森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.09.14
XML
カテゴリ: 森田番外編
私はマンションの管理人として同じ棟で13年ほど働いてきました。
この度、定年退職しました。それでも会社の好意で1年延長してもらいました。
まだまだ働ける、この棟でずっと働き続けたいと思っていましたが、断腸の思いで辞めることになりました。

その間居住者の3分の1は入れ代わりました。
新しく入居された人たちにはできる限り支援をしてきました。
その人たちから山のようなお菓子や飲み物やお酒や花束や餞別をいただきました。私にとっては予想外のことで大変驚きました。
マンション中の噂になって、最後の日は和やかな挨拶ばかりで終始しました。
中には携帯の電話番号を教えておいてくれという人までいました。

入ったとき小学生だった子どもたちは、大学生、社会人として巣立っていきました。その成長を目の当たりにできたことは幸せなことでした。
管理室で宿題をして過ごしていた子供が、大きく成長するのはあっという間です。
感激したのは、小学生のとき母親が外出中で家に入れない子供の面倒を見たことがありました。その子が、「おじさん、その節はお世話になりました。どうして辞めるんですか」と挨拶に訪れたことでした。思わず感激して涙が出てきました。
小さな親切は仕事上当たり前のことだと思っていましたが、相手にとってはいつまでも心の中に残っているのだなとしみじみと感じました。

それからこの会社には、非難、叱責をくり返して誰も電話をしたがらない女性の統括責任者がいました。確かに手ごわかったです。情け容赦ない感じでした。
私も何度も腹が立って、そのために退職の危機に立ったことがありました。

この度、森田の感情と行動は区別するという理論を検証する事にしました。
電話をして、「長い間大変お世話になりました。ご迷惑ばかりおかけして申し訳ありませんでした。体に気を付けてこれからも頑張ってくださいね」と言いました。
すると不思議なことに、その女性が電話口で涙声になっているのです。
これには驚きました。
そして私が会社の懇親会で「獅子舞」を踊ってくれたことを懐かしく思い出しますと言い出しました。今までに聞いたことのない言葉でした。
感情と行動を切り分けるというのはすごい効果があるというのを再認識しました。
これは森田をやっていたおかげです。
そうでなければ恨みつらみで電話することはなかったでしょう。

私の定年退職の話は、他の管理会社に拡がっており、早速別の管理会社からオファをいただきました。
今度の会社は定年がないから存分に働いてくださいと言われるのです。
私もまだ働きたい気持ちがありましたので、引き続き働くことにしました。
学校の先生でいえば、学校を変わるようなものです。

ここで大きな目標を立てました。
この度定年退職した棟よりも、もっと居住者に寄り添って絶大な信頼感を得るように頑張ってみようというものです。
そのためには、居住者の顔と名前を早く覚える。
笑顔での挨拶を心がける。依頼事項は素早くこなす。
会社との連絡、清掃、植栽管理、点検作業、立ち合い作業はそつなくこなす。
とくかく想定以上の仕事ぶりで成果を出したい。
そして管理会社にも高く評価されるような仕事をしたい。
とりあえず、ここ1年が勝負だと思っています。
よい結果を1年後に報告できるように頑張りたい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022.09.14 06:30:37
コメント(0) | コメントを書く
[森田番外編] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: