役職は無くなるが、今までどおり管理職の立場には変わらないという肩書きは平社員なのに管理職!?それって、変じゃない?それじゃあ残業代も出ないじゃん!支配人という役職がついた時、当時の上司からは『君は課長職以上の管理職になるのだから残業代は出ない』と言われ、かわりに役職手当が出るので、そうなんだぁ…ぐらいにしか思っていなかったしかし、今回はその役職が外されて手当ても出なくなるうえに、管理職だからと残業代も出ないなんだか、いや、非常に腑に落ちない調べてみると、そもそも自分の考え自体間違っていることを知ったたしかに、労働基準法では『管理監督者』という立場の労働者には残業代を支払わなくてもいいことになっているではここでいう管理監督者とは、どんな立場の人が該当するのか?簡単に言うと、労働基準法上の管理監督者とは、“管理監督者=経営者と同等の立場にある人”とされている具体的な条件としては、●労務を管理する立場にある…ハイ、しています●出勤時間や休憩時間、休日など、労働時間も自分自身で管理している…勤務時間は決められている訳ではないけど、仕事が終わらないと帰れないし、休日といったって、休める時に休んでいるから、これって自分で管理しているって事?●賃金面で十分に優遇されている…一般の従業員と同じ程度ですつまり、会社に管理されている労働者は、管理監督者とは呼べないのだという事は、自分は管理職という位置づけをされてはいるが、本来ならば残業代を貰える権利があるという事残業代に関しての時効は2年なので、2年間の残業代であるならば遡って請求することができるしかしながら、残業代を請求することなどする気はないこれは決して綺麗事なんかではなく、会社の厳しい経営状況を知っているからこそそれに、仕事を続けていくうえで、本来なら当然の権利なのだが、そんな波風を立てたら居づらくなってしまうだろう結局は泣き寝入り、いや自分は泣きはしないから、寝入りするしかないのであるとはいえ、自分が4月末で支配人の職を解かれることには変わりないその真意は経営者である社長にしかわからない詳しい話は、後日話すとのこと自分の置かれる立場がどのようになるのか春の嵐が吹き荒れそうである……【管理職】官公庁・企業・学校などで、管理または監督の任にある職また、その任にある人(辞書調べ)
2007年03月31日
今日は実に31日ぶりの休日毎日毎日やることが多くて、日々何かに追われていたので、気づいたら1箇月が過ぎていたあぁ…休み無くこんなにぶっ通しで仕事したの初めて我ながら、『よく堪えた』と自分で自分を褒めてやりたいほど睡眠不足なので、折角の休日ぐらいいつもより長く寝たいものだが、早々と起きて外出の準備どこへ出かけるかというと…仕事!!えっ!?今日は休みの筈では?それが実は…昨日、お得意様からフラワーアレンジメントの注文が入ったお世話になっている方へ送りたいのだと言う急な注文ではあったが、快く請けた配達先を尋ねると、なんと千葉ち、千葉ぁぁぁぁ!?あいにく、明日は千葉方面に配達に出る車は無い人手も無いし、わざわざアレンジメント1つの為に、千葉まで配達に出ては採算が合わないだからといって、お得意様の注文を無碍に断ることもできないさぁ、どうする…!!!!!考える時間は、そう長くはかからなかった答えは簡単!自分が配達すれば解決するではないかしかし、職場に堂々と顔を出して自分が配達に出てしまっては、折角いただいた休みなのだから社長に申し訳ないこれは、なにぶん内密にせねば…夜、注文のアレンジメントを挿すと、マイカーに積み込み帰宅したそう、明日、家から直接配達に出るのであるこうすれば、スタッフや社長に気づかれることはないという事で、これから千葉へアレンジメントを配達幸いなことに、先方は朝一で届けてくれとの事なので、配達さえ終了すれば後はフリータイムなので、休日まで仕事といえど、ちっとも悲観的ではないそもそもが、自分で請けた仕事なので、自分で撒いた種は自分で刈り取らねば、という気持ちが強く働いた為のことマイカーの後部座席に忍ばせ置いた、アレンジの状態が大丈夫か確認し、いざ出発!幹線道路は朝の通勤時間帯と重なってか混雑、高速道路も料金所や所々で渋滞に巻き込まれたが、幾分余裕を持って出たので、時間的には心配ない今日向かう先は、全く持って土地勘が無いそういう時に頼りになるのが地図マイカーにはカーナビが付いているのだが、一度もお世話になったことが無いというか、説明書を読まないから使い方が解らないだけなんだけども…それにしても、地図って凄い!だって、今走っている道、地図に書かれているままなんだもんって、地図なんだから当たり前か!