海外旅行紀行・戯言日記

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2020.02.21

円独歩安と金価格高騰－安全資産からリスク資産へ

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テーマ：金価格(356)

カテゴリ： Opinion

日本は外貨建ての海外資産を400兆円弱も保有することで、為替リスクの少ない日本円は安全資産と言われて久しいものがあります。
しかし、昨年10月の消費増税後の買い控えで、GDP年率マイナス6.3%となり、合わせて中国発の新型コロナウィルス感染に対する横浜沖クルーズ船の対応も欧米メディアから酷評され、「感染拡大国」のレッテルが貼られつつあります。
しかも、中国に依存しているサプライチェーンに綻びが生じて、経済への悪影響が懸念される状況となって、経済低迷に陥るとの観測もされる様になりました。

米国のウォールストリートジャーナル紙は社説で「消費増税、大失敗」と断じ、英国のFinancial Timesも社説で「アベノミクス結果出せず、次期首相に難題残す」と揶揄される事態となりました。

国際金融、マクロ経済動向に限らず金市場動向についても説く豊島逸夫氏は、円独歩安について、次の様に解説しています。

経済統計を見ても雇用統計、住宅指標と良い経済統計が続く米国と日本の差が鮮明で、遂にドル一極集中傾向の中での展開となって、膠着していたドル円相場が急転直下、波乱の様相である。
ドル高円安は日本の株式市場にとっては朗報だが、日本見切り売りの対象に日本株も含まれる可能性を考慮すれば素直には喜べまい。

尚、強いドル高にも関わらずNY金は1600ドル/ozの大台到達後も買われ続け、7年ぶりの高値をつけて、安全資産と位置付けられている。その結果、日本でも円建て金価格はNY金急騰と円急落を受け、40年ぶりの高値に近付きつつあり、更新も想定の範囲である。
これも従来の「市況の法則」に反する現象で、安全性を求めて円に流入していたマネーの一部が金にも流入しているのだ。