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ske芭沙羅 @ Re[3]:孤独の虫けら(03/27) harmonica.さんへ ご心配させてしまったよ…
harmonica. @ Re[2]:孤独の虫けら(03/27) ske芭沙羅さんへ 4月はただでさえ疲れや…
ske芭沙羅 @ Re[1]:孤独の虫けら(03/27) harmonica.さんへ 珍しく、体調がおかしく…
harmonica. @ Re:孤独の虫けら(03/27) 加齢とともに孤独に強くなりますね。 幼…

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2025.08.20
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カテゴリ: I experienced
虫けらは、7月最初の日曜日に負傷した。

自転車での転倒事故が原因。

自転車の前カゴに入れたバッグを探っているとき
右側から来た自転車を咄嗟に避けて
左にハンドルを切ったことからバランスを崩して転倒。

受け身の完璧な虫けららしく、
転倒自体での負傷は皆無だったのだが、
転倒した左脚の上に、安物の自転車が落ちてきた。

大変重い虫けらの自転車(鉄製)が
左脚膝下の、筋肉も脂肪もついていない
骨ばった部位を直撃した。

すぐに骨折だとわかったが、
その場で救急車を呼ぶと、
この自転車はどうなるのだ?
入院に必要な携帯充電器やタオル等々は?

とりあえず家に帰ろう。

サドルを下げて自転車にまたがる。
片足で自転車をこいで自宅に戻る。

救急車を呼ぶしかないのだが、

夜中のサイレンは近所迷惑だ。
朝はエレベーターが混むのに、救急隊が占領してしまう。
昼はランチを食べてもらわないと(救急隊と
病院のスタッフ)。

13時に救急要請した。

病院の救急外来では、一通りの検査をし、
入院が決定した。

整形外科の担当医が救急外来に降りて来てくれ、
ケガの状態を説明してくれた。

担「手術をするのが主流です。その方が
  歩けるようになるまでの期間が短いです」

虫「手術なしで治したいんですが」

虫けらの残りの時間を考えると、手術をするのが
もったいないと思えたのだ。
何年も生きるのなら、患部を頑丈に修復する必要があるが、
あと僅かな時間のために、プレートを入れたりするのが
どうにもやり過ぎだと考えたというわけだ。

担当医からの手術の勧めはあと2回はあった。

入院病棟に最初に来てくれたときと、
1週間後の検査結果を受けてのとき。

それ以外にも、ことあるごとに

担「ズレたら手術ですよ」

と脅されていた。

が、虫けらは、

虫「ズレないように頑張ります」

と、手術回避の申し出を貫いた。


ところがである。

退院からひと月、左脚に負担がかからぬよう
慎重には慎重を重ねて過ごしてきた先週、
怖い主治医の診察があった。

2ヵ月ぶりの診察である。

診察室に入ったときの、怖い主治医の表情が忘れられない。

いつもは、体はモニターに向かっていて、
入室した虫けらを顔のみで振り返り

虫「お願いします」

怖「はい」

という無味乾燥なやり取りをすることが通例だったのに、
今回は、全身がドアに向いていて、
常にポーカーフェースの冷静なその顔に
驚くほど心配そうな表情を浮かべている。
診察室でこんな顔をした怖い主治医は見たことがなかった。

怖「大変やな」

虫「大変です」

と、いつもにない状況に動揺した虫けらは、
意味のない返しをしながら丸椅子に腰掛けた。

こんなにはっきりと感情を出した
怖い主治医を見たことがなかった。
それゆえ、怖い主治医への対峙の仕方を決めあぐねた。

怖「どんどん見えるようになってるね」

レントゲン画像を見たのだろう。
しかも、最初から6回ほど撮影している画像すべてを
見ていると思われる。
「見えるようになっている」というのは、
折れた患部の亀裂のことで、回を重ねるごとに
はっきりと目視できるようになってきている。
(担当医からは、骨を修復する段階で、
亀裂が鮮明になるとの説明があった)


