森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.02.24
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カテゴリ: 認識の誤り
将棋の加藤一二三先生は対局中に立ちあがって、実際に相手のむこうに回り込んで、仁王立ちで相手の背中越しに盤をにらむことをされるそうです。
マナー上どうかと思いますが、そうまでしても客観的な目を欲しがっておられるのです。
将棋では勝とうという気持ちと同時に、防御も大切です。
そのバランスをとりながら、相手とせめぎ合うことにならないと勝てる勝負も負けてしまいます。
そのためには自分勝手な指し手ばかり考えていてはダメだということです。
客観的で妥当性がある指し手を求めていくということになります。

我々神経質者は、先入観、思いこみ、決めつけが強いというのが特徴です。
森田理論学習では「認識の誤り」といいます。
これは円錐形の物体を真下や真上から見て、これは丸い物体であるといっているようなものです。
あるいは、真横から見てこの物体は三角の物体であるといっているようなものです。
これは本当に実態を反映したものではありません。
上からも、横からも、斜めからも見ていくとすぐに円錐形であることに気がつくはずです。
一つの視点だけで決めつけたり、思いこんだりすることはとても危険なことなのです。

それ以外にも、我々の特徴として、考えることが無茶でおおげさである。
論理的に飛躍しすぎている。マイナス思考、ネガティブ思考一辺倒である。
事実を無視して観念的である。「かくあるべし」で物事を見てしまう。等があります。

その悪循環から抜け出すためにはどうするか。
まず集談会に参加して、自分の考え方の誤りを仲間から教えてもらうことです。
その作業を繰返すことです。
そして自分は普通の人とは違った思考方法をとりやすい人間であると自覚することです。
自覚できれば悪循環から抜け出す出発点に立てます。

つぎに森田理論学習では「両面観」の学習を深めることです。
行き詰まった時は、別の視点でみてみる。逆な面からみていく。
選択肢を増やして考えてみる。紙に書き出して考えてみる。
一歩退いて見てみる。時間を置いて見てみる。他人に相談してみる。
「かくあるべし」から事実本位の態度でみてみる。等のテクニックがあります。

いずれにしろ、誤った認識のもとで行動すると、行動そのものが大きくずれてしまいます。
認識の誤りの修正、認知行動療法でいう「認知の誤り」は神経症の克服にとっては避けて通ることはできません。





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Last updated  2016.02.24 06:57:37
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