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久しぶりに飲む〆張鶴。やっぱり、ちょっと辛口のスキッとしたお酒でした。
2014/03/22
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河津桜が満開の三浦海岸に降り立ち、目指す店が満席で1時間以上待ちだったため、やむなく他の居酒屋へ。 生ビールを飲んだあと、日本酒を探してもこれといった飲みたいものが無い。 コスパの良い300ml瓶の本品を注文して飲んだら、結構合わせられる。 この手の生貯蔵酒は、だいたい独特の臭いがあってあまり積極的には飲まない方でしたが、これは変な癖が無くていける。 同じ新潟県の有名銘柄もあったので飲み比べましたが、こちらの方が好み(^-^) 店の在庫瓶はすぐに無くなりました。
2014/03/20
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和食のお店のメニューに「青越後」と載っていたので「どんなのだろう?」と、1年半ぶりくらいに八海山を飲みました。10月から3月の限定酒です。ちなみにこれとは別に、「赤越後」というラベルの文字が赤いバージョンがあり、こちらは純米吟醸造りとなっています。青越後は醸造アルコールを添加したお酒。(ということをラベルを見て分かった。)比較的エタノール臭を感じさせる酒という印象。「しぼりたて原酒」のしぼりたてのフレッシュ感よりも、むしろ原酒のキツさが前面に押し出てきている。酒精感が強いので、和食の繊細な味付けのものよりも、むしろ中華料理などドッシリと脂っこい物の方が、洗い流し効果が期待できるのではないだろうか。刺身には残念ながら合わなかった。やはり「金剛心」が美味かったなあ。搾りたてよりも熟成系のほうが。もっとも赤越後を飲んでいないので、決め付けるわけにはいかない。
2013/03/01
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「我が国スキー発祥の地」が謳い文句の妙高の酒。妙高酒造は「妙高山」銘柄で知られる蔵ですが、この「越乃雪月花」シリーズには相当力を入れているようで、「瓶燗火入れ」「低温瓶熟成」「受注出荷」などを基本に据えています。22BYですから、1年半以上寝かせた酒ですね。2004年にニューヨーク・プラザホテルのオイスターバーで採用されたのを皮切りに、輸出戦略商品としての位置付けもされているようですが、海外向け酒名は「こしのせつげっか」では発音しにくいので「Seasons-Serenade」。「雪月花」が冬や秋や春など、四季のうつろいを表わしているからです。純米大吟醸を名乗る酒は数多くありますが、この酒はスルリと優しく味わい深い。香りも鼻につくことはない。この晩は、それまで無濾過生系を多く飲んでいたこともありますが、余計に癒された感覚がありました。
2012/12/14
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「上善如水」の最上級ランクであるこの純米大吟醸は、2009年に従来の大吟醸からフルモデルチェンジして登場したもの。ちょっと日本酒をかじった人たちの間では、上善如水は「初心者向けの酒」として見向きもしない傾向が有りますが、この純米大吟醸は「さらりとした水の如し」の酒とはまったく違う趣を持つ。使用米は山田錦と美山錦。精米歩合は45%。使用酵母は協会 1801号、901号。日本酒度+2、酸度1.5、アミノ酸度1.7。以上のスペックはあとから調べて知ったものですが、このアミノ酸度1.7がこの酒を象徴していると思う。淡麗辛口ではなく、むしろ旨味系であり、さらにはコッテリ感や甘さを覚える。その意味では酒銘の「上善如水」とは真逆の印象さえある。香りも華やかさを奥に秘めた上品なものでイヤミがない。そうした点からこの酒は美味くて旨い一本と言えます。 きょう ココロに ミズあげた?【白瀧酒造】 上善如水 純米大吟醸 720ml
2012/12/09
