Brog Of Ropesu

Brog Of Ropesu

2008年09月04日
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カテゴリ: KDB





人はいつも誰かに頼る







===





前回まで



===










「成程。それもまた一興・・ということですね?」










「ま、そういう事になるかしらね

(何がよ・・どうせアンタの入れ知恵でしょう?

こいつを紛れ込ませたのも・・・・ってあたしはふんでるんだけど。十中八九ビンゴでしょうね・・)」






===











「おーおー、威勢が良いだけはあるねぇ。

俺と面と向かって失禁してないだけ誇っても良いと思うぜ?流石は二人とも達人クラスだ。すげぇすげぇ、褒めてやるよ」













(ダラダラ・・)

「(厭な脂汗が止まらない・・・・何だこの感覚は・・!)」












「要殿・・・・こいつは本当に人間なのでしょうか・・?」












「アンタの持ってる青龍刀とそう変わらねぇ切れ味なんだぜ?スコップってのはよ。
ナイフや刀じゃあ相手の筋肉が鍛え抜かれてるときゃあ抜けなくなったりするんだが、これは純粋に鈍器としても使えるしな。


鈍器ってのはよぉ。原始的に恐怖を連想させるモンだ。普通に生活してりゃあ、斬られるとか、銃で撃たれるってのは先ず無いだろう?

だけど殴られたり、どこかに身体をぶつけたら痛いのは、本能レベルで知っている。その分、他のどんな攻撃方法よりも連想が容易な分、恐怖が増すモンさ。


さてさて、アンタらはどっちが良いかな?」




===






「何を考えてるかは知らないけど、一つだけ教えておくわ」








「さて、何の事でしょうか・・?」










「ヤツが・・魅楽が・・伝説とまで呼ばれた理由」










「それは単純に人を多く殺したからでしょう?


人は殺せば殺すほど神聖・神格化するモノです。

事実神話でもそうです。悪魔や鬼よりも神の方が人を殺した数は圧倒的に多い。
もっともこの様な抽象的な概念で論議するつもりはありませんが・・・・

一人殺せば犯罪者。100人殺せば殺人狂。1000人殺せば英雄で、10万殺せば独裁者。そして一人残らず殺せば神です。

単なる皮肉とも取れますが、あながち人間の本質を捉えているかと」








「違うわね。魅楽が殺した人数は一般兵士のそれとそう変わらない。別の理由があるのよ」










「ならば、彼の容姿でしょう。


流れるような銀髪に、初見では先ず男性とは判別出来ない中性的な顔立ちの少年兵。



それが戦場で華麗に戦闘をしていたら、人々の目には神秘的に映るでしょう。

戦場での極限の状況下では様々な誇大や憶測、心理が飛び交うものです。少し神秘的な何かがあったら畏怖してしまうのも不思議ではありません」









「それも一理あるけど、ヤツが英雄と崇められた決定的な理由はその”眼”よ


その二つ名にある通り”絶対眼力”・・・・」











「眼・・・・ですか・・。

強烈な思念でもってこちらを威嚇し、恐怖に縛り付けるようにする殺気か何かの類でしょうか?蛇に睨まれた蛙の様な・・」












「アンタもいっぱしの実力者なんだから、それに対しては場慣れで多少克服はできるのは解るでしょう?

まぁ、でも、自分が壊されるイメージを脱却する様なビジョンを常に描きながらの戦闘は確かに疲れるんだけど・・・・

コツさえつかめば、いかに強力な眼力、殺気の持ち主であろうと対抗のしようがあるわよ、それは。



・・・・アイツはね。逆なのよ


空っぽなの。

アイツの瞳の奥にあるのは深淵の闇すらも無い完全な虚無。矛盾してるけどね。

全てを見透かすような・・・・と、言うよりは深淵が深すぎるが為に、常人の眼力じゃあその底に何があるかまで覗き込む視力が無いわ。

それはきっと、視力5.0の人間が自信たっぷりに地球の反対側を観ようとして、首を傾げている、さも滑稽な姿と同じでしょうね。

何をしても先んじられ心の中を読み取られ、そして・・・こちらからは心を読むことができない眼。

あらゆる殺気、闘気、憎悪、歓喜、ありとあらゆる感情を混ぜてこねて、融合させ、一週させてしまったがごとき虚無の瞳。


どんな人生や経験を送れば、こんな眼ができるのか皆目見当もつかないわ。想像すら出来ないし、己が身では烏滸がましいとすら感じるわよ」











「・・・・貴女にしては殊勝ですね」









「うっさい。あたしはいつだって控え目よ。・・そんでね。まだあと一つあんのよ・・」











===












「・・?!・・・・いない!?どこですか!?魅楽!一体どこへ消えたのです!」












「目の前にいるではないか!音子殿!一体どうしたのだ!!・・・・く!」








ドンッ!








キィン!!












「華奢な体型であるが、流石に男性なだけはあるな。中々に重い・・!」











「魅せるねぇ・・役者だな、こりゃ」











「要殿・・!?」










「音子殿!魅楽は・・・・得体の知れない何かを感じる!我々だけでは対処出来ない!ここは私が何としても食い止める!逃げるのだ!音子殿!」












「・・・・させるかよ」






ヒュッ










「く・・!近寄るなぁ!」






ボシュゥゥウウウ











「要殿!早急に誰かを呼んできます!それまで、どうか・・!」





ダッ!










「・・逃げられちまったか。この煙じゃあ追う気も起きねぇなぁ。

良いのか?ヤツが戻ってくるまで耐えられるのかい?かにゃめたんよぉ?」













「元より期待はしていないさ。音子殿さえ逃げ切れてくれれば・・それで構わぬ」










「そうかい。・・じゃ、Auf Wiedersehen!」












「だが・・!私とてタダではやられぬ!精一杯出来る限り足掻いてみせるさ!いざ!尋常に勝負!」










===






「もう一つ・・・・それは、その類稀なる観察眼よ。


相手の瞳孔の動向から、視界の盲点を割り出し、そこに入り込む。

相対した人間からしてみれば、アイツは現実味の無い、まさに蜃気楼の様に感じるでしょうね。


圧倒的な存在感に内包された、存在の希薄さ。このアンチノミーが相手に困惑を与え、原始的な恐怖を植え付けるのよ。



――嗚呼、こいつには敵わない


ってね」








「・・・・実に、興味深い話ですね」














「ま、ここで議論しても過ぎちゃった事はどーしょもないわ。



・・・・と、そろそろ二回目の放送の時間ね。




今回の脱落者は・・・・






エグゼ!

荻野涼二!

カトリーヌ!

カマキリ!

カラス!

クロ!

真田綾人!

橙!

田吾作!

玉置巳緒!

七居優!


あと、宇佐美 要!






以上!12名!


今回は大量ねー。ずっとこのペースで行ってくれると嬉しいわよー







アゴ仙人
一条 百合絵
宇佐美 要
馬岡 瀬鹿
エグゼ
エルヴィーラ・フェイントゥール
荻野 涼二

オメガ 兄
オメガ 弟
カトリーヌ
カマキリ
カラス

神裂 トワ
霧川 優衣
ククリ
久野 由梨絵
クロ
権平 小奈津
真田 綾人
サンタ
志貫 一
シオン
シロ
神風 瞬

武山 九郎
田吾作
玉置 巳緒
七居 優

音子
ネコ原
姫神 菊里
フェイ
麻呂
魅子
魅楽 樹
百瀬 八尋
リタ・ラトゥール
ルクス
ハリス・マクレガー
HAL






(残り 22名)







続く!





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最終更新日  2008年09月05日 07時15分39秒
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