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高齢者は要注意!たんぱく質不足の改善法「肉より魚のすり身、朝食が効率的」正しい摂り方を専門医が解説上月正博さん/山形県立保健医療大学理事長・学長、東北大学名誉教授、総合内科・腎臓・高血圧・リハビリ科専門医。著書に『たんぱく質・プロテイン 医学部教授が教える最高のとり方大全』(文響社)。上月正博さん「たんぱく質は私たちが最優先で摂りたい“最重要栄養素”で、人間の体づくりと生命活動のすべてにかかわっています。たんぱく質不足で低栄養に陥ると、骨や筋肉が著しく衰え、全身のあらゆる箇所に不調が現れます」立命館大学スポーツ健康科学部教授の藤田聡さん「特に高齢者は、食が細くなり、低栄養のリスクが高くなります。朝食はパンとコーヒーだけなど、糖質に偏った食事をしている人も多く、これではたんぱく質が不足してしまいます。加齢とともに筋肉合成率が低下するため、若いときと同じ量のたんぱく質を摂っていたのでは筋肉はどんどん減ってしまうのです」上月正博さん「現在もたんぱく質は『質的な栄養失調』ともいうべき状況です。やせ願望などの影響も考えられますが、たんぱく質は健康維持に必要不可欠。美肌を維持するためにも摂りましょう」上月正博さん「自律神経を安定させてイライラを鎮め、心の疲れを癒すセロトニンは、たんぱく質(アミノ酸)から作られます。また、アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシンは筋肉疲労の回復効果が高い。つまり、心身の疲れにもたんぱく質がおすすめです」「皮膚にあるコラーゲンなどは『構造たんぱく質』と呼ばれ、細胞同士をつないで体の構造を作っています。血液中のヘモグロビンは全身の細胞に酸素や栄養を運び活動させる『輸送たんぱく質』として活躍。脳内で働く神経伝達物質のセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンも、食品で摂るたんぱく質が主原料です。 このほか、筋肉や骨の細胞分裂を促す成長ホルモンや、血糖値を調節するホルモン、食物を分解して栄養素を体に吸収しやすくする消化酵素、アルコールを分解して代謝する酵素もたんぱく質でできた物質です。 さらに、細菌や新型コロナをはじめとするウイルスなどの病原体から体を守る免疫にも、たんぱく質が深くかかわっています。そのため、たんぱく質不足が体のあらゆる不調の原因になり得る。逆に言えば、たんぱく質を摂れば不調は改善するということ。積極的に摂ってください」たんぱく質の1日の必要量は、年齢や活動量によって異なるが、身体活動レベル別の目標量は、50~64才の女性の場合、低い人(生活の大部分が座位姿勢)なら58~83g、普通の人(通勤での歩行、家事など軽い運動を含む)は68~98gの摂取が目標だ(※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より)。「これは『良好な栄養状態を維持するのに充分な量』ですが、筋肉量の多い人はこれよりも多くのたんぱく質が必要です。75才以上の女性でも、普通レベルで62~83gが目標に。食が細くなってきたら、たんぱく質の割合を増やすよう心がけましょう」「日本人の成人の約13%に慢性腎臓病の疾患があり、年々増加していることから、新たな国民病といわれています。腎機能の低下が中程度の患者は70代で3割、80代では4割以上に達しています。 慢性腎臓病になると、摂取カロリー、塩分、カリウムとともに、たんぱく質の摂取量も制限されてしまいます。これは、腎機能が低下すると、たんぱく質が代謝される際にできる老廃物が排出しきれず体内にとどまり、尿毒症を発症したり、腎臓に負担がかかって腎機能がさらに低下する恐れがあるためです。 健康な人は積極的にたんぱく質を摂っても大丈夫ですが、消化しきれないほど大量に摂る生活を続けると、腎臓に過度な負担がかかり、腎機能を悪化させる可能性があります」
2024.06.02
一日一食、週末断食、野菜中心etc.…流行りの食事法の「ヤバすぎる真実」いま、多くの人が高血圧に悩まされています。「血圧」を心配している人の多くは、「血管」も気にしています。血管が弱ると危険なのは、血栓ができやすくなり、それが血管内でつまること、そして血管が破れやすくなることです。どちらも血流が阻害され、細胞に酸素や栄養がいきわたらなくなります。そのため、体に麻痺が出たりして、最悪の場合は死に至ることもあります。しかし、血管が丈夫であれば、そういったリスクを減らすことができます。それには、筋肉と同様に血管を鍛える必要があります。血管の大切さと効果的な血管トレーニング法、血管と血液を健康にする食事などについてご紹介します。ぜひ実践して健康な血管を取り戻し、この先もずっと病気にならない体を手に入れましょう。今回、トレーニングとの相乗効果を生む食事法についてみていきましょう。 私たちの体は水とアミノ酸からできています。また、血管は筋肉であり、筋肉の原料はタンパク質ですから、血管を強くするにはタンパク質をしっかり摂取することが必須です。肉や魚などでタンパク質を摂取すると、体内の消化酵素の働きにより、3~4時間かけてアミノ酸に分解され、小腸で吸収されます。そのアミノ酸は、脳からの指令によって体の必要な部位に送られていきます。アミノ酸が送られる順序は、緊急性が高い部位が優先されることになります。ケガなど修復する箇所へまず送られるのです。そこでこの原理を利用して、タンパク質をしっかり摂取した後で筋トレをおこなうことをおすすめしたいと思います。 筋トレというのは筋繊維をあえて切って負傷させている行為でもあります。強い負荷をかけることによって筋繊維が何本も切れ、その修復を繰り返すことで太く強く鍛えられていくわけです。それゆえ筋トレをおこなう前にアミノ酸を摂取すると、筋トレで傷んだ部分に優先的にアミノ酸が送られ、効率的に筋肉を鍛えることができるのです。タンパク質の摂取と同様に重要なのが、休息です。スーパーマン体操をおこなうことで、筋肉に負荷を与えますが、その筋肉は24~48時間かけて修復されます。体操した次の日に筋肉痛になっていたら、修復がまだ完了していないサインですので、痛みがひくまで休んでください。慣れてくると、1日で回復するようになります。筋肉が鍛えられれば、血流がよくなり、血管もどんどん若返っていきます。どのようなタンパク質を摂ればいいのでしょうか。タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」がありますが、筋肉作りには、動物性タンパク質がおすすめです。人間の体を作っているタンパク質は、9種類の必須アミノ酸と11種類の非必須アミノ酸で構成されています。非必須アミノ酸は他のアミノ酸から体内で合成して不足を補うことができますが、必須アミノ酸は、体で作ることができませんので、食物から摂るしかありません。動物性タンパク質は必須アミノ酸が豊富で理想的なアミノ酸バランスと言えます。植物性タンパク質の中でも、「畑のお肉」と言われる大豆は人間に必要な必須アミノ酸が9種類揃っています。しかし、メチオニンの量が少ないのが欠点です。小麦も、必須アミノ酸のリジン、メチオニン、スレオニンが少ないのです。メチオニンが少ない食生活が続くと、抜け毛やアレルギーによるかゆみを引き起こしたり、利尿機能が低下しむくみやすくなったりします。肉や魚が苦手という人でも、植物性タンパク質で理想的なバランスに近づけることはできます。メチオニンの多い食材を組み合わせることです。このメチオニンの多いのが、実はご飯(白米)です。そして大豆を納豆にすればいいのです。そう、納豆ご飯です! これこそ完璧なアミノ酸バランスです。人間の味覚は、本能で、100点満点の食べ物を編み出していたのですね。 タンパク質は、どのようなタイミングで食事から摂取するとよいのでしょうか。食事からタンパク質を摂り、消化・吸収されアミノ酸として血液に流れるまでの時間を考えると、血液中に常にアミノ酸がキープできている状態にするためには、およそ3時間ごとにタンパク質を摂らなければいけないことになります。これにより、筋肉の分解を抑えることができ、サルコペニア(加齢に伴って生じる筋肉量と筋力の低下のこと。高齢者になると寝たきりになるリスクも)予防にもなります。本格的にトレーニングしている人に必要なタンパク質量は、体重1kgに対して2gくらいです。体重60kgの人なら120gとなります。 「なんだ120gくらいなら1回肉を食べればOK」と思うかもしれませんが、実は肉100gに対してのタンパク質量はたった20gで、食事からはタンパク質総量の1/5程度しか摂れません。つまり、タンパク質を120g摂るためには、肉を600g食べなければならない計算です。そんなに食べられませんので、本気でトレーニングとしている人は、3度の食事で足りないタンパク質を補うために、2〜3回に分けてプロテインパウダー摂取をしています。しかし、これはあくまでもトレーニングをして、筋肉を大きくしたい人の話。一般の人で筋肉量を維持するためには、タンパク質が1日約60gあれば十分なので、卵や牛乳、肉や魚など1日3食トータル300gになるように摂ってください。 「1日1食」や「断食」などは、アミノ酸の不足によって筋肉が落ちることで、かえって太りやすくなります・肌や髪の毛の健康を維持するだけのタンパク質量に満たないため、肌のトラブルや抜け毛や白髪の原因になります。必ず、1食あたりタンパク質100gは最低摂るようにしてください。血管の筋肉の原料となる食べ物はタンパク質だとお話ししてきましたが、どんなに血管が丈夫になっても、その中を流れる血液が健康でなくては何の意味もありません。そのためにもタンパク質、糖質、脂質の三大栄養素をしっかりと摂ってほしいと思います。ポイントは"タンパク質中心"であって、タンパク質だけ摂っていればいい、というわけではありません。血液を健康にするための食事についても触れておきますが、これは非常にシンプルで、バランスよく食べてしっかり水を飲みましょう、ということだけです。私たちの体になぜ血液というものが流れているかというと、最大の目的は酸素と栄養素を各細胞に届けることです。しかしダイエットや偏った健康志向によって、糖質や脂質の摂取量を減らしてしまう。そうなると栄養バランスが悪い血液になる。そんな"貧乏な血液"になっている人が多くいるのです。血液が貧乏だと何が起こるかと言いますと、まず思い浮かぶのが貧血だと思います。貧血とは、鉄分が不足することで赤血球が酸素を全身に届けることができなくなります。とくに立った状態では脳へ酸素が送れず、フラフラして倒れてしまうこともあります。貧血のように症状が出ていれば対策は立てられますが、ビタミンAやビタミンB群といった栄養分の不足になると、生命に関わるほどの緊急性はありません。ですからビタミンAやB群を多く含む肉や、ビタミンB1などを含む炭水化物はダイエットのために制限できてしまうわけです。もちろん、肌が荒れるとか口内炎ができるとか髪の毛がパサパサになってくるとか、「足りていませんよ」というサインはちゃんと出ています。本当はその時点で「これは糖質制限で栄養バランスが悪くなっているんだな」と食事を改善してほしいのですが、多くの人はそこでサプリメントで栄養を補おうとします。しかしサプリメントに含有されているビタミンというのは、体には取り込まれず尿と一緒に排出されてしまいやすいという問題があります。ビタミンというのは、化学反応する性質の強い栄養分です。たとえば水溶性のビタミンCはクエン酸とくっつく作用がありますし、脂溶性のビタミンは脂に溶けやすいので脂と一緒に摂取すると吸収率が高まります。つまり、ビタミンは単体で摂取してもほとんど体に取り込まれないので、そういう意味でも一緒に他の栄養分、とくにタンパク質をしっかり摂らなくてはならないのです。💛一時期、朝食を抜いて胃腸を休める健康法を行っていた。NHKの「血糖値のトリセツ(取扱説明書)」によると、膵臓のインシュリンを出すβ細胞は時間遺伝子があり、三食きちんと食べたほうがよいというのが最新の研究らしい。【トリセツ01 糖尿病発症前からすい臓に異変が!】■あなたは大丈夫?糖尿病へ向かう“高血糖”とは?2型糖尿病は、全身の血管が傷つけられることによって、失明、足の壊疽(えそ)、脳梗塞や心筋梗塞を起こすリスクが高まる病気。実は、発症するおよそ10年ほど前から徐々に血糖値が高くなり、糖尿病へと向かうことがわかっています。だから健康診断で血糖値高めのいわゆる“高血糖”とわかったら要注意!2年、3年と続けて高血糖の結果が出た場合は、すでに血糖値を調節するすい臓に異変が起きている可能性があります。健康診断の項目で血糖値に関係あるのは、「空腹時血糖」と「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」。それぞれ目安は空腹時血糖で110mg/dL以上、HbA1cで5.6%以上が、いわゆる高血糖。(※実施する事業者などによって基準は異なります。)健診の結果を放置せず、必ず確認することが大切です。■血糖値改善の切り札β(ベータ)細胞に異変が!食事をすると血液中に血糖が増えます。血糖は大切なエネルギー源ですが、血液中に多いままだと活性酸素が発生するなどして血管を傷つけます。そこで活躍するのが、β(ベータ)細胞。血糖の量を調節するホルモンのインスリンがβ細胞から分泌されて、血糖が肝臓や筋肉の細胞にエネルギー源として取り込まれます。ところが、高血糖の人は、この大切なβ細胞に異変が起きていることがわかってきました。β細胞の研究を続けてきた税所芳史医師によると高血糖の人は血糖値正常の人と比べてβ細胞が13%も減っていたのです。さらに2型糖尿病の人は34%も減っていました。インスリンを大量分泌するうちに疲れ果て、やがて死んでしまうと考えられています。一度減ったβ細胞の量の回復は難しいため、早めの対策が肝心。高血糖は自覚症状がありませんが、気付かないうちに大切なβ細胞が減ってしまっているのです。【トリセツ02 β細胞を守って血糖値を改善する秘策】■インスリン分泌能は回復可能!β細胞の研究はさまざまな角度から行われていて、β細胞の量の変化を明らかにしたものや、分泌するインスリンの量の減少を明らかにしたものもあります。栄養バランスを崩して糖質を取り過ぎたり、運動不足だったりすると血液中に血糖が増えすぎてβ細胞は大忙し。疲弊してインスリンの分泌量は減ってしまいます。しかし、食事のバランスに気をつけ、適度に運動するなどすれば高血糖を防ぐことができ、そのことでβ細胞の負担が減り、インスリンの分泌量も改善できると言います。■食事制限なし!運動も始めていないのに血糖値改善血糖値対策の基本は食事と運動ですが、今回は取り組みやすい対策をご紹介しました。それは食事の時間を規則正しくすること。β細胞の中には時計遺伝子というものが存在し、時間によって活発な時とそうでない時がコントロールされています。β細胞は、朝や日中は活発にインスリンを分泌するものの夜7時すぎには分泌量が減るという研究もあるのです。さらにβ細胞の時計遺伝子には食事の時間を覚えてインスリンの準備をするという働きもあると言われます。だから朝食は午前8時半ごろまでに、昼食は12時ごろ、夕食はできれば夜8時ごろなど一定にするとβ細胞の負担が減り、効率よくインスリンを分泌できるのです。また、仕事などで規則正しい生活が難しい場合は、こんな対策が有効です。 ▼遅い時間の夕食の“ドカ食い”をやめる。 ▼おなかがすく夕方に、おにぎりなどで糖質を先にとり、帰宅後の夕食は野菜やおかず 中心にする。自分の血糖値を知り、β細胞に負担をかけていないかどうかを知るためにも毎年の健康診断がとても大切です。もし再検査など詳しい検査を勧められた場合は無視せずに受けましょう。また何年か連続して高血糖が続いてしまったら糖尿病専門医などに相談することも大切です。
2024.06.02
病気原因の「老化細胞」 糖尿病治療薬での“除去”が判明 順天堂大学などの研究チーム発表5/30(木) 病気原因の「老化細胞」 糖尿病治療薬での“除去”が判明 順天堂大学などの研究チーム発表加齢によって体内にたまり、動脈硬化など様々な病気の原因となる「老化細胞」を糖尿病の治療薬によって取り除くことができることがわかったと、順天堂大学などの研究チームが発表しました。老化細胞は加齢により体内にたまるとされ、動脈硬化や糖尿病、心不全など様々な病気を引き起こすとされています。順天堂大学などの研究チームは、この老化細胞を糖尿病の治療薬などとして使われている「SGLT2阻害薬」で除去できることが、マウスの実験で明らかになったと発表しました。「SGLT2阻害薬」は、免疫の働きにブレーキをかける、ある物質を抑えて、老化細胞を取り除く免疫の働きを活性化することがわかったということです。これまでにも、老化細胞を除去する薬は開発されていましたが、多くは抗がん剤で、大きな副作用があったため、臨床で使用可能なものはなかったということです。一方、今回明らかになった「SGLT2阻害薬」は、すでに糖尿病の治療薬などとして使われているもので、副作用は非常に少ないとされています。研究チームはマウスによる実験で、老化細胞を除去すると認知機能が改善されることも明らかになっているとしていて、この薬を服用することで、アルツハイマー病など年を取ることによって起こる様々な病気を改善できる可能性があるということです。順天堂大学などは「SGLT2阻害薬」を老化細胞の除去薬として使えるようにするため、ヒトでの臨床研究の計画を立てていて、今年度中に臨床研究を実施するための承認を得ることを目指しているということです。*SGLT2阻害薬の効果血糖値は糖が血管内へ吸収されると上昇する。腎臓において尿(原尿)は尿細管という管を通って運ばれる。尿細管の近位尿細管という部位では尿中に含まれる糖などを血管(血液中)へ運ぶ吸収(再吸収)が行われている。尿細管から血管内へ糖を運ぶ役割を果たしているのがSGLT2(ナトリウム・グルコース共役輸送体)という運び屋的な物質である。このSGLT2の働きを阻害すると血管内への糖の再吸収が阻害され、尿中に残った糖はそのまま尿として体外へ排泄される。血管内への糖の吸収が阻害されるため、結果として血液中の糖の量が減る、つまり血糖値が下がる。本剤(SGLT2阻害薬)は腎臓の近位尿細管においてSGLT2を阻害し、尿としての糖排泄を促進することで血糖値を下げる効果をあらわす。尿細管で糖の再吸収が阻害されると排泄される尿量(水分量)も増加する。この作用による本剤の特徴的な副作用の一つに脱水がある。また尿中の糖濃度が高いため尿路感染症にかかりやすい場合もあり注意が必要となる。なお、本剤は体液量調節を介した血行動態に対する作用などにより、慢性心不全などの糖尿病以外の病態に対する有用性も考えられている。
2024.05.31
83歳・巨人OB張本勲の“激変”姿に驚きの声 「一気にお爺さんになった」「人間ってこんなに激変するもの」♥このところふとももなど細くなった、人ごとでない!タンパク質摂らなきゃ>.<高齢者は、スクワットなどの手軽なレジスタンス運動後に必須アミノ酸を摂取することで、筋肉の合成を促進させ、フレイルやサルコペニアの予防に役立てることができる」日ごろから高齢者が筋肉をつける食事で注意すべきポイント「高齢者では肉魚が少ない傾向にあり栄養が偏りがち」「朝食が簡単すぎ、少食すぎるのは問題」「できれば毎食5g程度のたんぱく質が必要」「肉や魚だけでなく、乳製品や大豆製品からもたんぱく質は摂れるので、飽きない献立作りが必要」・高齢者が筋肉をつけるためにたんぱく質を摂取する際、運動後のタイミングで摂取するのが効果的な方法です。筋肉は運動によって疲労し、回復する際にアミノ酸を必要とします。このタイミングでたんぱく質を補給することで、筋肉の回復がスムーズに行われます。筋肉を回復させて強い筋肉を作るには、運動後45分以内のたんぱく質摂取が理想的とされています。高齢者が筋肉を作るためには、ただたんぱく質を摂るだけでなくタイミングも意識して摂るようにしましょう。・高齢者は加齢によって抗重力筋の筋力低下、筋肉量の減少がみられるため、体幹筋・膝伸筋群・臀筋群などの継続的なレジスタンス運動を行い、筋肉を強く大きくすることが有効とされます。
2024.05.30
昨日5月29日、ダイソーでヨガマット税込み440円を購入してきた。もともとは畳の上で横になるときに、ダニに食われそうで何か敷く」ものと考えていたのだがそうだ坐禅の時に板敷に敷いてもいいかもとヨガマットを買うことにした。ダイソーの店員に「床に敷いてエクササイズに使えるものありますか?」と聴くと「ヨガマットですね。衛生のコーナーにあります」と教えていただいた。夜中に眼が覚めた時、ヨガマットを広げて、窓を開けて、さっそく座禅をしてみる 20代禅道場での夜座が思い出される呼吸をコントロールできると脳の扁桃体が安定し、ストレスから解放されるようだ *白隠禅師に軟その法がある 脳髄液などが循環し 脳内などの老廃物が取り除くイメージで「座って半畳 寝て一畳」坐禅するだけなら、ヨガマットを半分開くだけでいいようだ。*扁桃体の活動の低下――坐禅の生理学的効果「脳の中心部に位置する大脳辺縁系には『扁桃体』と呼ばれる小さな器官が存在し、不安、恐怖、悲しみといった感情をつかさどっています。(略) 扁桃体はヒトがストレスから身を守り、生存していくために不可欠な自己防衛機能の指令系統の要だと言えます。(略) ほ乳類は、前頭前野が大きく発達したため、社会のルールを作ったり、本能的な欲望をコントロールしたり、他人の気持ちを理解するなどの理性を保つことができるようになり、個体同士の結びつきを重視する「社会性」を確立することで繁栄してきたと考えられています。その一方で、社会性を持ったことで、大きなストレスにもさらされるようになりました。例えば、社会と隔絶された孤独な状態に置かれると、このままでは生きていけないという不安や恐怖に扁桃体が反応し、ストレスホルモンが大量に分泌され、孤独が原因となりうつ病を発症するようになったことが推察されています。(略) 近年、恐怖の記憶が残存する仕組みに扁桃体が深く関わっていることが明らかになってきました。 脳の構造を観察すると、扁桃体は記憶をつかさどる海馬に接していることが分かります。ある出来事を経験しても、扁桃体が活動しない場合には、その記憶の多くは海馬で消失し、やがて忘れられます。しかし、恐怖のように扁桃体が激しく活動する出来事を経験した場合には、それに応じて海馬の活動も増加し、その結果強い鮮明な記憶として残存すると考えられています。 このように、自己防衛機能として備わった扁桃体は、生き延びるために必要な恐怖の記憶の能力にも寄与することが脳科学的研究から分かってきました。一方、扁桃体が強く活動するうつ病の患者さんでは、恐怖を記憶する能力は、皮肉なことに、うつ病の苦しみを増大させるきっかけとなってしまうのです。」「現在うつ病の薬として脳内のセロトニンを増やすという薬を使います。セロトニンは脳幹にある縫線核(ほうせんかく)というところの細胞が長い突起を伸ばし、その突起の先から出されます。とくに、感情の場である大脳辺縁系(扁桃、海馬、帯状回)にセロトニンを出します。そうすると精神が安定するとされるのです。 呼吸を止めると苦しくなります。それは血中の二酸化炭素が脳の呼吸中枢を刺激するあからです。そこで苦しくなり、息を吐き出し、早く呼吸をします。それは早く二酸化炭素を体の外に出そうとする反応です。またゆっくり呼吸すると血中の二酸化炭素の量がある程度増えます。だから少し苦しくなり、早く息をしたくなるのです。このような二酸化炭素は脳内でセロトニンを増やす効果をもつのです。つまり脳内の二酸化炭素が増えると脳内に多くのセロトニンが放出されるのです。」「呼吸回数の低下→血中二酸化炭素濃度の上昇→セロトニンの分泌→扁桃体の活動の低下→うつ傾向・不安傾向の改善」「扁桃体でも呼吸のリズムが生まれていて、このリズムは情動と共に変化しています。不安になった時、呼吸数は増大し、呼吸は速くなります。(略・107頁) 不安と呼吸は一体となって動くので、その人の呼吸数を少しでも下げれば不安も和らぎます。世の中に出ている呼吸法はすべて、呼吸をゆっくりにする方法です。」(高田明和『一日10分の坐禅入門――医者がすすめる禅のこころ』)(本間生夫「呼吸と健康」『大法輪』(2020年3月号)「健康法として取り入れる際には下記の点がお勧めです。1 息を十分吐くことを意識する。2 お腹を使った腹式呼吸(息を吐く時にお腹を凹ませる)3 ある一定のリズムでゆっくりくり返す お腹を使ってゆっくり息を吐くことは自律神経、特に副交感神経というリラックスの神経を刺激することにつながり、ストレスや過労で緊張状態の現代人には有効です。息を十分吐くことで肺に残っている残気量が減るために、空気の出入りも多くなり換気効率が上がります。お腹を凹ましながら息を長く吐くことで腹腔内の血流もよくなる可能性もあります。」(打越曉「呼吸力を高める」『大法輪』(2020年3月号)111頁)「吸うときよりも吐き出す方に重点を置き、妄念を吐き出す気持ちで静かにゆっくりと吐くことで、自然と緊張感がほぐれてくるのです。」(住谷瓜頂「禅の呼吸法」『大法輪』(2020年3月号)126頁)
2024.05.30