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酒蔵名「お福酒造」は昭和24年から掲げていますので、最近になって受けを狙った命名とは異なります。なお、創業は明治30年。平成16年の中越大地震により、仕込み蔵が損壊を受けて酒造を中断しましたが、仮設蔵を建てて翌年から仕込みを再開、平成19年より本蔵が復旧してます。こうして見ると、日本の酒造も数々の自然災害を乗り越えて永続してきていることを、あらためて認識させられます。そういえば、先月NHKで岩手・陸前高田の「酔仙」復活のドキュメンタリーをやっていましたね。「雪っこ」という180mlの缶のにごり酒を、一ノ関市の空いていた蔵(調べてみたら岩手銘醸の千厩支店。岩手誉&玉の春の蔵。)を借りて造る話しでした。この「雪っこ」は毎年10月1日に発売していたが、今年は借りた蔵なので、温度調節設備が無く、苦労しながらなんとか10月17日に出荷して、陸前高田の市民が喜んで飲むというストーリーです。そりゃあ、8月の終わりから9月にかけて仕込むのですから、普通はやらないと言うか大変なのですが、酔仙酒造は冷房施設を持っていたようなので、寒造りだけではなかったのですね。それにしても、市場ではライバルである岩手銘醸の寛容な支援に感心しました。話しがだいぶ新潟から岩手に移ってしまいましたが、お福正宗に戻します。この酒は国際酒類コンクールの利き酒会で頂戴しました。お福正宗のファンになりました。とても品の良い、上質な大吟醸酒です。鼻にも、舌にも、口中にもまったく刺激は無い。つまりイヤミが無い。次回は純米酒を飲んでみたいと思います。
2011/12/18
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飲みに行ったお店に「山間」が置いてあったらだいたい注文してしまいます。そのくらい飲み応えのある旨味と香りの良さ。人気酒のようですが、「酔香」さんではだいたい置いてあるような。このバックに並べられた菰樽(こもだる)で、「酔香」さんとわかってしまいますね。「究極の味わいの具現化をめざし、亀口から直接採取した酒にだけ、山間と冠している」と、醸造責任者であり代表取締役の武田さんが書かれています。それではなぜ「新潟第一酒造」という焼酎メーカーのような社名なのでしょう?実は、中小企業近代化促進法の新潟県第一号として、4つの蔵が合併した会社なのですね。だから「新潟第一」と。このくだりは、「酔香」のマスターに少し講釈しちゃいました。わたしと同じ酒好きオヤジとのことで、大変親近感が湧きます。
2011/12/16
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佐渡島と言えば「北雪」と浮かぶほど、販路を島外に広めた北雪酒造。以前に行った福井市内の地酒居酒屋に「北雪」があったのには驚いた。そのときは普通の本醸造酒で、ほとんど何の記憶もありませんでしたが、今回はウマイと思った。純米酒。佐渡国の国酒であることを強調。蔵名は銘柄と同じ「北雪酒造」。五百万石を麹米55%、掛米65%にそれぞれ精米、日本酒度+5、酸度1.6という仕上がりです。刺身と共に冷やしたものを飲んだが、デリケートな生魚を邪魔しない。もっとしっかりした濃い味の肴だったら、ぬるめに燗しても良いと思いました。
2011/12/08
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「鄙願」という珍しい銘柄の酒を出すと、どこで飲んだのかバレテしまいそうですね。四谷から武蔵小山に移った「来会楽(コアラ)」です。造っているのは新潟・村上の「大洋酒造」だったのですね。このブログでも今年の1月に「越後流・大吟醸」取り上げています。越後流 大吟醸(新潟県村上市・大洋酒造)ママさんが好みの酒のようですが、同じ大吟醸でも「越後流」より旨味の載り方がたっぷりのような印象を受けました。単独で飲んで美味い酒です。
2011/12/02
