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書きそびれていたが、昨日27日は實朝忌だった(旧暦一月二十七日)。鎌倉三代将軍源實朝が右大臣に任ぜられ、翌年の承久元年(1219)一月二十七日に鶴岡八幡宮に拝賀の儀をおこなった。その帰り、大銀杏の陰にひそんでいた甥の公暁によって暗殺された。實朝このとき27歳。金槐和歌集を残した若き歌人でもあった。金槐和歌集が成ったとき21歳(あるいは22歳か)。 この大銀杏は先年の台風で倒木したが、宮司の機転によって根が移植され、それが新たな芽を出して育ちつつある。 ・・・ところで、私は、公暁による暗殺現場を想いみるとき、いささかならず疑問が生じる。拝賀の儀を終えた将軍がたった一人で帰途につくことなどあるまい。大行列とまでは言わぬまでも、供奉の者たちや警護の侍たちが大勢いたはずではないか? このときの暗殺を描いた絵は、昔の子供向きの絵本やいわゆる大人向きの絵など少なくはない。いずれも想像図ではあるが、私の子供のころの記憶をさぐってみても若き将軍が大勢の共の者に守られている様子は無い(無いように想う)。つまり暗殺者公暁がそれら警護の武士達と切り結んだとは描かれていないのである。大銀杏の陰にかくれていて切りつけるなど、どう考えてもあまりにも容易な暗殺ではあるまいか? ・・・どうでもよいことのようだが、私は、なんだかこの暗殺現場の「史実」には「嘘」がありそうな気がしてならない。読者諸氏は如何か。
Feb 28, 2026
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ようやく春の気配が濃くなった。庭のクサボケの花芽が紅をふふんでいる。午前中、自転車でちょっと遠出をした。道端にタンポポが咲いていた。その咲いたばかりの美しい澄んだ黄色にうれしくなった。以下は16年前の拙作英語詩「たんぽぽ」Dandelion(たんぽぽ)Such a blue sky is spreadin' o'er meWith open arms I'll go to meet theeDandelions are in bloom there and hereI picked and sowed the seeds last yearMurmurin' "Nothin' comes of nothin'"Many such golds are brightenin' up meLike the stars I kissed thee under thoseEmbracin' closely and fallin' on my kneesOh! I remember thee dyin' thy cheeks roseAlthough it's memory which passed awayIt's been long long time since thou left meBut now I'm going to accept thy return with smileI aged, and probably, thou also grew oldLet's see dandelion's downy seeds dancin' in the windIt'll seem that dreams of our youth had scattered
Feb 27, 2026
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過日、2月21日に岡山の西大寺会陽(裸祭)で怪我人が出て、お三方が重体と報じられた。続報がないので不明だが、ご回復されることを祈ります。 日本全国各地にいわゆる裸祭と俗称される祭りは数多くある。五穀豊穣や商売繁盛、あるいは家内安全等を祈願するものであるが、いずれも長い歴史を有する。真に伝統的な祭りと言ってよい。 西大寺会陽に関しては民俗学に数多くの研究があるが、日本スポーツ人類学会が発行する『スポーツ人類が研究』第20号に発表された瀬戸邦弘氏の論文「西大寺会陽と宝木争奪戦 ー 「御福」を中心とする地域とその身体文化」は、身体論の方向から西大寺会陽を通して日本人の身体観を論じていて私は注目している。 西大寺会陽に参加する裸男は約10,000人にもなり、投げ入れられた宝木(しんぎ)を争うさまはまさに怒涛の渦となる。怪我人が出た場合のいわば神託の解釈のような説明もあることが上述の瀬戸邦弘氏の論文に示されている。