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とある中国の地方都市でボッタくられました。上海人と香港在住のマレーシア人と3人で、夜の街に繰り出そうとタクシーに乗り込んだのです。3人とも初めての訪問となるその都市には残念ながら日本語のフリーペーパーのような便利なツールが無いので、情報はホテルのコンシェルジュくらいからしか得られません。上海人の提案で、タクシーの運ちゃんに"良い店"を尋ねることにしたのです。中国には多少馴れているとは言え、日本人とマレーシア人は"客人"ですので、唯一の大陸出身者である上海人の彼が、私たち"客人"のために、タクシーの運ちゃんと相談し、案内されたお店の人と交渉してくれたのです。結果は散々でした。最初に行ったカラオケのサービスもいまいちで、当初約束した料金の二倍以上を請求されてしまいました。上海人の彼は、お店の"マミー"(女性従業員の管理者)やマネージャー(店長)を呼びつけて、あれこれ怒っていましたが、最後はお店の請求金額に従わざるを得なくなりました。ここで帰ればよいものを、私以外の二人は若いものですからおさまらず、やはり同じ運ちゃんに紹介してもらっていたサウナに寄ることになったのです.....。そして、ここでも酷い目に遭わされたのでした。(良い訳じみていますが、私は"大人"なので、またボラれると思い、早々にホテルに戻っておりました。)彼らの報告によると、サービスも料金体系もとんでもないものだったとのことで、マレーシア人の彼はお店の人と大喧嘩して、夜中の三時くらいにホテルに戻ってからも、悔しさと興奮で朝まで寝付かれなかった、とのことです。上海人の彼は事業開発のマネージメントをしているのですが、ビジネスの上で初めてとも言えるような困難に立たされていました。ポテンシャルの大きな提携先を自ら探し出して交渉も順調に進んでいたのですが、ここ最近提携相手の態度が変化してしまったのです。いま中国のWeb系の私企業は内外のVCの引き合いが多くバブっているのですが、この提携相手も"売り手市場"への変化に気がついたのでしょう。提携交渉の詰めが思い通りにならず、憤っているばかりか、提携相手に"騙された"などと愚痴をこぼすようになっていたのです。私が思うに、その上海人の彼は、大陸でのビジネスで大きな挫折を経験したことが無かったのだろうと。前職は、欧米系の大企業でセールスをしていたらしいのですが、お膳立てができているBtoBのルートセールスですから、大きなトラブルは無かったようです。その後、日本企業でキャリアアップしてマネージャーを務めるようになったのですが、"買い手"が強いマーケットに身を置いていたため、取引先の"裏切り"に遭うことなく順調に経験を積んできたのでしょう。確かに有能でスマートな上海人。上海であればウラのウラまで知っている遊び上手なヤング・エリートといった感じです。ですから、"アウェイ"とは言え地方都市でボッタくられた体験は、前述の提携相手とのトラブルと同じように、彼の"履歴書"の中ではあってはならないことだったのでしょう。「上海では、こんなことはあり得ない。」彼はそう言いましたが、自分のフィールドだけでビジネスが成り立つわけではありません。数日経って、ボッたくられたことが"笑い話"として話せるようになってから、私は彼にそう諭しました。聡明な彼は、理解してくれたようです。日本人が中国で騙されることがあっても、彼は中国では絶対騙されないと自信を持っていました。でも、ビジネスのフィールドが広がったり、環境が変化すれば、自分も"外地人"と同じなんだ、そう思ってビジネスに臨まなければならないんだ、と彼は理解したようです。地方都市でボラれた経験は、マレーシア人の彼の将来のビジネスにおいても、とても有益だったと思っています。彼は上海人の彼よりもっと若くて20代の前半。資産家の子息で日本に留学し社会に出たばかり。私に言わせれば"純粋培養"の王子様なのです。そんな彼が香港からではあるにせよ、いきなり大陸ビジネスに手を染めることになるのですから。有能な上海人は上海ではパーフェクトでしょう。同じように北京でのご接待は北京人にアレンジしてもらえば、何の不安もありません。でも、中国のスタッフを"アウェイ"(外地)に連れ出して、挫折を味合わせてみるのも悪くないと思います、夜のご案内だけではなく、ビジネスの世界でも....。日本人の中国での苦労を少しは理解してもらえるかもしれませんし、中国のスタッフにとっても、良い挫折経験になるかも知れません。ボラれることによって、ビジネスの上でも成長していくはずです....。
2007.05.16