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“八海山”の最高峰酒「金剛心」。「金剛のように不動な菩薩(ぼさつ)の心」という仏教的意味のようですが、なぜそのような命名をしたのか、残念ながら知りません。揺るぎない気持ちで造りをしているということでしょうか。夏(6月下旬)と冬(11月下旬)の年2回限定販売で、夏は青色、冬は黒色のボトルで色分けしています。アルコール度:17.8%日本酒度:±0.0酸度:1.4アミノ酸度:1.3使用米:山田錦(麹米・掛米) 五百万石他(掛米)精米歩合:40%使用酵母:協会1001号というスペックで、2年間の熟成酒。「八海山」の中でも、純米吟醸や大吟醸酒とはまったく別世界の造りとなっています。上質な口当たりと香り、そしてほど良い旨味の載り方で、「えっ、これが八海山?」と言いたくなります。800mlの専用ボトルで、贈答用としても最適ですね。「八海山」を知らない酒飲みはいないでしょうから。八海山 純米大吟醸酒 「金剛心」 800ml ★八海醸造最高峰の逸品★価格:10,500円(税込、送料別)
2011/09/16
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以前に同じこの袋吊り雫酒の越淡麗版を呑みましたが、今回は山田錦版です。私の酔っ払いながら書いたメモは「麗、美」の二文字です。山田錦の精米歩合は35%、日本酒度+3、酸度1.2、価格は4合瓶4590円です。香りをフルーツに例えるのがテイスティングで一般的ですが、ソムリエ文化を日本酒に取り入れる必要性を私はあまり感じていません。マスカットや洋梨などを日常食べることの少ない日本人が、そんな例えをされてもピンと来ないからです。それではそれに替わる表現は何なのか?という問題が起きますが、確かに味わいを文字で表すことは難しいと思います。私はそれを解く鍵は日本語の文字表現にあると思います。私たちの文化が育んできた日本語をもっと大事にしたいと思います。(そう言いながら、まったく私はできていませんが。)福島県から流れてくる阿賀野川のゆったりとした情景を思い浮かべながら、こうした美酒を口に含めば、米の伝統文化に感謝の念を抱かずにはいられません。
2011/07/15
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南魚沼で濃醇旨口の酒を醸す青木酒造。創業は1717年(享保2年)というから、もうすぐ300年!その蔵のフラッグシップ酒・純米大吟醸。兵庫県東条町特A地区産山田錦を100%使用、これを40%まで磨いて、日本酒度は±0、酸度は1.3に仕上げた逸品。キレイで優しく、香りは派手でなく、ほんのり旨味が載った、料理を邪魔しない大吟醸。
2011/07/14
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山間=やまあい=やんま、だそうです。「山間(やまあい)の米で、山間の蔵が醸した酒」平成19年秋に登場の酒。酒はウマイですよ。というか、一説には十四代・飛露喜・田酒などより入手困難との話しも。蔵自体が全体で300石ほどでもありますし。蔵は新潟第一酒造。いかにも合併蔵らしい名前だと思ったらその通りでした。昭和38年、亀屋酒造(浦川原村)、越の露醸造(松之山町)、大島酒造(大島村)、和泉屋酒造(松代町)の四軒が、中小企業近代化促進法の新潟県第一号として合併したので、新潟第一酒造株式会社。押上の「酔香(すいこう)」で飲んでうまかったので、記憶に残っていましたが、錦糸町の「蔵」でもまったく同じ22BYが置いてあったので頼みました。「醸造責任者 武田良則」という人は、4代目の社長です。新潟の酒というと「淡麗辛口」という単純な理解しかしていない酒販店がいまだにあるのは残念なことですが、この酒を飲めば見方が変わるでしょう。旨味がたっぷり載って、ジューシーですから。もっともそういう人たちは、自分の舌を信頼せずに、頭の中で酒質を決め込んでいるから、何を飲んでも「新潟=淡麗辛口」となってしまうのでしょう。そういう店に限って、人気酒をプレミアム価格で並べて、偉そうにしているものですね。いずれにしても「山間」を今後とも注目していきます。
2011/06/13
