JINさんの陽蜂農遠日記

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2017.02.03
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カテゴリ: 藤沢歴史散歩
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一昨日の水曜日に市内の「旧三觜家 新春・打掛展」に行って来ました。

旧三觜八郎右衛門家住宅(羽鳥3の15の5)で2月11日(土)までの毎週水曜と土曜日、

「旧三觜家 新春・打掛展」が開かれている、と前日のNHKニュースで知ったのです。

開催時間は午前10時から午後3時、入場無料と。

三觜家は江戸時代には100石以上の高持(本百姓)で代々八郎右衛門を名乗り、

羽鳥村の名主を務め、羽鳥村の農民の4分の3と小作してもらう関係を結んでいたと。

11代目は明治初期の高座郡羽鳥村の初代村長を務めた。13代目八郎右衛門は、

小笠原東陽を招き学校を開いていたところ、明治5年に学制が布かれると

「耕余学舎」という名の小学校に認定された。

明治10年に東陽が、私塾を新設するときは三觜八郎右衛門も援助した。

その「耕余塾」から各界へ多くの人材が輩出され、その中に後に内閣総理大臣となった

吉田茂や、味の素を創設した鈴木三郎助などがいると。

2013年(平成25年)に主屋、門、石塀が国の登録有形文化財に登録されたと。

自宅から車で約20分、旧三觜家に到着し門の前の広場に車を停車させていただく。

主屋の前方に西面して建つ切妻造桟瓦葺である薬医門が。

間口2.7mの木造。両脇に潜戸付きの袖塀を設け、取付部に絵様付きの柄振板を入れる。

部材木口を白塗とし、扉の金具類も古式である。

冠木や男梁等の材も太く、風格ある外観。屋敷の正門に相応しい格式で堂々たる風格。 

DSC01731_R.JPG

今回で2度目の訪問。 

潜戸から門を潜ると、この日も目の前に見事に手入れされた庭が拡がっていた。 

DSC01729_R.JPG

旧三觜邸の大戸に設けられた潜戸から建物内へ。

DSC01721_R.JPG

係りの方に案内され、住所と名前を記入し設置されている収納ポストへ。

靴を脱ぎ上がり、まずは「新春・打掛展」の会場に向かう。  

廻り廊下の先の会場は8畳程の和室に、美しい着物が写真と共に展示されていました。

写真撮影はフラッシュなしで可との確認後カメラ撮影。

まずは 入って右側の黒の振袖。

頂いた「展示品 解説」にはそれぞれの着物の詳細が記載されていました。

それによると大正時代の「黒地梅に扇几帳模様振袖」と。

模様を胸面と襟先から衽(おくみ)そして裾へと配した、いわゆる島原褄風の

模様配置の振袖とのこと。(着物の後ろ側の展示でしたが) 

DSC01666_R.JPG

袖下には梅と扇模様が。 

梅は松・竹・梅 と組み合わせて使われる目出度い模様。

梅は、松、竹とともに、雪の中でも蕾をつけて、芳ばしい花を咲かせる

「歳寒の三友(さいかんのさんゆう)」 と。

扇は別名末広と呼ばれ、その形から発展拡大を意味するこれも縁起の良いもの。 

模様は全て友禅染の鮮やかな振袖。 

DSC01683_R.JPG

結婚式の時のこの振袖を纏った花嫁の写真も展示されていた。 

DSC01682_R.JPG

次には、これも大正時代の鮮やかな「紫地扇面に波頭模様振袖」。

こちらも島原褄模様とのこと。

扇面に松や菊、流水に紅葉など美しい模様がこれも友禅染で。

そして扇面に波頭のしぶきが白くポイントに。 

DSC01667_R.JPG

正面には赤い毛氈の上に2揃いの晴れ着が展示されていました。

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結婚式の花嫁、そして一族の姿や利用した黒塗りの車が写っている写真。 

花嫁は横浜の富岡?の富豪から嫁がれた方と近くにおられた地元の?古老から。 

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結婚式の集合写真。 

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そして色彩豊かな「鶴草花に風景模様打掛」 

明治~大正時代のものと。 

肩には霞がたなびき鶴が飛び交い、松に梅菊牡丹が美しく咲いている模様。

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流水に葦の風景にはここにも鶴が舞い、母屋が配された風景模様。  

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緑、白、そして黄金の松。

波の青はプルシアンブルーという輸入顔料であると。

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打掛が角を隔てて。その間の奥の唐紙には水墨画が。 

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部屋の左側の打掛2領。 

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向かって右側は大正時代の「白地桐に鳳凰模様打掛」。

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大正8年(1919年)に、三觜家15代当主・三觜進氏と大河原千代さんの

婚礼が行われ、その際に着用された打掛とのこと。 

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打掛全体に大柄な桐と鳳凰が刺繍されていた。 

DSC01673_R.JPG

鳳凰は麒麟、亀、龍とともに四霊と呼ばれる想像上の動物で、喜ばしい事があると

出現すると古代中国では考えられていたと。

また鳳凰は桐の実を食べるので、桐と鳳凰はセットで吉祥模様に登場するのだと。 

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締めは左側の明治時代の「白地松竹鶴亀鴛鴦(おしどり)模様打掛」。 

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松竹梅に鶴と亀・鴛鴦などのおめでたいモチーフを組み合わせた蓬莱模様。

染色技法は、江戸時代から多用された、染に擦匹田(すりひった、鹿の子絞りを

型染めで表す手法)と刺繍。 

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テレビニュース後の初めての水曜日であったため、混雑を覚悟して訪ねたが

思いのほか見物客の姿も少なく、部屋を押し出されることなくゆっくりと

明治~大正時代に婚礼で使われた打ち掛け・振り袖など計5点の美しさを

堪能できたのであった。

そして振袖・打掛鑑賞後は、旧三觜邸の邸内の2階を含む数々の部屋や

庭を散策し楽しむ事ができたのです。






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Last updated  2020.06.15 20:01:20
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