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絵がメインの作品ばかり読んでいたので、こんな長い文章を書く人だったんだ、とビックリした。「内なる町」が地球の中のことなのか、人間の内面のことなのか、よく分からないが、動物目線の話も面白かった。表紙のマンボウみたいな魚はビルの屋上から釣り上げたばかりで、町の明かりを吸収した色。肺魚は不気味だし、最後の動物はヒトだ。何年か後にまた読んだら、新しい発見があるかもしれない。内なる町から来た話 [ ショーン・タン ]
2023.03.29
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闇は光の母シリーズ5。舞台はイギリスなのか、教会がホームレスのシェルターになっている。ホームレスの人からアメダマもらっていいのかな、と逡巡する少年の顔が印象的。命をつなぐアメダマだよ。スープとあめだま (闇は光の母) [ ブレイディみかこ ]
2023.03.29
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闇は光の母シリーズ4。作者は探検家。自身の体験を書いたのだろうか。食べるために牛を撃った。産まれたばかりの子牛がいた。母牛がいなければ生きていけない。雪原に黒いジャコウ牛。白黒の絵に血だけ赤い。衝撃的だが、これが現実だ。ほっきょくで うしをうつ (闇は光の母) [ 角幡 唯介 ]
2023.03.29
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「闇は光の母」シリーズ2。作者は世界の辺境の地を取材し続けている写真家。雑木林の大きなくぬぎの木。樹液を出してカブトムシと暮らしていたが、死んでしまった。森を探検する気分にさせてくれる絵にも迫力がある。クヌギがいる (闇は光の母) [ 今森 光彦 ]
2023.03.29
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セミは昆虫としては長生きだと言う。7日しか生きられないのに?と思ったが、17年も地下で生きている。下積み時代が長いのだ。最後のページに芭蕉の句が英訳とともに載っている。これも作品の一部なのかな。トゥクトゥクトゥク。セミ [ ショーン・タン ]
2023.03.29
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初めての作家さん。途中まで読んで「パラシュート」の意味が解った。30歳で崖っぷちなんて、男性は考えもしないだろう。日本の女性は21世紀の今でも差別や偏見で苦労している。少子化の原因は女性のキャリアを積むことができない社会環境と低賃金にあるのではないかと思った。他の作品も読んでみよう。パラソルでパラシュート [ 一穂 ミチ ]
2023.03.29
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楽しかった。発想が面白い。ショーンタンの本を探していて、偶然見つけた本です。こんな本屋さんがあったら、毎日でも行きたい。あるかしら書店 (一般書 129) [ ヨシタケ シンスケ ]
2023.03.22
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圭斗は母子家庭で育ち、貧困で苦労したので、資格がある仕事に就きたくて、勉強して大学にへ行き教師になったのに、29歳で辞めて警備員になった。警備員である現在と3年前の教師時代の圭斗が交互に描かれる。小野寺さんの小説によく出てくる、困っている人を見ると放っておけない、自分を犠牲にしても助けてしまうタイプ。子供想いで理想の教師だが、校長には反発もする。でも、教師として保護者の要求には断る勇気も必要だ。人と関わらない仕事なんてないし、世間は善人ばかりではない。こんなやりがいのない学校では、教師になる人が少なくなる理由も分かる。君に光射す [ 小野寺 史宜 ]
2023.03.22
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主人公の花が20年前に母の知り合いの黄美子、二人の少女と疑似家族のように暮らした日々を振り返る話。花が母と住んでいた文化住宅は風呂なしで共同トイレ。文化住宅とは名ばかり。貧困の連鎖は今も続く社会問題だ。貧乏から逃れるために家を出て、黄美子とスナックを始め自分でお金を稼ぐようになったが、火事で失ってしまう。黄美子のような知的障害すれすれの人は男でも女でも「金のなる木」として裏社会で利用されるそうだ。周りの大人が支援しないと簡単にシノギに行きついてしまう。黄美子の母は服役中、花の母は子供に無関心。カード詐欺の内容が詳しく語られるが、いちいち納得してしまう。通帳に何億円もある金持ちのカードを使うから、一日に50万円くらい引き出されても、本人は不正に気付かないそうだ。花のような子は今もいるのだろうな。黄色い家 (単行本) [ 川上未映子 ]
2023.03.16