オリーブオイルで「認知症」死亡リスク28%減少! ハーバード大の研究結果5/29(水) アメリカのハーバード大学らの研究グループは、「オリーブオイルの摂取と認知症関連死亡リスクとの関連を検討した結果、1日あたり7g以上を摂取する群では、ほとんど、もしくは全く摂取しない群と比べて認知症関連死亡リスクが28%低かった」と発表しました。この内容について中路 幸之助 先生(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)に伺いました。中路先生:今回紹介する研究はハーバード大学らの研究グループが実施したもので、研究結果は学術誌「JAMA Network Open」に掲載されています。研究グループは9万2383人を対象に、約28年間の追跡期間を設けました。その間に発生した認知症関連死は4751人でした。解析の結果、オリーブオイルの摂取量が多いほど認知症関連死亡リスクが低くなる結果となりました。オリーブオイルを非摂取または1カ月あたり1回未満摂取群を対照群とした場合、最もオリーブオイルを摂取した7g/日超摂取群ではリスクが28%低くなりました。また、地中海食スコアなどの食事の質を加味した解析をおこなうと、オリーブオイルの高摂取量群における認知症関連死亡リスクは、食事の質に関するスコアに関係なく、対照群と比較して有意に低かったことがわかりました。研究グループは、ほかの脂質をオリーブオイルに置き換えた場合の影響も研究しています。脂質5g/日を同じ量のオリーブオイルに置き換えた場合、マヨネーズでは認知症関連死亡リスクが14%低下しました。同様の方法でマーガリンで置き換えた場合も、認知症関連死亡リスクが8%低下しています。一方、そのほかの植物油やバターでは、有意なリスク低下は認められませんでした。研究グループは、今回の研究結果について「オリーブオイルを多く摂取するアメリカの成人は、食事の質に関係なく認知症関連死亡リスクが低かった。この結果は、オリーブオイルなどの植物油の使用を推奨する現行の食事指針が、心血管疾患の予防だけでなく認知症の予防にも当てはまることを示すものだ」とコメントしています。中路先生:今回の研究の背景として、高齢者の3分の1がアルツハイマー病やそのほかの認知症で死亡していることが研究論文で挙げられています。健康的と話題になることも多い地中海食の一部として、オリーブオイルは注目をされています。これまでの研究では、「地中海食の遵守と組み合わせた6.5年間にわたるオリーブオイルの摂取が認知機能低下を予防する」というエビデンスが示されています。研究グループは、こうした先行研究のほとんどが地中海沿岸諸国で実施されたものなので、オリーブオイルの摂取量が少ない傾向にあるアメリカで研究することに注目しました。最近のアメリカ人のための食事ガイドラインでは、地中海料理などの特定の食事パターンが2型糖尿病を含む慢性疾患の予防に関連していることから、全体的な食事パターンに焦点が当てられています。ただ、こうした食事パターンによって食事摂取の全体像が把握できる一方で、食事の機会、例えば食事と間食における洞察は得られない可能性があることに、研究グループは着目しました。中路先生:認知症の予防に、植物性食品を中心とし、オリーブオイルを主に使用した地中海食が有用であることは、以前より報告されてきました。本研究は、オリーブオイルと認知症による死亡リスクとの関連を初めて検討した大変興味深い研究であると考えます。ただし、両者の直接の因果関係を証明したものではないため、その点には注意すべきでしょう。また、オリーブオイルは植物油の一種で、高カロリー食品です。摂り過ぎると、糖尿病などの生活習慣病を発症し、かえって認知症リスクが高まるかもしれません。オリーブオイルの過剰摂取には注意が必要です。
2024.05.29
日本人の腎臓は生まれつき弱い? 寿命を左右する腎臓の働きと大問題(専門家が監修)5/28(火) 腎臓専門医川村哲也「腎臓こそ寿命を決めているのです」腎臓と寿命の関わりを知るうえで鍵を握るのが、リン(P)というミネラル。大半は体内でリン酸カルシウムとなるほか、脂質と結びついて細胞膜を構成し、細胞の基本エネルギーのATPも作る。このようにリンは不可欠だが、一方で毒性を持つ。食事で摂ったリンは、リン酸カルシウムがタンパク質と結合した物質(CPP)となり、血液に溶ける。CPPの多くは骨に運ばれるが、過剰なCPPは血管にストレスを与える。血管をセメントのように固めてしまい、動脈硬化を誘発。そして動脈硬化は、心臓病や脳卒中といった死を招く病気のリスクを高める。これが腎臓が寿命を決めるとされる所以。実際、縦軸に動物の寿命、横軸に血中のリン濃度を取ると、右肩下がりの直線を描く。つまりリン濃度が低いほど、寿命は長い。ヒトは動物界では長命だが、それは腎臓のおかげ。腎臓が余分なリンを排泄し、CPPの害を最小限に抑えるから長生きなのである。腎機能が落ちるとリン排出が滞り、CPPによる動脈硬化が進む。CPPは腎臓で濾過を行う尿細管にもダメージを与えるため、腎機能が一層落ちるという悪循環に陥る。リンを多く含む加工食品などの過食を避け、腎臓をケアしよう。腎臓の主な働き・血液を濾過して尿を作る。・体内の水分量を調整する。・血液のpHを弱アルカリ性に保つ。・造血作用(赤血球を増やすホルモンを出す)。・血圧調整(血圧を上げるホルモンを出す)。・活性型ビタミンDを作り、カルシウムの吸収を促進。そもそも腎臓とは?腰椎の両側に左右1個ずつあり、長さ10~12cm、幅5~6cmほど。中央内側に「腎門」という凹みがあり、血液を運ぶ腎動脈と腎静脈、腎臓から尿を出す尿管に通じる。表層を皮質、内側を髄質と呼び、円錐状の髄質と周辺の皮質で腎葉という基本単位を作る。日本人の腎臓は生まれつき弱い?腎臓の基本ユニットはネフロン(イラスト参照)。誰しも腎臓を2個持っているが、1個当たりのネフロン数には25万~200万個と幅があり、個人差が大きい。ネフロンは加齢とともに減り、腎機能の低下に直結する。ネフロン数が多いほど、加齢などによる減少に対するバッファー(予備力)が大きく、歳を重ねても腎機能は保たれやすい。ところが、日本人は欧米人と比べるとネフロン数が3分の2ほどに留まるという報告がある。日本人の腎臓は予備力が低いのだ。加えて配慮が求められるのは、生まれたときの体重が2500g未満の低出生体重児。「低出生体重児は一般的にネフロン数が少ないと指摘されており、将来の腎臓病のリスクが高いと考えられます」欧米の研究では出生時の体重が1kg軽いと、ネフロン数は約26万個少なくなるという。日本の低出生体重児は、1975年以降右肩上がり。現在では全体の9.4%を占めており、先進諸国でもトップの高さだ。医学の進歩で、低出生体重児でも元気に育つという喜ばしい面もある一方、妊娠中も体重をなるべく増やしたくないという女性の痩身信仰の影響も指摘される。ネフロンの働き動脈から枝分かれした毛細血管は糸球体という固まりを作り、ボーマン囊に包まれる。ボーマン囊+糸球体=腎小体。ボーマン囊から出る尿細管+腎小体をネフロンと呼ぶ。糸球体は血球やタンパク質を濾過して原尿を作り、尿細管は原尿をさらに濾過。腎小体に近い近位尿細管で水分、ブドウ糖、アミノ酸、ビタミン、ナトリウムなど、遠位尿細管で水分やナトリウムなどを再吸収。原尿からできる尿は1%だ。胎児のネフロンの生成は、お母さんのお腹にいる間に始まり、妊娠36週目までに終了。それ以降は増えない。ネフロンの生成途中で生まれる早産児でも、腎臓病のリスクは高くなると考えられる。さまざまな理由で、腎機能が慢性的に低下する病気を「慢性腎臓病(CKD)」と呼ぶ。腎臓が寿命を決めるとしたら、CKDになると寿命も短くなる恐れがある。CKDと聞いてもピンと来ないかもしれないが、いまあなたはそのとば口に立っているのかもしれない。「CKDの日本国内の推定患者数は1330万人。予備群を含めると2000万人近くになり、7人に1人の腎臓が危険水域にあると考えられます」塩分の過剰摂取や高血圧はもちろんリスクだが、CKDは自覚症状に乏しく、CKDか否かは体調では判断できない。そこで頼りになるのは「GFR」の数値。GFRは「糸球体濾過量」の略。腎臓でフィルターの役割を果たしている糸球体が、1分間にどれだけの血液を濾過し、尿を作れるかを示す。これが、腎機能を測る物差しだ。健常者のGFRは、毎分100mL/1.73㎡前後。GFR60未満は腎機能が健常者の60%未満まで落ちたという意味であり、それが続くと軽度のCKDを疑う。GFRを実際に測るのは難しいので、健康診断などでは血清クレアチニン量、年齢、性別から、GFRを推定する。これを「推算糸球体濾過量(eGFR)」と呼ぶ。本来タンパク質は腎臓で再吸収されて尿には出てこないが、CKDではタンパク質が尿に漏れ出る。このため、尿タンパクの有無などもCKDの貴重な指標となる。慢性腎臓病の重症度分類GFR区分による重症度の分類。緑ステージを基準に、黄色、オレンジ、赤の順にステージが上がり、総死亡や心血管死亡率などが上昇。この他、糖尿病や高血圧や腎炎などの疾患、蛋白尿の区分などでリスクは評価される。「心腎連関」って知ってる?肝臓が悪くなると腎臓も悪くなる「肝腎症候群」という現象が存在する。臓器は決してバラバラに働いているわけではなく、相互に影響を及ぼし合っているのだ。加えて腎臓は心臓とも関わる。昔からドクターの間では、腎臓が悪い人は心臓病(心血管疾患)を起こしやすく、逆に心臓が悪い人では腎機能も低下しているタイプが多いことが知られていた。「その後、この心臓と腎臓の関わりを“心腎連関”と呼ぶようになり、両者の関連の本格的な研究が始まりました」(川村先生)現在では明らかな心腎連関の一例として、CKDの重症度が上がるほど、心血管疾患の発症率とそれによる死亡率が高まることがわかっている。腎機能の指標となるGFRの値が悪くなればなるほど、心血管疾患の発症率は上がり、そのリスクは最大で健常者と比べて3.4倍まで上昇すると判明しているのだ。心腎連関のメカニズムは、まだ完全に明らかになったわけではない。でも、その主なシナリオは、次のように考えられている。腎臓と心臓に共通して影響を及ぼすのは、交感神経と副交感神経からなる自律神経とホルモン。血管を縮めて腎臓に負担をかける交感神経や、腎臓が分泌するホルモンが、心臓のストレスになる場面は少なくない。代表的なのは、血圧を上げるために腎臓が分泌するレニンというホルモン。血圧の上昇は、心臓にとって決して歓迎すべき話ではない。腎臓も心臓も仲良く十分にいたわろう。
2024.05.29
アルツハイマー病の脳内変化、血液検査で推定する手法開発…早期診断に役立つ可能性 認知症全体の6~7割を占めるとされる「アルツハイマー病」について、症状が出ていない人などの血液を調べることで、脳内でこの病気に特徴的な変化が起きているか高精度で推定する手法を開発したと、東京大などの研究グループが発表した。病気の早期診断に役立つ可能性がある。論文が23日、国際医学誌に掲載された。アルツハイマー病 血液で発症前に高精度予測 東大などグループ2024年5月23日アルツハイマー病の原因となる異常なたんぱく質が脳内にたまっているかどうかを、血液中の2種類のたんぱく質を組み合わせて分析することで、発症前から高い精度で予測できることを東京大学などのグループがつきとめたと発表しました。グループでは、血液検査で発症前から診断できるようになれば、早期治療につながるとしています。この研究は、東京大学の岩坪威教授などのグループが、国際的な医学雑誌で発表しました。アルツハイマー病では、発症するかなり前から脳の中に「アミロイドβ」という異常なたんぱく質がたまることが知られていますが、現在は、大規模な装置で脳の画像を撮影するなどして診断する必要があります。グループでは、認知症を発症していない国内の474人の血液を詳しく調べ、画像診断の結果と比較しました。その結果、血液に含まれる「アミロイドβ」と「リン酸化タウ217」という2つのたんぱく質を組み合わせて分析すると、脳内に「アミロイドβ」がたまっているかどうかを高い精度で予測できることが分かったということです。さらに、年齢などの情報も加えて分析すると、精度は90%以上でした。岩坪教授は「早期のアルツハイマー病の薬が実用化されたが、次の時代は発症前の人が治療の対象になるとみられる。血液検査で診断できるようになれば、早期治療に役立つはずだ」と話していました。血液バイオマーカーを用いて、 超早期段階での脳アミロイド PET 検査結果の予測を実現 ――アルツハイマー病の早期診断と治療に光―― 発表のポイント ◆血液を対象とするバイオマーカー検査により、アルツハイマー病に特徴的な脳内のアミロイドβ蓄積を検出する PET 画像検査の結果を正確に予測できることを、プレクリニカル期(無症状期)、プロドローマル期(MCI 期)等のアルツハイマー病超早期段階を対象に、日本人の JTRC 研究コホートで明らかにしました。◆リン酸化タウ 217(p-tau217), アミロイドβ(Aβ)などの血液バイオマーカーの早期診断における有用性はこれまでに海外で検討され始めていましたが、日本人での大規模な実証は初めてであり、結果はスウェーデンのコホートでも再現されその普遍性が示されました。◆血液バイオマーカーは、早期段階のアルツハイマー病の診断の精密化と効率化に有用と考えられます。
2024.05.28
フラボノイドとサポニンの【抗酸化作用】と【抗炎症作用】に注目!老化や病気の予防に期待フラボノイドは5000種類以上もある、ポリフェノールの一種です。主に果物や野菜、ハーブ、お茶などに含まれています。一方、サポニンはトリテルペンやステロイド骨格を持つ配糖体で、豆類や根菜類に多く含まれます。どちらも植物を病原菌や害虫から守る役割を担っています。最近の研究で、フラボノイドとサポニンが【抗酸化作用】や【抗炎症作用】を示すことが分かってきました。これは活性酸素を中和し、炎症を抑えることで、老化や生活習慣病の予防に役立つ可能性を意味します。例えば、お茶に含まれるカテキン類や大豆のイソフラボンなどが注目されているのです。また、一部のフラボノイドやサポニンには抗がん作用や血管保護作用、肝臓を守る作用なども報告されています。さらに、皮膚の健康維持にも関わりがあるようです。紫外線によるダメージを軽減したり、肌の保湿力を高めたりする効果が期待できるのです。ただし、天然由来とはいえ、過剰摂取には注意が必要です。特に妊娠中の方や持病のある方は、医師に相談することをおすすめします。また、サプリメントなどで濃縮されたものを利用する際は、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが大切です。フラボノイドやサポニンの健康効果を調べるため、様々な臨床試験が行われてきました。例えば、慢性静脈不全の患者さんにフラボノイド配合薬を投与したところ、むくみや痛みが改善したという報告があります。また、更年期障害の女性にイソフラボンを摂取してもらったところ、ほてりなどの症状が和らいだという結果もあります。一方、サポニンについては、糖尿病網膜症や脳梗塞の予防効果を示唆する臨床試験データがあります。また、エビデンスレベルは高くありませんが、静脈瘤やEDの改善例も報告されています。腸内細菌叢との関わりも注目すべきポイントです。フラボノイドやサポニンの一部は、腸内細菌によって代謝を受けることが分かっています。これが体内動態や薬理作用に影響を及ぼす可能性があるのです。腸内フローラとの相互作用を解き明かすことで、新たな創薬のヒントが得られるかもしれません。*サポニンサポニンは、植物の根、葉、茎などに広く含まれている配糖体の一種で、コレステロールを除去したり、体内で血栓をつくり動脈硬化の原因となる過酸化脂質の生成を抑制する効果があります。特に、大豆や高麗人参に含まれるサポニンには様々な効果・効能が期待されています。サポニンは、植物の根、葉、茎などに広く含まれている配糖体[※1]の一種で、苦味やエグみなどのもととなる成分です。大豆をはじめ、高麗人参や田七人参、桔梗やアマチャヅルなどの植物に含まれ、特にマメ科の植物に多く含まれています。サポニンには種類があり、植物ごとに含まれる種類が異なります。大豆に含まれるものを大豆サポニン、高麗人参に含まれるものを「高麗人参サポニン」と呼ぶこともあります。サポニンは、水に溶けると石けんのような発泡作用を持つため、ラテン語で石けんを意味する「サポ」が名前の由来となっています。サポニンは水と油の両方に溶ける性質があり、サポニンには脂質を溶かす働きがあることから、昔から石けんなどに使用されていました。また、サポニンには殺菌・抗菌作用があり、水に溶けると石けんのように発泡作用があり汚れを落とす働きがあるため、天然の界面活性剤として用いられています。はるか昔、平安時代においてもシャンプーの代わりにサポニンを高濃度に含むムクロジの果皮やサイカチの実を潰して水と混ぜ、泡立てて使っていたといわれています。サポニンは体内のコレステロールを除去したり、血栓のもととなる過酸化脂質[※2]の生成を抑制したりする作用があります。特に大豆や高麗人参に含まれるサポニンには、様々な効果・効能が期待されており、サプリメントなどに活用されています。●サポニンを摂取する際の注意点サポニンは様々な植物に含まれていますが、サポニンの種類によって安全性が異なります。一般的に大豆や人参に含まれるサポニンは安全性が高く、大豆サポニンだと1日に100mgを目安に摂ると良いといわれています。一方、生薬である桔梗や柴胡(さいこ)などに含まれるサポニンは、過剰に摂取すると、赤血球の膜が溶ける溶血作用や吐き気を引き起こすことがあるため用法・用量を守ることが大切です。●コレステロール値を下げる効果血中の悪玉(LDL)コレステロールが多くなり、酸化されると、血液の流れが滞り、血液がドロドロになります。血液がドロドロになると、酸素や栄養が末端の細胞まで届けられなくなったり、動脈硬化などの深刻な病気を引き起こしたりします。大豆に含まれるサポニンには、血中の悪玉(LDL)コレステロールを低下させる効果があります。【1】●血流を改善する効果田七人参や高麗人参に含まれるサポニンには、血流をスムーズにし、血管内に血栓ができにくくする働きがあります。血管が詰まった状態が続くと、動脈硬化となり、さらには心筋梗塞や脳梗塞につながります。高麗人参のサポニンは、血小板凝集を抑え全身の細胞に酸素や栄養を届ける毛細血管の血流を改善する効果があり、体内のめぐりをスムーズにする働きがあります。【3】●免疫力を高める効果サポニンには、ウイルスや細菌から体を守る免疫機能を司る「ナチュラルキラー細胞」を活性化する働きがあります。免疫力とは、人間の体内にもともと存在するけがや病気を治癒しようとする力のことです。免疫力が低下すると、体外から入ってくるウイルスに対抗することができず、風邪やインフルエンザなどの病気を長引かせます。サポニンには免疫力を高める効果があり、風邪やインフルエンザにかかりにくい体をつくります。●肝機能を高める効果サポニンには、過酸化脂質の生成を抑制し、肝機能を高める効果があります。過酸化脂質とは、活性酸素[※4]によって中性脂肪やコレステロールなどの脂質が酸化されたもので、老化や動脈硬化などを引き起こします。高脂肪な食事を摂取しすぎると、この過酸化脂質が増加し、肝機能障害を起こしやすくなります。大豆に含まれるサポニンには過酸化脂質の生成を抑制し、肝機能を高める効果があります。【6】●咳や痰(たん)を抑制する効果桔梗に含まれる薬用成分のサポニンを適量に摂取することで、肺に侵入してきたごみや異物を排除する気管の分泌液が促進され、痰が出やすくなることがわかっています。そのため、咳を鎮めたり、痰を除く薬として利用されています。桔梗に含まれる薬用成分のサポニンは、咳や痰、のどの腫れや化膿などにも効果があるといわれ、風邪薬などにほかの生薬と合わせて配合されることがあります。【7】[※3:BMI値とは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出される、肥満度を示す国際的な指標のことです。][※4:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、強い酸化力を持った酸素のことです。体内で過度に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化や生活習慣病などの原因になります。]サポニンをは食事やサプリメントで摂取できますサポニンを含む食品○高麗人参(紅参)こんな方におすすめ○肥満を予防したい方○血流を改善させたい方○免疫力を向上させたい方○生活習慣病を予防したい方○風邪にかかりにくい体をつくりたい方サポニンの研究情報【1】プラティコジン(キキョウgrandiflorumの仲間:サポニン配糖体を含む)は抗肥満およびコレステロール低下特性を有します。高脂肪食誘発アテローム形成ハムスターに28日間、プラティコジン水性抽出物または粗サポニン分画を投与し、アテローム生成に対する作用を調べました。プラディコジン介入後、血漿および肝の中の総コレステロール濃度はそれぞれ13%~28%、41%~79%を低下し、糞便中のコレステロール濃度は2.5倍増加しました。このことから、サポニン配糖体は、血中のコレステロールを下げ、アテロームの形成を抑制する働きがあると考えられました。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19019115【2】糖尿病ラットの血中グルコース、血中脂質、血漿脂質ペルオキシドおよび血小板凝集活性に対するイソフラボンおよびソヤサポニン(SPE)を含んでいる大豆植物の影響を検討しました。糖尿病ラットは、20週間SPE20 g/kgを含んでいる飼料で育てました。SPE摂取群は非摂取群よりも有意に血中グルコース、アテローム指数、脂質過酸化を低下させました。このことから糖尿病患者のSPEの摂取は、血漿中のグルコース、アテローム性指標、脂質過酸化を抑制する働きがある可能性が考えられました。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14989898【3】血栓症、血栓溶解に対するXuesaitong滴薬(総サポニン : XDP)の作用および機序について調べました。XDP 90、30 mg/kgを摂取させたラットは、有意かつ用量依存的様式におけるラットの動静脈シャント・モデルで血栓の湿重量および乾重量を減少させました。XDP 90mg/kg の3日間の胃内投与はラットの電気刺激誘発総頸動脈の血栓症に対して血栓溶解療法の十分な効果が認められました。XDP 80, 40mg/kgは有意に赤血球凝集を減らし、全血血液粘度を減少させました。このことから、サポニンを含むXDPは、抗血栓作用を有することがわかりました。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17432152
2024.05.26
15年間、朝食は「納豆ごはんに目玉焼き2つとみそ汁」朝はどうしてもバタバタしがち。毎朝同じメニューを食べるようにして、朝食から身支度までの行動をルーティン化したことで、時間を有効に使えるようになったと感じています。エステティシャンの仕事を始めた15年前から、朝食はご飯派の私。体を使う仕事なので、パンよりも腹もちがいいと感じるご飯を選ぶように。そして、ご飯を食べるなら大好きな納豆と一緒にと思い、15年間「納豆ごはんに目玉焼き2つとおみそ汁」を朝食の定番メニューにしています。目玉焼きを2つにしているのには理由があります。以前、体重が増えてしまった時期があり、食事内容を入力するとカロリー計算や栄養素が足りているかなどを判定してくれるアプリを使ってみました。すると、カロリーの摂取量に対してタンパク質が全然足りてないという結果に。足りない分を1日の中のどこで補えば無理なく摂取できるかと考えて、朝に卵を2つ食べることにしました。その効果もあってか(あるいは、ただの偶然?)、体重は少しずつ戻っていきました。私の場合、朝食でタンパク質をしっかり摂っておくと、日中しっかり体を動かすことができるし疲れにくいという実感があります。また、現在50代で老化を感じる年齢ということもあり、健康な肌づくりに必要といわれているタンパク質を積極的に摂るようにしています。ご飯は白米から玄米に変えてみたり、雑穀米を混ぜてみたり。いろいろと試してみた結果、今は同量の白米と玄米に、もち麦や雑穀米、大豆を一緒に炊くことが多いです。ただ、「必ずこの配合で」といったルールは決めていません。白米と玄米をベースに、そのときにあるものを足すという、無理のないスタイルで継続できるようにしています。納豆には、お酢と亜麻仁油(またはエゴマ油)を小さじ2杯くらいずつ入れています。お酢を入れるとカルシウムや鉄分の吸収がよくなるというのをテレビで観てさっそく実践。納豆のにおいがやわらいで、食べやすかったので続けています。亜麻仁油は、ダイエットや体にもいいと聞くけれど、なかなか毎日の習慣にするのは難しかったので「そうだ! 毎日食べる納豆に入れてしまおう」と思い、入れるようになりました。そのほかにも、抗酸化作用があるというゴマをご飯にパラリ。カルシウムやクエン酸が豊富な梅干しを1粒追加するのも鉄板です。朝食メニューを固定したことで、起床から出勤までの行動がスムーズになったのに加え、普段の買い物も冷蔵庫の納豆と卵の残り個数を見て買い足すだけ。悩むことがなくなったのも大きなメリットです。体は食べたもので変わっていくと思います。これからの健康のために、無理なく取り入れられる習慣を続けていきたいです。
2024.05.26