目的地に近づいた時、ちょっとしたハプニングが起きた地図では行き止まりになっているのに、その先に道は続いているつまり、地図に載っていない道である自分が愛用している地図は5年前に発刊されたものだから、その間に宅地開発が進んで、道路が開通したのだろう方角的にはそのまま進めば近道なので、事前に予習しておいた回り道を辞め、そのまま直進することに今自分が車を走らせている道は、地図上では住宅街このまま走っていて合っているのかどうか心配になってきたので、それらしき方角に方向転換これが、ドツボに嵌まり、住宅街や細い路地に迷い込んでしまったが、車を走らせていると、奇跡的に配達先に辿り着いたメデタシ、メデタシ!無事商品をお届けすると、本日の仕事完了!これからは、正真正銘31日ぶりの休日、自由時間である本日は、13時から日比谷で観劇の予定来るとき、高速道路の反対の上り車線渋滞していたけど間に合うかなぁ…高速道路の入口の電光掲示板には、『事故のため渋滞』の文字あちゃ~!!なんでこんな時に限って…しかぁ~し!こんな事で、予定を狂わされてたまるものか!東京に向けて急いで車を走らせるのであったと言っても渋滞で、止っては動く、止っては動くの繰り返しのノロノロ運転で急げるわけもなく、気持ちだけが先走る自分であった
2007年03月28日
3月23(金)~3月25(日)の3日間、幕張メッセで開催されている『2007 日本フラワー&ガーデンショウ』“育て、咲かせ、香りも楽しむLOHASな生活”をテーマに、今年のフォーカスフラワーであるガーベラの展示をはじめとする様々なディスプレイや、ガーデニンググッズの紹介、花器や花苗、植物の即売会もある一大イベント以前からチケットは手にしていたものの、開催期間が短いこともあり、行くことは諦めていたのだが、数日前に社長から『土曜休んでもいい』と言われ、思いもよらず行けることに…と、喜んだのも束の間!昨日、仕事を連絡も無しにドタキャンするは、『もう出勤しない』というスタッフはいるわで、心配でとても休みどころではないので職場へドタキャンしたスタッフは、バツの悪そうな顔をして平謝りしながら出勤してきたが、出勤しないと言っていたスタッフは案の定来なかったこうして、『2007 日本フラワー&ガーデンショウ』へ行くことは断念することとなったいいんだ、いいんだ…初めから行けると思っていなかったからさぁ、仕事!仕事!『最後に休んだのいつですか?』そうスタッフに言われて、数えてみた母と一緒に日帰りバスツアーに行った、先月の25日に休んだのが最後だから、今日で連続勤務27日目であるありえな~い!!2,3週間休みが無いことはザラだったが、ここまで休みがないのは初めてかも!?風邪やインフルエンザが蔓延して、スタッフの皆が体調を崩していくなか、1人侵されることなくピンピンとしていて、多忙を極める春の彼岸のシーズンも乗り切った休んでいないからと言って、皆に甘えるわけでも、ダラダラ仕事をこなす訳でもなく、朝から晩まで身体も脳もフル稼働我ながら、こんなにタフだったっけ?と思ってしまうほどたぶん、それは責任感が成せる業なんだと思う皆、自分に頼りきっていて、また自分も皆が仕事しやすいように段取りを組んでしまうので、良くも悪くも自分が中心となって仕事が回っているそれは、スタッフは自分を頼っていると同時に、甘えも生じているこれでは自分で考えて行動していかないので、スタッフは育ってはいかない本来なら、自分が居なくても稼動していけるように人材を育てていかなくてはならないのだが、残念ながら日々の仕事をこなすのが精一杯で、そこまで余裕がないなので、今はどうしても自分がやらねば!という思いが強く、現場を任されているという意識が、身体の隅々の細胞にまで行き渡っていて、病気になったり、疲れている場合じゃない!と、強靭な身体をつくっているんだと思うだから今も、さすがに疲れては溜まってきてはいるものの、まだまだ元気である今月に入って何回か休めるチャンスはあったしかし、いずれも自分が休みを予定している前日に、スタッフが体調を崩したまま車を運転して事故を起こしたり、社長がインフルエンザにかかり医師から自宅静養を命じられたり、新入りスタッフが『明日から出勤しません』と報告してきたり、と思わぬ障害が入って、休日を返上せざるを得なかったもう、これだけ重なると、呪われているとしかいいようがないこれは“お前は休むな!”というお告げなのかも!?社長からは、『来週の水曜(28日)休んでいいよ』と言われた火曜日に何も起こらない事を祈る……
2007年03月24日
