マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2022.02.26
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~狂気と独断~



 1人の男の狂気が現代ヨーロッパの歴史を破壊し、世界史を塗り替えてしまった。彼の耳に他人の言葉は届かず、彼の目には自国ロシアのことしか見えず、彼の心からは慈しみ、哀れみ、慰めなどの感情は失せた。そうしてこれまでジョージアの国土に踏み込んで親ロシアの分裂国家2つを創り、自分勝手な理由でクリミア半島をウクライナから奪った。

             24日のTV画面から  

 現地時間24日の早朝5時から始まったウクライナへの侵攻で、たくさんの死者が出た。狙ったのは軍事施設と彼は言うが、民間人にも多数の死傷者が出た模様。被害の実態は徐々に明白になるだろう。彼が主張するウクライナへの侵攻の理由は、全て口実に過ぎない。少なくとも昨年の6月ごろから丹念に練られた作戦の結果。理由は「後付け」だ。

  Y新聞の紙面より借用

 〇午前5時ごろ。プーチンがウクライナ東部での軍事作戦開始を表明。軍事施設などに攻撃開始。〇午前5時半ごろ。キエフ空港の航空便停止。〇6時ごろ。ロシアの黒海艦隊が南部オデッサに上陸。東部ハリコフのウクライナ軍司令部がミサイル攻撃を受ける。〇6時半ごろ。東部ドネツクで爆撃音。キエフ市長が市民に自宅待機を呼びかけ。外務省がロシアの目的はウクライナ国家の破壊と断定。


 〇6時半ごろ。ウクライナ全土に戒厳令発令。〇7時ごろ。東部ドネツクの親ロシア派勢力が大規模攻撃開始。東部マリウポリで大きな爆発音2度。〇8時半ごろ。東部の親ロシア派勢力がルガンスク州の2つの町を制圧と発表。〇9時ごろ。ロシアの攻撃でウクライナ人が少なくとも8人死亡、9人負傷。大統領府がインフラ施設が大規模な砲撃を受けたと公表。<ロイター通信、タス通信などからY新聞が作成>



写真1)ウクライナ東部マリウポリ近郊の軍事施設で破壊されたレーダーなどの設備。(AP)



写真2)首都キエフで地下鉄の駅に避難した家族。(AFP、時事)



写真3)キエフで道路に落下したミサイルの残骸を調べる警察官。(ロイター)



写真4)ミサイルが着弾したキエフ市内の道路。(ロイター)



写真5)キエフから市外に向かう車の列。(ロイター)



写真6)キエフ州で砲撃の被害を受けた国境警備隊の拠点。(ロイター)



写真7)ロシア南部ロストフ州に終結したロシアのトラック。(AFP、時事)

 ロイター通信社はイギリスの国際通信社。AFPはフランス通信の略称。タス通信はロシアの国営通信社で、正確にはイタルタス通信。時事通信社は日本の民間通信社で、報道機関や出版社などにニュースを配信する。



〇昨年12月の国連総会決議で決まった「五輪休戦」(五輪開催の5日前からパラリンピック終了後の7日後までを休戦すると決めていた)を、ロシアが破ったことをIOCが非難した。国連決議だろうが、ドーピングだろうが、ロシアは世界が決めたルールを破る「無法国家」であることが分かる。



 この男は憲法を改正して大統領の任期を変えた。大統領と首相に交互に就任して、独裁を続けたこともあった。今回彼はウクライナ国民に対して「早く逃げろ、降参しろ」と放言し、侵略占領後に暗殺や拷問を加えるウクライナ人の「粛清リスト」を準備していると言われる。彼は言う「侵攻の他に方法がなかった」と。だがその前に「ウクライナを自分の思い通りにするためには」が付くのだろう。



 短時間のうちにロシア軍によって80か所以上の軍事施設と11の飛行場が破壊され、国土を制圧されたウクライナ。隣国ポーランドへ脱出したくても道路が混みあって国境に近づけない模様。また18歳から60歳までの予備役は、祖国に留まるよう政府から呼びかけがあった。ポーランドは隣国から逃げ込む難民を200万人と見ているようだ。事態が明白になれば、死傷者の数はさらに増えるだろう。



 リモートで協議したG7の首脳は、ロシアへのさらに強烈な制裁案を出した模様。ただしロシアはそれを見越して、既に海外の金融機関から外貨を還流させていたようだ。また、中国はロシアへの経済支援を表明。大量の天然ガスを購入するようだ。



 今回の隣国への侵攻に対して、ロシア国民の間には賛否両論があるようだ。熱烈な支持者がいる一方で、プーチンの野蛮な行動を非難する良心的な国民も多いようだ。だが独裁者プーチンは直ちに動き、侵攻反対を表明した市民1800人を拘束したとのニュースもある。そして翌25日の早朝から、ロシアはウクライナへのミサイル攻撃を再開した。


 今後国際社会から非難を浴び、経済的な制裁を受けるロシアにどんな影響があるのか、そして国民の間にプーチンへの不信感や自由への待望論が湧き上がることはないのだろうか。ロシアにも良識を持った人は多くいると信じたい。そして今後の中国の動静が心配だ。何せ似たような独裁者がいるので。



 緊張関係が長く続いた今回の騒動中、「プーチンと仲の良い森元総理に頼んでみたら」などと言う国内の声があったと聞いて驚いた。もう個人的なつながりで国際情勢が動くような時代ではないことに、日本の政治家もジャーナリストも気づかないとは。とかく日本人は人が良く、認識が甘いのだ。中露のように謀略を駆使しろとは言わないが、普段からの危機管理が重要。すべてが後手後手では国民の信頼は得られないだろう。

  TBC系の25日の画面から  

 ロシアの侵攻は2日目も素早かった。24日は制空権を制したが、25日は3方向から戦車で首都に迫った。チェルノブイリ原発も制圧し、ロシアの強い決意を表した。首都キエフは25日中に陥落する見込み。プーチンの狙いは「斬首作戦」。ウクライナの現首脳を殺戮して親ロシアの傀儡政権を成立させ、ウクライナのNATO加盟を永久に阻止することにあるみたい。もちろんロシア安泰のためだ。



 日本国民もこのまま甘い認識でいたら、ウクライナの二の舞を踏む事態を招かないとも限らない。今回の激動は、私の国家観、政治観、歴史観に強い影響を与えた。果たして世界はウクライナの苦しみに寄り添えたのだろうか。そしてロシアに強烈な制裁を下すことが出来るのだろうか。私はせめてブログで自分の想いを伝えたい。それが老人の務めと考えるので。





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Last updated  2022.02.26 09:17:35
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