愛知県国府宮の裸祭は選ばれて神男になる人は、この人のみが全裸になるのだが、体毛をすべて剃り落とす。これは揉み合いになって怪我することを避けるためもあろうが、私は、いわゆる「生まれ清まり」と同じような意味の「赤子」の象徴的表現ではないかと推測している。 さらに私は、五穀豊穣祈願祭はすべて深いところで性神信仰と結びついてい、大地母神・豊穣神としての女性敬慕に結んでいる、と考える。裸祭が男主体のように見えるが、西大寺会陽が女性が太鼓を打ち鳴らすことから開始されることで明らかなように、男の威勢を掻き立てている女性の存在があるのである。 秩父猪鼻熊野神社の「甘酒こぼし」も珍しい裸祭であるが、私はここにも五穀豊穣と子孫繁栄を祈願する性神信仰が男性象徴として様式化されていると推測する。 裸祭のほかには、私は大相撲が伝統的には稲作民族の性神信仰と結びついていると思う。現代スポーツとなっている大相撲はその伝統がきわめて見えにくくなっているが、横綱の土俵入りの形式にはまだ名残の影のように見える。「さがり(垂)」のついた「綱」は、注連縄(しめなわ)であり、農作にもっとも必要な降雨祈願を表している。すなわち綱は雲であり、垂は雷である。また、化粧回をヒョイと持ち上げる所作は男性器を豊穣神に披露する象徴である。 ・・・先日、我が女性首相が「相撲の土俵には女性はあがれない。それを怒っていた女性政治家もいたが、これは男女平等とかそういう話じゃない。大切に守られてきた日本の伝統の話だ」と発言した(朝日新聞、2026年1月31日)。女性首相はかつての女性議員の抗議への反論でもあったろうし、保守主義者への政治的な配慮だっただろう。私の言う「五穀豊穣祈願と深いところで結んだ伝統」に首相が思い致していたとは私は思わないが、大相撲がなぜ女性が土俵に上がることを拒否しているかといえば、土俵そのものが稔りをむすぶ大地(女性)だからである。女性軽侮の思想ではない。土俵の上で「四股を踏む」所作はその大地へのいわば呼びかけであり、拝礼である。準備運動などではないのである。現代スポーツと芸能的興行とが交雑した今となっては、おそらく当の大相撲関係者もその伝統形式の象徴性を探求したことはないのかもしれない。 ところで岩手県の各地(現在は8~!0箇所)で正月過ぎ頃の一週間ほどにおこなわれる蘇民祭も、代表的な裸祭である。なかでも黒石寺蘇民祭は有名であるが、祭りの担い手がいなくなり2024年2月を最後に伝統は消滅した。この祭りはかつては参加者の男性が全裸であったが、近年は締込みがむしろ普通になっているようだ。じつは非常に古くはむしろ全裸ではなかったようなのだ。 なぜ褌をとって全裸になったか、現在の水沢市の妙見山黒石寺の蘇民祭について『菅江真澄遊覧記』の「はしわの若葉」の巻に次のように経緯が書かれている。菅江が同地の人から聞いた話なのであろうが、めずらしい話なのでここに引用する。 〈正月八日の祭は、(略)一番鶏の鳴くころ、その長さ三、四尺ばかりの、科(しな)の木皮の二重布でつくった長い袋のなかに、三、四寸ほどの木に書いた蘇民将来の神符千枚以上も入れて、その袋には蝋を流し、また油をぬって神武神仙の御前にそなえる。山伏が法螺貝を吹き、経をよみ、加持祈祷をして、その長袋を群集の中へ投げてやると、左右の二方にわかれて、素裸で褌もつけず出てきた若者たちが、その袋をわが方に取ろう、こちらに奪おうと上を下へと押しあい、もみあう。この争いで、むかし、褌の前垂(さがり)が袋の端にからみ、それを力まかせに捻あい、ひきあううちに、陰嚢(ふぐり)が破れて死んだ人がでたので、それから褌というものをけっして身にまとわなくなったという。この蘇民将来の神符をとれうことのできた組のほうは、その年の田畑がよく実るといわれる。夜もしらじらと明けるころ、袋をつかみ破り、また奪いとり持って、雪を踏み散らして駆けだし、小川の氷をふみ破ってとびこんで、淵に身を潜めようとするのを捕えてひきとめるなど、世にも珍しい争いの祭である。〉(平凡社版第2巻 51p.) 参加者が全裸になる経緯とともに、この祭が本来「五穀豊穣」を祈願するものだったことが述べられている。なお菅江真澄の同署には、奥羽地方一帯には性神信仰の男根石像を祀った祠が数多く存在すると書かれている。菅江はそれらに出会うたびに礼拝している。また、天明大飢饉の悲惨な様子を聞き取りしてい、具体的に書いている。菅江の旅の道中にもそのときの行き倒れ餓死した人骨や、家畜その他の動物の骨が草むらに転がっていたという。人々の五穀豊穣祈願は切実だったのである。 私の蔵書に日本全国の性神信仰の写真と図を添えた大判の調査研究古書があるのだが、今ちょっと取り出せない。【後記】朝日新聞2月28日(朝刊)によれば、西大寺会陽で怪我を負い重体となっていた三人のうちお一人の意識が回復したそうだ。