今年で17回目の開催となった、【世界らん展日本大賞2007】去年初めて訪れて、さまざまな蘭で埋め尽くされたその会場には圧倒され、ぜひ今年も訪れたいと思っていた今年の開催期間は2月24日(土)~3月4日(日)の9日間仕事のある日は行くことができないので、公休日を利用するしかない今は日曜日に休む事が多く、開催期間中ある日曜2回のうち、25日は日帰りバスツアーに参加していたので、狙うは最終日の4日のみであるらん展最終日の今日、自分は仕事に出ていたと言うのも、昨日、体調を崩して風邪薬を服用し運転し続けたスタッフの一人が、眠気に襲われて追突事故を起こすという事態を起こし、風邪が完治するまで休養を取らせた為休ませるということは、他に誰か代わりに出勤しなければならない一体誰が!?それはもう、現場を任されている自分のほか誰もいない自分は休んで、他の者に休日返上しろなんて言える訳がないからであるこういった事は今に始まった事ではなく、幾度となく休日の取り消しは経験しているので、もう慣れている“顔で笑って、心で泣いて…”今日も仕事、頑張ろう!!世界らん展に行くことはできないので、売り場にある胡蝶蘭を眺めて、行ったつもりになって、気を紛らわすのであった【今年の世界らん展の来場者数(9日間)】43万4216人(“世界らん展日本大賞2007”公式サイトより)
2007年03月04日
最近、どうも社長の様子がおかしい物忘れが酷くなっているようなのである業者の方が、アポイントを取り付けていっらっしゃったのに、社長は朝から外出したまま社長と連絡を取る自分『業者の方がお見えになっていますけど…』社長『忘れてた!1時間ほどで戻るから、待っててもらって…』自分『はぁ…』帰ってくるなり、社長の言い訳がすごかった『どうもすみません、11時と13時を思い違いしていまして』さらには、花束が届いていないという依頼主からのクレームの電話があり、確認すると、社長が『忘れてた…』と注文書を出してきたり、お願いした用事をそのままにしていたりと、とにかく忘れるという事が多くなった自分が把握していれば未然に防ぐ事ができるのだが、社長ひとりが抱えていて…という事が多く、事が起きてから初めて知るので、こればかりは防ぎようがないしかし、自分が把握していながら失敗したケースもある一昨日、社長宛にあるお得意様から電話が入った相談事があり今日中に連絡が欲しい…との事あいにく社長は今日一日商談の予定で、会社には顔を出さないので、携帯電話にその旨を伝えたするとその日の夜遅くに、お得意様から、明らかに不機嫌そうな声で“いくら待っていても連絡が来ない”という電話が入った時間が時間なだけに、明日連絡差し上げますと、その場は収めたそして翌日、社長と顔を合わせると真っ先に、お得意様から“連絡がない”と、夜に催促の電話もあった事を伝えると、社長は『わかった』とだけ言った口頭だけではまた忘れてしまうかもしれないと、年には念を入れて、紙に書いて社長のデスクの上に置いておいたその日の帰りがけ、社長のデスク近くの屑篭の中にお得意様の電話番号を書いたメモが捨ててあったので、てっきり連絡したと思っていたのだが…そして今日の朝…電話が鳴ったので受話器を取ると、相手の声は激昂していたその声の主は、一昨日電話してきたお得意様である用件を伺うと、“連絡が欲しいというのに一度も連絡をよこさないのはどういうこと?”と、相手は金切り声を挙げた?????こっちも社長に聞きたいよ“どういう事!?”ってあれだけ念を押したのに、社長はお得意様に連絡をしなかったのである子供じゃないんだから、あれやった?これやった?なんて一々確かめないし、用件を書いたメモが捨てられているのを見たら、用済みと思うでしょ今日社長は一日留守にしているので、これ以上『あとで連絡します』というセリフは通用しないと思い、丁重に重ね重ね詫びを入れてから、私でよければ…と用件を伺うと、花の注文であったその事を、その日の夜にようやく連絡のついた社長の携帯電話に連絡すると、こう一言『なんでそんな注文請けたの?』はぁ?何言ってんの?社長が連絡しないからだよ!!!電話を切ったあと、深い溜息がひとつ出たもう謝り慣れているから、謝るのは苦じゃないけど、会社の信用問題に関わってくるから、社長しっかりしてよォ
2007年02月28日
花束やアレンジメントを注文される際、“可愛らしく”や“豪華に”といった全体の雰囲気や、“ピンクの花で…”“この花を入れてください”と色味や花を指定したりと、要望を言ってくださると、こちらとしても作りやすいしかし、なかには何を聞いても『お任せします』と仰るお客様もいるお客様にしてみれば、花の事はわからないから、餅は餅屋で一任してくれているのかもしれないが、自分としてはセンスと腕を試されているようで、そんなお客様はちょっと手強いすべてお任せといっても、贈る相手の性別や年齢、誕生日や送別会と言ったシチュエーションで変わってくるので、花を選びながら、口数の少ないお客様から、誕生日に奥様に渡す花束ということを聞き出したさて、何の花を使おうか?