コレステロールは体に必要不可欠な物質コレステロールは健康の敵のような扱いをされているのでしょう。原因はアメリカです。1948年から10年かけてボストン郊外のフラミンガムで行われた疫学研究で、血中コレステロールが高いほど虚血性心疾患が増えるという結果が出ました。これが拡大解釈されてコレステロールは低ければ低いほうがいいという考え方が世界中に広まり、日本の医者もそれを頭から信用してしまったのです。たしかにコレステロールが高いと動脈硬化が進んで血管が詰まりやすくなります。肉食文化で心筋梗塞や狭心症がいまも国民病となっているアメリカ人にとっては、長生きしたければコレステロールを減らせというのは、ある意味正解だといえなくもありません。しかし、日本は事情が違います。アメリカ人の死因で最も多いのは心疾患ですが、日本人の死因第1位はがんなのです。2020年にがんで亡くなった人は年間およそ37万8000人、これに対し急性心筋梗塞の死亡者は約3万人、と12分の1にすぎません。ということは、日本人が本当に気にすべきは、心筋梗塞よりもどうしたらがんにならないかのほうじゃないですか。そして、コレステロールはがんのかかりやすさにも深く関係しています。コレステロールが高い人のほうが低い人よりも、がんが少ないのです。コレステロールはがん細胞のもとになる「できそこない細胞」をやっつけてくれる「NK細胞」の重要な材料になります。したがって、コレステロールが高いほど免疫機能が高まり、がんになりにくくなるのです。それに、心筋梗塞は心臓ドックを受けていればある程度予防できますが、がん検診でがんは防げません。ですから日本人が食事でコレステロールを気にしたり、薬でコレステロール値を減らしたりするのは、本当はおかしいのです。以前は脳卒中が、長らく日本人の死因トップに君臨していました。日本ではもともと肉類をあまり食べず粗食をよしとしてきたため、国民の栄養状態は悪く、アメリカとは反対にコレステロールの摂取が少なかった。コレステロールは多いと血管が詰まりやすくなりますが、足りないと血管がもろくなってすぐに破れてしまいます。そのため、昭和40年代は血圧が150くらいでも簡単に血管が破裂していました。それで脳出血で死ぬ人が多かったのです。ところが、いまの日本人の血管は、血圧が200を超えていてもそう簡単に破れません。肉や乳製品を食べる量が増えて体内のコレステロール値が上がり、その分血管が丈夫になったからです。ときどき記事になる20億円を動かす87歳のデイトレーダーが神戸にいます。彼は血圧が220と紹介されていましたが、それは血圧を下げると頭がぼんやりして勝負ができなくなるからだそうです。かくいう私自身も、もともとは血圧が220ありました。さすがに数年前に心不全が見つかってからは、薬で170まで下げていますが、それでもかなりの高血圧だといえます。だからといって体調が悪いということもありません。年齢のわりにはかなり元気なほうだと自負しています。実は、アメリカからコレステロールこそが諸悪の根源であるという説が入ってきたころの日本では、国民病だった脳卒中が減りはじめていたのです。戦後に食生活の欧米化が進み、コレステロールの摂取量が増えたからです。当時、日本公衆衛生学会名誉会員の小町喜男氏がリーダーとなって、血中コレステロールと脳梗塞発症率の関係を調べる共同研究が行われていました。それを見ると全国の各地域で住民のコレステロール値が上昇し、脳梗塞が減っています。最も顕著なのは秋田で、10年間でコレステロール値は150ミリグラムから約20ミリグラム上昇し、脳梗塞の発生は半減しているのです。また、コレステロール値の平均が180ミリグラム超と高かった大阪の脳卒中発症率は、秋田の6分の1。日本型の脳梗塞はラクナー型と呼ばれ、脳の細い血管に起こるため、脳出血と同様に栄養不足で血管がもろいと発症しやすくなるのです。このようにデータも出ていたわけですから、コレステロールはよくないとアメリカからいわれても、いや、わが国はそうじゃない、事情が違うのだと冷静に判断すればよかったのです。でも、そうせずにコレステロールをもっと減らせとアメリカに追従してしまった。おそらくそういう心臓の医者の声がいちばん大きかったのでしょう。それにしても身長180センチ体重120キロのアメリカ人と同じことが、身長160センチ体重60キロの日本人にそのまま当てはまるはずはないのに、それをすんなり受け入れるというのは、愚の骨頂としかいいようがありません。血中コレステロール値が240ミリグラムから269ミリグラムまでは、高いほど脳卒中の発症率が下がるというデータもあります。これはハワイの日系人を対象に行ったものなので、日本人にも当てはまるとみていいでしょう。総コレステロール値がたとえ健康診断の基準値の上限220ミリグラムを超えていたとしても、269ミリグラム以下なら心配する必要はないのです。いずれにせよ、ある臓器に悪いものが体全体に悪いなどということはありません。日本ではいまだに、コレステロールは心臓の血管を詰まらせるの一点張りで悪役にされてしまっていますが、功罪の功の部分をもっと積極的に評価すべきです。特に中年以降はメリットのほうが大きいといっていいでしょう。まず、コレステロールは男性ホルモンや女性ホルモンの材料にもなりますから、その値が高い人ほど老化が遅く、若々しくいられます。特にその影響が強く出るのは男性のほうで、コレステロール値が減少すると途端に性欲が衰え、EDになりやすくなります。よくコレステロールは善玉、悪玉という言い方をしますが、それは動脈硬化にしか関心のない心臓の医者から見て善玉か悪玉かというだけの話。男性ホルモンの材料となるのは悪玉コレステロールなのです。その悪玉コレステロールは、セロトニンという神経伝達物質を脳に運ぶ役目も担っています。セロトニンは不足すると脳の機能が衰えてうつ病にかかりやすくなるのです。悪玉という言葉にだまされて、ちょっと多いくらいですぐに薬で減らそうとしないほうがいいと忠告しておきます。寿命はどうでしょう。コレステロールが高い人と低い人とではどちらが長生きだと思いますか。これに関しては、東京都小金井市の70歳住民の10年間の追跡調査の結果を見れば一目瞭然です。いちばん長生きはコレステロール値が中から高めの群(男190~219ミリグラム、女220~249ミリグラム)。反対に短命はもっともコレステロール値が低かった群(男~169ミリグラム、女~194ミリグラム)となっています。動脈硬化で心筋梗塞になりたくないからとコレステロールが含まれる食品を敬遠したり、薬でコレステロール値を下げたりして、それで心臓は大丈夫だったとしても、ほかの病気で死んでしまったら元も子もありません。それに、心臓は心臓ドックを受けて、もし狭窄が見つかったらステントやカテーテルを入れればなんとかなります。日本の心臓外科手術はお世辞にも上手いとはいえませんが、ステントやカテーテルの技術に限っては世界一。なにしろ台湾の李登輝元総統がそのためにわざわざ日本に来たくらいです。ところが、がんはそうはいきません。だったら心筋梗塞よりもがんにならないほうを選択するほうが賢明ではないですか。健康のために体重を気にして食事制限をしている人も少なくないと思いますが、日本人の大半はその必要はありません。特に中高年は肉類をガンガン食べたほうがいい。そのほうが節制するよりもよっぽど健康になれます。年をとったら脂っこいものは控えたほうがいいとか、長生きしたければ粗食を旨とすべしとかいう説は、少なくとも日本人にはあてはまりません。肉食が体によくないというのは、アメリカの医学界が言い出したことを、日本の医者がそのままわが国に持ち込んだだけのこと。アメリカでは国民の肥満が社会問題となっていて、心筋梗塞が国民病となっていましたから、国民に過剰摂取している肉を減らせと呼びかけることに妥当性はたしかにありました。でも、日本人はもともとそんなに肉を食べていません。1980年代にアメリカで肉を減らせという声が高まったときの肉の摂取量を比べると、アメリカ人が1日平均約300グラムだったのに対し、日本人はその4分の1以下の約68グラムだったのです。日本では肉を減らす必要なんてそもそもなかった。それなのにアメリカが200グラムを目標値としたものだから、じゃあわが国も同様に減らそうと日本のバカな医者が決めたのです。もっとも国民はそこまで深刻にこの警告を受け止めなかったため、現在は日本人の肉の摂取量も100グラムぐらいにまで増えています。もし素直に従っていたら、いまごろ日本はかなりの短命国になっていたに違いありません。というのも、日ごろから肉を食べている人ほど血中アルブミン値が高く、元気で長生きだからです。世界では19世紀の後半から20世紀にかけて国民の平均寿命が50歳の壁を超える国が次々と出てきました。その順番を見ると見事に年間1人当たりの食肉消費量の順番と一致しているのがわかります。ちなみに日本人の平均寿命が男女とも50歳を超えたのは1947年です。その日本で長らく長寿を誇ったのが沖縄。これにも肉が関係しています。沖縄の食文化は日本の他の地域のように仏教の影響を受けておらず肉食の禁忌がありませんでした。それゆえ昔から肉がよく食べられており、80年代の調査では1人あたりの1日の脂肪摂取量が全国平均を5グラムも上回っていました。しかし、その後食生活に本土の影響が強まると徐々に脂肪摂取量が減り、ついには全国平均を2グラムも下回るようになりました。その結果、00年には、沖縄県男性の平均寿命ランキングは26位にまで下がってしまったのです(今はもっと落ちているはずです)。日本人に不足しているたんぱく質、脂肪、コレステロールを効率的に摂取するには、牛乳もお薦めです。牛乳は成長期の子どものためにだけあるのではありません。むしろタンパク質が不足すると筋肉が落ち、肌の張りがなくなる中高年こそ積極的に飲むべきです。日々の食事に牛乳を一杯加えるよう心がけてください。
2024.05.26
一生歩ける体になるための筋肉づくり「たんぱく質は朝食で摂るのが効果的」立命館大学スポーツ健康科学部教授の藤田聡さん「これは、体を動かすなどの運動量が減ったことだけに起因するものではなく、加齢による自然現象が大きく影響します。たんぱく質の摂取量と筋肉合成率を調べた研究では、18~39才の若年層と同じ量の筋肉を70才以上の高齢者が作るためには、約1.7倍のたんぱく質摂取が必要だとわかりました」シニアの筋肉が作られにくくなる原因には、筋肉にアミノ酸を届けるインスリンの働きの低下や、筋肉を合成するロイシンに対する感受性の低下が挙げられる。 筋肉には糖を貯蔵する役割もあるため、筋肉が減るとためきれなくなった糖が体脂肪となり、体重が増えていく。加齢とともに太りやすくなるのは、代謝と筋肉量が減少するからだ。「一般的に1食あたり20~30gのたんぱく質の摂取が目標ですが、女性は更年期前後から代謝が落ちて筋肉や骨が作られにくくなるため、たんぱく質の摂取は重要です。特に朝食は簡単に済ませる人も多く、たんぱく質が不足しがち。夕食後から朝食までの睡眠時は、たんぱく質の補給ができないので、筋肉の分解が進んでしまいます。朝にしっかりたんぱく質を摂って体内時計を動かし、筋肉を作るスイッチを入れること。それが一日を元気に過ごすためにも、筋力の維持のためにも大切です」 国立長寿医療研究センターが発表した論文に、朝食で質の高いたんぱく質を摂ったグループは、質の低いたんぱく質を摂ったグループに比べ、筋力低下のリスクが半分だったという報告がある。「朝食でたんぱく質を摂ることは、筋力維持のカギ。それに加え、昼食と夕食でも、動物性と植物性のたんぱく質“1対1の割合”を目安に、バランスよく摂ること。筋肉を増やすには、たんぱく質の摂取と運動を合わせて行うのがベストですが、運動の前後で摂取しても問題ありません」
2024.05.25
“53歳なのに見た目30代”の医学専門家が実践する老化予防策、「結局これしかない」5/24(金) “53歳なのに見た目30代”の医学専門家が実践する老化予防策、「結局これしかない」「脳の老化を防ぎ、幸せな老後を過ごすための基本、それは結局『運動』なんです」 脳について多数の著書がある東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授は、幸せな老後を過ごす方法についてこう語る。 脳科学の研究によって分かったのは、脳が年齢を重ねるに連れて萎縮していくことだ。その影響を最も大きく受けるのが、物事の判断や記憶といった「高次認知機能」を担う領域である。 「そもそも私たちの脳は、どのように加齢をしていくのか。そこには脳の形や体積という観点と、実際に考えたり判断したり、記憶をしたりする高次認知機能がどう変化していくかという観点があります」 脳の体積は10代の後半から20代でピークを迎え、灰白質と呼ばれる部位がゆっくりと萎縮していく。灰白質は中枢神経系の神経細胞のシナプスなどが集まり、情報処理や神経活動を担当している場所だ。高次認知機能の老化については個人差が大きい。 具体的にはさまざまな認知機能を司る前頭葉の中の「前頭前野」、側頭葉と頭頂葉の接続部分である「側頭・頭頂接合部」だ。高次認知機能を担う中枢の役割を果たしているそれらは、20代をピークにゆっくりと萎縮していく。ヒトの認知機能が加齢とともに落ちていくのはそのためだ。 「加齢は止められないので、脳が萎縮することは仕方がありません。ただし、脳の加齢は生活習慣によってある程度は抑えられます」 たとえば、脳をガス効果で酸欠状態にしてしまう喫煙、次に飲酒、肥満では女性に多い皮下脂肪型の肥満よりも、男性に多い内臓脂肪型の肥満が脳の加齢を進める。 生活習慣病によって体内に慢性炎症や動脈硬化が起こると、結果としてそれが脳の萎縮へとつながるからだ。 「つまり、年をとっても脳を健康に保つためには、動脈硬化をいかに抑えるかが大事であるわけです。また、うつ病も将来の認知症リスクを高めることが分かっているので、薬や生活習慣によって心身の状態をコントロールする視点を持つことは、人生100年時代を生きる私たちにとって大切です」「とくにエビデンスレベルが高い効果があるもの」として指摘するのが、軽く息が切れる程度の運動を日々の生活の中で習慣化することだ。 「1日に30分程度、週に2、3回でも生活に運動を取り入れるのが理想です。ただ、そうは言っても持病などがあって、それがなかなか難しいという人も多いでしょう。その場合はただ歩くだけの超軽度の運動でも構いません。 無理をしてテニスなどの激しい運動をしなくてもいいのです。たとえば、エスカレーターに乗らず階段を使う、家を出てから100メートルだけでもちょっと早歩きをする、でもいい。小さな運動でも構わないので、無理のない範囲で生活に取り入れる姿勢が大事です」瀧教授はランニングや縄跳びを意識的に習慣化しており、1日に腕立て伏せと腹筋、スクワットを200回しているという。それは脳の専門家として「運動は確実にリスクを下げる」という事実を深く理解しているから 「筋力が落ちると、筋肉量が落ちて身体機能が低下している状態であるサルコペニア、加齢にともなって健康に障害を起こしやすい状態であるフレイルなどさまざまな状態が引き起こされますが、筋トレのように筋肉に負荷をかけるレジスタンス運動は脳にもいいことが分かってきているんです。それに、筋トレは肌がきれいになるとも言われますよね。代謝を上げるので、体のターンオーバーを高めるからです。 つまり、見た目が若い人は脳も若いんですよ。そもそも多くの被験者さんを対象に加齢の研究をしていると、若々しい方には社会とつながろうとする意欲が高く、だからこそ、見た目もきちんと整えようとする好循環があります。 化粧や洋服に気を遣って外に出る。そうすると運動にもなるし、コミュニケーションも増える。脳の健康に非常に寄与する生活を送っているんですね。ちなみに、私は53歳ですが、運動を毎日して趣味も豊富なせいか、見た目が30代だとよく言われます」食事と睡眠の大切さだ。 「テレビのワイドショーではよく『○○を食べると脳にいい』といった言い方をしますが、最近の研究では特定の何かを食べるモノイーティングよりも、多種多様なものを食べるのがいいことが明らかになっています。 たとえば、納豆が体に良い、というのは確かにその通りなのですが、単に納豆ばかりを食べ続けてはいけない。極端なモノイーティングは腸内細菌叢の多様性を損ねるからです。よって、カロリーを抑えめにして、肉よりも魚介類中心に野菜と果物を多くとること。食物繊維の多いものを中心に献立を組み立てるといいでしょう。 『脳腸相関』という言葉がありますが、認知機能の維持や慢性炎症抑制のためには、多様性のある食事が欠かせないわけです」高齢者はタンパク質をしっかりと摂取することが重要だ。働き盛りの世代は動脈硬化を抑えるためのメニューを考えるのが望ましい。 「あとは睡眠もしっかりとる。一般に6時間以上の睡眠がヒトには必要です。短時間睡眠の体への負荷は想像以上に大きいですし、また、脳科学的にも睡眠は記憶の固定にとって重要な役割を果たしています。 さらに脳の中の老廃物は寝ることで洗い流されるので、短時間睡眠は将来の認知症リスクを高めます。そして、夜の睡眠をしっかりとれるようにするためには、日中の活動量を上げることが肝要です。しっかり寝るためには昼間に陽の光を浴びて、体を動かす。結局は『運動』がすべての基本になってくるわけですね」言語能力や社会性、共感性といった脳のさまざまな領域を駆使するのが「会話によるコミュニケーション」であり、それは結果的に脳への良い刺激になる。 「一方で社会的孤立は認知機能低下のリスクを上げることが分かっています。できれば文字情報だけのSNSではなく、対面で相手の仕草や表情を見ながら話すことが望ましい。人が孤独感を抱くのは、何か楽しいことがあってもそれを伝える相手がいないときです。 逆に私たちが幸せを感じるのは、何か楽しいことがあったときに、それに共感してくれる家族や友達がいることでしょう。自分の気持ちを理解してもらえたと幸せを感じるからです。自分の気持ちを理解してくれる人の存在は脳の老化を予防するわけですね。 脳を若々しく保つためには、井戸端会議でも何でもいいので、ご近所の方や友人、ご家族と会話をするのがいい。運動や趣味活動でいろんな人と会話をして主観的幸福感を高める。それが脳を健康に保つことに必要なわけです」 「主観的幸福感が高いとストレスレベルが下がる。そうすると生活習慣病のリスクが下がる。さらに、寿命が延びるだけではなく将来の認知症リスクも下がる。ほんのちょっとでもいいので、幸せだなと思えることは老化の予防のために何より大切なのです」
2024.05.24
なぜ筋トレには「ブロッコリー」がいいの?筋トレをする人の食事に欠かせない存在ともいえる食材「ブロッコリー」。鶏むね肉とセットで食べるイメージがあります。「筋トレをしている人はどうしてみんなブロッコリーを食べているの?」現役のプロボクサーでもある管理栄養士の岸百合恵さん「ブロッコリーは食物繊維やビタミン類、鉄分、カリウム、葉酸、カルシウム、マグネシウムなど、多くの栄養素がバランスよく含まれている野菜です。中でもビタミンCはレモンの約2倍、カリウムはタマネギの約2.5倍、食物繊維は小松菜の約2倍、タンパク質はニンジンの約7倍の量が含まれています。タンパク質は、野菜の中ではかなりの含有量で、100グラムあたり4.3グラム含まれます。また、特徴的なのは『ジインドリルメタン』と『I3C(インドール-3-カルビノール)』という成分が含まれていることです。これはアブラナ科の野菜に含まれる成分で、男性ホルモンの『テストステロン』を増強するとともに、女性ホルモンの『エストロゲン』を抑える働きがあります」「他の野菜と比較して高タンパク質ですが、加えてビタミンやミネラル、食物繊維が満遍なく含まれ、栄養価が高いことも好まれる理由でしょう。糖分を分解するビタミンB1、脂質の分解をサポートするビタミンB2、筋肉の合成をサポートするビタミンB6、高強度の運動で不足しやすい鉄分、骨の形成に重要なマグネシウムやカルシウムもしっかり含まれており、筋トレを行う人には非常にお勧めの食材といえます。筋トレ中は同時に減量を行うことも多いので、低カロリーで栄養価が高く、かさも大きいブロッコリーは満腹感にもつながり、少ない量で多くの栄養素を摂取できるため、引き締まった体づくりに効果的です。また、ジインドリルメタンとI3Cは男性ホルモンのテストステロンを増強します。テストステロンには筋肉の細胞内を修復する働きがあるため、テストステロンが増えることで筋肉が発達しやすい状態になり、筋肉の細胞の修復を早めて『筋肥大』を進められるという点が、ブロッコリーが人気である最も大きな要因かもしれません」「まず前提として、筋トレを行う適切なタイミングは『食後』です。食後は筋肉に栄養が吸収されやすく、エネルギー不足による筋肉の破壊を防ぐことができるなどの理由があるためです。しかし、食後すぐは消化不良を起こしやすいので、消化が完了する食後2~3時間がベストなタイミングといえます。ブロッコリーは栄養価の高い食材なので、毎日の食事にタイミング問わず取り入れていただきたいですが、筋トレ効果のためには、栄養成分を効率よく吸収し、筋肉がつきやすい状態に整えるために、筋トレの2~3時間前に摂取するのがお勧めです。ブロッコリーを食べる際は、栄養素が体内で効率的に使われるために、さまざまな食材と組み合わせましょう。野菜の中ではタンパク質の含有量が多いですが、ブロッコリーのタンパク質は植物性なので、よりアミノ酸スコアが高く、吸収率も高い動物性タンパク質と一緒に食べることで、ブロッコリーに少ないアミノ酸を補うことができますまた、ビタミンDやビタミンB12はブロッコリーにほとんど含まれない栄養素なので、栄養素を充足させる意味でも肉や魚、卵、キノコ類などもバランスよく摂取するようにしましょう。ビタミンB群やC、カリウムなどの水溶性の栄養素は、長時間水に触れたり、高温で長時間加熱したりすると損なわれてしまいます。電子レンジや蒸し器などを使って、新鮮なうちに、なるべく短時間で加熱するようにしましょう。また、油に溶けやすい性質のビタミンKやE、βカロテンは、油を使って調理すると栄養素の吸収率がアップします。カロリーは上がってしまいますが、油を使って炒めたり、油入りのドレッシングを使用したりするなど、吸収率を上げる食べ方がお勧めです」」
2024.05.24
筋肉量増加・維持とGABA成分加齢に伴って減少してしまう筋肉量。筋肉量の減少が原因となって、身体機能が低下した状態をサルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)と呼びます。日本人の75歳以上の4人に1人はサルコペニアであるという統計があり、サルコペニアになると、歩くことが億劫になったり、転びやすくなったりします。そして、結果的に死亡・要介護リスクは約2倍になるとされています。GABA成分には、成長ホルモンの分泌を促進し、たんぱく質の合成を促進する作用(実験で報告済み)があります。たんぱく質は筋肉の発達に欠かせない要素であることから、GABA成分を摂取することで、筋肉量の増加や維持に役立てられないかと考え実験を行うことにしました。まず行ったのは、筋肉量増加の効果が確認されているホエイプロテインとGABA成分を一緒に摂取することで、より一層筋肉量を増加させられるのではないかという仮説を検証する臨床試験です。実験① ホエイプロテイン+GABA成分の摂取で、筋肉量の効果的な増加は可能か《実験方法》健常な男性(26~48歳)で、ホエイプロテイン10gを摂取するグループと、ホエイプロテイン10g+GABA成分100mgを摂取するグループをつくり、12週間にわたって週2回(60分/1回)の筋肉トレーニングを実施。トレーニングのある日はトレーニング後に、トレーニングのない日は就寝前に毎日摂取し、筋肉量の変化を比較。その結果、ホエイプロテインだけを摂取したグループ(上図のWP)に比べて、ホエイプロテイン+GABA成分を摂取したグループ(上図のWP+G)では、平均約1000gの筋肉が多く増加した。ホエイプロテインとGABA成分を組み合わせて摂取しながら適度な筋肉トレーニングをすることで、多量のプロテイン摂取や過度な筋肉トレーニングをすることなく、筋肉量を効果的に増加できることが分かった。筋肉の増加には、たんぱく質などの適切な栄養、睡眠、そして運動が重要な要素となります。GABA成分は、アミノ酸の一種で筋肉の栄養となり、また、睡眠の質を改善する効果も知られています。そして、これはまだ研究段階ですが持久力の向上にも効果がありそうだということが分かってきました。さらにGABA成分自体もたんぱく質の合成を促進し、筋肉の増加に直接力を発揮します。つまりGABA成分は、あらゆる角度から筋肉の増加をサポートしているのです。実は、人間の体には、ありとあらゆるところにGABA成分の受容体が存在しています。体のさまざまな部位の受容体にGABA成分がくっつくことで、まだ明らかになっていない多様な機能があるのではないかと推察されます。
2024.05.21
障害者が活躍、企業も育つ 39道府県で法定雇用率達成働く障害者が増えている。民間企業の雇用者は2023年6月1日時点で64万2178人と前年より4.6%増えた。雇用者に占める割合も2.33%と過去最高だった。構造的な働き手不足もあって障害者の活躍の場はさらに広がりそうだが、収入面を含めて安心して安定的に働ける環境の整備が一段と重要になる。国は一定規模以上の事業所に対し、従業員の一定割合の障害者を雇用するよう義務付ける。この法定雇用率を満たせない...