Feb 26, 2026
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二月二十五日菅原道眞薨去京都北野神社菜種御供物(梅花御供) 菜種御供やがて濡れゆく石畳 青穹(山田維史) 春雨やあわき花の香しのばせて 春雨に濡れて我が身の魚ごころ
Feb 25, 2026
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山田維史、Tadami Yamada 「蓮華は苦悩の泥から咲き出る」 2010年
Feb 24, 2026
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山田維史 Tagami Yamada
Feb 23, 2026
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”La mort n'a pas d'importance si l'on comprend le sens de la vie." (死ぬことなど関係ない、もし人生の意味をりかいしたなら。)・・・映画 LA PEAU DE CHAGRIN (悲しみの皮: 2023, フランス)より。 (ラ モール ナ パ ダンポルタンス シ ロン コンプラン ル サーン ド ラ ヴィ)
Feb 21, 2026
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幕末の松本藩士にして俳人内藤素行、俳号鳴雪は「ただ頼む湯婆(たんぽ)一つの寒さかな」一句を残して大正15年2月20日、麻布で死んだ。老梅居とも号した。自らを「老梅」に譬えたのであろうか。それとも大正時代頃までは麻布に梅林があったのであろうか。現在の東京麻布には梅林は無いと思う。麻生ヒルズには桜があるが・・・ 老梅居ゆかり麻布の摩天楼 青穹(山田維史) 人混みにまぎれ麻生に鳴雪忌 雪鳴くや踏みしめ歩く靴のした
Feb 20, 2026
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米国のドキュメンタリー映画作家フレデリック・ワイズマン氏が逝去された。享年96。 私は2019年6月に、現在はない神田神保町の岩波ホールで「エクス・リブス ニューヨーク公共図書館」を観た。すばらしいドキュメンタリー映画だった。フレデリック・ワイズマン氏はこの映画を撮影するために12週間、この図書館で過ごした。私はこの映画によってニューヨーク公共図書館の活動を知り、敬服した。このブログの2019年6月5日の日記にその鑑賞について書いている。 私は昔、ニューヨーク公共図書館に実際に行ったことがある。当時で6,000万冊を所蔵していた。ワイズマン氏の映画の中で図書館員が言っている。この図書館は単なる書庫ではない。「民主技の柱」という理念をゆるぎない信念として行動している、と。この確固とした信念をもって図書館スタッフのみならず民間支援者は幅広い活動をしていることを、ワイズマン氏はあますところなく映像として記録していた。映画作家として思い込みなどひとつもない。まさにドキュメンタリー作家として徹底的に「見る人」であることを、私は感じたのである。3時間25分の長尺なのだが、その緊密な構成にも驚く。 フレデリック・ワイズマン氏のご逝去を悼みます。
Feb 18, 2026
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今朝8時半ころ庭掃除をしていると、手に小さな水滴が落ちた。雨か? と空を見上げると、雪である。降るというほどでもなく、まるで雪虫のようにちらりほらりと舞っていた。もう寒の戻りはあるまいと思っていたが、春にはまだまだなのか。先日の日曜日に植木鉢に雪除けをしたが、再び感力な雪除けをほどこした。 しかしどうやら取越し苦労だったかもしれない。日暮れまで雪にならず、雨にもならずにすんだ。植木鉢の雪覆いはしばらくそのままにしておく。玄関内の二鉢の小菊はすでに若葉が3cm4cmに伸びている。やはり春は隣まで来ているのである。
Feb 17, 2026