花や色味の指定があると、ある程度使える花は決まってしまうが、すべてお任せとなると、一から花材が選べる店頭には売れ筋商品の花ばかり並べているだけでは、花を選ぶ楽しさも半減するので、“こんな花もあるんだと、興味を惹く為に、ちょっと目先の変わった花も用意しているそれは花の種類だけに言うのではなく、バラやカーネーションといった花であれば、赤やピンクといった定番の色だけではなく、目先の変わった色のものも用意している色々な花があれば、売れる花もあれば、当然売れない花もあるそんな時、決まって自分の耳元で悪魔が囁く“売れない花を使っちゃえよ”言葉にすると聞こえは悪いが、やはり折角仕入れたものを、このまま売れずにダメにしてしまうのは忍びない大輪のガーベラで、明るい煉瓦色をした『セリーナ』茶色い花は他の花に合わせにくいのか、スタッフ、お客様共々、受けはあまり良くないようである自分は原色の明るい色は苦手で、寒色系やくすんだ色の花のほうが好みなので、このガーベラは割と気に入っている今回の注文の花束は、メインにガーベラ『セリーナ』を使用することに決めたいくら売れゆきが良くない花を使用するからといって、有り合わせで作ったような花束を作るわけではない今回でいえば、茶色いガーベラを引き立てるように、かといって、誕生日に渡すお祝いの花束なので暗いトーンになりすぎないよう花材を選ぶ同じ大輪系のオレンジのガーベラに、赤い縁取りが入った黄色いバラ、リューカデンドロンという茶褐色の花と、全体的を赤茶系にまとめ、アクセントとして紫色のチューリップを入れた赤紫色の和紙でラッピングすると、シックで上品な仕上がりとなった自分でいうのもなんだが、我ながらにしては上出来だったが、その花束を見て、お客様が満足されたかどうかは顔の表情からは読み取れなかった花束やアレンジメントを頼むとき、すべてお任せするということは、そのスタッフの人のセンスを買うことになるが、必ずしも満足いく作品を提供してくれるとは限らない相手に花を贈るのであれば、多少なりともどんな花を贈りたいのか自分で思い描いて注文したほうが、出来上がったものに対して思い入れが入って、渡して喜んでもらったときの喜びは一入だと自分は思う
2007年02月10日
仕入れた木瓜(ボケ)の鉢が、箱に入ったまま山積みになっている年末年始は花卉市場のセリも休みの為、年始に店を開いた時、品物が無いということにならないように、花持ちが良いボケの鉢を去年の年末に沢山仕入れておいたのである去年はほんとうに咲くの?と思ってしまうほど、ガチガチに堅かった蕾たちも、いまはどれも膨らみ始め、正月らしい赤や朱色、淡いピンク色、白と、色とりどりの木瓜の花が咲き競っているかれこれ仕入れて約3週間…花も見頃を迎えている状態で、早く売ってしまわなければならないのだが、これが如何せん売れ行きが伸び悩んでおり、まだまだ沢山の在庫を抱えている新人の女性スタッフが手持ち無沙汰にしていたので、『そこのボケ、水遣っといて』というと、その新人女性は、不愉快そうな顔をして『今なんと言いました?』と聞き返してきた自分『そこのボケに水を遣っといてくれる?』新人『ボケ?』自分『そこに山積みになっている箱に書いてあるでしょ』新人『あ~、ボケって花の名前なんですね』その新人の女性は花の仕事は未経験なので、当然花の名前もわからず、自分はボケの花に水をやってと言ったのだが、新人女性は、“木瓜(ボケ)=花の名前”とは結びつかず、“ボケ=自分”と思い、『そこのボケ、水遣っといて』という言葉を、“そこにいるボケ(新人女性)、ボーっとしているのなら水を遣りなさい”と解釈したらしいいくらなんでも、そんな暴言吐くわけないから!自分では当たり前の事でも、知らない人にとっては、きちんと説明しないといけないんだな…と痛感させられた、職場でのひとコマであったまぁ何より、最終的には笑い話で終わってヨカッタ、ヨカッタその新人女性は甲斐甲斐しくボケの鉢に水を遣るのでした
2007年01月13日
我が花屋も、今日大晦日でようやく仕事納めである例年より迎春の花や松の売上は振るわなかったが、それでもまあまあの業績を残せた今年は激動の1年間で、同業者の横槍が入り、お得意様を横取りされてだいぶ売上が減ってしまい、存続が危ぶまれる危機もあったが、なんとかこうして1年を終えようとしていたこれも偏にスタッフの働きの賜物によるものかもしれない日頃から我がままの言いたい放題で、陰では不平不満を愚痴っていることは知っていて、生意気で小憎たらしい奴らばかりだが、言えばきちんと働いてくれるし、いざという時には助けてくれる愛すべきスタッフ達である来年も厳しい状況には変わらないが、そんなスタッフ達と共々、なんとか踏ん張って傾きかけている業績を立て直したいと切に思う元旦のみ休みで、2日からはもう通常営業なので、毎年正月気分など味わっている暇も無いが、今年は、ほぼ休みの無い状態で11月12月と越してきたので、正月3日間お休みをいただけることになった12月は前半に1日休んだだけで、自分の事は後回しになっているので色々と片付けたいことは山ほどあるとりあえずは大掃除をやらねば…3連休といえども、のんびりとは過ごせなさそうである後片付けを済ませて、年末の雑然さが嘘のような何も無いひっそりとした職場に暫しの別れを告げる来年はどんな花とめぐり逢い、どんな仕事やお客様と出会うのだろうか…色々な事を思い巡らせながら、人の影も殆ど無く、車の行き来も少ない大晦日の夜の街を帰った
