失格の高梨沙羅「やせてしまった可能性」 2 日前と同じスーツを着用
2022
年 2
月 7
日 朝日新聞
北京五輪 は 7 日、 ノルディックスキー のジャンプ混合団体の 1 回目で、日本の 1 番手・ 高梨沙羅 がスーツの規定違反で失格となった。
103
・ 0
メートルを飛び、 124
・ 5
点で 1
回目の 2
位につけたが、得点は無効になった。
その後、
1
回目でオーストリア、
ドイツ
にも失格が相次いだ。
「日本やオーストリア、ドイツと強豪国が軒並み、失格したことは聞いたことがない。何があったのか」
ソチ五輪 で日本のジャンプ女子のコーチを務めた小川孝博さんは、驚きを隠せない様子だった。
「 スーツは各国の選手がルールの中でギリギリを攻めている。 だけど、日本が意図的に違反のスーツを使うことはまず考えられない」と話す。
公平性を保つため、ルールは年々厳しくなっており、毎年のように変化する。
体の部位によって、基本的に男子なら 1 ~ 3 センチ、女子は 2 ~ 4 センチしかゆとりは許されない。
選手はまず、スタート前に全員、スーツの股下の長さの測定を受ける。
飛んだあとは、何人かの選手がピックアップされて、スーツの空気透過率や太ももなど体の各部位のゆとりなどがチェックされるという。
選手は各部位のサイズを事前に申告している といい、小川さんは今回の高梨のケースについては、「大会中にやせてしまった可能性もある」と話した。
競技会場にいる日本チームのスタッフによると、高梨は飛ぶ前の検査では問題がなかったが、競技後にピックアップして行われるチェックで、両太もものまわりが規定より 2 センチ大きいとされたという。
このスタッフは「こちらの確認不足。高梨はこちらが与えたスーツを着て飛んでいる」と話した。
高梨は 2 日前の女子ノーマルヒルと同じスーツを着ていたといい、その時は失格になっていなかった。
失格の高梨沙羅「やせてしまった可能性」 2 日前と同じスーツを着用 - 2022 北京オリンピック:朝日新聞デジタル (asahi.com)
【ジャンプスーツの規定とは】 空中で浮力に影響するスーツは FIS (国際スキー連盟)によって厳しく規制されている。 5 層構造の生地のスーツはまず、空気の透過量が一定の数値以上でないと失格となる。当然、選手が使用するスーツは事前に FIS のチェックを受けているが、様々な外的要因(濡れなど)で変化することがある。
さらに、サイズは選手の体にフィットしている必要があり、余裕は男子が 1
~ 3
センチ以内、女子は 2
~ 4
センチ以内。余裕があれば空中で空気をためることができるためだが、ギリギリの数値で製作されたスーツは選手の体形の微妙な変化や、生地の伸縮などで違反とされるケースがあり、 W
杯では失格者がちょくちょく発生する。
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