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いろいろな種類のチョコレートを爺ちゃん食べ過ぎたかなと思いながら、自転車を引っ張り出して市会議員選挙の投票所に向かった。 春の陽気である。植木鉢には小さな若葉がたくさん開いている。雪覆いもはずした。もう寒の戻りはあるまい。 昔とちがい、ほうれん草に春を感じることは無いかもしれないが、昔ながらの農法なら今頃が旬である。そのほうれん草と人参を白和えにして一句。 白和えやほうれん草に春の雪 青穹(山田維史)
Feb 15, 2026
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ニンニクが30数個、弟が持って来た。ニンニクの醤油漬を作れという。私の健康を思ってのことに違いないが、私は内心に「これは一仕事だなー」と思った。しかし放ってもおけないので作ることにした。 何が大変かというと一粒一粒皮を剥かなければならない。ほとんどがその作業で、あとはまったくたいしたことはない。 開始! とりあえずおよそ半分の16個の皮剥き。すべてきれいに剥き終わって、熱湯で2,30秒間茹でる。煮沸消毒した瓶に詰め、醤油をそそぎ入れる。それで終わり。まあ、1時間半くらいかかったかな? あとは漬かるのを待つだけである。もう半分量はまた後日だ。
Feb 14, 2026
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初雪、雪解け 花びらの雪に傷みし紅椿 新雪に文旦の実の黄色かな 白雪や文旦おちて黄の光 白雪にまるき文旦黄の光 ◯ 白雪に文旦まるき光かな 雪持ちの枝をはなれる柿の蔕(へた) 残雪やきょうは小雨の細流れ 残雪や小雨にきょうの細流れ 残雪や日一日の思いかな きょう在りて日数かぞえる雪見かな 漏刻の思いかかえて雪見かな
Feb 12, 2026
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庭の土佐文旦が雪の重みで落下した。その数13個。拾い集め、捨てるつもりだったが、黄色い美しい丸い実を見ているうちに捨てるのがしのびがたくなった。ヨシ!と、マーマレードを作ることにした。手始めに大きなものを3個だけ。 土佐文旦のマーマレードは苦味が特徴だ。苦味がにがてなひとは嫌いかもしれないが、できあがったマーマレードの出来は上々。煮沸消毒した瓶につめた。入りきらなかった分は、私の口に。 苦味を軽減するコツは、皮と実のあいだの白いワタを取り除くことだ。夏蜜柑より厚いワタなので少し厄介な作業になるが、皮(ピール)だけを薄く削ってもよいだろう。ペクチンを含んだ果実なので手作りでも良いマーマレードができる。
Feb 10, 2026
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山田維史 「突然の僥倖牡丹」Tadami Yamada "Sudden Good Fortune Peony"
Feb 9, 2026
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昨夜8時30分過ぎ、ちょっと戸外を覗き見るとなんだか雪になりそうな気配だった。昼間、都心ではすでに降っているという報道があった。私は鉢植えの植物に雪よけの覆いをしたほうがよかろうと思い、暗がりで作業にとりかかった。案の定、すぐに粉雪が舞い始めた。まだ暗闇にちらほらと白いものが見える程度だったが、次第に降りかたに勢いが出てきた。 朝、窓の内障子を開けると、ベランダは雪に覆われていた。家裏の塀の上に積もった雪は10cmを超えるほどだ。初雪である。風流気分にもなれないが、それでも午後2時前に衆議院議員選挙の投票所に向かって山をくだっていくと、山の頂上の枯れ木の森も、麓の雑木林も、雪をかぶって美しい冬景色となっていた。カメラを持って出るとよかったな、と思いながら足早に山をくだった。庭の土佐文旦 撮影:2026年2月8日 午後5時椿を覆った初雪
Feb 8, 2026