2006年12月31日
クリスマスが終わったかと思ったら、息つく暇もなくお正月の花の準備に追われる毎年の事ながら12月末は怒涛の忙しさで、最後の週は疲労と睡眠不足で、半ば意識が朦朧としたなかでの仕事となる若松をメインに据え、大菊や色とりどりのスプレー菊、葉牡丹に赤や橙の実をつけた千両といった花材を使用して迎春用の花束をつくる松が入っているだけに、それらでも十分に正月らしい雰囲気を醸し出しているのだが、そこに金柳・銀柳を入れるとより一層正月らしさが増すとともに華やかになる金柳・銀柳は、単に枝に色づけしただけのものなので、当然のことながら触れば色落ちするので注意せねばならない花束をつくるのに、金柳・銀柳にたくさん触れている自分の両手は、なんともいえないギラギラとした訝しい光を放っている手についた色であれば手洗いすれば落ちるのだが、衣服についてしまうと色はなかなか落ちない仕事をしているときは汚れても構わない服を着ているので気にはならないが、お買い上げになるお客様はそうはいかないので、金柳・銀柳が入った花を買っていかれる際には色落ちする旨をお客様に説明し喚起をうながしているそれでも年に1件は、衣服に金や銀色の色がついたというクレームが発生してしまう不可抗力かどうかはわからないが、どの方に伺っても『気づいたら色がついていた』とまるで口を揃えたかのように同じ事を仰られるクレームの対象となった衣服は、外国製の有名なブランドのスーツやコートと、どれも値段のはるものばかり大抵苦情は電話でかかってくるので、まずは丁重にお詫びし、お宅に伺ってから再度お詫びをし、承諾をいただければ衣服をお借りしてクリーニングに出す誠心誠意をもって対応させていただくと、悪気があっての事でないだけに、大抵の方はご納得していただけるのだが、稀に納得されない方もいらっしゃるので、そういう方には弁償というかたちで衣服代をお支払いすることになる毎年クレームが起きるのであれば、金柳・銀柳を使わなければいいのでは?というスタッフの声もあるのだが、正月には欠かせない枝もので、ないと華やぎに欠けるので、性懲りもなく毎年使い続けている今年最後を締めくくる大仕事である、迎春用の花や門松・若松といった松類を用意しながら、今年こそは1件も色移りのクレームが無いことを願いつつ、ひたすら仕事を続けた皆様、金柳・銀柳が入っているお正月用の花を買われる際は、くれぐれも衣服につきませんようご注意ください
2006年12月28日
人は時として、心を鬼にしなければならない…今ひとつ働きぶりに精彩さを欠くスタッフに対して、社長直々から“雇用を続けるのか、辞めさせるのか進退を決めろ”と言われていた勤務態度は至って真面目なのだが、控えめな性格ゆえに表立って仕事しようとせず、裏へ裏へ回ろうとする要は、自分をアピールするのがうまくないのだ当然、周りのスタッフからは少々浮いた存在になってしまったなんとか仕事を続けさせる為に少々厳しくはしたが、“仕事とはどういうものか”指導したつもりだったのだが…ある日、そのスタッフが決定的なミスを犯してしまい、それが引き金となって辞めさせることとなったクビを言い渡すのは、自分の役目である幾度か経験しても、クビを言い渡す時はその度に嫌な思いだけが残るスタッフを呼ぶと、本人も薄々気づいていたのか、あっさりと承諾して去っていった彼にとって、ここで培ったものは何だったのだろうか…覇気の無い後姿を見てそう思った別のスタッフから相談を受けた給与が少なくて生活していけないから辞めたいという要は、辞めることを引き合いに出し、給料を上げてくれと言ってきているのであるなんとも浅はかな考えであるそんなスタッフに対して自分は、『辞めたければ辞めなさい』と言い放つのであったそれから、そのスタッフは不貞腐れながらも仕事は続けているいくら上に立つ立場だからといって、出来ることと出来ないことがある皆が皆我がままを言っていたら成立はしないそこのところを理解してほしい皆の御用聞きの上司ではないのだ“どいつもこいつも好き勝手な事言いやがって!”会社からは突付かれ、下からも突き上げられ、中間管理職は辛いぜよだからこそ、どちらの立場からモノを言うでなく、自分の言葉として発言をする言っている事が正しいことであれば受け入れ、間違っていると思えば容赦なく切り捨てる情を捨てた言葉に、時として胸が痛むときもあるが、感情に左右されていては管理職は勤まらないその賜物として、どちらかといえば温厚な性格と自分では自負していたが、いつの頃からか、周囲からはクールと呼ばれるようになっていた自分でも、人を冷めた目で見るようになったなと思うぐらいである【非情】人間らしい感情をもたないこと感情に左右されないこと【無情】慈しむ心がないこと思いやりがないこと【薄情】人情に薄いこと(辞書調べ)