怖「手術せんで大丈夫なん?」

と、本当に心配そうな目で虫けらを見る。
そんな目で見られたら、これまで頑なに手術回避を
言い張ってきた虫けらの心が折れるではないか。

本来の虫けらなら、人の意見になどでは
絶対折れはしないのだが、
怖い主治医の目だけは、虫けらの心を揺るがす。

虫「週明け、先生に相談します」

となってしまった。


週明け。
担当医が事前に撮影した虫けらのレントゲン画像を見ながら

担「ズレはしてないね。このままいきますか」

いつもどおりの表情で、虫けらを見る。

虫「先生、手術をするとなったら…」

と手術の話を始める。
担当医が驚きの表情に変わる。
あれほど頑なに手術を拒否した虫けらの口から
手術を匂わす話が出たことが、非常に意外だったのだろう。

この時点から手術をする場合としない場合の
回復のスケジュールを簡単に説明してくれる。

虫「本当なら、このままいきたいんですが、
  がんの状態がよくないんです。
  あんまり時間がないので、このままゆっくり回復を
  待っていられないなと……」

担「あー……」

担当医が表情を曇らせて、言葉を飲み込む。

虫「◯◯先生(怖い主治医)がすごく心配してくださるので、
  週明けに相談しますって」

担「◯◯先生、心配されてたよー」

またか。
怖い主治医は担当医に虫けらの状態を問い合わせていたようだ。
担当医が気づくほど「心配」の気配を言葉に漂わせていたのか。

「心配していた」 ​という言葉、何度聞いただろう。

治療室の看護師、
薬剤師、
処置室の看護師、
そして、他の担当医。

きっと、他にも怖い主治医から問い合わせを受けた関係者は
いるだろう。

胃カメラの検査をしてくれた医師や
(検査の前に怖い主治医と虫けらの間に
ちょっと特殊なやり取りがあった)
他の検査担当の技師や医師、
リハビリの理学療法士など、
虫けらに関わってくれた人に
虫けらの状態を細かく聞いてくれているのかもしれない。

以前、​ 怖い主治医は何でも知っている ​と書いた。

怖い主治医は、そういうスタイルなのだろう。

担当している患者のことを把握するための
努力を惜しまず、細かな気遣いをする人なのだ。

大変だと思う。

虫けらのようなわがままな患者もいるし、
心を開かない患者もいるに違いない。

人間に対峙する職業は神経をすり減らす。


というわけで、虫けらは怖い主治医の心配そうな顔に負けて
手術を自ら申し入れ、担当医によって受諾された。

手術は来週。

入院となると、カバンから買い揃えなければならない。

杖のために両手が使えない状況と、
虫けらのいまの状態に対応するために
今週は、アマゾンと楽天でグッズをポチる日々である。

手術か……。

嫌なことに、怖い主治医にやってもらう手筈だった
胸の「CVポート」の撤去手術がリスケされた。

前回の怖い主治医の診察時に決めていた日程が、
入院日と重なったからだ。

担当医がその場で怖い主治医に院内電話をかけてくれ、

担「こっちのスケジュールに合わせるっておっしゃってます」

と虫けらに伝えてくれたのだが、
リスケされたことで、怖い主治医から別の医師に
チェンジされはしないかと不安で仕方ない。

この手術だけは、怖い主治医にやってもらいたい。


設置手術をやってもらえなかったという
小さな恨みを晴らすという意味もあるのだが、
その手術が、怖い主治医に会える最後の機会になるだろと
虫けらには理解できているのだ。

いつになるのだろう。

入院している間に、怖い主治医に会うことができるだろうか。

難しい気がする。

来週は、怖い主治医が休暇を取る(「盆休み」と
勝手に思っていたが、違う用件があるような…)と
聞いていた。

怖い主治医と入れ替わりに虫けらは退院となる。


間が悪い虫けらの真骨頂発揮か。

こんなときに……。

                    悲 運





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Last updated  2025.08.21 19:18:17
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