2024.05.19
ノコギリヤシは副作用に注意?高血圧・腎臓への影響は?ノコギリヤシは、別名「ノコギリパルメット」、「ソウパルメット」と呼ばれています。北米大陸の米国南西部からメキシコ湾岸低地にかけて繁殖しています。しかし、日本でよく出回ってるのは中国や南アフリカ産のものが大半を占めます。ノコギリヤシはヤシ科に属する植物です。原産国である北米の他にもドイツを含む先進国から医療用として注目を集めています。成長が遅い植物ですが、その分長寿なので樹齢が500年から600年に及ぶこともあります。ノコギリヤシは民間療法の1種として注目を集め始めました。ノコギリヤシには昔から「利尿、強壮」効果が認められていましたが、サプリとして広まることで、改めて注目を集めています。ノコギリヤシの果実の部分にその効果が含まれています。例を挙げると前立腺肥大症、頻尿、排尿困難から生じる痛みなどの症状を和らげてくれます。アメリカやドイツではサプリだけでなくハーブとしても認知されていて長期間の使用も推奨されています。副作用以外は安心して使用できると評判なので、下記で詳しく紹介する効能を求める方はぜひ使用してみてください。ノコギリヤシ効果には科学的根拠が認められています。ノコギリヤシの果実には「ノコギリヤシエキス」が含まれます。このエキスには脂肪酸やフィトステロールを含みます。この脂肪酸とフィトステロールは前立腺肥大症に効果的であるとの実験結果が出ています。しかし、別の研究結果ではプラセボと効果は対して変わらないという結果も出ているようですが、これは育毛効果についても同様です。ノコギリヤシは抗男性ホルモン作用、抗エストロゲン作用、抗炎症作用の3つの効能を持ち合わせています。この3つは良く知られていますが、実は他にも摂取による副作用が認められています。1つ目の副作用が胃腸への負担で、原因はノコギリヤシに含まれる抽出物です。この抽出物に含まれる成分が胃腸に副作用をもたらす可能性が指摘されています。具体的には下痢や吐き気、便秘や腹痛といったわかりやすい痛みです。このほかにも頭痛や鼻炎などの症状に影響を与えるとも言われていますが、適正な量で使用している限りこれらの副作用は発生しないとのことです。ノコギリヤシサプリの中でも薄毛に効果があるのは、北米の特殊な地域が原産のものだけに備わっています。日本で主に手に入る中国や南アフリカ産のノコギリヤシを使ったサプリでは薄毛対策にはなりません。ノコギリヤシサプリの摂取は胃腸だけでなく、肝臓や膵臓にも悪影響を与えます。今から15年前にアルコール依存症を患った白人男性が前立腺肥大に悩まれていました。改善するためにノコギリヤシサプリを4年間に渡って断続的に摂取し続けた結果、急性肝炎と膵炎を発症しました。治療後、ノコギリヤシサプリの摂取を止めたところ肝臓と膵臓の炎症は快方に向かいました。しかし、再びサプリを摂取し始めたところ炎症が再発。この事案によってノコギリヤシサプリの摂取による副作用と肝炎、膵炎の関連性が強く疑われるようになりました。同様に良性前立腺肥大に悩まれていた58歳男性が、ノコギリヤシサプリを1週間過剰摂取したところ、右季肋部に強い痛みを訴えて無力症を発症。詳しく検査したところ急性肝機能障害と診断されました。この症例からも肝機能とノコギリヤシサプリの摂取による副作用が関連する疑いが決定づけられたことで、こういった副作用もあると認識されるようになりました。ノコギリヤシのサプリは授乳中や妊娠中には絶対に使用しないでください。また、乳幼児や小児の手の届かないところに必ずおいて置くようにしてください。妊娠中はホルモンバランスが乱れている状態です。ノコギリヤシは男性ホルモンの変異を抑制する働きをもっています。つまり、ホルモンバランスが乱れている状態でサプリを投与すると、ホルモンバランスが整えられる可能性もあります。そうなると、より乱れてしまう副作用を招くことにもなりかねません。そういった副作用のリスクを抱えているサプリを、胎児に影響を与えかねないデリケートな時期に使用することは避けなければなりません。らに、α作用にも影響を与えることも発覚しました。α作用とは簡単にいうと血管収縮性に働く作用です。ノコギリヤシを服用していた患者が手術中に多量の出血をしたことからα作用に影響を与えることが発覚したのです。この副作用を防ぐ為に抗血液凝固薬や抗血小板薬との併用は避けてください。規定量を超える量を服用しても一定以上の効果を望むことはできません。ただ副作用を招く要因となります。販売しているメーカーで異なりますが、ノコギリヤシの1日の摂取量は成人で200mgから300mgとされています。エキス剤、錠剤、カプセル、抽出液のどのタイプであっても規定量は変わりません。規定量を守って服用し続ければ約1カ月、もしくは3ヶ月ほどで効き目を確認することができます。仮に想定していた効能と異なる効能で副作用が現れた場合は摂取をやめるか摂取量を減らしましょう。亜鉛は人体に不可欠なミネラルの1つです。約300種類の体内酵素に対して影響を与えます。新陳代謝の向上や免疫力向上、血糖値を下げる効果も持ち合わせています。加えてノコギリヤシ同様に男性ホルモンに対しても作用します。その為、ノコギリヤシサプリと亜鉛を併用することで、薄毛対策やホルモンバランスをより高いレベルで整えてくれるというわけです。しかし、亜鉛の摂りすぎによる副作用には注意してください。過剰摂取によって吐き気や嘔吐、頭痛といった副作用による痛みに悩まされる危険性があります。
2024.05.19
高齢者世帯の48.3%が「生活が苦しい」。収入・支出はいくら?厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」高齢者世帯の48.3%が「生活が苦しい」と回答「平均所得金額」を確認してみると、高齢者世帯の平均所得金額は「318万3000円」です。全世帯の平均所得額である「545万7000円」に比べても約6割にとどまっています。高齢者世帯の平均所得金額の内訳は以下のとおりです。・稼働所得(労働で得た所得):80.3万円(25.2%)・公的年金、恩給:199.9万円(62.8%)・財産所得:17.2万円(5.4%)・年金以外の社会保険給付金:1.8万円(0.6%)・仕送り、企業年金、個人年金、その他の所得:19.0万円(6%)高齢者世帯の所得の総合計は318万3000円、月額にして26万5000円です。そのうち、約6割の16万円ほどが公的年金、恩給といえます。図より、1カ月の消費支出は25万959円、税金や社会保険料などの非消費支出は3万1538円で、合計28万2497円となります。前述した、高齢者世帯の所得の総合計の月額26万5000円に対して、支出が28万2497円であれば▲1万7497円となります。もし、収入が年金、恩給のみであれば収入が約20万円となり▲8万2497円になってしまいます。年金以外の収入を得て収支ギリギリ、年金だけであれば毎月大幅な赤字生活を続けることになります。「生活が苦しい」というのもうなずけます。なお、上記の家計調査の住居費は1万6827円です。持ち家であれば、月々このくらいの支出で済むかもしれませんが、賃貸に住んでいる人であれば、さらに多くの費用がかかることを注意しておかなくてはなりません。年金をもらい始める前に以下の2つの準備をしておきましょう。▼準備1:もらえる年金の範囲内に家計を縮小する▼準備2:思わぬ出費に備えて、別口座に資金を準備する
2024.05.19
認知症の早期発見と予防策 推計では2060年に850万人→645万人に減少 読書、将棋、麻雀、カラオケ…脳を活性化2060年には65歳以上の5・6人に1人が認知症になる―。厚労省の研究班が最新の推計を公表した。ただ、認知症の人の数は前回の推計に比べると約200万人減少しており、生活習慣の改善などで〝予備軍〟とされる軽度認知障害(MCI)から認知症への進行を食い止めることへ期待も見えてきた。改めて早期発見策や予防策について、専門家に聞いた。厚労省の推計では、認知症の高齢者は25年に471万人で、65歳以上人口がピークを迎える40年には584万人、60年には645万人で、高齢者の17・7%を占める。MCIも60年に632万人に達し、「2・8人に1人」が認知症かMCIになるという。ただ、前回(15年)の推計では、認知症の人は25年に675万人、60年に850万人だった。それぞれ200万人程度減っている。神経救急を専門とする近畿大学病院の大槻俊輔教授は「一般的なアルツハイマー型の場合、加齢、高血圧や糖尿病、脂質異常症などにより、リンパや血液の流れが滞り、脳に老廃物がたまることが原因とみられるが、生活習慣に気をつかう人が増えたことも推計の下方修正に影響しているのではないか。ただ、認知症の人が年々増えていることは確かで、待ったなしの状況であることに変わりはない」と警鐘を鳴らす。年齢とともに認知機能は低下していくことは避けられないが、「物忘れ」と認知症の境界線もある。大槻氏は「モノを置き忘れる、顔を見ても名前が思い出せないなどの物忘れは健康な人でも起こりうる。ただ、人の顔自体を思い出せない、会った経験自体を忘れる、買い物の支払いの簡単な計算ができない、自宅や駅、道順が分からないなど、社会生活に支障を来たすことが持続すると認知症の疑いがある。自覚の有無は人それぞれで、周囲が異変に気付くことも必要だ」と話す。65歳未満も人ごとではない。厚労省が20年に公表した若年性認知症実態調査では、18~64歳の人口10万人当たり50・9人だった。大槻氏は「65歳以上に比べると圧倒的に少ないが、40代後半から50代前半の働き盛りの世代で、複数の業務を同時にこなせなくなったり、運転時に注意散漫になったりして気付くケースがある」と指摘する。早期発見のためには何が必要なのか。「家族が異変に気づいても『私はボケていない』と怒り、医療機関の受診が難しいこともある。プライドを尊重し、さりげなく誘う優しさも重要だ」と大槻氏。今年1月に認知症基本法が施行され、社会参加の機会確保や雇用継続への啓発、適切な保健医療や福祉サービスの提供などを明記した。アルツハイマーの新薬「レカネマブ」も昨年12月に保険適用が認められるようになった。国を挙げた取り組みも進むが、自ら予防することも重要だ。大槻氏は認知症の予防についてこうアドバイスした。「発症の10~20年前から脳に老廃物はたまり始める。40代から運動をしたり、塩分や脂肪分の多い食品に偏らない食事を心掛ける必要もある。思考を働かせず、呆然(ぼうぜん)とした生活を送る人も認知症になりやすい。新聞や本など長文を読み、知らない言葉や自分と違う意見に触れるのも効果的だ。将棋やマージャンなどゲームや娯楽、俳句やカラオケなどの趣味に興じると脳を活性化させることもできる」
2024.05.18
「キレートレモン」のゼリー飲料が続伸 女性層の支持拡大 「リフレッシュできて疲労感も軽減」の声 ポッカサッポロ2024年3月10日 ポッカサッポロフード&ビバレッジの「キレートレモンクエン酸2700ゼリー」(以下、クエン酸2700ゼリー)が2020年に機能性表示食品としてリニューアルして以降伸長を続けている。 メインチャネルであるコンビニでの23年1-12月販売金額は前年比60%増を記録。今年の出足も同水準で推移している。 20・30代女性層からの支持拡大と、コロナ禍の自宅療養時の飲用経験による新規ユーザーの獲得が好調要因。後者はゼリー飲料市場と同様の動きとなる。 同商品は、ゼリー飲料が持つ小腹満たしニーズへの対応に加えて、クエン酸という健康価値を付与した点が特徴。疲労感軽減をヘルスクレームに掲げる。 女性層からの支持拡大について、取材に応じた高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャーは「リフレッシュできて疲労感も軽減できるという点がこれまでになかった商品としてユーザーを獲得している。美容師や保育士として働いている方やアパレル関係の方からも、忙しい合間の食事代替として需要を獲得している」と語る。牛乳にレモン加えるとカルシウムが溶けやすくなる おいしく健康にミネラル摂取 レモン忍者が「レモンじゃカー」で楽しく食育5/17(金) 牛乳嫌いな子どもに“牛乳仲良しの術”を授けるレモン忍者。よく冷やした牛乳(150ml)にレモン果汁(大さじ2)とはちみつ(大さじ1)を加えてつくるレモンラッシー。 レモンに多く含まれるクエン酸には、カルシウムを包み込んで溶けやすい形に変える性質がある。これをキレート作用といい、この作用を取り入れたレモンラッシーを提案して、おいしく健康にミネラル摂取できる。💛そうなんだ、牛乳にレモンを加えて飲んでみよう。
2024.05.18
【共同研究成果】GABAの脳作用による満腹感増強についての産学連携研究成果をスイスの学術誌で発表 京都府立大学① 経口摂取したGABAは内臓感覚神経(求心性迷走神経)を介しての脳機能(満腹感誘導)に影響を与えることを発見しました。② 食事は内臓感覚神経を活性化する作用を有し、GABAがこの食後内臓感覚神経活性化作用を増強することを発見しました。③ ②の神経経路が満腹感増強という脳機能と連関し、食べ過ぎを予防することを発見しました。食事性GABAが脳に作用する経路の1つとして、内臓感覚神経から脳へ作用するアクセスルートを見出した。そして、内臓感覚神経からの脳作用は、GABAの経口摂取では駆動する一方、注射では駆動せず、GABAは食事として摂取することが重要であることを明らかにしたGABAを経口摂取することで内臓感覚神経を活性化/活性化増強し、脳機能に有益な効果(満腹感増強・食べ過ぎ予防)をもたらすことを発見食事性のGABAの機能性として、不安の緩和、睡眠の質向上、認知機能改善などがヒト試験にて報告されている。個人的経験だと加齢に伴う不眠にGABAがいい睡眠のサプリが必要なくなったGABAキャベツやGABAトマトGABAもやしは特に価格がリーズナブルでもある。
2024.05.18
老化した脳、わずか半年の有酸素運動で若返る=「脳活」最新研究年を取るにつれて私たちの脳に何が起きるのか。主な変化は脳の萎縮だが、運動によって萎縮を遅らせ、ひいてはリセットできる可能性があることが、最新の研究で明らかになってきた。イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のブラッド・サットン教授(生物工学)「脳は非常に複雑な器官で、多くの部位が年老いても脳が機能するように働く」「脳の構造の変化はMRI(磁気共鳴映像法)で確認できる。どんな構造で、どの程度機能するのか分かる」「年を取ると脳の組織が萎縮して水分(髄液)で満たされた部分(脳室)が拡大し、脳の容量の減少が見られる」「映像を拡大すればニューロン(神経細胞)間の情報伝達も確認できる。ニューロンの構成と脳の異なる部位間の情報伝達の変化も分かる」「私たちが注目するもう1つの大きな領域は血液の流れだ。脳内の血液の分布状況と血流に注目している」「脳内のニューロンに十分な酸素と栄養を確実に供給し、老廃物を洗い流す必要があるが、そうしたニーズに血管がどの程度対処できているのか。加齢によるダメージを受けやすい領域はどこか──血管が詰まったり硬くなったりするのかもしれない」「このシステムが老化に伴う難題にどう適応し、どのくらい臨機応変に酸素と栄養分を組織に回すのか」サットンらの研究チームは有酸素運動が以前から高齢者の認知機能向上と関連付けられてきたことに注目。運動療法でヨガにも同等の効果があるかどうかを調べている。「有酸素運動のグループはわずか半年で老化で萎縮した脳が大きくなる。映像で分かるほどの大きな効果だ」「有酸素運動ができない高齢者もいる。ヨガならより多くの高齢者が運動の効果を得られると思う。ヨガは有酸素運動とは違い、呼吸と(体の複数の部位をつなげて行う)協調運動をコントロールしなくてはならない」「脳の機能に大きな変化をもたらすことを期待している」「脳の機能が一定不変でないことを示す有望な結果だと思う。脳の機能は、失ったら二度と取り戻せないわけではない。改善の望みはある」💛去年2023年暮れに心臓の手術を行った。手術後、2週間の入院生活で始めたことの一つは、坐禅である。20代の頃、禅寺で参禅していた。膝を痛めてやめていた、3年前に右膝がびっこをひくくらい痛み、歩行も困難となった。原因を考えて、自分なりのO脚矯正法を実施してO脚を矯正したら膝が痛まなくなった。それ以来、脚の筋肉をウォーキングとスロースクワットで鍛えて、膝関節に過度に負担がかからないようにしている。坐禅も退院後も続けているが、事前の膝のウォームアップと事後の膝のケアを怠らない。坐禅中、留意していることは脳内の髄液と体中のリンパ液がスムーズに流動し、老廃物を取り去るイメージである。ブラッド・サットン教授の「呼吸と(脳と体との)協調運動をコントロール」するということになろうか。
2024.05.16
自分で作れる認知症の予防薬=筋トレ 筋力の差が発症リスクに影響 日常生活の中で鍛えよう5/10(金)スポーツ医学者で京都大学名誉教授の森谷敏夫先生「東京都健康長寿医療センターの研究チームが2000年代初めに、新潟県と群馬県の70歳以上1149人の認知機能を検査し、その後の追跡調査で、足腰が弱くなり歩幅が狭い人ほど認知症になっていたという結果が出ています。歩幅が広い人を1とした場合、狭い人の認知症リスクは3・39倍でした。女性だけを見れば5・76倍でした」「歩幅は体格差がありますから、普段歩いているより大股で歩くことがポイントになります。大股で歩くには推進力が必要です。推進力を得るには筋肉が必要。大股で歩ける人は、筋肉があるということ。筋肉を付けることが、認知症の予防につながるのです」「いつも同じ速度で歩いていては、筋肉は付きません。負荷がかからないからです。認知症の予防には、少しきついなと感じる運動をする必要があります。3分間普段通り歩いたら、1分間は速足、また3分普通に歩いて、1分間速足、という具合です。途中、階段を上ったり、スクワットをしたりすれば一層効果的です」「きつめの運動をすると、筋肉からアイリシンという物質が放出されます。このアイリシンが脳の中で記憶をつかさどる部位、海馬に到達すると、脳細胞を活性化する脳由来神経栄養因子・BDNFという物質を生み出します。このBDNFが認知症の原因物質と言われるアミロイドβを無毒化することが、米国の研究で分かっています」「全身の筋肉の6割は下半身にありますから、この筋肉に負荷をかければ効果的です。下半身の筋肉が“少しきつい”と感じる運動を、日常生活の中に取り入れましょう。ウオーキングなら、先ほどお話しした“インターバル歩行”。デスクワークが多いサラリーマンには“同じフロアのトイレに行かない”ことをお勧めします。1階でも2階でも、上の階のトイレに行く。もちろん階段を使うこと」「階段を見たら、頭を下げて感謝するぐらいの気持ちで。無料のジムですから。駅でも、商業施設でも階段を使ってBDNFを出しましょう。通勤電車の中では、つり革につかまって、かかとを上げ下げするのもお勧めです。帰宅してテレビを見ているときには、膝にクッションを挟んで、ギュッと力を入れてみてください。結構な筋トレになります。そのまま両脚を持ち上げれば腹筋運動にもなります」「自分でルーティン化することが大事。生活習慣にすることです。生活習慣にできないから、メタボ、糖尿病など生活習慣病になると考えてください。筋肉は勝手に動くわけではありません。脳が運動野に電気を流して、筋肉は動きます。筋肉が動くことは、脳が動くということ。筋トレ=脳トレ、と言ってもいいのです。昨年12月、アルツハイマー病の新薬が承認されました。その高価な薬を飲まなくても、筋肉に負荷をかけることで“認知症の予防薬”は自分で作れるわけです」
2024.05.15
「お酒のエナジードリンク割りは危険」農水省が注意喚起お酒とエナジードリンクを一緒に飲むとカフェインの過剰摂取による健康被害につながりかねないとして、農林水産省が注意喚起している。農水省は8日、「カフェインは、コーヒーや茶のほか、エナジードリンクにも入っており、過剰摂取すると、めまい、震えなどが起こる可能性があります」と公式X(旧ツイッター)に投稿。お酒とカフェイン入り飲料を一緒に飲むことで、「カフェインだけでなくアルコールの取り過ぎにつながります」と注意を呼びかけ、カフェインの過剰摂取による影響などをまとめた同省のホームページ(HP)を案内した。HPでは、エナジードリンクの多用により中毒死した例もあるとして、カフェイン濃度の高い飲料などを紹介し、過剰摂取にならない飲み方を提示。一方で、適切に摂取すれば健康やスポーツパフォーマンスの向上に有用であることも紹介している。同省食品安全政策課によると、8日午前中にお酒とエナジードリンクを一緒に飲むことによる健康への影響に関する問い合わせが8件あったという。その後も問い合わせが相次いだため、Xで注意喚起することにした。
2024.05.15
皮膚がんと降圧剤の意外な関係 - 大規模研究でリスク増加が判明今回のメタ分析では、降圧剤の服用が特定の皮膚がんのリスクを高める可能性が示唆されました。対象となった皮膚がんは、基底細胞がん(BCC)、扁平上皮がん(SCC)、悪性黒色腫(メラノーマ)の3種類です。研究チームは、降圧剤の種類ごとに皮膚がんのリスクを評価しました。その結果、カルシウム拮抗薬(CCB)はBCC、SCC、メラノーマのすべてでリスク増加と関連していました。利尿薬はBCCとSCCで、チアジド系利尿薬はBCC、SCC、メラノーマでリスク増加が見られました。アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)はメラノーマのリスクを高めることが分かりました。特に、チアジド系利尿薬とSCCの関連が強く、利尿薬全般もSCCのリスクを36%高めることが明らかになりました。ただし、研究の質はエビデンスレベルが低いか非常に低いものが多く、さらなる検証が必要です。今回のメタ分析では、服用量と皮膚がんリスクの関係も調べられました。その結果、チアジド系利尿薬ではBCCで、ACEIと利尿薬、チアジド系利尿薬ではSCCで、ACEIと利尿薬、チアジド系利尿薬ではメラノーマで用量依存性が認められました。つまり、これらの薬剤は服用量が多いほど皮膚がんのリスクが高まる傾向があるということです。ただし、用量の定義や測定方法は研究ごとに異なるため、詳細な比較は難しい状況です。一部の降圧剤が皮膚がんのリスクを高める背景には、光線過敏症の作用があると考えられます。特に利尿薬やチアジド系利尿薬は、光線過敏症を引き起こすことが知られています。降圧剤を服用中の方は、皮膚の変化に注意を払い、定期的な皮膚がん検診を受けることが大切だと思われます。気になる症状があれば、早めに皮膚科医に相談するのが賢明でしょう。ただし、今回の研究結果は因果関係を証明したものではなく、さらなるエビデンスの蓄積が求められます。降圧剤の服用を中止したり、皮膚がんを過度に恐れたりする必要はありません。高血圧のコントロールは重要であり、主治医とよく相談しながら治療を継続することが肝要です。高血圧は脳卒中や心臓病のリスクを高めるため、降圧剤の服用は欠かせません。一方で、皮膚への影響も無視できない問題です。両者のバランスを取りながら、きめ細やかな経過観察と適切な対策を講じていくことが求められるでしょう。