2006年11月04日
今時期の彼岸のシーズンは仕事が忙しく、配達の車輌も1台残らずフル稼働している朝、3人のスタッフが1台の車を取り囲んでああでもない、こうでもないと言っていた話を聞くと、エンジンがかからないというその車輌だけは他の車と違い、アクセルを踏み込まないとエンジンがかからない仕組みとなっているスタッフにその点の確認をすると、ちゃんとアクセルを踏んでキーを回したと言う昨日は何の異常もなく走行していたのに、どうしたのだろうか?とりあえず、動かない車輌にかまっていても埒が明かないので、なんとか配送ルートを遣り繰りして、事なきを得たその間、車いじりが好きなスタッフがエンジンルームを開けて素人ながらに調べていたようだが、バッテリーがあがっているわけでもなく、これといった損傷も見当たらず、原因が判らないとのことだったので、修理工場に連絡を入れて修理に来てもらうことにした自分はメカに弱いので、一切車輌を確認しなかったのだが…それが後々悔やむこととなる修理工場の方が見えて、故障車輌に乗り込むなり車のキーを回したブロロロロ…!!!!!いとも簡単に、エンジンがかかったではないか!そんなに簡単に直せる程度の故障だったのだろうか?自分が車を覗き込むと、運転席に座っていた修理工場の方が一言『アクセル踏んでキー回しました?』へぇ?思わず、間抜けな声を上げてしまった車輌はどこも異常は無く、ただアクセルを踏まないとエンジンがかからない仕組みの車輌なのに、アクセルを踏まないままキーをずっと回して、“エンジンがかからない”と騒いでいたのである“ちゃんとアクセル踏んでる?”と自分が確認したとき、何をいまさらみたいな顔をして返事をしたくせに、何しとんねんッ!!そんなスタッフが情けないやら、こんな事で呼びつけてしまった修理工場の方に申し訳ないやらで、ほんと何と言っていいやら…自分も運転席に乗って、試しにキーを回していたら、今回の初歩的なミスは気づいていた筈であるしかし、メカ音痴で車に関しても知識が皆無に近い自分にしてみれば、言われれば疑う余地は無いこれからは、仕事などその他あらゆる事で人任せにしても、自分でも確認しようと思ったのであった車が動かないと騒いだ張本人が花の配達から帰ってくると、アクセルを踏んだらエンジンがかかった旨を、若干皮肉を込めて話したすると開口一番で『本当ですか?』(こんな事嘘言ってもしゃあないやろ!)で、続いて出た言葉が…『そういえば、ブレーキを踏んでキー回していたかもしれません』自分『…………………』アホらしくて、返す言葉が見つからなかった
2006年09月19日
お得意様に、依頼された花束を届けると、先方は「悪いけど、ちょっと付き合ってくれないか」と言ったなんでも、これからお見舞いに花束を持って行こうと思っていたら、車の調子が悪いから乗せて行ってほしいというはぁ?タクシーでもご利用なさったら?と内心思いつつも、お得意様だし、聞くところによると車で10分足らずの距離に目指すその家はあるというので、承諾することにしたしかし困った自分のことを知っている人は、自分の運転の荒さをしっているので(スピードの出しすぎ、車間距離を空けない、ブレーキを踏むのが遅い等々)何も言わないが、自分の運転する車に目上の人を乗せることなど滅多にないそれでも、後部座席に座っていただくなら少しは気も楽だが、あいにく配達用の車なので助手席に乗っていただくしかない緊張するぅぅぅ!車の運転でこんなに緊張するだなんて、自動車教習所以来かもしれない大げさではあるが、同乗者は運転手に命を預けるわけだから、任務は重大であるスピードは法定速度そこそこ、車間距離は十分に開けるいつもなら片手でハンドルを握っているのだが、今日ばかりは両手でしっかりと握る我ながらガチガチの運転であるそれでも、相手方が話しかけてくる話題を返す余裕はある話し好きなのか、気を使っていただいているのか、他愛も無い世間話ではあるが、沈黙よりは少しは気が紛れるそうこうしているうちに無事に到着すると、花束を渡したらすぐ戻ってくるから「待ってて」と一言完璧にタクシー代わりやんッ!しかしそうは言うものの、さすがにそのまま置いて出る訳にもいかず、(ホンマ、お人よしやねぇ)再び送り届けることに無事に戻ってくると、タクシー運転手になったつもりで、『1860円になります』と、そんな冗談がいえる訳もなく、そのまま失礼したのでした初乗運賃(2kmまで)…660円加算運賃(274mごとに)…80円(某タクシー会社を参考に今回の金額を算出)
