マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2014.10.15
XML
地底1.jpg

 9月21日日曜日。この日は町内会の行事で、近所の博物館へ出かけた。ビルの谷間にある古代米の田圃の直ぐ隣にある博物館だ。


地底2.jpg

地底3.jpg

 この博物館は2つの名前を持っている。1つは正式名称の「仙台市富沢遺跡保存館」。そしてもう1つが通称の「地底の森ミュージアム」。それにしても「地底の森」なんて、不思議な名前だと思わない?そんな名前がついたのには、ちゃんとした訳があるんだよ。


地底7発掘.jpg

 元々、ここには小学校を建てる予定だったのさ。その工事中に発見されたのがこの遺跡。事前の「埋蔵文化財調査」で土を掘って行くと、その一番下から出て来たのが約2万年前の「森の跡」だったんだ。


地底の森.jpg

 それをそっくり保存し、かつ見学出来るようにしたのがこの博物館って訳。埋没林と言うのは、それほど珍しいものではないそうだ。でもね、そこで当時の人間(これは日本人の遠い祖先だね)が残した痕や、動物が棲んだ痕跡まで残っている遺跡は、世界にもほとんど例がないそうだ。そこで莫大な費用をかけて、この博物館を作ったんだって。この大昔の森は、博物館の地下にある。それで「地底の森」って名前を付けたんだね。


先祖2.jpg石器時代の先祖.jpg

 これが私達の先祖で、旧石器人。2万年前のこの時代は今よりも気温が7度から8度も低く、「氷河期」と呼ばれていたのさ。ここは小さな川が幾つか流れ込む湿地帯でね、鹿などの獣が水を飲みに来たんだよ。それを知っていたご先祖様達は、獲物を待ち構えてここに来たんだね。寒くて焚火をしたので、その痕も残ってるんだ。そして狩りの道具である石器を捨てた痕なんかもね。


地底6-1シカ.jpg地底6シカ糞.jpg

 左側がシカの標本で、右側がここで発掘されたシカの糞なんだ。「ふ~ん」なんて言ってるのは誰?


博3ハンドハンマー.jpg博4石匙.jpg

 そしてこれがご先祖様達が使っていた石器。つまり石製の道具だね。左側は「ハンドハンマー」と呼ばれている。これはものを砕いたり、叩いたりする時に使ったんだ。そして右側が石匙(いしさじ)。形がスプーンみたいに見えるのでそう呼ばれているが、実際は獲物の皮を剥ぐ時に使ったんだ。この時代はまだ土器がない。だから「無土器文化」と呼ばれることもあるんだよ。


博1.jpgチョウセンゴヨウマツの実.jpg

 当時の森の様子を再現したのが左の写真。これは博物館の周囲に氷河期の樹木を植えたんだ。右はその代表的な樹であるチョウセンゴヨウマツの実。美味しい「マツの実」はこの松ポックリの間に入っているんだよ。でもね、地球温暖化が進んでいる今では、当時の樹木は育ちにくいそうだ。


ナガホシロワレモコウ.jpg

 そうそう、一つ珍しいものを紹介しよう。この森の一角で咲いていたのが、ナガホノシロワレモコウ。漢字で書くと「長穂の白吾亦紅」。文字通り穂が長くて白い花のワレモコウなんだ。珍しいだろ?


地底5.jpg博5縄文式土器.jpg

 ところで、ここから出たのは旧石器時代のものだけじゃないんだ。地表に近いのは新しい時代のもので、深く掘るほど古い時代のものが出る。左側の写真は「剥ぎ取り地層」と言ってね、ここの地層をある厚さで剥ぎ取ったもの。勿論下が古く、上になるほど新しい時代の地層って訳。

 右側は良く知ってる縄文式土器だよね。この縄文時代になってからようやく土器が使われるんだ。縄文土器は世界でも有数の優秀な土器なのさ。


博6-1弥生式土器.jpg博6弥生式土器.jpg

 この2つはどちらも弥生式土器なんだよ。左側の土器の縁にはアイヌの紋様みたいなのが付いてるけど、これもれっきとした弥生式土器。なかなか珍しいもののようだ。


博8石包丁.jpg

 そしてこれが弥生時代の石包丁。包丁と言っても料理に使う訳じゃなく、稲穂の先端を刈り取る道具でね。2つの穴に紐を通し、手に巻いて使ったみたい。当時は苗を育てる技術はなく、「もみ」を直接田圃にばら撒く方式だったのさ。蒔かれたもみの状態によって発育が違って来る。だから実った穂だけをこの道具で刈り取り、今のような一斉稲刈り方式じゃなかったのさ。

 そうそう、見学会の最後に良いことを聞いてね。翌日私はある場所を訪ねてみたんだ。でも長くなるので、その話は明日にしよう。じゃあ、またね~♪





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014.10.15 09:41:07
コメント(14) | コメントを書く
[考古学・日本古代史] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: