園芸侍の「なんでも植物栽培記」

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カテゴリ: 蘭、洋蘭
昨日の日記 では、台湾国際蘭展2018に行ったことを書いたが、今日はその蘭展からランを持ち帰った話を紹介したい。海外から植物を持ちこむには、海外の病害虫が国内に蔓延するのを防ぐために植物検疫を受けなければならないのだが、ラン科植物の場合はさらにワシントン条約にも引っかかるため、ハードルが非常に高くなる。が、有り難いことに、台湾国際蘭展には臨時の植物検疫所が開設されている。過去に、海外からランを取り寄せたことが何度かあるが、法的手続きは全て業者任せだったので、今回は個人でのランの輸入手続きに初挑戦することにした。
 とは言っても、日本の洋蘭展や洋蘭園では、世界中で流通するランの大半が入手可能なのと、旅行中にあまり荷物を増やしたくないのとで、なかなか購買意欲の湧くランがなかった。が、その中でじっくりと時間をかけて選んだのがこれ。
 パフィオ原種のPaph. delenatii albumの実生苗2株である。かつて私も育てたことがあり、2006年4年23日の日記でも紹介したことがあるが、あえなく枯れてしまった。台湾国際蘭展の即売場に売られていたものは、見本の写真を見る限りでは、私が育てていた個体よりもはるかに形が良い。というわけで、この2株でランの個人輸入に初挑戦することにした。
 まず、購入前に、臨時の検疫所に日本にランを持ち帰ることができるかどうか確認を取り、お目当てのランがある店へ向かい、ランを日本に持ち帰ることを店員に告げた。幸いにも、店員さんは片言の日本語と英語が話せた。すると、支払いが済んだ後に、領収書と店の名刺を渡してくれた。これをランと共に植物検疫所へ持ち込んだ。
 職員に購入したランと領収書と店の名刺を渡し、職員の指示通りに書類に必要事項を記入する。なお、この時、パスポートをお忘れなく。検疫所の職員とのやり取りは英語だった。そして、職員によるランの検疫が始まる。すると、職員から、植込み材(軽石)の表面に付いているコケを取るように指示があった。2株のうち1株は職員が、もう1株は私がコケを取った。
 こっちは職員がコケを取った方の株。ん・・・、まだ結構コケが残っているような気が・・・(笑)。
 で、こちらは私がコケを取ったもの。私は、大胆に軽石を一層分丸ごと取り去った。私はパフィオの性質は熟知しているので、これぐらい軽石を取り去っても問題ないのは知っている。
 めでたく検疫に合格。すると、「輸出植物検疫証明書」が発行される。この書類は、日本に帰国した時に、日本の空港の検疫所で回収される。
 こちらが、ワシントン条約に該当する植物の輸出入に必要なCITESの輸出許可証だ。これは日本の空港の税関で回収される。めでたく検疫とCITESをパスしたら、手数料を払う。
 手数料は400元也。ただ、これが手続き1回に付き400元なのか、1株200元×2株で400元なのかは聞きそびれてしまったが。ともかく、これにて手続きは完了。時間は30分ぐらいだっただろうか。待ち時間の間、職員さんたちと英語と片言の日本語、さらに筆談も交えていろいろとお話をさせていただいた。
 そして、帰りの飛行機では大事に機内へ持ち込み、前の座席の下へ置いた。もちろん、離着陸時は飛んで行ってしまわないように手と足を添えていた。機内で税関申告書が配られるが、「植物を持ち込んでいる」という項目にチェックを入れる。
 そして、成田空港に到着し、入国審査が終わり、手荷物受取所のそばの動植物検疫のカウンターへ行く。買ったランと書類を見せ、ここでもめでたく検疫は合格し、台湾で発行された検疫証明書はここで回収される。合格したら、合格印の押された札のようなものを袋に貼られる。ちなみに、その紙の品名欄には「ホヤ、ラン」と書かれているが、実はこの時、台北の園芸市場で買ったホヤも持ち帰っていた。その輸入手続きについても後日紹介する予定。
 続いて税関へ向かい、係員に税関申告書を見せて植物を持っていることを告げると、今度は税関の窓口へ行くように指示される。そこでも審査は合格し、CITESの輸出許可証が回収されるが、私はコピーをもらった。余談だが、検疫所と税関で、「今日はランを持ち帰る人が多いですね」と言われたのだが、もしや台湾の蘭展から持ち帰った人が多かったのかもしれない。
 というわけで、初めての個人でのランの輸入手続きはめでたく終了。自分で手続きして持ち帰っただけに、なんだか愛おしく感じられる。ただ、荷物を抱えて歩き回る旅行だったので、やはり荷物が増えるのはちょっと大変ではあったが(笑)。なお、当然ではあるが、現地からランを持ち帰るためには、言葉が通じるということが大前提である。また、せっかく買ったランが現地で、または帰国時に審査を通らないという可能性もなくはない。なので、購入前に検疫所と店の両方で確認した方が無難と思われる。ちなみに、タイから植物や種子を持ち帰ったことが何度かあるが、帰国時の検疫で審査が通らず、没収されたものがいくつかある(笑)。





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最終更新日  2018.03.18 20:44:40
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