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赤くてグレーの足が沢山あって僕より大きな生物の迷子。市電に乗れたのかな?国家ハンパ・ガラクタ管理局の新聞広告。裏表紙の絵葉書に検閲済のハンコ。未来の管理社会を連想させる。今、そんな世界になりかけているかなロスト・シング [ ショーン・タン ]
2023.03.13
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表紙を見て思い出した。この本は10年くらい前に、図書館のMOE絵本屋さん大賞のコーナーに並んでいた。その時は、絵本なのに暗くて厚いな、と思い読まなかったのだ。10年経って、また巡り合った。字が無いのに読了に時間がかかった。絵が訴えてくる。故郷に家族を残して言葉の通じない異国で働く男性の姿に近代世界を重ねてしみじみした。後世に残す絵本です。アライバル [ ショーン・タン ]
2023.03.13
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愛猫まるとの日常を綴ったエッセイです。仕事の邪魔をする、まるの写真が可愛い。「高齢化は30年もすれば解決する、一方少子化は、効率化を求め過ぎた社会では、子育てのような大人の思い通りにならないことを望む人はいない」と言う。確かに、日本は小さい国になるべきなのだ。高齢男性としては、政治家より分かっている。コロナ後の話も聞いてみたい。猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。 [ 養老 孟司 ]
2023.03.13
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中原中也の才能を開花させた女性作家「長谷川泰子」の生涯を描いた小説。「朱より赤く 高岡智照尼の生涯」も女性の一生を描いたものでした。ほとんど知られていない女性を小説で描いてくれることはうれしいことです。今回の長谷川泰子も全然知りませんでした。中原中也は有名なのに。作品の中では主人公は野中礼子、若くして亡くなった詩人は水本。明治から昭和にかけて登場する文人の名は芥川龍之介や川端康成は実名なのに林芙美子や小林秀雄、中原淳一は実名ではない。巻末の参考文献をみれば想像はつくが、礼子にか直接関わる人物は偽名にしたのだろう。水本(中原中也)と生活を共にし、別れた後も交流した様子から水本の純真無垢で天真爛漫な性格が現れている。長谷川泰子の「中原中也との愛ゆきてかへらぬ」を読んでみたい。夏日狂想 [ 窪 美澄 ]
2023.03.07
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妹が彼氏の運転する車に同乗して怪我を負わされた。彼氏は主人公傑の親友で事故を機に妹とは別れてしまう。父は教員だからか加害者に理解を示すが、母は納得がいかず、傑は親友に会えないまま。家族四人の思いはそれぞれ理解できる。自分だったら母のように感情的になってしまうだろう。だから、母の実家への家出は家族と距離を置き、環境を変えて考えるという意味で効果的だったかも。一番辛いのは妹だから。傑の家は「まち」に出てきたアパート筧荘の近所なので、瞬一と河川敷を走りながら話をする場面がある。東京なのに狭い範囲の出来事なんだな。いえ [ 小野寺史宜 ]
2023.03.03
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歩荷(ぼっか)という仕事を初めて知った。富士登山の強力と似ている。「ひと」で舞台になった商店街がでてくる。東京にしては人間関係が暖かそうな場所。小学生で両親を亡くした瞬一は高校卒業したら田舎にいないで都会へ出ろと祖父に言われアパートで一人暮らしをしながらアルバイトで働く。祖父の気持ちも分かるが、就職先も決めずにただ東京で暮らすなんて無茶だよ。今回も貧困日本が垣間見える。コンビニの店員はコンビニのおにぎりや弁当は買わない、スーパーの方が安いから。外食は月一回の贅沢。電車賃を節約するため一駅歩く。でも心は豊か。まち [ 小野寺史宣 ]
2023.03.02
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「まち」「いえ」「ひと」の順で読んだ。連作かと思ったらそうでもないらしい。世の中捨てたもんじゃないよね、と心温まる話だが、現在日本の貧しさについて考えさせられた。母子家庭で私立大学へ入学したが、母が急死して退学する。なぜ日本では国や大学からの支援制度がないのか。大学中退では非正規雇用で働くしかない。彼女の元カレの慶大生が「俺の方が彼女を幸せにできる」と言うのは事実だ。いくら彼女が好きでもアルバイトでは結婚もできないだろう。こんな社会に疑問も持たず満足する若者が増えたら日本はどうなるのだろう。ひと [ 小野寺史宜 ]
2023.03.02
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