.     47歳今まで中途半端に生きてきたけど,この歳になって「今から医者になる」と決意しました

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2017年12月20日
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正午の時報が何処からともなく聞こえてきた。

予定よりも、1時間ほど遅れて、12:00 に、手術室に入りました。

前回、カテーテル検査をした部屋です。

何故か、ここだけは廊下やエレベーターの中よりも格段に寒い。

寒くしている理由がちゃんと有るのでしょうが、とにかく寒い。

器具類の配置や乱雑さも、テレビなんかで見る「オペ室」とは異なり

どこかの秘密工場の一室みたいな…

…あ、仮面ライダー1号が改造されたのって、こんなとこやったか?

などと無理矢理変な事を頭に浮かべて、少しでも不安や恐怖や、寒さを和らげようと目論見ます。

先週、ここでカテーテル検査をしたのは生まれて初めての経験だったので

不安、恐怖も、漠然としていましたが、今回は、

「前回の工程」+「様子を見ながら手術」なので、

前回以上の、痛みと恐怖と時間が追加されます。

スタッフは、手馴れた感じで

血圧を測る器具を左足首に、

酸素供給量を測る器具を左手中指に、

他にも正体不明の器具類を、パチパチと、セットしていきます。

確認の合図のような声も何だか機械的で冷たい感じすらしてしまいます。

心電図用のコードも、脇腹にピタピタと…

胸にピタピタと…

ん?ピタピタと…

       …くっつかない。



そうなんですわ。

私の祖先は、北方系なのか、どこかでアングロサクソンが交配したか、

はたまた、じい様のそのまたじい様あたりが、

セムハム語族系のお姉さまと、禁断の関係に陥ったか…

早い話が、胸毛が濃いのです。

そこいらの「素人欧米人」には負けないぐらいの量です。

ま、そんな事で、どこへ行っても心電図検査の時はすんなりとは出来ません。

ジェル式の吸盤のヤツは、「ジェルメチャたっぷり」

粘着剤仕様のヤツは、「上から軽く重しになるもので押さえる」

など、過去に上手いこと測定出来た時の方法を担当のお姉さんにレクチャーしてます。

が、今回は、単に検査として「心電図を取る」のが目的ではなく

手術中のモニターとしての役割を担うので、

一時的に固定して、ささっと心電図を取る…のとは訳が違います。

結果的に今回は、包帯などを止める粘着力の強い絆創膏で、がっちり固定。

セムハム語族の、ご先祖のおかげで余計な時間を取ってしまいました。



全身麻酔ではないので、意識ははっきりとしたまま、

執刀医の、「ここ、一番痛いから。」とか、

「手が熱くなるけど、すぐ引くから」

「口の中、苦く感じるようになるけど、我慢して。」

などは、少し頷いて返事をしながらも、途中からは、

寝てしまっているのか、意識が遠ざかったのか、

ぼんやりとした記憶しか残っていません。

それでも、途中、途中で激痛が走ったり、手先が猛烈に熱くなったり、

何故か本当に口の中が苦くなったりすると、意識が戻って来ます。

「ここは、25mmで行くか、28mmがエエか。」

「幅はコンマ5か、コンマ25か」

なんてのを、一つ一つその場でカンファレンスしながらやってるみたいでした。

その後も、カンファレンスの内容はわからないけど、

声だけはしっかり聞こえてくる状況がしばらく続き、うとうとしてきた時に、

「難所越えましたよ。思ってたより血管柔らかくて、最初の選択で行けました。」

…って声を聞いた途端、

手の先も、足の先も、肩や首も、全身が異常にこわばっていた事に

はじめて気付きました。

ふ~っと、全身の力が抜けて意識も遠ざかりました。





どれぐらい経ったのか、

こんな時ってのは、実際の時間より長く感じるんだろうから、

…う~ん、実感としては20分~30分。だから、実際にはせいぜい15分ぐらい?

と、考えてたら、

「13時30分、○○終わり」

よく聞こえなかったけど、どうやら終わった感じ。

1時間半も、血管の中にワイヤー入ってたんや。

思ってたより長い手術やったんや。





「かむ太郎さん。手術は無事に終わりました。

これから、最後に血流の確認をして、問題なければワイヤー抜きます。」

執刀医が、モニターを確認して、「OKです。これからワイヤー抜いていきます。」

目は閉じていても、ワイヤーが心臓あたりから

右の脇腹、肘のあたり…そして右の手首に向かっているのがわかる。

「ここが、今日一番痛いとこかも…」

という言葉と同時に、確かに本日のTOP 3に入る激痛!

「はい。長い時間お疲れ様でした。」

を合図に、周りのスタッフが多分それぞれの役割での最終確認の言葉みたいなのを

口々に発しながら、何かの儀式か作法みたいな空気で器具類を撤収するような音がしてくる。

もうこれで、怖いのからも痛いのからも解放されたかと思うと、

1時間半前には、冷たく機械的と感じたその儀式的な音や合図が心地よく思えて

全身の力が一気に抜けてグニャグニャになる感じです。

手馴れたスタッフが、血圧計や、酸素供給量を測る機械をパチパチと、

コードがたくさん付いた器具類を手際よくポンポンと、

そして、笑顔のお姉さんが、「手馴れた」手付きで


心電図のコードを脇腹のやつから勢いよくポンポンと、そして、

バリバリ…  ←胸毛が数本むしり取られた音


本日一番痛かったのは、この瞬間となりました。







安静タイムも終了し、ここまでは想定内の中でも「一番良いレベル」で来たようです。

後は、最後のハードル。

造影剤の負荷が腎臓にどれぐらい影響を及ぼしたか。

金曜日まで、24時間体制でひたすら点滴を続けて老廃物を洗い流して

基準値をクリア出来ていれば、晴れて退院。

最悪の場合は、このまま腎機能低下が回復されず、

即!人工透析!

の可能性もまだ残っています。

心臓は、何とか最悪の事態を免れたので、

今度は、「頑張れ!俺様の腎臓!」



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手術前の心臓


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手術後…太い血管一本回復してます。

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生還後の最初のごはん。





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最終更新日  2017年12月20日 02時57分35秒
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