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先日来、江戸時代の秋田佐竹藩を拠点にして各地の民俗探訪を書き残した『菅江真澄遊覧記』(平凡社刊)を、少しずつ読み直している。昨夜は第二巻収録の〈えみしのさへき〉を読んだ。渡航を制限されていた蝦夷地(北海道)に行き、西側の海岸伝いを探訪、1789年(寛政元年)4月19日に起筆した日記風の記録である。 5月に入り、奥尻島が見える奥蝦夷の厚沢部(現在の厚沢部より西方に広域だったかもしれない)あたりまで足を運び、そこから引き返した。5月8日、熊石(現・爾志郡熊石町)に着き、降り続いていた雨もやんだが、菅江真澄は疲労のためか頭痛がして、宿にとどまったが、近くの門昌庵という寺に或る上人を訪ねた。 その上人から菅江真澄は、ずっと後年に「門昌庵騒動」と言われることになる物語を聞かされた。菅江は次のように書いている。 「上人は、この寺の由来を語ってくれた。福山の法憧寺の六世にあたる柏岩峰樹和尚は、世に知られた出家ではあったが、女色のこころがあると、人の讒言によって山越の罪をうけ、遠くこの浦に流されたがその方が建てられた庵である。ここで仏道修行をしておられたが、ますます讒言が重なってなお罪を重くされ、いよいよ斬られるということになり、その討手がむかってきた。峰樹はもってのほかと無念に思い、わたしは無実の罪をうけてここに斬られよう、命はめされようとも魂は天に飛び地に去って、この恨みをはらそうと、りしぶをとり、さかぐりにくってうたれなさった。その首を福山でさらし首にしようと持っていく途中、道が遠いので江差の寺に一夜とまった。ところがその首をおいた一間から火がでて、この寺はすっかり焼けおちた。その後、このような怨念によるたたりがしばしばあらわれたが、そちこちの方のお祈りのおかげで、いまはまったくなくなったという。」(平凡社版第二巻、165~166p) さて、この門昌庵と江差の寺の焼失事件は、私の家とは遠い因縁があり、私はこのブログ日記を開設して程なく2005年12月22日に事件の顛末について「冬の夜の怪談」と題して書いた。いま繰り返して述べないが、菅江真澄の記述に抜けていることがあり、その点だけを述べると、実はこの事件の根は菅江真澄が話を聞いた時より117年前の松前藩主十世松前矩廣(1659-1720) の時のいわゆる「御家騒動」にあった。菅江真澄は蝦夷地渡航を松前藩の厳しい制限をくぐって来ていたので、お家騒動のことを聞いたとしても松前藩について記述できなかっただろう、と私は推測している。しかも柏岩和尚(ただしくは「柏巌」である)が讒言で「女色」の相手とされたのは、新婚の藩主矩廣の妻だった。根も葉もない讒言とはいえ、これでは菅江真澄も書けなかっただろう。 ・・・私の家との遠い因縁というのは、江差の消失した寺を幕末になって再建したのが曽祖父顕月なのである。消失した寺は浄土宗東本願寺別院の塔中の円通寺だった。曽祖父顕月は、寺名を再興するために、もとの場所から数里離れた土橋に新しく寺院を建立した。 私の手元には「門昌庵縁起」という薄い冊子がある。私が10歳頃に祖母から数冊の和書仏教典とともにもらった。ぼろぼろになったので祈祷して焼却するところだった古典籍を、祖母が「救出」して箪笥にしまっておいたものを、私なら大切に保存するだろうと、こっそり手渡してくれたのだった。「門昌庵縁起」も日焼けしてい、最初の1ページは失われていた。(下の画像)。 なお、この「怪談」は荒巻義雄氏のSF『神州白魔伝』に出てくる。この小説が角川書店で文庫化されたとき、編集部は私の家との上述の遠い因縁を知らずに私に装丁画を依頼してきた。私も黙っていた。
Feb 7, 2026
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海外のアーチストによる「社会抗議芸術作品」が、まことに鋭く、すばらしい。アメリカのカーチューニスト(風刺漫画家)も連日のように、アメリカ合衆国の現状を鋭く抉った多数の作品を、Webで発表している。社会の政治状況に対する鋭敏な感性に、私は感心し、私自身が一介のアーチストなので、彼らに賛嘆を惜しまない。音楽家も然りである。ドイツではオルガ・ノヴェルテとエルフリーデ・ジュリネクによる「Monster's Paradis (怪物の楽園)」というオペラが上演された。 ブリティッシュ・アーティスト Meson Storm によるハイパー・リアリスティック彫刻「SAINT or SINNER (聖人あるいは罪人」下は匿名のアーチスト・グループによるワイントンDCに展示された彫刻「Best Friends Forever (永遠の親友),別名 The Secret Handshake (秘密の握手)」Monster's Paradis
Feb 6, 2026
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山田維史 「系」 1986年 キャンヴァスボードに油彩、インク、鉛、アルミニウムTadami Yamada "COROLLARY" 1986, Oil, ink, lead and aluminum on canvas-board