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中国東北部遼寧省の大都市S市の共産党委員会書記(まぁ市長みたいなもの)兼遼寧省の常務委員でもあるC氏が上海にやってくるので時間を取ってほしい、そんなお仕事があったので、のこのこ出かけてしまいました。S市のハイテクパークから企業誘致のお誘いを受けたのは、ほんの1ヶ月前。ちょうどオフショアの開発拠点を中国で拡張する必要に迫られていたので、いろいろお話を聞くと、これがなかなか好条件。まぁ、数十億円もの投資をそんな短時間で決められないのが日本企業であるわけですが、こっちがモタモタしている間に、S市のほうからトップ・セールスかぁ、と思いつつ、指定された上海市内の外資系5つ星高級ホテルに赴いたわけです。指定された時間の30分ほど前にホテルのロビーに着くと、日本人や韓国人や欧米人を含むビジネスマンらしき5~6人の集団が10組以上もラウンジを占領していました。S市ハイテクパークの担当者が私たちを見つけて、ホテルの従業員を呼び、満席のラウンジに無理やり席を作らせました。周りを見渡すと、やっぱり知り合いの日系某IT関連会社の幹部も呼ばれていたようです。アポの時間を尋ねると、私たちと同じ時間。このラウンジに陣取っている人たちは、みんなS市の党書記に呼ばれて来た人たちだったのです。嫌な予感がしてきました....。S市の担当者は慌しく私たちの席にやって来ると、私たちの会社概要について念を入れて確認し、S市への進出メリットを繰り返し説明しました。この間、ロビーには更に多くの誘致検討企業の幹部がやって来て、ほぼ同数のS市担当者が対応にあたっていました。私たちのような誘致検討企業をボスである市の書記に紹介することで、この担当者たちは出世に繋がるんだろうなぁ、と思いつつ、担当者の描いたシナリオを元に、C書記との面談の構成などを考えていました。ようやく、コンベンション・ルームのある階に案内されたのですが、通されたのは"待合室"。そこには既に数十人の誘致検討企業の幹部たちが、病院の診察を待つが如く、S市書記との面談を待っていたのです。知った顔があったので、いろいろ尋ねてみると、外資のIT関連企業だけではなく、上海地区の中国企業にまで声をかけているようで、私たちのアポの時間と同じ時間に17もの誘致検討企業にアポを入れていたのです。ダブルブッキングどころの話ではありません。"待合室"の外のロビーにまで、誘致検討企業の人たちが溢れています。もう、何と言う段取りの悪さ....。当然のことながら、アポの時間が過ぎてもいっこうにお呼びがかかりません。コーヒーどころかミネラルウォーターすら出ない"待合室"で、いらいらしながら待っていると、ようやくS市の担当者がやってきて、「次にご案内します。ご覧のように時間が押しているので、5分しか時間が取れません。手短にお願いします。」とキター。そして、約束の時間から1時間以上過ぎて、ようやく"会談"の部屋に案内されたのです。S市側と誘致検討企業側は向かい合うようになっていて、双方の最前列にのみテーブルが置かれ、テーブルにはネームプレートが置かれていました。C書記とS市党委員や某区の区長など5名が最前列のテーブルに座りましたが、その後方には4列も椅子が並べられていて、30人以上の担当者(事務方)が座っているのです。5分の持ち時間ということなので、こちらから手っ取り早く優遇政策などのずうずうしいリクエストを並べ立てようと考えていたのですが、C書記の"挨拶"がなかなか止まりません....。東京、大阪だけでなく日本の5つの都市と直行便で結ばれているとか、空港からすごく近いとか、技術系の大学生を毎年10万人規模で輩出しているとか、日本語人材を毎年数万人規模で輩出しているとか、挙句の果てにおいしい日本料理のお店があって、特に刺身は日本で食べたものより新鮮だとか.....。こんな話は、ハイテクパークの主任や担当者から何度も聞かされてるわけで、いい加減C書記の話を遮って、こちらの要望を手短に伝えました。C書記の反応は、「要望は理解できた。主任や担当者がきちんと対応する。問題があれば、私に直接言ってください。」と言う、在り来たりで想定の範囲内のものでした。持ち時間の5分をはるかに越え、"会談"は20分近くに及びました。それでも、会談が終わってエレベータまで見送ってくれたS市の担当者はメンツが保てたようで、私たちに何度も何度もお礼をしてくれました。ご存知の通り、S市あたりはかつて重工業が盛んだったのですが、大部分が国有企業だったもので、この10年はすっかり業績が悪化し、潰れたり、規模を縮小したりしていて、失業者をどんどん産み出してしまいました。日系の某自動車メーカーも大規模なエンジン組立工場を持っているのですが、パッとしません。工場なんかと比べるとソフト開発なんて、あんまり地元にお金が落ちないと思って、大型の製造業やプラントなどの誘致に固執していたようですが、環境対策なんかが厳しくなってきていろいろ面倒ですし、同じ遼寧省のD市あたりはオフショアのソフト開発系企業の誘致に力を入れ、そこそこ成果を上げているので、中高年の失業者対策を諦め、ようやく重い腰を上げて、ソフト開発を中心としたIT関連企業の誘致に乗り出したという次第でしょう。それにしても保守的な東北部S市だけあって、華東・華南の地方都市と比較すると、スマートな売り込みではなかったですね。外資系企業が多く集まる上海にまで、C書記を連れ出したのは良かったものの、お客さんである私たち誘致検討企業をさんざん待たせるし、パワポやムービーでプレゼンテーションするわけでもなく、一方的に喋り捲るボスに金魚のフンのように何十人もの役人がついてきて.....。挙句の果てに、ご一行の皆さんはその外資系5つ星高級ホテルにご宿泊とのこと。誘致費用は、彼らの上海観光とご宿泊代に消えてしまうのでしょう。S市も、もう後がない感じで、企業誘致に必死なのは分からなくも無いのですが、これじゃあ先が心配です。
2007.05.13
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