あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2009年01月21日
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今日は、 一年でもっとも寒さが厳しくなる時期 と言われている “大寒”
その暦に合わせたかのように、今日は凍えるような寒さ
昨日が、今の時期としては割りと暖かめな陽気だったから、寒暖の差で余計に寒く感じているのかもしれない

そんな寒さ厳しい今日この頃ではあるが、店には春先を思わせる花々が並んでいる
水仙、スイートピー、フリージアにストックなど、どの花たちも甘い香りを十分に漂わせている
その華やかな空間に身を置いている自分は、香りに酔いしれてちょっとした幸せな気分に浸りながら仕事をしていた

フリージア
屈んで花を手入れしているときだった
ふと、背後から、
「そのフリージア、欲しいんですけど…」
と、女性に声を掛けられた
その言葉を聞いて、自分は、
「いや、これは売り物では…」
そう答えるべきところなのに、なぜか言葉を呑みこんでしまった
お客さんが、フリージアをとても欲しがったからである
しかし、そのフリージアは、もう売り物にはならないだろうと思い、処分しようと思っていたものだった
売り物にならないといっても、枯れていたり、萎れているわけではない
花が咲ききって、満開を過ぎてしまっているのだ

二、三日は楽しめるかもしれないが、そんなに日持ちもしないので省いておいたものをお客さんは欲しがっている
「これはもう古いですから…」
と、水を差すようなことを言うのもどうかな?と、自分勝手に解釈して、お客様が言うままにお売りすることに
売れてラッキー!という卑しい気持ち と、できるだけ 花を無駄にしたくないという思い 、それからお客様自信が選んだのだから…という色々な理由が、自分の心のなかを支配し、その結果、お客様に対して「これは売り物にはならない」という言葉を呑みこんでしまったのだ
ただ、若干鮮度の悪い花を売ることになり、ちょっと悪いなぁ…という後ろめたい気持ちはあったので、サービスとして値段を安くして提供させていただいた
せめてもの気持ちである







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最終更新日  2009年01月22日 21時26分11秒


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