星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2022.07.30
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テーマ: 読書(8213)


 最高のゴシップネタとしては「秀吉の右手の指は6本あった」は実際にルイス・フロイスの記述の中にあるそうです。フロイスは信長を絶賛していますが、秀吉嫌いで容姿についても辛辣な表現をしています。秀吉による「朝鮮出兵」については2回目の「慶長の役」について教科書では「悲惨な闘い」で秀吉の死を機に全軍が撤退とありますが、明・朝鮮の軍を次々に打ち破ったという記録もあり「蒙古襲来」の時のように日本の軍事力はかなり優秀だったのではと思わされます。

 そして私には一番衝撃だったのは室町幕府の3代将軍「足利義満(1358-1408)」が「上皇」の座を狙っていたという説です。将軍が天皇や上皇になろうとした例を私は知りません。


​1399年頃完成 シンガポール文明博物館の「ラッセル・ウオン 京都写真展」から​「冬の金閣寺」

 中国「明」との貿易で莫大な利益を得「金閣寺」を建て、室町幕府としては盤石な基礎を築いた将軍ですが「日本国紀~」の中で自分の妻を天皇の母親役にして次男の「義嗣」を天皇にし、自らは天皇の父として「上皇」の地位に就こうとした記録が残っていると紹介されています。

 これがほぼ実現しそうになった1週間後に義満は謎の死を遂げていて、百田氏は暗殺説を取っています。鎌倉幕府から受け継いだ武士の政権も将軍の跡継ぎ問題も絡み、特に義満以降は盤石な基盤を築けないまま結局は戦国時代に突入してしまいます。

 室町時代と言えば天皇が2人南朝と北朝から同時に立つという異例の事態も引き起こし、天皇も将軍も「万世一系」でいかに血筋を引き継いでいくことが大変だったか日本の歴史の特殊性を思い知らされます。

 「日本国紀 下」は既に購入済みで「明治維新~平成から令和」までの8章です。特に「大東亜戦争」と「敗戦と占領」の章は百田氏がどのように歴史に切り込んでくれるか楽しみです。

 本の帯には「私の心の中に1つの問いが浮かんで消えません。それはもし地球上に日本列島がなかったならばというものです」​と執筆を終えた後の感想が書かれています。





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最終更新日  2022.07.30 11:00:54
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