Feb 5, 2026
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八十歳の節分会 豆を煎る音かろやかに節分会 青穹(山田維史) カラカラと豆炒る音や節分会 焙烙で豆駆けめぐる節分会 焙烙に福豆駆ける追儺かな 福は内つぎは何処に鬼は外 衆院選襷にならぬ豆を撒く 追儺式おびに短かき議員立ち 亡国の首領こわだか福は内 吾こそは身に鬼を飼い節分会 八十も豆を食えぬぞ節分会 としのかず福豆食えぬ八十路かな
Feb 3, 2026
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山田維史 「壊れ物」2019年 パネルに貼ったキャンヴァスに油彩、金箔、アクリル鏡、樹脂Tadami Yamada "FRAGILE" 2019, Oil, Gold leaf, Acrylic mirror and Resin on canvas on panel
Feb 2, 2026
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ちょうど2ヶ月前、昨年の12月1日のこのブログ日記に、私は「アメリカ映画のあのシーン」と題して書いた。備忘録としたものの、なんだかもったいぶったような書き方だった。というのは、1990年以降、特に2000年代に入ってからのアメリカ映画に見られ、きわめて日常的な行為なのだがそれまでの映画では見た記憶がないシーンが出てくることに気がついたのだ。いわゆるクラッシック映画といわれる作品には多分まったくなかったのではないか、と思った。どうしてこんなシーンが撮られ、挟みこまれるようになったのだろう? このシーンを入れることがどんな意味をもっているのだろう?・・・そんなふうに気になったのである。 そのシーンとは、「歯磨き」である。現実の我々の生活において歯磨きはきわめて普通である。おそらくいちいち気に止めることもないほどルーティンとなっている行為である。しかしながらその行為を映画として撮影するとなれば、問題は別である。様々な分野の撮影スタッフはそのシーンのためのセッティングをしなければならない。歯磨きをする場所を作り、カメラの位置を決め、照明をセッティングする。俳優もそのシーンにふさわしい衣装を着てメイキャップしなければならない。リハーサルをするかもしれないし、本番撮影も何度か繰り返すかもしれない。・・・つまり、大勢のスタッフの労力と時間と、もちろんそれだけの費用をかけて「歯磨き」シーンを作っているのである。映画作家(監督・脚本家)はそのSいーンの意義を考えていないはずはなかろうではないか。 私のこの記事を読んでくださっている方は、歯磨きシーンのある映画作品をご記憶だろうか? じつは私も気になり始めたけれども作品の題名までは思い出せなかった。そこで私はこの2ヶ月間に、暇をみては乏しい記憶をたよりに歯磨きシーンのある映画作品のリストをつくっていたのである。 TV映画を含めて17作品のリストができた。アメリカ映画以外にドイツ映画もあった。まだまったく私の疑問に答えを出す分析はしていない。しかし、17作品の収集で、今後時間がかかるだろうが作品内容(物語)等に照らした分析ができるのではないかと思っている。とりあえずこの記事を読んでくださっている方のために、その17作品の題名と監督・出演者名だけ列挙してみよう。⚫️ Don't Touch My Daughter (1991, USA) Director: John Pasquin, Stars: Victoria Principal, Paul Sorvino, Jonathan Banks.⚫️ Regarding Henry (邦題:心の旅、1991, Paramount, USA) Director: Mike Nichls, Stars: Harison Ford, Annette Bening, Bill Nunn, Mikki Allen.⚫️ Shake It All About (2001, LGBTQ-Movie) Director: Hella Joof, Stars: Mads Mikkeisen, Charlotte Munck, Toreis Lyby.