2024.05.15
「パセノール」“長寿遺伝子”の増加を確認 ヒト実験で世界初 森永製菓大手菓子メーカーが独自開発した素材が、「長寿遺伝子」と呼ばれる遺伝子を増加させることが確認されました。 森永製菓は、特許技術によりパッションフルーツの種子からポリフェノール成分を抽出して開発した素材「パセノール」が傷ついたDNAを修復したり、エネルギーを維持したりする「サーチュイン遺伝子」を増加させるという研究結果を発表しました。 ヒトに対しての実験では世界で初めてだということです。 このサーチュイン遺伝子は、活性が低下するとアルツハイマー病や糖尿病などと関連性が出てくるという研究があり、活性化すると多くの疾患の予防や治療につながる可能性があるということです。 森永製菓は今後、「パセノール」を使った新商品の開発や他社への素材提供を拡大したいとしています。1. パッションフルーツとはパッションフルーツは南米原産のフルーツで、代表的な品種としてクダモノトケイソウ (Passiflora edulis) があります。果実は直径5~8cmのやや楕円形をしており、右写真のように、厚い果皮の内部に黒色の種子を包む橙黄色の透明ゼリー状の果肉小房が詰まっています。南国風な甘味と酸っぱさがあり、独特の爽やかな芳香があります。日本では鹿児島や沖縄などで見かけることができます。パッションフルーツは、果実を半割にしてそのまま果肉を種子ごと食べることができます。種子は噛むと簡単にパリパリと割れ、種の歯触りが楽しいフルーツです。生果として食べられるだけでなく、果汁や濃縮したピューレは世界中で広くジュース、キャンディー、ジャムなどで使われています。種子から得られるオイルは化粧品などに利用されています。パッションフルーツは、昔から抗不安作用や抗うつ作用があるとされ、生薬や漢方薬としても利用されてきました。また、特に種子中に機能性成分であるポリフェノールが多く含まれていることが分かってきています。2. パセノール™とはパセノール™とは、森永製菓が食品素材の研究を広く進めた結果、独自に開発に成功したパッションフルーツ種子エキス (passion fruit seed polyphenol)です。ポリフェノールであるピセアタンノール (piceatannol) やその二量体であるスキルプシンB (scirpusin B) を多く含んでいます。森永製菓は世界で初めてパッションフルーツ種子の中にピセアタンノールが豊富に含まれていることを発見 (下図参考) し、ピセアタンノールを高い濃度で抽出することに成功しました。この新しいエキスが皆様の健康に役立てるように、その誕生に想いを込めて“パセノール™”と名前をつけました。3. ピセアタンノールの吸収性健康な成人男女10名を対象に、パセノール™含有飲料摂取時とパッションフルーツ果実を摂取時のピセアタンノール吸収性を比較しました。この試験で摂取したパセノール™含有飲料および果実中に含まれるピセアタンノール量は、それぞれ100mg相当、270mg相当でした。その結果、パセノール™含有飲料を摂取した際の血漿中濃度と摂取180分後までの血漿中ピセアタンノール濃度の曲線下面積(AUC)が果実摂取時よりも有意に上昇し、AUCにおいては、パセノール™含有飲料摂取時は果実摂取群のおよそ12倍でした。この結果から、パセノール™の摂取は、パッションフルーツ果実の摂取よりもピセアタンノールの吸収性に優れることが示されました。4. サーチュイン活性化作用パセノール™の主成分であるピセアタンノールは右図のように、アンチエイジング成分として注目されているレスベラトロール (resveratrol) と非常によく似た構造をしています。また、スキルプシンBは、ピセアタンノールが2個つながった構造をしており、強力な抗酸化活性を持っています。レスベラトロールは赤ワインやブドウ中に多く含まれており、長寿に関わる因子として注目されている脱アセチル化酵素の一種であるサーチュインの活性化やフレンチパラドックス (フランス人は喫煙率が高く、飽和脂肪酸の多い食事を摂取しているにもかかわらず、冠状動脈性心臓病に罹患することが比較的低いこと) の一因と言われています。マサチューセッツ工科大学(米国)のレオナルド・ガレンテ氏と当時同ラボのポスドク(博士研究員)であった今井眞一郎氏が、サーチュイン遺伝子が老化と寿命の制御に極めて重要な役割を果たしていることを発見しました(2000年2月、Natureで発表)。サーチュイン遺伝子は、「長寿遺伝子」「抗老化遺伝子」などともよばれ、サーチュイン遺伝子が活性化することで、老化を抑制し長寿につながると考えられています。森永製菓では、ピセアタンノールが生理機能においてレスベラトロールよりも優れた作用を持つ可能性が高いと考え、パセノール™に含まれるピセアタンノールやその二量体であるスキルプシンBのアンチエイジング素材としての基礎研究や応用研究を積極的に行っています。5. 血管機能改善効果血管への作用動脈血管はスムーズな血流を維持するために、しなやかに拡張・収縮しなければなりません。しかし老化や食生活の乱れは血管を硬くし、動脈硬化、虚血性心疾患など心血管疾患を引き起こします。血管の拡張・収縮は筋肉である血管平滑筋の作用ですが、その平滑筋に指令を出す血管内皮細胞の働きが重要です。NO (一酸化窒素) には血管の拡張や保護作用が知られています。レスベラトロールは心血管疾患に対する保護作用が報告されています。そこでパセノール™およびその主成分であるピセアタンノールまたはスキルプシンBの血管への作用を検討しました。(1)NO産生による血管拡張作用 (ex vivo):山形大学との共同研究血管に対するパセノール™、ピセアタンノールまたはスキルプシンBの作用を評価しました。その結果、パセノール™、ピセアタンノールまたはスキルプシンBによって、血管は拡張しました。更に検討した結果、血管内皮細胞に作用し、NO産生を促進することで血管を拡張させていることが分かりました。パセノール™、ピセアタンノールまたはスキルプシンBはNOを介して血管を拡張させることから、心血管疾患の予防が期待できると考えられます。(2)eNOS増強作用 (in vitro)レスベラトロールは内皮細胞でNO産生酵素であるeNOS (endothelial nitric oxide synthase) の発現を促進することが知られています。そこでパセノール™の主成分であるピセアタンノールがeNOS発現へ及ぼす影響を検討しました。血管内皮細胞において、ピセアタンノールはeNOSおよびリン酸化eNOS (eNOSの活性型) の発現量を増加させました。またその作用はレスベラトロールより強いことが分かりました。老化に伴う血管機能の低下にはeNOSの機能低下が関与していることが知られていることから、ピセアタンノールはレスベラトロールに比べ血管機能をより改善する作用があると考えられます。6. 生体内抗酸化能増強効果酸素を利用してエネルギーを作りだしている我々の体内では、酸素を利用すると同時に活性酸素も生じています。特に筋肉は、筋収縮時に活性酸素種(ROS)が生成し、長時間または反復的な筋収縮や加齢による抗酸化能の低下によって、筋細胞内のROS量は上昇します。ROS量が高い状態が持続すると、筋疲労や筋萎縮等の障害、運動能力の低下が現れ、生活の質(QOL)の低下の原因ともなります。そこで、ピセアタンノールの抗酸化能について、筋管細胞(C2C12細胞)を用いて評価しました。その結果、ピセアタンノールは、生体内抗酸化酵素であるHO-1(heme oxygenase-1)やSOD1(superoxide dismutase 1)の遺伝子発現を濃度依存的に上昇させました。特に、HO-1誘導効果についてピセアタンノールは、他の抗酸化作用のあるポリフェノール類と比べて、顕著に高いことを示しました。さらに、筋管細胞に過酸化水素(H2O2)を作用させてROSの発生量を蛍光強度で測定する評価系において抗酸化能を評価したところ、ピセアタンノールを事前に添加することによってROSの産生が有意に抑制されました。以上のことから、ピセアタンノールは生体内抗酸化酵素の発現を高め、筋細胞において抗酸化作用を発揮し筋疲労や運動能力低下を防ぐ可能性が示唆されました。7. 肌の⽔分や弾⼒へ及ぼす効果肌は体の一番外側で多くの刺激に曝されています。紫外線・老化によるシミやしわ、たるみといった肌の変化は見た目年齢に大きく関わっています。パセノール™の主成分であるピセアタンノールまたはスキルプシンBの肌へのアンチエイジング作用をメラノサイト (色素細胞) 、線維芽細胞、角化細胞それぞれで検討しました。また、肌水分や弾力に及ぼす影響を、ヒト試験でも検証しました。(1)メラノサイトへの作用:弘前大学との共同研究パセノール™の主成分であるピセアタンノールのメラニン産生に対する影響を検討しました。メラニン産生細胞において、ピセアタンノールは濃度依存的にメラニン合成量を低下させ、その効果はレスベラトロールよりも強いことがわかりました。メラニンは主に紫外線の刺激により産生され、シミの原因となります。ピセアタンノールはメラニンの合成を抑制することでシミの形成を抑える可能性が示されました。(2)線維芽細胞への作用:弘前大学との共同研究パセノール™の主成分であるピセアタンノールの真皮でのコラーゲン産生に対する影響を検討しました。真皮線維芽細胞において、ピセアタンノールは濃度依存的にコラーゲン産生量を増加させ、その効果がレスベラトロールよりも強いことがわかりました。コラーゲンは真皮層で肌に弾力やはりを与えており、加齢によりその量が低下することが知られています。ピセアタンノールはコラーゲンの産生を促進するので肌のたるみ、しわなどの老化を抑える可能性が示されました。(3)角化細胞への作用:東京工科大学との共同研究パセノール™の主成分であるピセアタンノールやスキルプシンBの皮膚表面の角化細胞に対する影響を検討しました。角化細胞において、ピセアタンノールやスキルプシンBは抗酸化物質であるグルタチオン (glutathione, GSH) の量を増加させました。またUV刺激で上昇した活性酸素はピセアタンノールにより抑制されました。次に角化細胞が線維芽細胞に与える影響を検討しました。線維芽細胞をUV刺激後の角化細胞培養液で培養すると、線維芽細胞のコラーゲン分解酵素活性は上昇しますが、ピセアタンノールを角化細胞に作用させることで線維芽細胞コラーゲン分解酵素活性は抑制されました。ピセアタンノールはUV刺激による活性酸素を抑制し、間接的に線維芽細胞でのコラーゲン分解を抑制したことから、光老化による肌のたるみ、しわを抑える可能性が示されました。30〜60歳代のお肌の健康が気になる健常成⼈男⼥19名を対象に、パセノール™を配合したドリンクの効果試験を⾏いました。パセノール™を1⽇当たりピセアタンノールとして30mg含むパセノール™飲料(ピセアタンノール群)を8週間連続で摂取してもらい、⽪膚⽔分量、経表⽪⽔分蒸散量(TEWL)、肌弾⼒(R7)および⽑⽳形状へ与える影響について、層別無作為化⼆重盲検プラセボ対照並⾏群間⽐較にて検証しました。その結果、⽪膚⽔分量の変化量において、8週⽬でピセアタンノール群はピセアタンノール不含のプラセボ群と⽐べて有意に上昇しました。また、TEWLについても群間差はなかったものの、ピセアタンノール群のみが摂取前に対して有意に抑制しました。さらに、退縮時の弾性部の割合を⽰すR7においては、プラセボ群では摂取前に⽐べて変化がなかったのに対し、ピセアタンノール群では8週⽬で有意に上昇し、その変化量はプラセボ群に対しても有意に⾼い値を⽰しました。以上のことから、肌の乾燥を有する(乾燥に悩む)健常な中⾼齢男⼥において、ピセアタンノール30㎎を含むパセノール™を摂取することによって、肌⽔分が維持され、肌の弾⼒を保ちQOLを向上させる可能性が⽰唆されました。8. 時計遺伝子調節機能早稲田大学との共同研究近年、食品成分がサーカディアンリズム(概日リズム、体内時計)を司る時計遺伝子の発現変動に寄与するとして、時間栄養学や時間生物学の分野で広く研究されています。この時計遺伝子は、視床下部の中枢時計だけでなく、各臓器に存在する末梢時計においても重要であることが明らかとなっています。そこで、パセノール™およびピセアタンノールが、体内時計を司る時計遺伝子の発現変動に及ぼす効果について、時計遺伝子の制御ループを構成するPER2に注目し、in vitroおよびin vivoレベルで検証しました。<in vitro>時計遺伝子の一つであるPeriod2(Per2)を染色体に組み込んだmPer2Luc knock-inマウスから得たマウス胎児線維芽細胞を用い、細胞リズムを同調させた後、ルシフェリンを含む培地に交換し、発光強度をルミサイクルにて測定しました。その結果、内因性リズムの位相Circadian Time(CT)4において、100μMピセアタンノールおよび100μMピセアタンノールを含むパセノール™で刺激すると、PER2::LUCの位相が有意に前進しました。10. インスリン抵抗性改善・糖代謝亢進機能肥満・糖尿病発症モデルマウスであるdb/dbマウスに、ピセアタンノール(50mg/kg)やパセノール™ (ピセアタンノール当量で50mg/kg)を経口投与したところ、コントロール溶液を投与した群に比べて、1時間後の血糖値が有意に低下し、その効果は3時間後まで継続しました。東京大学との共同研究正常ラットを用いた糖負荷試験では、糖負荷150分前にピセアタンノール(100mg/kg)を動脈投与すると、血糖値の上昇が抑制され、糖負荷125分までのAUC(area under the curve)がコントロールに比べて有意に低く、またインスリンインデックスが上昇しました。金沢医科大学との共同研究20~70歳代のBMI30未満の男女39名を対象に、ピセアタンノール20mgを含有するパセノール™を8週間摂取してもらい、インスリン抵抗性について検証しました。その結果、BMI 25未満の被験者や女性被験者では、血中インスリン濃度やインスリン抵抗性の指標となるHOMA-IRは変化しなかったのに対し、BMI 25以上の男性被験者においてピセアタンノール摂取群は、プラセボ摂取群と比べて有意な血中インスリン濃度の低下とHOMA-IRの改善が認められました。以上のことから、パセノール™は耐糖能を改善し、血糖値の上昇を穏やかにする機能があることが示唆されました。
2024.05.15
「パーキンソン病」予防に“コーヒー”が効果的! カフェインとの関連性を報告 蘭研究5/14(火)オランダのユトレヒト大学らの研究グループは、「コーヒーを飲むことがパーキンソン病のリスク低下と有意に関連していた」と発表しました。「コーヒーに含まれるカフェインなどが、神経保護作用に関係している可能性が示された」オランダのユトレヒト大学らの研究グループが発表した内容で、研究成果は、学術誌「Neurology」に掲載されています。研究グループは、パーキンソン病リスクを低下させることにコーヒーの摂取が関連することが複数の研究で示唆されているものの、カフェインおよび代謝産物とパーキンソン病の発症予防との関連を示した研究はないことに注目しました。研究グループは、ヨーロッパの18万4024人を対象に解析を実施しました。対象者のうち593例が追跡期間中にパーキンソン病を発症しました。対象者をコーヒーの摂取量ごとに4グループに分けて解析をおこなった結果、最もコーヒーを飲むグループはコーヒーを摂取しないグループと比べて、調整後ハザード比が0.63と最も低くなりました。なお、カフェインレスコーヒーの摂取とパーキンソン病との関連は認められなかったそうです。また、中央値で8年後にパーキンソン病と診断された281人に限定して解析を実施したところ、最もコーヒーを飲むグループはコーヒーを摂取しないグループと比べて、調整後ハザード比が0.54となり、リスク低下とより強い関連が明らかになりました。研究グループは、今回得られた成果について「カフェインが含まれるコーヒーを摂取すると、パーキンソン病の発症リスクを低下させることが示された。コーヒーによる神経保護作用は摂取量に依存的で、カフェインや主要な代謝産物が大きく寄与している可能性がある」と結論づけています。
2024.05.15
お茶、コロナウイルス活動を抑制する? 口腔内で強い効果判明 “お茶単独”での結果かはまだ不明と米研究チーム5/14(火) 1杯のお茶で、口の中の新型コロナウイルスの活動を抑制することができるという研究結果が出た。このほど、米国の研究で5種類の茶葉を熱湯で15分間抽出し、2つの濃度で口腔内のウイルスへの影響を測る実験が行われた。結果としては、濃い濃度ではすべてのお茶が10秒以内にウイルスの活動を抑えたことが判明。一般の紅茶では99.9%、一方緑茶、ミント、ラズベリー、ユーカリのお茶では少なくとも96%、コロナウイルスの活動を抑制することがわかった。 しかし、研究チームは、口腔内のウイルスの抑制がワクチンの代わりになるわけではないと注意を喚起している。 ウイルス専門家のマラク・エッセイリ氏は「現段階では、得られた結果が『お茶の単独での処置』とは言えません。このウイルスは鼻の中でも複製されますし、陽性の結果が出た頃には肺まですでに届いている可能性があります」「しかしお茶は、患者やその家族がルーティンとして続けることで追加の予防策となる可能性があります」*1991年、同志社大学工学部の故・西岡一教授(当時)は、発がん物質が口のなかに入るとどうなるかを調べるため、各種の発がん物質に唾液を混ぜる実験を行いました。そして発がん物質の毒性は、唾液に30秒間つけておくだけでほとんど消失してしまうことを報告しました(日本咀嚼学会、1991、西岡一)。 西岡教授は、唾液による発がん物質の毒性を抑制する効果は、サラサラ唾液に含まれるペルオキシダーゼにあると分析しています。 歯、舌、のどなどには、300~700種類の細菌がそれぞれ固有の生態系を築いて棲みついており、歯磨きなどの積極的なケアを怠ってしまうと、その総数は1兆個にも増えると言われています。 なかでも、私たちの健康に大きな影響を与えているのは、歯周病の原因となる歯周病菌。歯周病菌のほとんどは、酸素があると生きられない偏性嫌気性菌です。酸素を嫌うため、歯と歯ぐき(歯肉)の境に生じる歯周ポケットに潜んでいます。(ちなみに、虫歯の原因となるミュータンス連鎖球菌も酸素を嫌いますが、多少の酸素ならあっても生きられる通性嫌気性菌です) 歯周病予防の基本は、歯ブラシや歯間ブラシなどで口腔内を清潔に保つことですが、加えて舌ストレッチでサラサラ唾液の分泌を促すことも大いにプラスです。
2024.05.15
紅麹サプリ、短期間の摂取でも尿細管機能が低下 「強い作用物質」か 患者9割がファンコニー症候群5/13(月) 小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」成分入りサプリメントによる健康被害問題は、摂取した5人が死亡、200人以上が入院するという深刻な事態に発展している。日本腎臓学会の最新の調査では、患者の9割以上で尿細管の機能が低下する「ファンコニー症候群」の症状が確認され、短期間の摂取で発症した人も1割超に上ることが新たに判明した。因果関係はいまだ明確ではないが、専門家は「サプリに強い作用の物質が含まれている疑いがある」と指摘している。腎臓では血液中の老廃物や塩分を、糸球体(しきゅうたい)と呼ばれる毛細血管が密集したフィルターで濾過(ろか)。アミノ酸などの栄養素や、カリウム、リンといった体に必要なミネラルは尿細管で再吸収して血液に戻し、残りを尿として排出する「浄化槽」のような機能を果たしている。ファンコニー症候群はこの尿細管がダメージを受け、機能が低下することで起こる。本来、尿細管で再吸収されるミネラルなどがそのまま尿として排出されてしまい、体内の栄養が不足。その結果、低カリウム血症や低リン血症などに陥り、倦怠感(けんたいかん)や食欲不振、尿の異常となってあらわれる。症状が進行すれば腎機能そのものが悪化する。日本腎臓学会副理事長で大阪大の猪阪(いさか)善隆教授(腎臓内科)によると、ファンコニー症候群は、遺伝的な要因以外では、鎮痛剤や抗がん剤など薬の副作用として起きることが多い。「腎臓は有害物質がたまりやすい。尿細管がサプリによってダメージを受けた可能性は大いに考えられる」と指摘する。同学会は3~4月、学会所属の医師らにインターネット調査を実施。報告のあったサプリ摂取者189人について分析したところ、173人でファンコニー症候群の症状がみられた。腎生検した94人のうち尿細管の壊死(えし)は28・3%に及んだ。また患者の12・4%がサプリを飲み始めたのが今年1~3月と短期間だったことも明らかになった。この結果について、猪阪氏は「短期間での発症は通常のサプリでは考えにくく、人体への作用や影響の強い物質が含まれていたかもしれない」と推測。健康被害との因果関係を明らかにした上で「体質や持病など、どういった特性の人が発症しやすかったのか、傾向を調べていく必要がある」と話す。💛今回の事件は、サプリを飲む危険を世に知らしめた。食事から地道にとるのが、腎臓等内臓のためにはいいということか。朝ウォーキング前に飲むプロテインもビタミン、ミネラル類がいっぱい入っている。医者にそれぞれの個人にあった健康食品を処方してもらえたらいいなあ(^^)
2024.05.14
