マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.08.18
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≪ 復活に向けて ≫

 まだ温泉から戻らない人もいるようだけど、今日は参加者全員に会うことが出来た。そろそろ失礼することにしよう。C一さん、元気そうで良かったね。520kmの「川の道」で肉刺が潰れたK彦さんの足裏は、きれいに治っていた。今年は11月に変更された「佐渡島一周」だが、寒さを心配していたK藤さん頑張ってね!!挨拶もそこそこに、私は大勢の仲間に別れを告げた。

 建物の外に出て軽く体を動かしていると、2階の部屋から仲間達の笑いさざめく声が聞こえた。きっと1人1人の挨拶に、共感しているのだろう。マウンテンバイクに跨ろうとした時、1台のロードレーサーが到着した。本格的なサイクリスト。どこのバイク野郎かと訝しく思った時、その男はサングラスを外した。クール

 伝説のドライバー、古川のフランケンこと黒ちゃんだった。今日は用事があってランニングに参加出来ず、自転車で来た由。何と言う格好良さ。バイク用のヘルメットが決まっている。「今2階で懇親会の最中だよ」。「気をつけて帰ってください」。短い挨拶を交わし、薬師の湯を後にした。往路苦しんだ登り坂を、まっしぐらに下る。直接国道へは向かわず、薬莱山神社の里宮を通った。

 さようなら2012薬莱山とお足。これから自宅までの1人旅だ。逆方向だと、風景が違って見える。迷子にならないよう、事故に遭わないよう、細心の注意を払う。色麻町の田圃道は、意外とアップダウンがあってきつかった。再び国道457号線に出て色麻の歩道を走っている時、微かに変な音が聞こえた。

 自転車から降りて、タイヤを調べる。じっくり点検すると、タイヤの厚い部分に1本のネジ釘が刺さっていた。たまたま厚い部分だったから助かったが、溝の薄い部分なら間違いなくパンクしたはず。そしてあのまま乗り続けていたら、深く刺さって同じ結果になったと思う。危ない危ない。自転車の旅も楽しくて良いのだが、もし不便な場所でパンクしたら、歩いて帰るしかないのだ。

 ゾッとしながら再び走り出した後で、大変なことを思い出した。何と、折角抜いたネジ釘を、元の場所に置いて来たのだ。もう場所は分からない。来年来る時が危ないなあ。それまでに無くなっていれば良いけど。やはり疲労で、正しい判断が出来なかったのだ。大衡村の道路工事現場では、一方通行でかなり待たされた。

 大和町までの途中、何度か雨がパラつき、七つ森は雲に隠れていた。富谷町でお徳用のカルピスソーダを購入。この日使ったお金は、会費も入れてわずか1695円で済んだ。往復110kmも走った割には、ビックリの対費用効果。東北道への地下道で初めて休憩し、O形さんにいただいたバナナの他、ハイチュウと「2分間チャージ」を口にする。これは短時間で塩分を補給できる優れ物だ。

 将監台の坂道も登れた。台原の坂道では電動アシスト付き自転車に抜かれたため、追いかけて抜き返した。俺もまだ若いとほくそ笑んだ瞬間、左足が痙攣。やはり急激な運動で、脚に無理がかかっていたのだ。それらを除けば往復共ほぼ一定のペースでペダルを漕ぎ、良いトレーニングが出来たと思う。

 自転車のロングライドは、四国の松山から鳴門まで、片道220kmを往復したのがこれまでの最長。次いで大阪の高槻から京都府の舞鶴市往復の200km。これは往復で6つの峠越えがきつかった。松山から石鎚山往復は160kmほどだが、標高1549mの土小屋まで登った。それがバイクでの最高到達地点。いずれも軽いロードレーサーで、年齢もまだ50台だった。

 あの頃に比べたら体力は衰えたが、俺もまだまだ捨てたもんじゃない。今回のマウンテンバイク110kmはそれらに次ぐ長さだが、わずか10日間ほどのトレーニングで良くここまで体調が回復したもの。無事帰れたことで、復活への自信につながったような気がする。帰宅後洗濯物を片づけ、シャワーを浴びてから裏庭へ行った。

 愛犬は静かに横たわっていた。私が帰って来たことが分かったのか、彼は目を開けてヨロヨロと立ち上がった。その鼻が土で汚れていた。きっと暑さで苦しみ、そこらじゅうを掘って体を冷やせる場所を探したのだろう。良く頑張ったねマックス。お父さんも頑張ったよ。それから1匹と1人は、夕方の散歩に出かけ、妻が関西から帰宅したのは、8時近くなってからだった。

 数日後、Kazuさんがブログにコメントしてくれた。薬莱山での私を観て、「復活」を確信したそうだ。私はT田さんに無理にお願いし、写真をプリントしてもらった。笑顔の私と多少ビックリ顔のT田さん。それは「亡霊騒動」の直後に撮ったもの。そしてkazuさんとのツーショットは、2人とも満面の笑顔。本当に私が復活出来るかどうかは、今後のトレーニング次第。仲間の期待に応えるためにも、何とか頑張ろうと心に誓った私だった。<完>





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Last updated  2012.08.18 14:24:28
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