PR
退職を申し出た 加藤
を引き留める 上司
。
「加藤さんは無愛想な面はあれど、てきぱき的確に業務をこなす」
「・・・無愛想?」
後半でほめられても、そこは引っかかるよね(笑)
「無愛想は余計でした」
「ともかく会社としても、若い人材をそう簡単に失うわけにはいきません」
正論。加えて、中年の佐々木や直樹ではなく若手の加藤が辞めたなら、上司の彼は会社から良く思われないだろう。
貴重な若い人材を流出させた、と。
そして、おもむろに直樹の方を見る。直樹は意外にも、
上司から目線を逸らさない。
考え直すよう言われ「はい」と返事した加藤。「もう決めましたから」と突っぱねるかと思いきや、 意外と素直。
本当に、これといった理由がないからか?
佐々木「特に理由がないのかもしれないけど、特に理由もなく行動する人には…」
佐々木
・ 直樹
「・・・見えますね」
笑った!
* * *
発注表を送ってくれたお礼にと、直樹は加藤に栄養ドリンクを買って渡そうとするが、逆に彼女から渡される。
「その件のお礼とお詫びです」
ん?!
コンビニの兄ちゃん、優しいな。
不愛想と言われたことを、気にかける加藤。自覚しているが
「そんな私でも辞めるってなったら、どこかでいい印象を残したいって思っちゃったのが、今回の顛末です」
「理由は何にせよ、とても助かったよ」
直樹としては当然そう思うが、加藤が謝るのには訳があった。
発注表を送る際、送信者として自分の名前を書いた。
「つまり直樹さんは、大切な仕事を他人に押しつけたということになります」
`仕事をし忘れた上に、それを他人にやらせた´相手にそう思われることをした、と。
それを悪かったと思っている。
「素直になれないのに、自分勝手なんです」
「そういう自分を自覚するのが嫌で ・・・
だから、そこから逃げてます」
と言い出す加藤。
「嫌な自分はなくせないから、とりあえず、なんとか見なくて済むような人生を目指してます」
この気持ち、わかるな・・・。なかなか辛い。
さらに、この若さでそういうふうに考えて生きているとは
感心というか・・・既に内省できている。
「直樹さんは、息苦しいです」
えっ…?!
「
自分のせいってことにして、一見受け止めてるようだけど、
根本は私と一緒、逃げてます」
自分と直樹には共通点があると。彼をよく見ていたのだ。
「背負ったふりをしてその場をやり過ごす。衝突を避けて
自分を安全圏に保つ。そんな感じします
」
言いえて妙ではないか。それがいい・悪いは別として。
「・・・逃げてないよ」
そんなふうに思ったことないのだろう。
* * *
パンダ好きおじさん(笑)
「銀河鉄道の夜」を読む直樹。
ホナミとの別れを、静かに受け入れるのが正しいとわかっている。
「逃げてます」加藤の言葉が脳裏にこびりつく。
ホナミに熱い思いを告げた時のことも 、
鮮明に覚えている 。
<逃げたい。ホナミがいない現実から>
パソコンに向かう。
<我慢はやめた。ホナミに会う>
えっ!?
彼女の個人情報を不正入手するという 、
大胆な行為にでる 。
ホナミは、自分とは全く違う領域で生きてきた人・・・と思う直樹。それは、視聴者も感じることだ。
ホナミの住所を訪ねると、そこには年配の男性が。
呆然とする直樹。
彼が恋した若い女性の実体は、高齢男性だったか?!
ホナミ同様の年恰好や容姿を期待していないにせよ、衝撃的なのは確かだな。
* * *
加藤が送信者名を直樹ではなく自分にしたのは、どういう心境から?それによって彼は、先方から悪い印象を持たれることになる・・・それがわかっていたのだよね?
直樹さんの代わりに、私がしっかり仕事しましたよ と伝えたくなったのか?
長文を読んでくださり、どうもありがとうございました。
NHK VRおじさんの初恋(32)最終回… 2024年05月27日
NHK VRおじさんの初恋(31)感想 2024年05月25日
NHK VRおじさんの初恋(30)感想 2024年05月23日
カレンダー
カテゴリ