皮膚の健康を守る!ナイアシンアミドの驚くべき美容効果とは?ビタミンB3の一種であるナイアシンアミド(別名:ニコチン酸アミド)ナイアシンアミドは、体内でNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の合成に関わる重要な物質です。NAD+は、細胞のエネルギー代謝や酸化還元反応に不可欠な補酵素として知られています。また、ナイアシンアミドはDNA修復や細胞ストレス応答にも関与し、細胞の長寿命化や健康維持に貢献すると考えられています。ナイアシンアミドは強力な抗酸化物質としても注目されています。酸化ストレスは活性酸素種(ROS)やフリーラジカルの発生によって引き起こされますが、これは細胞の老化や炎症を促進する要因となります。ナイアシンアミドは、NADPH オキシダーゼやNO合成酵素の活性を調節することでROSの生成を抑制し、酸化ストレスから細胞を守ります。また、ナイアシンアミドには抗炎症作用もあります。炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1、IL-6など)の産生を抑制し、抗炎症性メディエーター(IL-10、MRC-1など)の産生を増加させることで、炎症反応を鎮静化します。ニキビや乾癬、アトピー性皮膚炎など、炎症を伴う皮膚疾患の改善に役立つと期待されています。ナイアシンアミドは、メラニンの生成や転送に関わる酵素の活性を抑制することで、シミやそばかすなどの色素沈着を予防する効果があります。また、コラーゲンやエラスチンの分解を防ぎ、線維芽細胞によるコラーゲン生成を促進することで、ハリのある若々しい肌を保つのに役立ちます。さらに、ナイアシンアミドは皮膚の糖化を抑制します。糖化とは、タンパク質と糖が結合することで起こる反応で、コラーゲン線維の断裂や黄ばみの原因となります。ナイアシンアミドの抗酸化作用により、この糖化プロセスを防ぐことができるのです。ニキビ、乾癬、アトピー性皮膚炎など、様々な皮膚疾患の治療にナイアシンアミドが用いられています。その抗炎症作用と抗菌作用により、炎症を沈静化し、細菌の増殖を抑制することで症状を改善します。また、色素沈着を伴う疾患、例えば肝斑(かんぱん)などにも効果が期待できます。近年では、ナイアシンアミドを皮膚に直接届ける新たな製剤の開発も進んでいます。例えば、マイクロニードルを用いたナイアシンアミドの経皮吸収や、ヒアルロン酸を基材としたナイアシンアミド含有の皮膚注入剤などが研究されています。今後、さらに効果的で使いやすいナイアシンアミド製剤が登場することでしょう。ナイアシンアミドは、その多彩な効果により、皮膚の老化や炎症、色素沈着などの予防に役立つ有望な成分だと言えるでしょう。
2024.05.12
音を聴くだけ、副作用なしで「認知症」が予防できる…最新科学が生んだ「スピーカー」の威力5/12(日)脳科学の世界で、認知症予防に「革命」をもたらしたとされるノーベル賞級の論文がある。それが、'19年に米マサチューセッツ工科大学(MIT)の神経科学者、ツァイ・リーフェイらが発表したものだ。 その論文に書かれていたのは「認知症のマウスに40Hz(1秒間に40回)の刺激を与えると、脳のアミロイドβが減った」というもの。お茶の水女子大学助教で脳科学者の毛内拡氏はこう解説する。 「脳は脳脊髄液という透明な液体の中に浮かんでいます。この脳脊髄液には、外部からの衝撃を緩和し、脳を守るという役割のほか、血液から栄養素を脳に運び、また脳内の老廃物を洗い流す目的もあります。 脳が40Hzのガンマ波の刺激を受けると脳脊髄液の流れが改善され、アミロイドβなどの老廃物をより多く洗い流せることがわかったのです」 そんな最新研究をもとに開発されたスピーカーがある。シオノギヘルスケアが販売している「kikippa」だ。本誌が昨年11月11・18日号で取り上げて話題沸騰となった商品だ。このスピーカーをテレビにつなぐと、テレビの音に1秒間に40回の振動が加わり、40Hzの"ガンマ波サウンド"が出る。スピーカーを通してテレビの音を聞くだけで、脳内のアミロイドβを減らす効果が見込めるのだ。 このスピーカーを共同開発したピクシーダストテクノロジーズのプロジェクト担当者、松浦泰幸氏はこう解説する。 「テレビの音などに40Hz変調を施したガンマ波サウンドを出せる、世界初の技術を塩野義製薬と開発し、特許も取得しています。このスピーカーは、テレビの音を人の声と、それ以外の背景音とに分けます。そのうえで、背景音のほうにより強く40Hz変調をかけているので、声の部分は比較的劣化せず、日常使いしやすくなっています」 テレビを視聴するだけで認知症予防につながるのだから、これほど画期的なものはない。 東京都在住の山田宏美さん(68歳・仮名)は、本誌記事を読んで、夫に購入したという。夫は、定年退職後、物忘れが目立つようになった。山田さんが、念のためと思って病院に連れて行ったところ、軽度認知障害と診断されたのだ。 「たしかに効果があるように思います。物忘れの回数は減りましたし、間違えてお風呂掃除を2回やる、といったこともなくなりました」 認知症は治療が難しく、進行を遅らせることしかできない。「kikippa」ならテレビにつないで音を聞くだけでいいので、副作用がなく、日常使いにも適している。今後こうした非薬物療法が認知症治療の王道となるかもしれない。 「週刊現代」2024年5月11日号より40Hz周期の音刺激で認知機能改善0Hz周期の音刺激で、聴覚野と海馬でガンマ波の発生・血管新生・アミロイドβタンパク質減少・記憶障害の改善を確認 ~Cell,201940Hz周期の光を当てた研究結果を受けて、アルツハイマー型認知症の病態を再現したマウスに、さまざまな周期の変調音を持続的に聴かせる試験が行われました。その結果、40Hz周期の変調音(1秒間に40回鳴る音刺激)によって、聴覚野と記憶の司令塔といわれる海馬でガンマ波が発生し、蓄積したアミロイドβタンパク質の有意な減少が確認できました。さらに、脳内のごみを除去できるグリア細胞の数が上昇し、血管変化(新生)が高まっていたのです。また、40Hz周期の変調音を聴かせたときのみ、物や場所についての認知機能障害の改善がみられました。この研究によって、40Hz周期の変調音でアルツハイマー型認知症が改善される可能性が示されました。今、アメリカでは研究結果を臨床現場で活用しようと、デバイスを開発し、ヒトにおける安全性と効果を確かめる検証試験をすすめているところです。40Hz周期の音・光刺激で、アルツハイマー病の指標・アミロイドβタンパク質の低減、認知機能の改善といった研究結果を発表した米・マサチューセッツ工科大学のDr.Tsaiは、Cognito Therapeuticsという会社を立ち上げ、さらなる研究を着々とすすめています。40Hz周期のパルス状の音・光刺激を発するヘッドセット(ウェアラブル・デバイス)を開発。アルツハイマー型認知症という難治性疾患における新しい治療法が、いよいよ開発の後期段階に入りました。これまでの研究結果によると、Cognito Therapeuticsのヘッドセットを使用した患者は、病気の進行がMMSE(Mini-Mental State Exam)の測定で83%減少、ADCS(Alzheimer‘s Disease Cooperative Study-Activities of Daily Living)の測定では78%減少したと報告しています。また、アルツハイマー病患者で萎縮すると考えられている大脳の白質について、10 年間にわたる世界規模のアルツハイマー研究で収集したAlzheimer’s Disease Neuroimaging Institute (ANDI1)の過去のデータと比較したところ、ヘッドセットを1日1時間、6か月にわたって使用したアルツハイマー病患者(Overture Treatment)で白質の委縮が軽減されたことも発表されました。試験開始時の測定値よりも約0.4%の増加が確認されています。その結果、40Hz周期の変調音(1秒間に40回鳴る音刺激)によって、聴覚野と記憶の司令塔といわれる海馬でガンマ波が発生し、蓄積したアミロイドβタンパク質の有意な減少が確認できました。さらに、脳内のごみを除去できるグリア細胞の数が上昇し、血管変化(新生)が高まっていたのです。また、40Hz周期の変調音を聴かせたときのみ、物や場所についての認知機能障害の改善がみられました。40Hz周期のパルス音・光刺激を発する独自に開発されたヘッドセットの安全性と有効性を実証するため、いよいよ2023年2月には、実用化に向けた米国ピボタル試験※(HOPE)への最初の患者登録がアナウンスされました。💛2019年に米マサチューセッツ工科大学(MIT)の神経科学者、ツァイ・リーフェイらが発表したものはマウスによるもので、人間でのエビデンスは現在アメリカで実証実験中。テイクノートしておこっと。
2024.05.12
「オリーブ油」で「ガン死亡」抑制? 2万3千人データ。食事の「質」が悪くてもOK【最新論文】日本人の2人に1人はガンになり、4〜6人に1人がガンで死亡 日本では男女とも2人に1人は、生きているうちに癌が見つかる時代になりました。ガンが事実上「不治の病」だった昭和時代だったら、大変な数字です。 でも早期発見と治療法の向上により、ガンを治して生活に戻ってくる人も増えました。とは言え今でも、日本人男性の4人に1人、女性なら6人に1人はガンで亡くなっています [国立がん研究センター「がん情報サービス」] 。 そしてガンが日本人死因の圧倒的な1位です。 そんな「ガン死亡」が「オリーブ油」で減るかもしれない。IRCCSニューロメッド(イタリア)のエミリア・ルッジェーロ氏たち。ネイチャーが発行している「欧州臨床栄養学雑誌」という国際学術誌に掲載されました 今回ルッジェーロ氏たちが調べたのは、「1日オリーブ油摂取量」とその後13年間の「死亡」との関係です。イタリア在住2万3千人を解析しました。 その結果明らかになったのは、1日に「30g超」のオリーブ油を摂ると「15g以下」に比べ、「ガンで死亡するリスク」が相対的に23%低くなっていた(0.77倍)という事実でした。 オリーブオイルは大さじ3杯が10gですから、1日に大さじで3杯。 無理な量ではなさそうです。 さらに、この「オリーブ油によるガン死亡リスク低減」は、「食事の質の高低」を問わず認められました。つまり健康な食事を摂れない場合でも、オリーブ油だけは頑張って摂っておけばガンで死亡する危険性を減らせる可能性が示されたのです。 なおオリーブ油1日「30g超」摂取では、「全死亡」のリスクも減っていました。「ガンでは死ななかったが、他の死因が増えた」という心配はないようです。💛仕事場にバージンオリーブオイルの容器を置いていて、持って来た弁当の野菜にドレッシング替わりにかけて食べている。続けて良い習慣のようだ(^^)
2024.05.11
「階段を上りながらひざタッチ」で筋肉・骨を強化。「読書中にお尻のストレッチ」で腰痛予防!ロコモを防ぐ、日常生活でできる簡単筋トレ法5/11(土)●階段を上りながらひざタッチ(1)左手を腰の高さに出す。その手にタッチするような意識で右ひざを高く上げながら一段上る(実際にはタッチしなくてもOK)(2)右手を腰の高さに出す。その手にタッチするような意識で左ひざを上げ、一段上る。(1)、(2)を繰り返しながら階段を上る階段の上り下りは片足で全体重を支えるため、両足立ちに比べると2倍の負荷がかかります。【ポイント】ひざを高く上げることで腸腰筋(ももの付け根にある筋肉)の筋力が高まり、ふだんの歩行がラクになる。足裏の親指の付け根にある「母趾球(ぼしきゅう)」に体重をのせる意識で上るとバランス感覚もアップ●読書中にお尻のストレッチ(1)イスに座って背筋を伸ばす。左足の外くるぶしを右太ももの上に置き、左手を左ひざの上に添える(2)背筋を伸ばしたまま、上半身をゆっくり前に傾ける。同時に左手で左ひざを軽く下に押す。左側のお尻の筋肉が伸びていることを意識しながら30秒間キープ。これを2~3回繰り返す。足を入れ替え、右側も同様に行うお尻の表層にある大殿筋は、骨盤を支えて姿勢を維持する重要な役割を担っているため、緊張状態が続いて固まりやすくなっています。机での事務作業や読書中、午後のリラックス時間を使って、大殿筋のストレッチを【ポイント】大殿筋が硬くなると、姿勢が崩れて腰痛の原因に。筋肉を動かして血流を促し、大殿筋をやわらかく保つことで腰痛の予防になる。新幹線など長距離の移動中にもおすすめ
2024.05.11
「血糖値」のトリセツ食事のバランスに気をつけ、適度に運動するなどすれば高血糖を防ぐことができ、そのことでβ細胞の負担が減り、インスリンの分泌量も改善できる血糖値対策の基本は食事と運動食事の時間を規則正しくする。β細胞の中に時計遺伝子が存在し時間によって活発な時とそうでない時がコントロールされている。β細胞は、朝や日中は活発にインスリンを分泌するが夜7時すぎには分泌量が減る。β細胞の時計遺伝子は食事の時間を覚えてインスリンの準備をするという働きもある。朝食は午前8時半まで、昼食は12時ごろ、夕食は夜8時ごろまでと一定にするとβ細胞の負担が減り効率よくインスリンを分泌できる▼遅い時間の夕食の“ドカ食い”をやめる。▼おなかがすく夕方におにぎりなどで糖質を先にとり、帰宅後の夕食は野菜やおかず中心にする。「血糖値のトリセツ(取扱説明書)」ダウンロード
2024.05.10
”長寿遺伝子”の増加を確認 ヒト実験で世界初 森永製菓5/9(木)大手菓子メーカーが独自開発した素材が、「長寿遺伝子」と呼ばれる遺伝子を増加させることが確認されました。森永製菓は、特許技術によりパッションフルーツの種子からポリフェノール成分を抽出し開発した素材「パセノール」が、傷ついたDNAを修復したり、エネルギーを維持したりする、「サーチュイン遺伝子」を増加させるという研究結果を発表しました。ヒトに対しての実験では、世界で初めてだということです。このサーチュイン遺伝子は、活性が低下すると、アルツハイマー病や糖尿病などと関連性が出てくるという研究があり、活性化すると、多くの疾患の予防や治療につながる可能性があるということです。森永製菓は今後、「パセノール」を使った新商品の開発や、他社への素材提供を拡大したいとしています。💛10年前の発表と何が違うんだろうと疑問だったが、「ヒトに対しての実験では世界で初めて」ということか。独自の食品素材で「長寿遺伝子」増加 世界初 森永製菓5/9(木) 森永製菓は9日、「パセノール」は、パッションフルーツの種子に含まれるポリフェノール成分を、特許技術で抽出させたもので、森永製菓は2006年から研究を進めていた。森永製菓・パセノールプロジェクトリーダーの松井悠子氏は「どんどんいろいろなパートナーさんとやっていきたいと思っていて、特にBtoBというような領域で広げていきたい」と話した。森永製菓は今後、主に企業向けに「パセノール」を提供するサービスを展開し、ウェルネス事業を強化したい考え。した。「パセノール」は、パッションフルーツの種子に含まれるポリフェノール成分を、特許技術で抽出させたもので、森永製菓は2006年から研究を進めていた。森永製菓・パセノールプロジェクトリーダーの松井悠子氏は「どんどんいろいろなパートナーさんとやっていきたいと思っていて、特にBtoBというような領域で広げていきたい」と話した。森永製菓は今後、主に企業向けに「パセノール」を提供するサービスを展開し、ウェルネス事業を強化したい考え。森永製菓、「パセノール」の老化防止効果を実証森永製菓は、同社が開発した健康素材「パセノール」が、優れたアンチエイジング機能を持つことや、高い体内吸収性を持つことを確認した。森永製菓はかねて、健康分野における機能性素材の開発を進めてきた。その中で、パッションフルーツの種子中にアンチエイジング機能を持つ分子「ピセアタンノール(Piceatannol)」が豊富に存在することを発見。これを基に、独自の健康素材「パセノール(Passienol)」を開発した。パセノールの有効成分であるピセアタンノールは、アンチエイジング素材として知られる「レスベラトロール(Resveratrol)」に似た構造を持つ。森永製菓はパセノールについて、これまでに血管弛緩作用やコラーゲン分解抑制・産生促進作用、メラニン合成抑制作用などを明らかにしてきた。今回の研究成果は大きく二つある。第1に、ピセアタンノールの優れたアンチエイジング機能を、ラットにおける経口投与実験で確認した。確認したのは、(1)ピセアタンノールではレスベラトロールと異なりメチル化代謝物がアグリコンとして存在すること、(2)ピセアタンノールおよびその代謝物にも抗炎症活性があること、(3)ピセアタンノールが長寿遺伝子サーチュインを誘導するだけでなく、そのメチル化体にも同様のサーチュイン誘導活性があること、である。第2に、ピセアタンノールの高い体内吸収性を確認した。ピセアタンノールとレスベラトロールの体内への経口吸収性を、ラットを用いて比較。ピセアタンノールの方が、レスベラトロールよりも体内吸収性が2倍以上優れていることを証明した。以上二つの成果は、ピセアタンノールを有効成分とするパセノールを摂取することで、レスベラトロールよりも優れたアンチエイジング効果が期待できる可能性を示しているとする。同社は今度、パセノールを利用したアンチエイジング製品の開発を進める考え。💛10年前の研究が商品開発に結び付いたということかな?2014年6月19日
2024.05.09
ビタミンDが腸内細菌を変えてがんを抑える、免疫系との驚きの関係が明らかに、最新研究5/8(水) 体内でがんが増えるのを抑えたいとき、私たちの免疫系は最大の味方になってくれるが、そのためには少しばかり後押しが必要な場合がある。4月25日付で学術誌「Science」に発表された論文によると、腸の組織に含まれるビタミンDが、ある腸内細菌を増やし、それがリンパ球の一種であるT細胞を刺激してがん細胞を攻撃させている可能性があるという。がん治療の効き方に患者の腸内細菌叢(マイクロバイオーム)が関係しているらしいことは、2018年に発表された一連の研究で示されていた。T細胞のブレーキを外し、がんへの攻撃力を高める「チェックポイント阻害薬」が効く人とそうでない人では、腸内でよく見られる細菌に一貫した違いがあることが明らかになったのだ。 また2021年には、チェックポイント阻害薬の効果が見られた人の便から採取された細菌を、効果がなかった人の腸に移植したところ、治療効果に改善が見られたという2つの研究が発表された。 そしてビタミンDにも、がん予防での役割を示す証拠は以前からあったが、今回のマウスを使った研究で明らかになった、腸内細菌を通じたビタミンDと免疫系のつながりは驚きだ。ビタミンDは脂肪分の多い魚や卵の黄身などから取れるほか、太陽の光を浴びることで皮膚内で作られ、代謝や骨、筋肉、神経、免疫系の健康に重要な役割を果たす。 英フランシス・クリック研究所の免疫学者で論文の責任著者であるカエターノ・レイス・エ・ソウザ氏は、同じメカニズムが人間でも働くのかを知るにはさらに慎重な研究を重ねる必要があるが、調べてみる価値はあると話す。「ビタミンDは、数百もの遺伝子の活動に影響を与えているので、複雑なのです」。しかし、いくつかのデータセットを分析してみると、ビタミンD活性が高い患者は様々なタイプのがんの生存率が高く、免疫治療への反応も良いことがわかった。 さらに、ビタミンDの生成を助ける太陽光が比較的少ないデンマークで、ビタミンD不足を指摘された人は、その後10年以内にがんを発症するリスクが高いことが、詳細な健康記録によって示されている。しかしレイス・エ・ソウザ氏は、実際のリスクはもっと高いだろうと考えている。「ビタミンD不足を知らされてサプリメントを取り始めた人もいると思いますから」 この研究に関してポーランド科学アカデミーの生化学者カールステン・カールベルク氏は、日光や食事でビタミンDを得る重要性を再認識させるものだとしながらも、マウスでの研究結果から性急にヒトに関する結論を引き出すのは賢明ではないとも警告する。「マウスとヒトは7500万年間も別々に進化してきましたから」。カールベルク氏はビタミンDの役割について長年研究しているが、今回の研究には関わっていない。「日光に当たる時間を増やすのはお勧めしません。皮膚がんのリスクが高まってしまっては元も子もありませんから。ビタミンDのためにわざわざ日光浴をする必要はなく、少し散歩するだけで十分だと思います」
2024.05.09
筋肉を落とさず、体型を維持する|モデル・ShogoさんのBig35/8(水) 「職業柄、筋肉を落とさず、体型を維持することを目標に鍛えています。ただ、コロナ禍を契機に車移動やデスクワークが増えたら、坐っている時間が長くなり、お尻の筋肉が目に見えて落ちてきた。ですから、いまは自宅でもジムでも、お尻を鍛える筋トレを優先して行っています。服を着こなすうえで引き締めたいお腹はトランクツイスト、二の腕はリバースプッシュアップでトレーニングしています」「祖父母が兼業農家で幼い頃から土いじりが好きでした。仕事を始めてから出会いがあり、数年前から山梨県道志村で遊休農地を1.5反(約1500平方メートル)ほど借り、化学肥料や農薬を使わない有機農法で野菜を育てています。耕運機での作業以外はすべて手作業ですから、農業はトレーニングのようなもの。逆にカラダを鍛えていたから、野良仕事もこなせている。カラダを変えたいなら、農業もお薦めです!」① ブルガリアンスクワット* with メディシンボール(左右各40秒キープ×3セット)両手でメディシンボールを胸の前で持ち、片足の甲を後ろの椅子かベンチに乗せる。そこから大股1歩分離れる。後ろ脚の膝を床に近づけるようにしゃがみ、前脚の膝を90度曲げる。上体を床と垂直に保ち、ゆったりと呼吸しながら40秒間キープする。「前足の踵に全体重をかける気持ちで行うと、お尻により効きやすくなります」また、通常のダンベルスクワットのように足を左右に配置するのではなく、前後に配置して動作することで、よりアンバランスな動作となり、体幹もしっかりと鍛えることが出来ます。*ブルガリアンスクワットは、ブルガリアの女子体操チームにより発案されたと言われており、現在ではスクワットの種目の一つとして認知されています。ブルガリアン・スクワットは、両脚を前後に開き、後ろ側の足をベンチや椅子などの台の上に置くことで、片足立ちの状態を作り動作していく、スクワットの一つです。前側の脚のお尻の筋肉である、大臀筋・中臀筋に強い負荷を与えられる上、大腿四頭筋・ハムストリングにも負荷の高い効果を与えることが出来るため、非常に効果的なスクワットとして知られています。お尻の小さな筋肉までも鍛えることができるので、ヒップアップにも非常に効果の高い種目です。高い効果が期待できる分、やり方も通常のスクワットに比べて難しくもなってきますので、しっかりと正しいフォームを意識していきましょう。② トランクツイストwithメディシンボール(10往復+10回×3セット)床に坐り、両手でメディシンボールを胸の前で持つ。上体を後ろに傾け、両膝を曲げて揃え、床から浮かせる。その姿勢を保ったまま、体幹を捻ってボールを左右の床に近づける。10往復終えたら、真上にボールを投げてキャッチ。10回繰り返す。③ リバースプッシュアップ(15回×3セット)椅子の座面を背中側で両手で摑んで両腕を床と垂直にし、両脚を腰幅でまっすぐ前に伸ばし、全身を床から浮かせる。背すじを伸ばして胸を張る。肘を閉じて90度曲げながらお尻を床に近づけたら、肘を伸ばして元に戻る。
2024.05.09
