まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2019.08.11
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2年前にNHKが放送した「眩(くらら)~北斎の娘~」について、
当時はわたしも熱狂的にいろいろとフォローしたし、
結果的に、国内外で高い評価を得て、
葛飾応為という絵師の再評価に一役買ったけれど、

一部には、あのドラマに対して、
「ちょっと物足りない」という厳しめの評価もあったようです。

じつをいうと、わたし自身、そう感じていた面がなくはない。
それは、長塚京三の配役についてです。

病床から立ち直ってなお絵を描きつづけようとする北斎の、
異様なまでの「業」というか「執念」のようなものを表現するには、
長塚京三という役者は、ちょっと品がよすぎるというか、
格好よくてスマートすぎる気がした。

あのドラマには、
医者の役で麿赤兒が出演していたのですが、
もしも麿赤兒が北斎役を演じていたら、
もっとドロドロとした絵師の凄みを表現できただろうと思います。

あるいは、
長塚京三よりも、息子の長塚圭史のほうが、
より北斎のイメージに近かったかもしれません。

逆に、長塚京三を起用するならば、
北斎役ではなく、ツンデレな馬琴役のほうがハマったかもしれない。
あのドラマでは、野田秀樹が滝沢馬琴を演じていましたが、
ちょっとキャラクターとして分かりにくかったのです。
むしろ長塚京三のほうが、キャラクターが明解だった気がする。

いずれにしても、
これはキャスティングに起因する問題だったのですよね。



話は変わりますが、あのドラマには、
じつは編集でカットされていたシーンがありました。

特集番組の中でチラッと映っていたのですが、
善次郎(松田龍平)が絵を描いているシーンが、
本編に出てこなかったのですね。

おそらく、そのシーンでは、
「お栄の才能に及ばない」と悟っていく善次郎の姿が、
もうすこし詳細に描かれていたのだろうと思います。

わたしは、
そのシーンも含めた長尺のディレクターズカット版を見てみたいのですが、
去年発売されたブルーレイでも、とくに再編集はされていないようです。







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最終更新日  2020.10.15 09:24:21


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