
【風】という言葉のつく熟語。
風流 風雅 風情 花鳥風月
風待草といえば梅の異称、風待月といえば陰暦6月の異称だという。
なかなか赴きのある言葉が数多いように思える。
それらの中に【風化】という言葉がある。
【地表およびその近くの岩石が空気、水などの物理的、化学的作用で
次第に崩されること。
比喩的に心に刻まれたものが弱くなっていくこと。】
一般的には消え去るというネガティブな意味で使われることが多そうだ。
しかし捉え方を変えて【風と化す】としてみたらどうだろう。
記憶や思い出は消えてなくなるのでも、腐り果てるのでもなくただ風と化す。
これはこれで非常に赴きのある言葉ではないか。
もちろん風という現象は物理的に考えれば単なる空気の移動のことであり、
春に風が強い日が多いのは上空で寒気と暖気がぶつかりあいやすいからだ
というのも理論的にはわかる。
けれど咲き誇った桜を散らせてしまうほどに春の風が強いのは
別れと出会いのこの季節に人が新しい思い出を求めて
古く、懐かしい思い出を風化させるため?
などと柄にもない想像を働かせてみるのもまた風流。
目に見えるものは風化して消え去るとしても
人の古い記憶や想いは風と化して今もたぶん駆け巡っている。
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