認知症患者、2060年には65歳以上の6人に1人 645万人に60年時点では、認知症の人は645万人(17・7%)に増え、およそ6人に1人となる見通し。MCIも632万人(17・4%)まで増加すると見込まれ、認知症とMCI*をあわせると、およそ3人に1人が認知機能にかかわる症状があることになる。☆脳脊髄液は脳内の空洞である「脳室」にある「脈絡叢」という機関でつくられ、「グリア細胞」が作る動脈周辺の空洞(動脈周囲腔)を伝って脳の細胞に入り込みます。そこから神経細胞周辺に流れ込んでアミロイドβを洗い流し静脈周辺の空洞(動脈周囲腔)から流れ出していきます。昼間は脳内は神経細胞やグリア細胞で埋めつくされていますが、睡眠中はグリア細胞の一部が縮むことで隙間ができ、脳脊髄液の流れが良くなります。 脳の疲労回復は睡眠によってしかなされません→ジャドソン・ブルワー氏の実験平均1万時間以上の瞑想実践を積んでいる瞑想熟練者と、実験の日の朝に瞑想のやり方を教えた初心者の脳の活動を比較結果、瞑想熟練者は初心者の脳と比べて内側前頭前野と後帯状皮質の活動が低下していることが分かったつまり、瞑想によってデフォルト・モード・ネットワークを司る脳の部位の活動が低下し、無駄な脳エネルギーの消費がなくなり、脳の休息に繋がる*軽度認知障害健常者と認知症の中間にあたる、MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)という段階(グレーゾーン)MCIとは、認知機能に問題が生じてはいますが、日常生活には支障がない状態MCIは適切な治療・予防をすることで回復したり、発症が遅延したりすることがあります。一部の場合を除き認知症は完治できませんが、早期にMCIに気づき、対策を行うことで症状の進行を阻止することはとても大切です。💛今年1月以降、毎日、坐禅を夜中2,3回続けている。睡眠と坐禅時、脳が休息し、脳脊髄液の流れがよくなり、認知症の原因となるアミロイドβ、タウたんぱく質など老廃物をを洗い流して、認知症発症を少しでも遅くできればいいな(個人の妄想です^^)
2024.05.08
尿漏れ・頻尿を防ぐ食事尿漏れを根本的に改善するには、やはり骨盤底筋群の強化などが肝心ですが、手軽に今すぐできる方法として、ツボ刺激もあります。下腹やお尻には泌尿器の悩みを改善する「関元」「中極」「中髎(ちゅうりょう)」「次髎(じりょう)」のツボがあります。これらのツボの上に使い捨てカイロを貼ってください。貼るさいは、低温やけどを起こさないように、下着の上から貼るのがおすすめです。ただし、糖尿病や血流障害のある人は、ツボにカイロを貼る前に必ず主治医に相談してからにしましょう。
2024.05.07
コーヒーをよく飲む人は「大腸がんの再発や転移のリスク」が明らかに低いとの研究結果💛コーヒーは毎日3~4杯飲んでいる。だいぶ以前は健康に悪いというデータが示され4,一時期控えて紅茶にしていた時期があったが、コーヒーは毎日3~4杯が健康に最適という研究結果が新たに示され、最近はコーヒーは糖尿病に悪い*とか、マイナスの情報も出回っているが、自分の体に聴いてみる(個人的な感想)と、プラスがマイナスを上回るように感じる。・大腸がんは男女ともに2番目に多いがんですが、早期の治療により高い確率で完全に治癒するため、早期発見だけでなくがんが治った後の再発予防も重要視されています。コーヒーをよく飲む人は、大腸がんの再発リスクが有意に低くなるとの研究結果が報告されました。・2009年に国立国際医療研究センターの研究者が、「コーヒーのストレス緩和効果が糖尿病発症のリスクを低下させる」という研究結果を発表しました。40〜60歳の日本人男女、約5万6,000人を10年間追跡した調査結果によると、コーヒーを飲む人はほとんど飲まない人に比べて、2型糖尿病の発症リスクが低下すると報告されています。例えばコーヒーを飲む回数が1日3〜4杯の場合、2型糖尿病の発症リスクは男性で17%、女性で38%低下するとのことです。糖尿病発症の原因の一つに「ストレス」がありますが、コーヒーのリラックス効果によりストレスが緩和されるからではないか、と考えられています。*血糖値が上昇したり、低下したりする可能性がありますコーヒーは健康な人には問題ありませんが、すでに糖尿病に罹患されている方では、血糖値が上昇したり、低下したりする可能性があります。カフェインの影響は人により異なるため、注意が必要です。糖尿病患者はできるだけブラックコーヒーを飲むべきです。緑茶とコーヒーのどちらにも2型糖尿病の予防効果がありますが、砂糖やミルクをたっぷり入れたコーヒーは避けるべきです*コーヒーに含まれるカフェインにより、血糖コントロールが乱れる可能性があります。なぜなら、コーヒーのカフェインはインスリンを効きにくくし(インスリン抵抗性)、血糖値を上げやすくしてしまうものだからです。カフェインには中枢神経(感覚や意思、反射や呼吸などをコントロールする神経)を刺激する作用があります。中枢神経が刺激を受けると、腎臓の近くにある副腎の髄質から血糖値を上げるホルモン「アドレナリン」が分泌されてしまうのです。血液中の血糖値が慢性的に高くなっている状態(糖尿病)にアドレナリンの作用が加わると、血糖値はさらに上昇します。そして1日に何杯もコーヒーを飲むと、一時的な血糖値の上昇が何度も起こることになります。血糖値の上昇を繰り返すことで血管への負担が大きくなり、合併症のリスクが高まってしまうのです。カフェインレスコーヒーとは、カフェインの含有量が少ないコーヒーのことを言います。日本ではカフェインレスの基準値はありませんが、カフェインの含有量を0.1%までカットしたものもあります。コーヒーを飲むことで分泌される「アドレナリン(血糖値を上げるホルモン)」は、カフェインの影響です。カフェインレスのコーヒーなら、アドレナリンの分泌を抑えることができますので、安心して飲むことが出来ます。
2024.05.07
シワ・シミ・白髪・ハゲ…老化はコントロールできるのか?遺伝より後天的な要素が8割老化は「後天的」な変化が8割以上を占める。「先天的」な遺伝のせいではなく、食事や運動などによって大きく影響される。生活習慣などに気をつければ、老化はある程度コントロールできる具体的には暴飲暴食、偏食、紫外線や乾燥などを避け、もちろんタバコは吸わない。睡眠時間には個人差がありますが、自分なりの快眠を見つけ、それを維持していく。 睡眠については「概日リズム」という、体内の自然なリズムに逆らわない心がけも重要です。夜になれば眠り、朝の光で目覚めるという、継続的な身体リズムにのっとって生きるということです。科学的にも、こうした理想的な睡眠パターンの高齢者は、そうでない同年代よりも認知能力が高く、複数の健康問題の発生率が低い傾向があることが報告されています。 人間の身体には、約37兆個もの細胞があります。 このぼう大な数の細胞が正常でいてくれるからこそ、健康でいられる。歳を重ねてもそれなりの老化で済むのも、細胞の新陳代謝が正常に執り行われているからです。 仮に肌の細胞のどこかに異常が起きれば、それはシミやソバカスとなって現れるでしょう。あるいは、何かの原因で細胞分裂が暴走し始めると、がんなどの病気を発症します。 細胞が正常な状態を保っていれば、それもできれば若い頃の状態が維持されていれば、「老化の抑止」は可能です。それを目指して、世界の研究者が日夜研究しているといっても過言ではありません。 では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。 近年の研究において、細胞を若い状態に保つ方法がいくつか明らかにされています。よく知られているのが、「カロリー制限」です。マウスレベルはもとより、ヒトに近いアカゲザルを使った長期の観察研究により、カロリー制限には長寿効果があることが確認されています。それによって、カロリー制限のメカニズムがヒトの健康にも応用できる可能性が高いと示されているのです。さらに、糖尿病の薬「メトホルミン」*の老化抑止効果も報告されています。1957年、フランスの医師ジャン・スターン氏がメトホルミンの抗高血糖作用を探究し、糖尿病治療への応用を初めて報告しました。それ以来メトホルミンは、ヨーロッパで糖尿病治療に広く使用され、アメリカでも1995年に導入されるなど、現在では2型糖尿病(T2D)治療の第一選択薬となっています。 そして近年、さまざまな細胞株やモデル生物を用いた多くの研究により、老化に関連する主要分子を標的にするメトホルミンの働きが老化を遅らせ、それに連なる疾患を緩和させる可能性を持つことが明らかになっています。 あるいは、ここ数年で人気を高めている「NMN」というサプリメントもあります。「NMN」とは、「ニコチンアミドモノヌクレオチド(nicotinamide mononucleotide)」の略で、ビタミンB3の中に含まれる成分の一つです。マウスレベルの実験では、筋力や炎症、認知機能など広く老化の抑制効果があることが明らかになっています。 私が留学した先の恩師でロールモデルでもあるデビッド・A・シンクレア教授(ハーバード大学医学大学院)や、「NAD World 2.0」の提唱などで老化制御のトップランナーである今井眞一郎教授(ワシントン大学)が活発に研究されてきた食品にも含まれている物質です。 しかも、こうした抑制手段だけでなく、アメリカではさらに進んで「若返り(リジュビネーション)」の研究が盛んになっています。 たとえば、80歳になってしまったアラブの大富豪が30歳くらいに若返りたい―そんな願望から巨額の研究資金が設けられたりしているのです。もしかすると20年先の近未来では、「老化を防ぐ」のはもとより「老化した人が若返ったり」、さらには望めば誰もが「老化しないまま生涯を過ごせる」ような世界が実現しているかもしれません。注目すべきは、単なる平均寿命ではなく、健康寿命でしょう。健康寿命、すなわち「健康状態で生活できると期待できる平均期間」を示す指標です。実際、これは平均寿命よりも短く、2019(令和元)年で男性が72.68歳、女性が75.38歳です(厚生労働省「健康寿命の令和元年値について」より)。 ご存じの通り、個人差が大きく、決して平等ではないのが健康寿命の特徴です。ですが逆にいえば、自分の知識と努力次第で、いかようにでも延ばせる寿命でもあるわけです。 要は、平均寿命も、健康寿命も、現行の数字が生物学的に定められたものではないということです。ゆえに、いくつになっても健康に生きる手段を、科学的な見地から開拓することに意義があるのです。
2024.05.06
江戸時代の臨済禅の中興の祖・白隠禅師が記した『夜船閑話(やせんかんな)』で紹介されている呼吸法は・白隠は猛烈な禅修行をしたが、「禅病」にかかり、頭はのぼせ、両腕両脚が氷雪のように冷え、心は疲れ、夜も眠れず、幻覚を生ずるようになった。 山中に棲む白幽という仙人から、養生と病気の予防についての秘法を教えられ、克服することができた。それが内観法、軟酥(なんそ)の法である。・軟酥の法とは、卵ぐらいの大きさの軟酥(酥とはバターのこと)の丸薬を頭上に乗せたとイメージする。丸薬が頭上から足の裏まで流れ込んでくると想像する。軟酥丸は、清い色をして、よい香りがする実に素晴らしい丸薬で、これが頭全体を潤し、ヒタヒタと水が浸透するように下りてきて、両肩、両上肢、乳房、胸、肺臓、肝臓、腸、胃、背骨、尾骨まで潤すと観想する。軟酥がここまで下りてくると、すべての内臓の疾患や腹部の疼痛が消失する有様をイメージする。さらに軟酥は両下肢を温かく潤し、足の裏まで到達すると観想する。白隠禅師いわく「この方法を何回も根気よく行えば、どんな病気でも治せないものはない。そして立派な徳を積むことができる。さらにどんな修行でも成功しないものはない。また、どんな事業をやっても必ず成功する。その効果が早く現われるか、遅く現われるかは、これを行う人の熱心さいかんによるから、一生懸命に精進せよ」💛白隠禅師は「軟酥(なんそ)の法」によって、今でいうノイローゼを自己治癒した。「あるいは」と思うこれは、脳内髄液を自力によって(睡眠によってではなく)流動させ、脳内の老廃物を押し流す方法であって、アルツハイマー病の予防に役に立つ方法かもしれない。現代の科学で解明された、脳内髄液の流れを正しくイメージして毎日坐禅あるいは瞑想する習慣が作れれば、認知症を少しでも先送りにし、あるいは発症せずにすむのかもしてない(妄想です(^^))*脳内の老廃物を排出するメカニズム体内には膨大な数の細胞や組織があり、そこでは日々さまざまなたんぱく質や脂質などが作られ、生体機能を維持しています。その後、不要になったたんぱく質や脂肪、その断片などの老廃物は細胞外に排出されます。老廃物は当初、細胞と細胞の間を満たしている体液(細胞間質液)の中に漂い出ます。細胞間質液はもともと血管からしみ出した血液成分( 血漿けっしょう )なので、次から次へと供給されます。そのため老廃物を含んだ細胞間質液は徐々に押し流され、体中に張り巡らされたリンパ管を通って最終的には血管に戻され、腎臓を経て尿や便の中へと排出されます。脳内リンパ系の仕組み脳には大きく分けて「神経細胞」と「グリア細胞」の2種類の細胞があります。そのうちグリア細胞が脳内の動脈の周囲を包み込み、血管の外側に狭い隙間を作っている。血管の周囲をさらに太い管で取り囲んだイメージです。脳を包む液体(脳脊髄液)がこの隙間を伝って脳の細部に入り込み、神経細胞の周囲にリンパ液としてしみ出して、老廃物を洗い流しているのです。老廃物を含んだリンパ液は、今度はやはりグリア細胞によって静脈の周囲に作られた隙間に沿って脳外へと流れ出るのです。発見者の米国ロチェスター大学・メディカル・センターの研究チームは、この脳内リンパ系が主にグリア細胞で形作られているため、「グリンパティック・システム(Glymphatic System)」と命名しました。グリンパティックとは、グリア細胞「Glial cell」とリンパ系「Lymphatic System」を合わせた造語です。脳は神経細胞やグリア細胞、その他の組織などでみっちりと埋め尽くされているため、なかなかリンパ液が流れにくいのですが、睡眠中に神経細胞間の隙間が大きく拡がり、脳内リンパ液が流れやすくなることが分かったのです。どうやら睡眠中に細胞の体積が縮むかららしいのですが、詳しいメカニズムはまだ分かっていません。深く眠った時に脳波活動が遅くなることや心拍数が低下することが、脳内リンパ液の流れを活発にすることも分かりました。また、認知症の患者さんを対象にした臨床研究で、脳の老廃物の一つ「アミロイドβ(ベータ)」の濃度が、睡眠時間が長いほど高くなることも分かりました。アミロイドβは、アルツハイマー病の原因物質の一つと考えられています。睡眠時間が長くなることによって脳脊髄液中のアミロイドβ濃度が高くなるということは、それだけ効率よく老廃物を洗い流せていることを意味しています。・東京大学大学院医学系研究科研究グループは、タウが脳内から除去される仕組みを明らかにすることが認知症の発症予防に繋がると考え、脳の細胞外での体液の流れに着目しました。研究チームは、マウスを用いた実験で脳内の老廃物を除去するグリアリンパ系(グリンパティックシステム)の仕組みによって、タウタンパク質が脳内から脳脊髄液に移動し、その後、頚部のリンパ節を通って脳の外へ除去されていること、またこの過程にアクアポリン4というタンパク質が関与していることを明らかにしました。タウの除去機構を促進することが可能となれば、タウの蓄積や神経細胞死を防止し、アルツハイマー病などの様々な認知症の新規の予防・治療法の開発につながることが期待されます。
2024.05.05
筋肉は転がるように減っていく 糖尿病や認知症などの予防にも若いうちからの“貯筋”が大切5/4(土) (図1)のグラフは加齢による各部位の筋肉量の変化を示したグラフですが、30歳過ぎから減少が起きはじめていることがわかります。とくに大腿四頭筋(太ももの前側)の減少は顕著で、1年に約1%ずつ減っていくとも言われています。毎年1%ということは、70歳の時には40%以上も減ってしまっているということ。まさに「筋肉は転がるように減っていく」と言えるでしょう。加齢とともに筋肉量が減ってしまう現象は「サルコペニア」と呼ばれています。このサルコペニアの予防が未来の国民の健康を考える上で重要ということで、現在は国を挙げた対策の動きもあります。50代からは一気に糖尿病の発症率が上がるというデータもあります。男性は50歳を過ぎると約4人に1人、女性は約6人に1人が糖尿病のリスクにさらされ(予備軍含む)、その割合は年齢が上がるにつれ増加します。じつは、それも加齢による筋肉の衰えと深く関連しています。筋肉は血液の中を流れている糖と脂質を取り込んでエネルギー源にしています。とくに糖は食事から摂取したうちの70%が筋肉によって消費されていると言われています。その筋肉が減少してしまうと糖を取り込む量も減ってしまうので、血液中に糖が余ってしまいます。これは脂質でも同様のことが言えます。これにより、血液中の糖や脂質の値が上昇しやすくなり、糖尿病や脂質異常症といった病気につながってしまう糖尿病の運動療法においても、ひと昔前は有酸素運動がメインでした。しかし、筋肉の重要性がわかってきた今は、有酸素運動と筋トレの両方を行なうことが推奨されるように変わってきました。💛最近、ブラックジンジャーが筋肉増量に効果がある*という研究結果が報告されている。実際のところはよくわからないが、朝のウォーキングの前後のどちらかでブラックジンジャー入りのプロテインを牛乳ないし豆乳に入れて飲む。転がるように減っていく筋肉が少しでも緩和されればいいなあ、できるだけフレイルにならないように(^^)*マウスを使った実験で、ブラックジンジャーエキスは、筋肉形成プロセスの各段階に働きかけ、筋力増強作用および筋持久力増強作用を得られることが示唆された。 体重減少を伴わず、脂肪量を減少させることと併せ、筋力増強に有効な素材として、大いに期待できるといえる。・60歳以上の健康な男女45名を対象にブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン7.2㎎を配合した食品と非配合食品を2か月間連続して摂取してもらい、歩行能力の指標である6分間歩行テストで歩行距離を測定する実験を行いました。するとポリメトキシフラボンを摂取したグループで約28mも歩行距離が延長していました。この結果から、ポリメトキシフラボンが加齢により衰える歩行能力の維持に役立つことがわかったのです。・最近、タイ原産の黒ショウガ(学名 Kaempferia parviflora )抽出物が、毛髪の黒色のもととなるメラニンの産生促進、および、男性ホルモンと受容体の結合阻害作用を有することを発見しました。このことから、黒ショウガは白髪や薄毛など、頭皮の老化現象に対して幅広いアンチエイジング作用を持つ、有用な薬用資源であることが示唆されました。引用・出典:リーブ21 ニュースリリース(PDF)
2024.05.04
医師提案「血管の老化度」を10秒で測れる計算式 脳の血流を上げる「ブレインフード」活用術鎌田 實アメリカの医学博士ウィリアム・オスラーが「人は血管とともに老いる」という言葉を残していますが、まさにそのとおり。若々しい血管は老化を遠ざけ、元気に生きるための秘訣です。脳の血流が改善すれば、認知機能の低下も食い止めることにつながります。そこで、血管の老化度が簡単に計れる数式を紹介しましょう。(最高血圧−最低血圧)÷3+最低血圧この数式に自分の血圧を当てはめて、100を超えたら血管の老いの兆候。動脈硬化が始まっている可能性あり。💛起床後 と 朝のウォーキング後 の (最高血圧−最低血圧)はいずれも30で最低血圧に10プラスすると 起床後は100をオーバー 朝のウォーキング後は100を下回る毛細血管が、血管があるのに血液が流れない「ゴースト血管」になると、冷えやむくみ、肩こり、動脈硬化や高血圧、脳梗塞などにつながります。さらに怖いのが、脳の毛細血管がゴースト化すると、脳の老廃物・アミロイドβのそうじができなくなり、アルツハイマー型認知症の原因になることです。ゴースト血管を防ぐためには、抗酸化作用のある食べ物をとりましょう。手軽に、毎日の習慣に取り入れるなら、ぼくのおすすめはシナモンコーヒー。コーヒーやシナモンにふくまれるポリフェノールには、強い抗酸化力や血管拡張作用があり、2つを合わせることでさらに効果が期待できます。血管が広がって血流がよくなると、毛細血管が修復されてゴースト血管対策になるし、冷え性に悩む人にもおすすめです。シナモンはパウダーだとダマになるため、スティックがおすすめ。ぼくは、「シナモンスティックブロークン」という樹皮の破片を使っています。コーヒー1杯・150mlに、シナモンスティック1/10本でぼくは十分。漬ける時間はお好みで。シナモンのとりすぎは肝臓に負担をかけるため、1日2杯までに!認知症と無縁な人生を送るために、脳を元気にする「ブレインフード」を毎日食べましょう。とくに、サバやイワシ、サンマなどの青魚に多くふくまれるDHAとEPAなどの脂(オメガ3脂肪酸)には、血液の年度を下げてサラサラにしてくれる効果があります。脳の血流がよくなることで記憶力が高まり、目の血流がよくなることで視力の回復に役立つ可能性も。アメリカのタフツ大学は、魚を週に2回食べる人は、月1回の人に比べて、アルツハイマー型認知症の発症が41%減少すると発表しました。ぼくはさらに魚のパワーを得るために、週に5日、できれば毎日でも食べています。他にも、脳にいい「ブレインフード」を紹介します。・ ナッツ:ナッツにふくまれるαリノレン酸には、脳の神経伝達をよくしたり、血流をあげて脳の働きを高めたりする作用があります。・大豆製品:大豆食品には記憶力や集中力を高める大豆レシチンがふくまれます。・ ごま:抗酸化作用の強いセサミンをふくみ、動脈硬化の予防効果もあります。・ えごま油・アマニ油:オメガ3脂肪酸の「α -リノレン酸」は、体内に入るとDHAやEPAに変わり、脳の神経細胞を活性化させます。熱に弱いため、食べる直前に料理にかけること。1日に小さじ1杯が目安です。・ 野菜・ベリー:葉物野菜、赤い野菜など、色とりどりの野菜には、抗酸化物質やビタミン、ミネラルが多く、脳の健康によいとされています。ブルーベリーやラズベリーなどには、記憶力低下を防ぐ抗酸化物質がふくまれます。ぼくはブルーベリーを大量に仕入れて冷凍庫に常備し、ヨーグルトを食べるときに凍ったまま10個ほどのせて食べるようにしています。デザートに近くなります。
2024.05.04
