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2015.10.05
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ジャパン・オープン2015を観た。驚いた。

まず驚いたのは観客数。オリンピックの余韻も去り、ファンが競技離れを起こすこの谷間のシーズンで、さいたまスーパーアリーナ―を埋め尽くす客、客、客の姿。「浅田真央復帰」のもたらす熱波をまざまざと見た気がした。

そしてCM。浅田真央、浅田真央、浅田真央の連発ではないか。浅田真央による浅田真央のためのイベントと言っても過言でないくらい。先の五輪では、成績だけを言えばメダルを逃した選手だ。しかも、25歳と女子フィギュアスケーターとしては、普通ならピークを過ぎた年齢だ。

にもかかわらず、これだけのスポンサーがつく。いかに浅田真央という存在が破格であるか。Mizumizuは「浅田真央という一大産業」と評したことがあるが、その輝きは休養を経て、ますます増したようだ。

そして、演技。この時期の試合で復帰するのは、少し早すぎるのでは? と思ったが、とんでもなかった。あの年齢で、あれだけのスタイルを保ち、かつあれだけの高難度ジャンプを跳ぶ。本人の努力が尋常でないことは当然うかがえることだが、結局のところ、何をやっても才能がすべて。これほどフィギュアの神様に愛された選手が、過去いただろうか?

すらりと細い、ロシアの某コーチの悪口を敢えて借りれば「子供体形」を保っていられること自体が、すでに奇跡に近い。実際には子供体形ではないが、例えば、現・世界女王のトゥクタミシェワ選手は18歳ですでに、あれだけ女性的な肉がついてきてしまっている。Mizumizuは、トゥクタミシェワのトリプルアクセルは、質だけを見れば(成功すればだが)浅田真央選手以上だと思っているのだが、あの体形を見ていると、「いつまで跳べるだろう?」という不安を抱かずにはいられない。

18歳の世界女王が転倒してしまったトリプルアクセルを、25歳の元世界女王が決める。逆ならわかる。18歳が決め、25歳が跳べなくなっている、というのなら。25歳の女子フィギュアスケーターがトリプルアクセルをあれほど力強く跳び、(個人的にはやや回転が足りていないようにも見えたのだが)降りる。これだけで、もうひっくり返るような驚きだ。今回はこの大技に入っていく時に、まったく迷いというものがなく、思い切って跳んでいた。「勝負師」浅田真央の男気を見る思いだった。

長い休養を経たあとの演技がどうなるかは、五輪女王のソトニコワ選手を見ればわかる。怪我からの復帰とはいえ、オリンピックの時の爆発的なジャンプはすっかり色あせていた。1つ1つのジャンプの高さと幅はさすがだが、連続ジャンプをほとんど入れることができなかった。浅田選手は15歳で世界の舞台に踊り出て以来、大きな怪我がない。いや、実際には怪我した状態で黙って言い訳せずに出場していただけかもしれないが、長期にわたって休まなければいけないような大きな怪我がなかった選手だ。

本当に、どこまでフィギュアスケートの神様に愛されているのだろう?

「回転不足判定を厳しくするのは、選手の怪我を防ぐため」などと、さかんに吹聴し、試合によってバラバラな判定の理不尽さからファンの目をそらせようと躍起だった大昔の元ジュニア選手がいるが、これほど回転不足判定を受けながら、ほとんど回転不足判定を受けない選手より、浅田選手ははるかに怪我の少ない選手なのだ。「回転不足のまま降りるクセがあると怪我につながる」というのなら、浅田選手はなぜ、15歳から25歳までの長きにわたって、大きな怪我なく、(さかんに回転不足判定を受けながら)試合に出続けることができたのだろう?

今回の演技では、技術的にも、進歩が見られた。素晴らしかったのは、ダブルアクセル+トリプルトゥループ。このセカンドジャンプがあからさまに回転不足で降りてくることが多かったのだが、今回は文句が付けられないほどクリーンに降りた。

そして、Mizumizuが一番心配していたのは、ルッツ。今季のルール改正は、エッジの正確性をより細かく見るようになっている。浅田選手のルッツのエッジがどう判定されるか注目していたが、「!」マークで、GoEがわずかに減点とまずまず。テレビではスローのアップが出なかったし、今回テレビに映った角度ではアウトエッジで跳んでいるようにも見えたのだが、浅田選手の場合、跳ぶ直前にエッジがスライドしてしまうので、見る角度によってはwrong edgeなのかもしれない。だが、減点は最小限で、これならルッツを跳ぶ意味もある。

まあ、日本のイベント試合で、浅田真央のスポンサーばかりだったから、配慮があったのかもしれない。フィギュアスケートの採点が、開催地やスポンサーに左右されるのは、いくら関係者が口をつぐんでも、もう皆わかっていることだから、そこは否定するつもりはない。もし、ジャッジが公平だというのなら、常にこのくらいのトリプルアクセルは認定し、ルッツの判定もせいぜい「!」で、減点もこの程度にとどめる、一貫した態度を取ってほしいものだ。

可能であれば、フリップにつける連続ジャンプを、ループに頼るのはやめてトリプルトゥループをつけてほしいのだが、年齢的にも、そこまでは期待できないかもしれない。しかし、ダブルアクセル+トリプルトゥループの完成度を見ると、3フリップ+3トゥループも十分回転不足にならずに着氷できそうな気がするのだが…

そして表現力。もともとうっとりするような、浮世離れした雰囲気のある選手だが、いい意味で、「地上に降りてきた」感がある。これまではポーズの弱さが気になっていたが、ポーズのメリハリもついて成熟したムードが漂っている。決して安いお色気に走らず、気高さと凛とした佇まいはそのままに、観客も感情移入しやすい振付になっていた。

どこか薄絹をまとった天女のようなムードは、よくフィギュアで使われる蝶々夫人の、したがってよく聞くサウンドを特別なものにした。かつてクリスティ・ヤマグチ(表現力で高く評価された五輪女王)も蝶々夫人を演じたが、アメリカナイズされた「ゲイシャ感」が、ややステレオタイプの古い日本のイメージにつながってしまっていた。浅田真央の蝶々夫人は、オペラの蝶々夫人とは離れて現代的であり、「フジヤマ」「ゲイシャ」の古い日本のイメージから、世界がすでに自由になったことを示した。

ここまでやるとは、本当に凄い。期待以上だった。これからも浅田真央から目が離せない。





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最終更新日  2015.10.05 23:22:48


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