⚫️ Bee Season (2005) Director: Scott McGehee, David Siegel, Stars: Richard Gere, Juliette Binoche, Flora Cross.⚫️ For the Love of Grace (2008, TV-Movie) Director: Craig Pryce, Stars: Mark Consuelos, Chandra West, Cara Piko.⚫️ SMOKE SCREEN (2010, TV-Movie, USA) Director: Gary Yates, Stars: Jaime Pressly, Currie Graham, Garwin Sonford.⚫️ Exit Strategy (2012, Germany) Director: MIchael Whitton, Stars: Jameel Salleem, Kimelia Wheatherds, Quincy "QDeezy" Harris.⚫️ God's Pocket (2014, USA) Director: John Slattery, Stars: Philip Seymour Hoffman, Christina Hendricks, John Turturro, Richard Jenkins. (註)フィィップ・セイモア・ホッフマンの最後の出演映画⚫️ Help, I Shrunk My Teacher (邦題:スモール ワールド/15センチの魔法、2015, Germany) Directot: Sven Unterwaldt Jr., Stars: Anija Kling, Osklarkeymer, Axel Stein.⚫️ THE FALLS : COVENANT OF GRACE (2016, LGBTQ-Movie) Director: Jon Garcia, Stars: Curtis Edwrd Jackson, Barbara Pereez, Jim Newman, Hannah Bareffoot,Benji Schwimmer.⚫️ A Chance inthe World (2017, USA) Director: Mark Vadik, Stars: Tom Size more, Lawrence Hilton-Jacobs, Terrell Ransom Jr., Michlas Turturro.⚫️ !00 DINGE (邦題:100日間のシンプルライフ、2018, Germany) Director: Florian David Fitz, Stars: Matthias Schweighōfer, Florian David Fitz, Miriam Stein, Hannelore Elsner.⚫️ Cubby (2019, USA, LGBTQ-Movie) Director: Mark Blane, Ben Markoff, Stars: Patricia Richardson, Mark Blane, Jeanine Serralles.⚫️ That Is All (2019) Director: Mark Weeden, Stars: Joel Ballanger, Daniel Bossenberry, Carly Fawcett, Al Baatz, Sara Hinding.⚫️ DRAGONFLY BOY (2021, LGBTQ-Movie) Director: Jake Hotaling, Stars: Ethan Rhoad, Maddie Touri, Daniel Khat, Daniella Jarosz.⚫️ The Issue with Elvis (2022, USA) Director: Charlotte Wincott, Stars: Jeff Wincott, Bill Meisenzahal, Heather Bowling.⚫️ Kings of Summer (2017, USA) Director: Jordan Voget-Roberts, Written: Chris Galletta, Stars: Nick Robinson, Gabriel Basso, Moises Arias, Erin Moriarty, Mary Lynn Rajskub.
Feb 1, 2026
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