2006年09月10日
午前中はずっと花を保管する為にある保冷庫のなかで、在庫確認や古い花材の手入れ等、一人で仕事をしていた保冷庫は、一年を通して5~6℃の一定温度に保たれている外の気温は30℃近くその温度差、約25℃!外は今日も暑いので、涼しい思いで作業が出来ると喜んだのも束の間…はじめのうちは快適に仕事をしていたのだが、そのうち徐々に体温が奪われ寒気が生じてきたロッカーから羽織るものを持ってきてはみたものの、露出している手先指先が寒くて仕方ない暑いだの、寒いだの、我儘言うな寒さで、どんどん仕事の効率が悪くなっていくのがわかったが、仕事が終わらなければ保冷庫から脱出できないので、気合を入れて仕事をする寒さ対策としては、無意味にステップを踏んでみたり、顔の筋肉をフルに動かしてみたり…ようは身体を動かしていたということである昼前に保冷庫内での仕事を終えた頃には、すっかり身体は芯まで冷え切っていたただでさえ色白の肌なのに、白く透き通るようなその腕は、まるで血が通っていないかのように見えたその足で、私用の用事を済ませる為に郵便局へ照りつける太陽が、冷えきった身体を暖めてくれる行き交う人々は、昼間の暑さに顔を歪ませていたが、そんななか自分は、一人涼しい表情で街中を颯爽と歩いていたなぜなら4時間近くもの間、温度5℃のところで作業をしていたからである人間保冷剤であるその場所を涼しくするのではなく、人間そのものを冷やしてしまうなかなか画期的であるいつもは暑さに堪えかね、そそくさと歩く夏の街も、今は違う確かに外は暑いのだが、身体は冷えているなんとも不思議な体感である公園の近くを歩いているとトンボが数匹、頭上を群れをなして飛んでいたまだまだ暑さは厳しいが、秋の気配を感じたひとときであったちなみに冷え切った身体だが、30分もしたら融解され、いつもどおりの夏気候非対応人間の身体に戻り、汗をかきはじめたそうな
2006年08月17日
チャイコフスキー作『弦楽セレナーデ』の曲にのせて、“上司(部下)に恵まれていないと思ったら…”というキャッチフレーズのコマーシャルが、以前はよく流されていた自分の以前の上司は、仕事をしない人であった手は出さないが、口は出すかなり性質が悪い何かあればしゃしゃり出てきて、仕事のミスを責めたり、自分の知識をひけらかすそんな上司を見ていると腹が立つだけなので、自分は相手にせず、黙々と仕事をしていた周りの人間も、『上司がダメだと、部下は育つ』と言うから…と無責任なフォローを入れて励ましてくれていたしかし、逆のことを言う人もいた『部下ができる人間だと、上司はダメになる』案の定、上司はどんどん仕事をしなくなり、その事で自分はストレスが溜るようになって、その矛先を直接上司に向けて、辛く当たるようになった何をするも自分が率先して行い、上司を疎外していた今にしておもえば、人間の心を忘れていたのかもしれない鬼と化していたのだ本当に嫌な人間だったと思うその不穏な空気は当然周囲にも伝わり、日々裏側では修羅場と化していた事態を重く見た会社は、上司を役職から外して平社員に格下げ、自分にその役職を与えたのであったが、事態は変わるわけはない自分が上司になり、自分の上司だった人間が自分の部下となった立場が逆転したのである相手は面白い筈がない表では素直に従うフリをして、裏では散々色々な工作で足を引っ張られたが、それでも、自分は変わらずに仕事をしていた結局、一年にわたって続いた確執は、相手が退職という事で幕を閉じた…そして今、自分が上司と言う立場になって、何人もの自分の部下が辞めていったどうやら厳しいらしい会社側からしてみれば、仕事をこなす上司のようだが、部下にしてみれば悪い上司のようだだからと言って、自分のスタンスを変えるつもりはない今までやってきたことを否定することになるからだ自分の直属の部下として、もう半年勤めているスタッフがいるが、安心して仕事を任せられないどうしたらいいものかと考えている懸命に仕事をしているのは判るのだが、要領が悪いと言うか、自分がやってしまった方が早いと、ついつい手を出してしまうのであるしかし、人は言う“どんな人間でも使ってこそ上に立つ人間だ”と…つくづく思う人を育てる・教育するのは難しい
2006年08月07日
