バリュー投資に騙されるな!

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2019.09.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
オススメ経済本1位

「富国と強兵」 中野剛志著



経済に対する考え方・解釈の仕方によって、経済学には色々な派閥があります。
バリュー投資とグロース投資よりも大きい壁が、いや大きい溝が、派閥の間にはあります。
経済に対する考え方が大枠で同じであっても、その中でも更に分かれ、分かれた個々の派閥が同じ考えになることは決してありません。
事象に対する捉え方と、問題点の見つけ方、解決方法の導き方が、派閥間で大きく異なります。場合によっては真逆になることさえあります。
(少しでも前提が崩れると、分析結果が大きく変わるのは株式投資も経済も同じですね)

最初に言っておくと、僕はケインズ派に属している経済人の考え方と非常に似ている考えを持っています。
ケインズ派といっても、「オールド・ケインズ派」「ニュー・ケインズ派」「亜流ケインズ派」と色々別れています。「ポスト・ケインズ派」もあります。これらの分け方の解釈が人によって異なり、あまり詳しくないので詳細の説明は省きますが、僕はポスト・ケインズ派に近い考えを持っています。考え方の詳細は今のご時世インターネットで検索すればいくらでも出てきますので興味がある人は調べてみて下さい。これらの派閥の多くは、現在の主流派経済学からは異端扱いされています。


経済学とはなんでしょうか。少なくても現在の僕たちの生活を豊かにしてくれるものではないようです。特に日本では、相対的な国力の低下を招いた一因を、政治家の無知と主流派経済学の誤り、そして総括しないで次の政策を検討するという、過去の現実から目を背ける姿勢にあると言えます。
主流派経済学が誤った理由は何でしょうか。現状認識と取るべき対応策の考え方を誤ったからです。

現状認識を誤った?
そう。主流派経済学ではそもそも現状認識が間違っています。株式投資で投資家によって現状認識(解釈)に大きな違いが出るのと同様、いやそれ以上に、経済では現状認識(解釈)に大きな違いが出ます。

現在日本がおかれている状況はどのような状況なのか。その認識が異なれば、自ずと対応策は変わってきます。それも取り返しのつかない位、致命的に大きく。現状認識に誤りがあると、取り返しのつかない対応策がとられてしまいます。現在の日本のように20年や30年、デフレが続くというのは、ちょっとやそっとではできません。長期的に間違っている政策がとられ続けた結果です。勘違いしないでほしいのですが、今の低迷期は高度経済成長期やバブルの反動ではありません。バブルのツケなんてとっくの昔に払い終わっています。


多くの日本国民が正しく日本の現状を理解していない。





この本では、貨幣とは何か、経済学とは何か、そして資本主義とは何か、から始まり、国家財政や地政学、国家の財政にたいする捉え方、と幅広い視点で経済を論じています。
経済は色々なことと密接に繋がりがあります。そのことを理解しなければなりません。
貨幣とは何かが分かっていないと、現在の経済状況がどのような状況かの捉え方が変わってきます。取るべき対応策も変わってきます。
貨幣とは何かを理解するためには、何故貨幣に価値があると人々は考えているのか、そして国家とは何か、を理解しなければいけません。
銀行の信用創造システムのカラクリを理解しなければならず、その為には回りくどいですが銀行システムの成り立ちを知っておく必要があります。

イメージで言葉を捉えるのではなく、正しい定義を理解しなければいけません。
一つを理解するためには、他の色々なことを正しく理解しなければいけません。
『多角的に物事を正しく理解する』、これが重要になります。

多くのことを正しく理解する必要があります。本来であれば、多くの書物を読む必要があります。なおかつ、どれが正しくてどれが間違っているかを自分で判断しなければいけません。そして困ったことに、どれが正しくてどれが間違っているかはそれまでの自分の常識の範囲を超えたところにあることが多々あります。
この本の参考文献は非常に膨大で、また多くの面から経済を論じています。この本の内容はこれらの参考文献と、参考文献に載っていない多くの文献が元になっています。多くの文献を論理立てて正しく組み立ててくれるという、非常に有難い本です。経済にそれ程詳しくなくても、各方面から経済の内容が正しく理解できるように配慮されています。
この著者の中野剛志さんはこの本を執筆するのにどれだけ膨大な時間と労力を割いたのでしょうか。この本を超える本は今まであったのでしょうか。今後出るのでしょうか。
僕は、この本を超える経済本は日本からは出ないと思います。
経済知識が全くない人は、ちょっと取っ付き難いかもしれません。
その人は、まず次に紹介する本を読んである程度の知識を付けてからこの本を読むと分かり易いと思います。

あくまでこの本は「序説」の位置付けです。
この本の内容を理解することを入り口として、正しく経済について論じることが大切だ、と著者は考えているのだと思います。

個人投資家でこの本を薦めている人を僕は知りませんが、投資家であればこの本で論じられている地政学や経済学の内容を理解しておいて損はないです。
学ぶべき正しい経済学がこの本にあります。





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Last updated  2019.09.20 08:40:03
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