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疲労困憊して家のドアを開けたら、さっき開けたはずのドアが目の前にありました。私は確かに、いつものように「514号室」のドアの鍵穴に鍵を入れ、気だるく左に回し「ガチャ」という無機質な音を聞き、ドアを開ける習慣として当然のように取っ手を握り、扉を開いたのです。一連の行動の結果が、目の前のドアなのです。しばらくその場で考え込み、一つのぼんやりした納得が頭に浮かびました。「防犯の為、管理会社が二重ドアにしたのか!」成程。これは泥棒視点でこの状況を見なくてはいけないのだな。ふむ。忍び込もうとした家のドアを開けたらまたドアだった!「もう私泥棒やめます!普通の泥棒になります!!」良い話…!と心が温かくなった所で、私は疲弊している事を思い出しました。お部屋に入りたい。「まっかろーん!じゃんぼーう!」って叫びたい。カーテンに絡まって「DON'T TRY…DON'T TRYですよ…」って呟きたい。「どぉおぉぉぉぉぁああぁぁああ!!!!!!!!」ですから、また一連の動作を丁寧に行ったのですよ。そしたら、また、ドア、なの、です、よ。その時…アナフィラキシーショックって言うのかな?実は私自身が蜂なのですけれど、自分の毒に耐性が無かったみたいで、めまいや呼吸困難が波のようにやってきたのです。流れていた音楽が歪み始め、人の笑い声が混ざり、鼓膜の内側に流れ込んでくる不快感。行き場の無い吐き気、目の前の流れ星、空気の無い呼吸リズム…私のスイッチは切れました。どうして今こうやって部屋に入れたのか分かりませんが、明日もあの状態だったらドアを爆破してやろうと思います。今日はそんな一日でした。 おしまい
2009.06.18
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「急に左からやって来て、私の前に現れたしば漬け。」失礼。しば漬けのような髪色をした50代くらいの女性が、彼女と同年代の、銀色の髪色をした男性と、仲睦まじく左の方からやって来て、私の前を歩いて行きました。とにかく衝撃的な色なので、彼女はあまりにも目立っていました。私は後ろに居たので、彼女を見た人々の反応が面白い程鮮明に見えました。笑う人。二度見る人。「うわー…すごい色…」と言いながら隣の人と顔を見合わせる人。人間の表情って、面白い。だけど、何故だか分からないけれど、しば漬けさんの表情は見たくありませんでした。私は、しば漬けさんの後ろ姿を気に入ったのだと思います。どうやら行く方向が同じようで、私は、彼らと彼らに触れた人達の観察をし、「しば漬けさんを前から見ていない自分」を快く感じていました。信号機で止まるしば漬けさん。と、銀色。平穏な銀と紫の世界で、私は目を疑いました。何故なら銀色さんが、しば漬けさんの髪の毛をむしり取ったからです。しば漬けさんも、自分の髪の毛を掴み、思いっきり引き抜きました。「そうだよね。」頷くしば漬けさん。「分かっていた。」首を上げる銀色さん。二人は、むしり取った髪の毛を空に投げると、黄色い傘をさしました。その瞬間何かの糸が切れた私は悲しくなり、彼らに背を向けて、反対方向へ歩き出しました。「もう二度と会いたくない。」家についた私は、あまりの悲しみに、しばらく涙を流しました。今日はそんな一日でした。 おしまい
2009.06.17
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電車に乗っていると、目の前の席に座っている男の人が、大きめのバックをがさごそと探り、何か長めの物体を取り出しました。私はその場面を見たものの、そこまでその人の事が気にならず、窓の向こうに映る地下の暗闇を目で追ったり、電車の中吊り広告を見たり、猫の事を考えたりしていました。相変わらず目の前の彼は黒くもぞもぞと動き、なんだかその雰囲気が虫のように感じられ、あまり良い気分はしませんでした。「次は~***~***~」のアナウンスを聞き、「あと二駅くらいだな」と腕時計を見ながらぼんやりしていると、目の前の虫が動き、かと思ったら、何故だかいつも見ている風景には無かった色彩がぱっと広がりました。「あ、花火。」そう、彼は花火を行っていたのです。堂々と。あまりの荘厳とした風姿故、私は「車内で花火を行う事」が、よくよく言われている「迷惑行為」という枠に入るであろう事を忘れ、眩しさに見入ってしまいました。動き続ける電車。揺れる暗闇。そして花火。周囲の人が平然としているのは…もしかして………はっと気がつくと、私は筒に入れられ、彼によって打ち上げられていました。「ひゅー」「どーん」「ぱっ」偶然にも掴んだパラシュートにしがみつき見事に着地した駅は、目的地であったいつもの見慣れた駅でした。今日はそんな一日でした。 おしまい
2009.06.16
