マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.01.23
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日差しが明るく、春めいて来た。だが、寒さはこれからが本番だ。大相撲初場所が昨日で終わった。優勝は大関の把瑠都が早々に決めたが、さすがは横綱だけあって白鵬が把瑠都の全勝を阻止した。来場所も連続して優勝すればヨーロッパ出身初の横綱誕生だが、相撲が大雑把なのでそうそう簡単には行かないだろう。お母さんと並んで応援する把瑠都の奥さんは、和服が似合う美人だった。

ダルビッシュの巨額での大リーグ移籍が決まった。恵まれたドーム球場から、気温40度にも達するテキサスの過酷な気候へ、そして中4日での先発へと条件が変わるが、若い彼の肉体はそれに打ち克ち、順応することが出来るか注目したい。テニスの全豪では錦織が日本人初のベスト8入りしたし、全日本卓球の男子シングルスでは、高校3年の吉村選手がこれまでのチャンピオンである水谷選手を破って初優勝した。卓球にも男女とも後継者が育って来ているのが嬉しい。

さて、大震災で停車したままになっていた仙石線の電車が、修理を終えて昨日再び走り出した。あの日たまたま小高い丘陵部で地震のためにストップし、一旦は電車から逃げようとした乗客らを、「むしろ電車の中の方が安全だ」と言って地元民が止めた。一晩中を車内で過ごして避難した乗客が翌日見たのは、目の前に広がる惨憺たる光景。まさに危機一髪の状態だったのだ。

大津波に襲われた宮城県最南端の山元町。急いで家族を安全な場所に避難させるため、心ならずも愛犬を置き去りにしたあるご主人。あの分では助からなかったろうと諦めていた10ヶ月後、たまたま別の人と散歩中の愛犬を発見。名前を呼んだら、喜び勇んで元の主人の許に駆け寄ったようだ。その様子を見てこの人が本当の飼い主と、預かっていた犬を渡した由。

あの日、全身が濡れて泥だらけになった犬が近づき、人の傍から離れようとしなかったそうだ。よほどこの犬は怖い思いをしたに違いない。それに海の方から来たのは、家族が津波の犠牲になったからだろう。そう思って犬の世話をし、大事に預かっていたそうだ。10カ月ぶりの劇的な対面の陰には、きっと目に見えない絆があったのだろう。

クルーズ中の豪華客船がイタリアの小島で暗礁に座礁し、大きな被害をもたらしたニュースは世界を驚かせた。乗客を誘導すべき船長が、真っ先に船から逃げ出したこと。その彼が座礁後間もなく2人の婦人を夕食に招いたこと。座礁の原因が、ある船員に故郷の島を見せようとして、航路以外の海域に立ち寄ったこと。知れば知るほど奇怪なことばかり。

携帯電話を通じて監督官庁から船長が叱責される映像も見たが、まさに茶番劇だった。今イタリアでは、クルージングを主催した米国の企業に対し、1人当たり1200万円の損害賠償を求める訴訟が準備されている由。内訳は医療費、失った所持品及び精神的ショックの補償のようだ。豪華客船コスタ・コンコルディア号の悲劇は、どうやら船長が「ど素人」の感覚しか持ち合わせてなかったことに尽きそうだ。

福島県南相馬市小高地区の住民は、目下東京電力に対して補償の上積みを求めて準備中とか。強制移転させられた彼らは、仕事をしたくても出来る状況にない。失業手当が無くなり、支給された見舞い金が無くなり、貯金まで使い果たした後はどうやって暮らすのか。福島原発事故の悲劇は、イタリアのど素人船長が起こした事故より遥かに深刻で、かつ与える影響が大きいことだ。





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Last updated  2012.01.23 19:07:50
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