『ちょっと私に付き合ってくれないか』と、社長の一言にちょっと怯える自分何かしでかしたか?思い当たらないが、探られたくない腹をとりあえず探ってみるやはり検討もつかないこれから何が待ち受けているのか緊張しつつ、言われるがままに車に同乗し、揺られること数十分…着いたのは都内某所…?????社長は、とあるビルの1階にある一軒の空きテナントを指して、『ここに出店する』と言ったその物件は、店の入り口は狭いが、奥行きがある“うなぎの寝床”である広くは無いが、こじんまりとしている目が隅々まで行き届く手ごろな物件である!!!!!思いもよらない話に、唖然とする自分をよそに、社長はお店の展開像を一人まくし立てる『ここにはこれを置いて…』『あそこには…』まるで、新しい住まいの物件を見学にきている新妻のように社長は目を輝かせて語ってくれた大きな交差点の角地にそのビルは立ち、近隣には大きな病院が数件あり、少し歩けば大きな繁華街もある立地条件はこの上なく良いしかも、この物件の特出することは、花屋が周囲に一軒もないということである既に近隣の調査までリサーチ済みで、今日自分を連れてきたのであるいつから開店するのか?これが最大の問題であるが、実はまだ契約にこぎつけていないのだというなんでも、十数社の企業からオファーがあり、どこにテナントを任せるのか検討中だという社長、気が早すぎです!!とは言うものの、ビルのオーナーは花屋をテナントとして入れたいと言っているので、好感触であることには違いないそうです果たして、どうなることやら…
2006年06月22日
【十人十色】考え方や好みなどが各人それぞれに違うこと(辞書調べ)老若男女のスタッフが集まれば、足並みが乱れることもしばしばであるテキパキと効率よく仕事する者もいれば、マイペースに仕事をする者もいるこちらが指示しなくても動く者もいれば、一つ一つ仕事を与えないと動けない者もいる当然、向き不向きがあり、仕事に個人差が出てくる皆は日頃、どう考えながら仕事をしているのだろうか?何か疑問に思っていること、不満に思っていることはないだろうか?よりよい仕事の環境作りの為にスタッフに声を掛けて、ミーティングを開くことにしたと言っても、身銭が無いので、どこかに飲み食いに行くわけでもなく、仕事終わりの作業場で、ジュース1本のみ買い与えてのミーティングであるまず自分が、今後どういう方向性で仕事をしていきたいか皆の前で述べ、それから各々に意見や思っていることを言ってもらった日頃は不平不満・自己主張をしない面々ではあるが、彼ら彼女らなりに考えていることや、意見・不満を会社なり、スタッフ間で抱えているんだなぁ…と聞いていて思ったスタッフに問う何か言いたいことがあるなら、なぜその場でいわないのか『嫌われたくないから』…子供じゃないんだから逆にスタッフから問われた時給はあがるか『上がりません!』…そこのところは白黒ハッキリつけとかないとね割と勤続年数が長いスタッフは意見を出すが、新人スタッフは遠慮しているのか黙って頷いているだけであるで、自分は新人スタッフに向かって言った『仕事で、分からないことがあったら、何でも聞くんだよ』すると新人スタッフは…『何がわからないか、わからないんです』?????わからないことがわからない?どう解釈すればいいのか、自分の頭の中では思考がグルグルと渦を巻いていた考えれば考えるほど奥深い、意味がありそうな重みのある言葉であるそれは、新人スタッフにとって、悩みなのか悩みではないのか…とりあえず、周りのスタッフが新人に色々と話しかけているので、事は時間が解決してくれるだろう分からないこと・疑問に思うこと・自信がないことがあったら何でも周りに聞く決して、それは恥ずべき行為ではないのだから分からないまま、自分の勝手な解釈でいられる方が、会社にとっても自分にとってもマイナスなのである今日は有意義なミーティングであった良い意見はどんどん取り入れて、皆で、良い職場の環境をつくっていこうと思うそう決意新たに、遅い帰路につくのであった…
2006年06月07日
仕事という言葉の意味を辞書で調べてみた【仕事】生計を立てるために従事する勤め、職業“仕事をしてお金をもらうか”“お金の為に仕事をするか”二つの言葉は、かなり意味合いが違い、考え方も違う自分は、好きな仕事をしているので、“仕事をしてお金をもらっている”という考えであるこれが、時給や給料といった金銭面に惹かれて入ってくるスタッフは、全員が全員とまでは言わないが、少しでも嫌な事や辛いことがあると『辞めます』と言ってのける楽してお金を稼ぎたいのだ喝ッ!!お金の為に働くこと、自分は空しいと思うのだが…ぜひ、自分の天職・働くことの楽しさを知ってほしい相も変わらず我がスタッフ達、ベテラン・中堅・若手問わず、辞職は続いているそれなのに、人員の補充は無い社長曰く、『(辞めた・辞める人間は)毎日、大した仕事をしていない』の一言で一蹴残ったスタッフで十分穴は埋められるというのだ一個人の働きなんて、会社からしてみれば微々たるものにしかすぎず、所詮評価もそんなものかと思うと虚しさを感じてしまった働けど働けど報われず苦しきことのみ多かりき(去っていった者たちの心の叫び)
2006年05月23日
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