UCC「食べるコーヒー」開発の裏側 見た目は板状のチョコレート、食べたらコーヒー。UCC上島珈琲が2023年秋に数量限定で販売を始めた「食べるコーヒー」に注文が殺到した。構想から20年以上の歳月を要したヒット商品はなぜ受けたのか。そしてなぜ「飲む」ではなく「食べる」なのか。 3月、神戸市中央区の神戸本社に併設される「UCCイノベーションセンター」を訪ねた。18年から稼働する研究開発の施設だ。 商品は「YOINED(ヨインド)」。コーヒーの余韻を楽しんでもらいたいという思いが込められている。表面に幾層もの波が刻まれた円形にしたのは、コーヒーに浸る際に漂うゆったりとした雰囲気を表現するためという。 エチオピア産の豆を使用。約23粒分の豆を1枚に凝縮させたコーヒー豆配合量40%の「CRAZY BLACK(クレージーブラック)」と、同15%の「MELLOW BROWN(メローブラウン)」の2種類がある。 製造数量は非公表だが、それぞれ3枚が入った計6枚セットの2700円(税込み)で23年11月から販売したところ、予定した24年3月末を待たずに2カ月前倒しで完売した。 1996年に入社してから商品開発に携わってきた、R&D本部研究開発部の担当課長、岩井和也さん(52)は「コーヒーの抽出かすには味や香りが残っていて、いかにそのロスをなくすかが課題だった」と明かす。 こうした課題の克服は90年代後半から始まり、硬い豆を焙煎(ばいせん)してからより細かくする必要があった。香りを持続させるための製法を次々と生み出してきたが、豆に含まれる油脂の粘りが影響し、より細かくするのに難航した。 ヒントはコーヒー以外の商品にあった。まずは漢方薬で用いられる、マイナス196度の液体窒素で凍結する手法に着目。凍らせた後に豆同士を高速でぶつけることで、人間の舌が味覚を感じられる限界の20マイクロメートルまで細かくできた。 もう一つが、外資系飲料メーカーが欧米を中心に過去に販売した、チューブから練り出すココアだった。同じように、コーヒー粉末と豆から抽出される「コーヒーオイル」を混ぜてから植物油脂でコーティングすることで、豆本来の香りを閉じ込める製法を編み出すことができた。 だが、そうすると粘り気が強く、お湯を注いでも喉越しが悪い。熟慮した結果、豆本来の味や香りを堪能するのに「飲む」という固定観念を捨てることに決めた。2021年3月にはこの技術が特許として認められた。 岩井さんは「(過去に退職した)上司が悩みすぎて、帰宅途中に電柱に気付かず追突してしまったほどでした」と苦笑いする。失敗を繰り返してはノートに記録し続けていたのが実を結び、「諦めかけた時期もあったが、ここまでの人気が出て夢のようです」と目を細める。 その後、ブランディングやサプライチェーン(供給網)を検討するプロジェクトが設置され、1年かけて販売にこぎつけた。 価格設定を割高にした影響で、社内から「売れるの?」という不安の声が出たり、顧客の反応を予測できなかったため広告を出さなかったりした。だが、予想に反して通販の先行予約から購入希望が殺到した。 評判は口コミで広がり、「一口入れた瞬間にコーヒーの味と香りがガツンときた」「コーヒー好きにぜひ勧めたい」といった声が寄せられたという。 サステナビリティ経営推進本部EC推進室の担当課長、小坂朋代さん(39)は「コーヒー好きの方々に受け入れられ、普段は知られざる研究員の熱意が伝わったのがうれしかった」と話す。販売数を増やし、24年冬に再販する予定という
2024.05.04
「瞑想」によって脳の過活動を抑えられれば、免疫力が上がり慢性疲労や更年期症状も改善する!?5/4(土) ハーバード大学、ソルボンヌ大学他で客員教授を務める根来秀行さんが、昨年、高野山大学客員教授にも着任。高野山真言宗僧侶で密教博士の松長潤慶さんと瞑想と医学について語り合った。今回は、瞑想による医学的効果についてさらに深掘りする。奈良で開催中の「空海 KUKAI ― 密教のルーツとマンダラ世界」展 (奈良国立博物館にて6月9日(日)まで)が盛況!松長 そうですね。今回の展覧会の目玉のひとつ、インドネシアのガンジュクから出土された10世紀の金剛界曼荼羅ブロンズ彫像群の立体的な展示は、私の専門領域で企画の段階から携わっています。日本の密教のルーツになる展示で、日本初公開なんですよ。松長 密教は陸路でインドから中国に伝達されたと考えられてきましたが、実はスリランカ、インドネシアなど東南アジアの海路からも伝達されたことがわかってきています。残念ながら東南アジアの密教は宗教的には衰退しましたが、貴重な遺品や遺跡はいっぱい残っていて、瞑想は今でも盛んです。インドネシアのバリ島は「瞑想の聖地」とも呼ばれていて、世界中から瞑想やヨガをするためにたくさんの人が訪れています。松長 バリで行われている瞑想は「赤ちゃんに戻る瞑想」なんですよ。ストレスのもとになる煩悩は自我の芽生えとともに育つ論理的な脳から生まれるので、瞑想で赤ちゃんのような原始的な脳に帰ってリセットするんです。現世は相当ストレスフルですから、みなさん本能的に瞑想を求めているのかも。根来 まさに原点に戻るということですね。大脳には人類の進化の過程で発達してきた論理的な新皮質とそれ以前からある本能的な古皮質がありますが、現代人は新皮質ばかりを使いすぎて、脳のネットワークバランスが乱れがちです。自己のとらわれにかかわる前頭前野などから構成される脳のデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)は、ボーッとしているときもアイドリング状態で、活動時の20倍ものエネルギーを消費します。何もしないのに疲れる人が多いのは、DMNの過活動が考えられます。根来 でも瞑想すれば、DMNの活動が抑えられ、脳を休ませることができるんですよ。記憶を司る海馬への負担を減らし、ひらめきと集中の脳波といわれるθ(シータ)波が出やすいこともわかっています。松長 私には、瞑想が新しい脳をニュートラルにして、原始的な脳の潜在意識に働きかけているように思えます。実際、バリや高野山のような自然豊かな場所では瞑想が深まりやすいのですが、自然の中では原始的な脳が活性化しやすいのではないでしょうか。京の都に拠点があった空海が、瞑想するためにわざわざ高野山に何度も足を運んで、最終的には高野山にこもられて、自然に即して生きることを実践されたのも、自然の中での瞑想の効果をよくよく体感していたのだと思います。根来 わかります。僕も高野山で森林ウォークをしたとき、静謐な空気に包まれて、心も体も清められているようでした。実は、森林ウォークの医学的効果については、現在最先端デバイスを用いて検証・研究中です。松長 山登りは歩く瞑想なんですよ。じっとしているだけが瞑想じゃないんです。自然の中で懸命に歩けば心は無になってくる。ここ数年、山ガールが増えているのも、コンクリートの中で電波が飛び回っている不自然な環境から解放されたいという潜在意識が働いて、本能的に行なっている行動だと思いますね。根来 無意識に体が自然を求めるというのはあると思います。体内時計は地球の自転のリズムと呼応していますが、自然の摂理はヒトの遺伝子にマッピングされていて、体を制御するいろんな生理的仕組みとして働いていますから。松長 密教の瞑想は自然と一体になることを目指しますから、本来は自然の中で行うのがいちばんいいんです。初心者の方であればとくに、まずは山や川や海など、できるだけ自然豊かなところに行ってひとりで無心に歩いてみるといいと思います。風を肌で感じたり、植物や土の匂いが香ってきたり、せせらぎの音や鳥の声が聴こえたり、自然の中にいると五感が大いに刺激され、現代人の疲れた脳をフラットにしてくれるのではないでしょうか。根来 おっしゃる通りですね。密教の瞑想は、自然界とつながる体の根幹に、細胞レベル、遺伝子レベルでダイレクトに作用するのだと思います。松長 瞑想が深まると、自然に溶け込んでいくような感覚とともに、利他心が湧き上がってくるんですよ。利他の心を持っていると心穏やかになり、精神が安定します。自分にも人にも優しくなれます。松長 はい、密教では人の本質は利他心だと考えます。自我の目覚めにつれ煩悩が先行し、人と比較して苦しくなるわけですが、利他の心は本来誰でも持っているものなんです。なのに満月に雲がかかるように煩悩によって隠れてくる。その雲を取り除いていくのが瞑想なわけです。“瞑想で古い脳が活性化すると、自然に人のお役に立ちたいと思う”ようになりますよ。根来 それはいいですね。瞑想の精神安定効果は最先端医学でも立証されてきていますし、グーグルは早くから就業中に瞑想する時間を取り入れています。松長 私が社員研修で瞑想指導を行なっている会社では、社員が好きな時間に瞑想できるようにオフィスに瞑想室を設けています。根来 とてもいいですね。仕事の生産性も上がると思います。松長 実際、やる気が湧くみたいですよ。瞑想の精神安定効果は、悪い細胞をおとなしくして、いい細胞を活性化して、心身を健やかにしていく作用があるのでは?根来 そうですね。瞑想で心身をできるだけ静かな状態に保つ時間を持つことで、不要な代謝を抑え込むことができれば、免疫機能が向上し、がん細胞の発生を抑えることにもつながると思います。自律神経やホルモンの働きもよくなるので、慢性疲労や更年期の不定愁訴も改善しますよ。
2024.05.04
「口の渇き」も危険なサイン!お口の老化をチェック5/1(水) 東京医科歯科大学大学院地域・福祉口腔機能管理学分野教授 松尾浩一郎医師食べ物を噛む、飲み込む、話をするといった口の機能が低下すると、食事や会話にも影響が出てきます。これが「オーラルフレイル」と呼ばれる状態です。オーラルは「口の」、フレイルは「虚弱」を表しています。最近、「食事のときに汁物でよくむせる」、「滑舌が悪くなった」という方は要注意です。実は、オーラルフレイルは口だけの問題にとどまらず、全身の「フレイル」に進む“入り口”であることがわかってきました。「噛む力や舌の力が弱くなったり、歯周病で歯が抜けたりすると、軟らかいものばかり食べるようになって栄養が偏ってしまいます。また滑舌も悪くなり、会話や外出の機会も減ることに。つまりオーラルフレイルになると栄養と社会活動の両面から心身の衰えが進み、全身のフレイルにつながってしまうのです」フレイルとは、加齢とともに心身の活力や機能が低下して病気にかかりやすくなった状態で、介護が必要になる少し手前の段階とされています。具体的には体重減少、筋力低下、疲労感、歩行速度の低下、身体活動の低下のうち、3つ以上当てはまるとフレイル、1~2つの場合はフレイル予備軍とみなされます。千葉県柏市の住民を対象にした大規模調査では、オーラルフレイルの人はそうでない人に比べ、フレイルになるリスクが2.4倍、要介護認定になるリスクも2.4倍、総死亡リスクも2.1倍高かったと報告されています。● 舌のエクササイズ舌を口の中で回して、つばを飲みこむ(右回り、左回り、それぞれ10回ずつ)唾液腺マッサージ唾液腺マッサージを1日3回行いましょう1 耳下腺両ほほに親指以外の4本の指をそろえて当て、奥歯の周囲をグルグル回転させてもみほぐす。2 顎下腺耳の下からあごの下にかけて、指先で下から柔らかく押し上げていく。3 舌下腺親指の腹を使い、あごの下側を軽く押すようにマッサージする。カムカム健康プログラムについて詳しく知る
2024.05.02
1日9000歩で健康寿命延伸 AI指標で分析 京都府立医科大5/1(水) 「健康寿命」を延ばすには1日9000歩が目標―。京都府立医科大の研究グループが1日の歩数と健康状態との関係を、人工知能(AI)を使って開発した指標などから分析したところ、こんな結果が出た。「自分は健康だ」と自覚するには1日1万1000歩となった。いずれも年齢や性別による違いは見られなかったという。 健康寿命は健康上の問題なく、日常生活を支障なしに送れる期間を示し、厚生労働省の2019年調査では、男性72.68歳、女性75.38歳だった。 研究グループは昨年、AIを使った機械学習で年齢や性別、病気の有無など約40項目から健康寿命を予測する指標を開発。今回は19年の国民生活基礎調査と国民健康・栄養調査の両方の対象となった成人約4900人のデータを基に健康状態や同指標と、歩数との関係を調べた。 その結果、歩数が増えるにつれて指標が改善。「生活に活動制限があるか」では1日9000歩、「健康と自覚しているか」では1日1万1000歩までは指標が良くなる一方、それ以上ではほとんど変わらなかった。 研究グループの京都府立医科大大学院の西真宏助教(循環器内科学)は「今より1歩でも多く歩くことが健康寿命を延ばすが、目標値を超えてもそれ以上の効果は期待できないことに留意が必要だ」と話している。
2024.05.02
起床後1時間以内のタンパク質摂取で、筋肉が衰えるのを防ぐ。朝に食べることで吸収率がアップする食材とは?同じ食事の内容や量であっても、食べる時間帯によって体に悪影響を及ぼすこともあれば、栄養素の吸収率や効果を高め、老化や病気を予防する場合もある。ここには2017年にノーベル生理学・医学賞の授賞理由にもなった「体内時計」が深く関係する。「体内時計とは主に一日(24時間)周期、すなわち昼夜に合わせて体温やホルモン分泌など体内環境を変化させる機能の総称です」と、明治大学農学部の中村孝博教授が説明する。「人体のあらゆる細胞──胃や腸、肝臓、膵臓などの内臓器官をはじめ、皮膚や筋肉、血液に至るまで──には時計遺伝子が存在していて、複数の時計遺伝子がフィードバックループを形成することにより、細胞内で約24 時間を生み出しています。日中に活動状態となり、夜は自然と眠くなるような一日周期のリズムは、時計遺伝子が司(つかさど)っているということです」例えば、臓器の働きも一定でなく、それぞれに一日のうちで活性化する時間帯が異なる。肝臓は午前中、胃や膵臓は正午、腎臓は夕方以降に活動のピークがあるといわれ、体温や血糖値、ホルモン分泌も一日の中で変動がある。そういった体の仕組みを理解し、体内リズムに合わせて「何を」ではなく「いつ」食べるか。この視点から考えた食事法を「時間栄養学」という。時間栄養学において最も重要なことは「朝食を摂る」ことだ。体内時計は朝に光(主に太陽光)を浴び、朝食を摂ることで一日のリズムを刻み始める。人では平均して24時間より少し長い周期でリズムを刻んでいるため、リセットしなければ体内時計は日々少しずつずれてしまう──。時間栄養学にまつわる数々の論文を発表してきた農業・食品産業技術総合研究機構上級研究員の大池秀明氏によると「朝食を摂取している人としていない人とでは、最終的に人生が変わるくらいパフォーマンスが違ってくる」という。「就職した会社、年収とも、朝食摂取と関係がみられます。35~44歳の会社員500人に、小学生から現在までの朝食習慣と、新卒時に就職した会社が第何志望であったかをアンケート調査すると、朝食をほぼ毎日摂取するグループは約60%が第一志望の企業に就職しているのです。また現在の年収別にグループ分けすると、年収が高いグループになるほど、小学生時代から現在まで朝食をほぼ毎日食べていた人の割合が高くなりました」(大池氏)“おひとりさま高齢者”も無関係の話ではない。朝食を食べないと筋肉量が減少し、肥満や糖尿病、脳卒中のリスクが高まることがわかっている。「人それぞれ何時が朝でもいいですが、起床後1時間以内にタンパク質を補給することが重要」と大池氏が続ける。「起き抜けは栄養素が枯渇していて、その状態で動き続けると体は筋肉に含まれる貴重なタンパク質を分解し、生きるエネルギー(ブドウ糖)を生み出そうとする。筋肉が衰えますし、筋肉の時計だけが前に進み、体内時計の乱れにつながってしまうのです」それでは朝に何を食べればいいのだろうか。朝は脂肪の分解に関わる肝臓が活発に活動する。そのため高カロリー食を食べても脂肪として溜め込まれにくい。健康検定協会理事長で管理栄養士の望月理恵子氏は「朝カレー」を勧める。「一日の始まりでもある朝は、その後に活動量が上がっていくため、カレーのように油分があってカロリーが高いものを食べても太りにくいのです。スパイスも入っているので昼にかけて体温が上昇する手助けにもなりますし、野菜も加わってバランスが整います」栄養バランスがとれた朝食を摂る人ほど脳全体が活性化し、記憶力や論理思考力が上昇するという報告もある。ただし塩分を処理する腎臓は、朝よりも夜に活発に働くため、高血圧症の人は朝カレーを控えたほうがいいという。「ツナサンド」ツナ缶は主にマグロやカツオなどの魚から製造され、その魚油には脳や血管に対する老化防止があり、心疾患のリスクを低下させるオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれる。この吸収率が「朝」がいいというのだ。早稲田大学名誉教授で広島大学大学院医系科学研究科の柴田重信特任教授がこう話す。「朝食と夕食に魚油を摂取した場合でどちらが血中濃度が上がるかを比較したところ、朝でした。魚油に含まれるさまざまな効能を、朝に摂取したほうがより強く得られるということです」驚くべきことに、魚油には肥満防止や花粉症を改善する効果もあるという。愛国学園短期大学准教授、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構招聘研究員で管理栄養士の古谷彰子氏は、マウスの実験でその効能を証明した。「花粉症の予防はもちろん、すでに花粉症になってしまった場合にも魚油、つまり魚を食べることでそのつらい症状を軽減できることがわかっています。さらに体脂肪の蓄積も抑制して肥満を防ぎます。魚といってもいろいろありますが、私は朝食でツナ(マグロ)の摂取をお勧めします。サンマ、イワシ、ニシン、マグロなどの魚の中で、マグロが最も、体内時計のリセット効果があることが私たちの研究によってわかったからです」体内時計をリセットする働きが強いことからも、ツナサンドは朝にいいというわけだ。「魚肉ソーセージでもいい」と大池氏。「魚肉ソーセージもツナと同様、魚由来のタンパク質が手軽に取れる。マグロやイワシを原料にしている商品もあります」朝に摂取すると吸収率がアップする栄養成分もある。まずは美白に効果的な抗酸化物質のリコピン。「リコピンはトマトやスイカに多く含まれますが、朝食に摂ると吸収率が高まるというデータがあります」(望月氏)トマトジュースを継続的に(8週間以上)飲むと目の近くのしわが減ったという報告もあるから、しわが気になる人は朝にトマトを食べたり無塩のトマトジュースを料理に取り入れてもいいだろう。食物繊維も、朝が最強。柴田特任教授らが発表した研究報告では、朝に食物繊維が豊富な野菜を摂取した人は、昼と夜の血糖値が上がりにくい上に便通が改善している。「何となく夜に食物繊維を摂ったほうが翌朝の便通に良さそうでしょう。でも違うんです。朝がいい。24時間後の次の日の朝に効くということです。ごま油でゴボウを炒めるきんぴら料理がいいと思います」(柴田特任教授)日中にパソコン作業が多い人なら朝食でブルーベリーを摂ろう。ブルーベリーに含まれるアントシアニンは目の瞳孔や水晶体の働きを調整するなど、目の機能改善が期待される。「アントシアニンは種類や個人によっても変わりますが、摂取1~3時間後に血中濃度がピークに達します」(望月氏)柑橘類に豊富なビタミンCは、老化防止に役立つが、これは朝食後に。「ビタミンCは排出スピードが比較的速いのですが、食後は胃や腸に別の食べ物が入っているので排出が遅くなり、体に使われやすくなります」(同)果物は果糖を含むため、夜に摂ると中性脂肪に変わりやすくなる。柑橘を含めた果物は朝がベストだ。
2024.04.29
科学でわかった「キャンプの驚くべき効能」。免疫力がアップ、それも細胞レベルでの改善効果が判明日本医科大学が、自然と免疫に関する以下の研究を行ないました(*1)。東京都在住のサラリーマンに3日間、1日数時間ほど森の中で過ごしてもらうその後、血液を採取し、NK細胞という免疫細胞の数を測定NK(ナチュラル・キラー)細胞は、体内のがん細胞やウイルスを攻撃する働きをもった細胞です。そして、検査の結果は次のようなものでした。被験者たちの血中のNK細胞は40%増加していた一方で、都市部で通常の旅行をしてもらったグループにはこのような変化は見られなかった泊まりのキャンプになかなか行けないという方もご安心ください。その後の試験により、日帰りの森林浴でもNK細胞の数は増加し、NK細胞が持つ抗がんたんぱく質の量が増えた(*2)、という結果が出ています。注意点としては、これらの研究は森の中で行われている点です。環境条件が森と近いキャンプ場以外では、同様の効果が望めない可能性があります。ぜひ、木々や緑の多いキャンプ場に出かけてみてください。💛キャンプというよりは、森林浴が免疫力を高め、その効果は7日間持続するというべきか。今日、朝方、近くの公園の山道を歩いた。不思議に山道ですれ違う人とは「おはようございます」とあいさつを交わす。そして山の辺で見かける花も麗しく感じる。都市ではなく森林を訪れると、ヒトのナチュラルキラー活性と抗がんタンパク質の発現が増加する。要旨我々は以前、森林浴がヒトのNK活性、NK細胞数、リンパ球細胞内抗癌タンパク質を増強することを報告した。本研究では、NK活性の上昇がどの程度持続するかを調べ、森林浴旅行がNK活性に及ぼす影響を、森林のない都市への旅行と比較した。35~56歳の健康な男性被験者12名を、インフォームド・コンセントのもとに選んだ。被験者は、2泊3日の森林浴と都市への旅行を経験し、両旅行中の活動レベルは一致させた。1日目は午後2時間、森林フィールドを歩き、2日目は午前と午後にそれぞれ2時間、2つの異なる森林フィールドを歩いた。旅行中の2日目と3日目、旅行後の7日目と30日目に血液と尿を採取し、血液中のNK活性、NK細胞とT細胞数、グラニュライシン、パーフォリン、グランザイムA/B発現リンパ球数、尿中のアドレナリン濃度を測定した。旅行中2日目と3日目、旅行後7日目と30日目に血液と尿を採取し、血液中のNK活性、NK細胞とT細胞数、グラニュライシン、パーフォリン、グランザイムA/B発現リンパ球数、尿中のアドレナリン濃度を測定した。同様の測定は、対照として通常勤務日の旅行前にも行われた。森林および市街地の空気中のフィトンチッド濃度を測定した。森林浴は、NK活性とNK、パーフォリン、グラニュライシン、グランザイムA/B発現細胞数を有意に増加させ、尿中のアドレナリン濃度を有意に減少させた。NK活性の上昇は旅行後7日以上持続した。一方、都市観光では、NK活性、NK細胞数、選択した細胞内抗がんタンパク質の発現は増加せず、尿中のアドレナリン濃度も減少しなかった。α-ピネンやβ-ピネンなどのフィトンチッドが森林の空気からは検出されたが、都会の空気からはほとんど検出されなかった。これらの結果から、森林浴はNK活性、NK細胞数、細胞内抗がんタンパク質レベルを増加させ、この効果は森林浴後少なくとも7日間持続することがわかった。樹木から放出されるフィトンチッドとストレスホルモンの減少が、NK活性の上昇に部分的に寄与している可能性がある。
2024.04.29
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