ミッドナイトドリーム

ミッドナイトドリーム

January 25, 2008
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カテゴリ: FX
窓から、浜が見えてる。
潮は満ちて、波はさっきから
大きな岩を乗り越えようとしてる。
何度も乗り越えようとしてるのに、
どうしても乗り越えられないけだるい波のリズム。
「米ドル、動かないね」
こんな田舎に不似合いなセクシーな女の子。
フィニンフアリーナの手になるブルーの制服、
そのミニスカートからはみ出した、はちきれそうな太もも。
僕は一瞬、目がくらむ。
「ああ、そうだね」
僕は彼女の顔に視線を向ける。
彼女は窓に歩み寄って、さっきまで僕が見ていた波を見てる。
「オーストラリア・ドル、ここが一杯だと私は思うわ」
95.38
「まあね」
「どう?遊んでみちゃ」
「オーストラリア・ドルでかい?」
「いいじゃない。五万ドルくらいなら、どうって事ないし」
僕は波に目を戻す。
ここが頭なら、あとは引いていくだけ。
多分、無理に上げすぎてる。
「じゃ、五万ドル、売ろうか」
彼女は一瞬、愛くるしい顔の上にわざとらしい笑顔を作ると
大きなお尻をふりながらカウンター戻り、
僕にオーストラリア・ドル、五万ドル売りのチケットを
切ってくれる。
「コーヒーをもらえないかな?」
「何にする?」
彼女は視線で壁のメニューを示す。
ああ、そうか。
モカ、マンデリン、キリマンジャロ、ダブリン、ゲージ・ボソン・・・、
「昔は香りを楽しむことも、味を楽しむこともあったんだけど
 今じゃ、ただの、カフェインの補給さ」
「あら、あたしも、おんなじ。
 22年も人間やってると、チリとアクタが身内にたまっちゃって。
 と、言った所で、今さらね。
 昔のわたしは、そりゃ素直でいい子だったわ」
「君のその特別な美しさも、君に特別な事をしてくれなかった
 って、訳?」
「あら、あんた。誰にでもそんな事、言ってるんでしょ?」
「まあね」
「ちょっと、あんた。下がりはじめたわ」
いきなり値段が落ちた。
会話に気を取られて、米ドルを売りそこなった。
オーストラリア・ドルはぐんぐん、下がってる。
「どうする?とりあえず、ここが底だよ。
 これ以上下がるけど、ここから、少し反発するよ」
「ああ、それは買っちゃって。気が散るから」
彼女はテーブルの上からチケットを取り上げると
レジに向かい、チケットの上に決済のスタンプを押す。
決済の済んだチケットをレジに入れ、
変わりにその分の小銭を僕の手元に並べる。

♪僕が彼女に、ニッケルが欲しいと言ったら
♪彼女は僕に20ドル、くれた。

20ドルをどうやって地面に打ちつけたらいいのか?
悩ましい。

♪アーリー・イン・ジ・イヴニイン・・・





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Last updated  January 26, 2008 10:43:24 PM
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