まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2004.03.26
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カテゴリ: ドラマレビュー!
いま、日本の大人たちの社会が、
「いかりや長介」の死を真剣に受け止めているのは、
なんだか変な感じもする。

「ドリフ」というのは、
けっきょく私たちの時代の文化だったんだし、
それはどちらかというと「子供の世界」のことだった。
本来、大人たちがまじめに取り合うような世界じゃなかった。

その子供たちの世界のことを、
いま、大人たちが真面目に語ってるのを見ると、
なんだかあべこべな感じ。

というか、
わたし自身が「気づいたら大人だった」ってことなんだけど。。

◆ ◇

「8時だヨ!全員集合」というのは、子供たちの世界だった。
わたしも、そこにいる子供のひとりだった。
わたしたちは、志村けんやカトちゃんと一緒になって悪フザケをしていたし、
いかりや長介が怒って追いかけてくるのを、笑いながら逃げ回るのが楽しくてしかたなかった。

わたしたちにとって、
「いかりや長介」が死ぬということは、
もう悪フザケをしても、だれも怒って追いかけてくる人がいない、ということ。
この喪失感は、やっぱり子供たちのものでしかない。


カトちゃんも、志村けんも、仲本工事も、高木ブーも、
みんなわたしたちと同じような子供だったし、
「いかりや長介」というのは、その子供たちにとって、共通の畏怖とからかいの対象だった。

後になって、いかりや長介が俳優として活躍しているとか、
「いかりや」を漢字で書くと「碇矢」だったとか、
彼のじっさいの人物像がどんなだったかとか、
そういう知識は、
わたしたちにとっては後付けのものでしかなくて、
けっきょく、
「ふざけてると怒って追いかけてくるいかりや長介」
というわたしたちの原風景は何も変わらない。

わたしは急に子供になる。
考えてみたら、
わたし自身が「いかりや長介の子供」だったって思う。

ここ何日間かで、そのことに気がついた。

良かったんだか悪かったんだか分からないけど、
わたしたちはそういうふうにして育ってきたんだと分かりました。





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最終更新日  2004.03.27 01:36:02


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