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昨日の「限定天気予報」通り、私の家に豹が降って来ました。午後から降るって聞いていたのですが、午前中に降ってきたので、やはり天気予報はたまに外れますね。とりあえず布団の上に降ってきた豹さんに、まず名前を付けようと思いまして、この前読んだ『孫子』に書いてあった『風林火山』が良いんじゃないかなと思い、豹さんを呼んでみました。「さぁ、風林火山~こっちおいで~!」風林火山さんは、微動だにせず「お腹が減りましたね。お肉さん。」とでも言いたいような雰囲気で私を鋭く見ていました。気に入らないか…うーむ…あ!豹を逆に読んでみたらどうだろ?!「うょひ~!うょひさ~ん!ねぇ、どうどう?気に入った?」とうょひさんを見ると、獲物をしとめる素振りを始めました。偶然にも私の今日着ている服と同色のカーテンに向かって。怒ってる。分からないけれど、通じる。以心伝心。なんかもう食われてもいいか。そういう人生もありだなと思った私は、考えるのが面倒になって、「うさぎちゃんでいいじゃん。」と言い放ちました。するとうさぎちゃんは、飛びかかってきました。私の肉は不味いだろうなぁと、我が身を食らう他者の味覚をぼんやりと感じておりましたが、おや、うさぎちゃんは私を食べておりませんでした。あ、何だか嬉しそう。これが抱擁か。どうやら気に入ってくれたようです。豹だけに豹変しちゃったうさぎちゃん。可愛らしいうさぎちゃんと一緒に暮らす生活が始まりました。今日はそんな一日でした。 おしまい
2009.06.15
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「そうだ。畳の掃除をしよう。」と思い立ち、お茶っ葉の出がらしを大胆に撒きました。畳に撒かれたお茶っ葉を見て気分の良くなった私は、無意識に歌を歌っていました。「分裂ダーリン~今日はどんなあなたなの~ いつもあなたは~上の空~ 幻聴~幻覚~なにが現実~ 分裂分裂~素敵なダーリン~♪」開け放った窓の外に、自分の声が溶け込んで行くのを感じます。「よーし、今日は畳パーティーだ!」と声高らかに宣言すると、紙ずもうをしたり、糸電話をしたり、魚の言葉で話したりしました。畳の上は楽園です。タンゴを踊っていると、お茶っ葉達が踊り出しました。「あぁ、これが『茶柱が立つ』という事か。今日は良い事があるなぁ~。」お茶っ葉達のリードは結構上手で、時間を忘れて踊りに熱中しました。突然、「畳パーティー終わり!」と私は威圧的に宣言すると、さっさと掃除機でお茶っ葉を吸いこみ、綺麗になった畳の上で、華麗にでんぐり返しをするのでした。今日はそんな一日でした。 おしまい
2009.06.14
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朝起きたら卵になっていたのでびっくりしました。でも、卵だと認識したのは自分自身なので、他の人から見たら私は卵じゃないのかもしれません。そうこうしていると、蛇さんがやってきました。深緑の皮膚に金色の瞳。「わぁ。綺麗な蛇さん!」と喜んでいると、蛇さんはすごい早さで近寄ってきました。あっという間に丸飲みです。蛇さんの暖かい体内で私は考えました。「上か下か真ん中か。」そう、こういう時は左を選ぶのです。ずばっと突き破るとその弾みで私は産まれました。お腹がすいたので、突き破った蛇さんを丸飲みすると、太陽に向かってにっこりと微笑み、そよ風のように手を振りました。今日はそんな一日でした。 おしまい
2009.06.12
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来月くらいに移動すると思います。移動先の皆様宜しくお願い致します。*************************************さて、最近の男性雑誌も随分香ばしくなってきましたね。「千の言葉より残酷な俺という説得力」「ガイアが俺にもっと輝けと囁いている」ごくり・・・伊達ワルの皆様は参考にしてみては如何でしょうか。*************************************さーて、小悪魔大革命の艶女(アデージョ)ガチキチ系女子の私は、がんばった自分へのご褒美として、とある艶男(アデオス)にとある言葉が言いたくて、女ヂカラ全開!セ ク シ ー ビ ッ チ ビ ー ム !!!!!!!な、メールを送っちゃった☆てへっ★ 「ばか野郎。お前は銀河一の大ばか野郎だこのやろう。マザーファッカーのうじ虫野郎。」 え?やだ!!!エロガンス?愛されボディ??あえてのハッピースピリチュアル姫系メールそしたら命毛が超キマってる伊達ワルでブラ男の彼ったら、テルして来ちゃったの!ロハス!「えーと、どこがうじ虫野郎なの?言ってごらん?」恋愛体質の私大苦戦!「えーと・・・えーーーと・・・うじ虫野郎!」キャー☆ワザあり!マイナスイオン出ちゃう!「言いたかっただけでしょ(笑)」新定番(ニュースタンダード)ヒロインの私、自分らしさを演出しすぎちゃった☆「・・・(バレてる)」 女性雑誌ってすごいよなー・・・・・・・・・・・私の今日の出来事がこんなに変わるだなんて・・・・。ちなみに「NO」って書いてある絵は、高校時代の宿題。好きなテーマで良いって言われたからさ、「銀行強盗、ダメ、ぜったい」みたいなテーマで描いたのよ。伝わるでしょ?
2009.06.03
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