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スイスイと飲める辛口のお酒で、「鬼」でも酔うそうです。4合瓶の希望小売価格は714円ですが、スーパー「オオゼキ」で確か648円で買いました。もちろん普通酒です。瓶だけ見れば、安っぽくありません。飲んでみれば、安酒にありがちな臭さはありません。安い酒の中には、本当に飲めない酒=料理酒に使うしかない酒があるのも事実です。屋外飲みで、みんなとワイワイ喰いながら飲みました。目論見どおり、銘柄を気にするような雰囲気ではないほど皆さん盛り上がっていたので、うまそうに飲んでいましたよ。君の井酒造は、江戸時代の北国街道・新井宿にあり、佐渡の金、穀倉地帯の米、海の塩や海産物を運ぶ要衝にありましたが、一方で冬は妙高山麓の厳しい冷え込みから、酒造りには適した土地だったようです。給料日前で金欠だけどお酒を飲みたいような時に使えるお酒でしょうか。
2011/05/05
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灘、伏見の大手蔵を除けば一番大きい酒造量の朝日酒造。ラインアップは「久保田」「朝日山」「越乃かぎろひ」「越州」「得月」「洗心」とおなじみから、人気酒まで数多い。今回は屋外飲みで、酒が足らなくなり、先輩が浅草の松屋かどこからか買ってきたもの。「透明感のある香りと滑らかで瑞々しい口当たりの、柔らかな辛口生酒です」と書かれていますが、実に果実のようなフルーティさが口に含むと漂います。もうすでに相当飲んでいたし、腹も一杯だったのでそんなに期待せずに飲んだのですが、想定外に美味かった。そう、「旨かった」ではなく「美味かった」のタイプ。ここらの造りはこの蔵の上手さだと思います。
2011/04/30
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先月新装オープンした大井町の阪急食品館・酒売り場で売っていたので購入しました。4合瓶876円の本醸造酒です。ワイワイ屋外でしゃべりながら飲むときの酒としては充分です。「月」の下は普通酒の「花」(¥729 )、上は特別本醸造の「雪」(¥1,060 )と宝塚のようなネーミングとなっています。精米歩合は麹55%・掛米60%、アルコール度は15%です。もちろんこの価格ですし、アルコール感が無いと言えば嘘になるのですが、微妙に旨みを載せた造りとなっていて、このあたりが上手いなと思いました。宮尾酒造の創業は文政2年(1819)で、鮭の遡上で知られる三面川の流れる村上で酒造りを続けてきています。4合瓶の価格は一升瓶の半分という酒が多い中で、この〆張鶴 月 は43.8%(¥876/¥1,998)なので、結構気に入りました。「〆張鶴」というだけで喜ぶ人もいるので、また売ってれば買うでしょう。
2011/04/25
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磐越西線で新津から会津に向かう途中の「津川」は、蒸気機関車が長い時間停車する駅として、乗客にとってもシャッターチャンスの絶好の場所ですが、付近を阿賀野川がエメラルドグリーンを帯びてゆったりと流れ、北東に目をやれば「飯豊(いいで)連峰」が雪を頂いてどっしりと構えている、何とも日本の原風景のような落ち着いた土地です。歴史を辿れば会津・蘆名(あしな)氏の領地の西口の要衝として城を構えるなど、越後との接点として人の行き来があった所でもあります。温泉もありますし。そんな津川ですが、水が良いのでしょうか、酒蔵が二つあります。銘柄は「麒麟」と「麒麟山」。その由来は阿賀野川に面してたたずむ麒麟山。麒麟といってもアフリカ動物のキリンとはまったく関係なく、中国古代の想像上の動物で、キリン・ラガービールのラベルとなっている奇妙な霊獣です。その霊獣が横たわっている姿に似ているとして麒麟山と命名されたそうです。「麒麟」と「麒麟山」は私のようなおっちょこちょいだと、違う蔵の酒だという認識の無いまま飲んでしまいそうです。今回は下越酒造の「麒麟」。正確には「誉(ほまれ)麒麟」。精米歩合50%の純米大吟醸。こちらは6年前に開発された新潟県の酒造好適米「越淡麗」を自家精米で35%まで磨いた袋取り雫酒の大吟醸。製麹法は「一升盛蓋麹造り」とあります。この酒、美味かったですね。それにしても「「越淡麗」という命名はちょっと違うんじゃないかと思うのです。新潟の酒が「淡麗辛口」を売りものにしていた時代は終わっていますし、実際そんな一本調子ではないですよね。しかも山田錦と五百万石を掛け合わせたこの酒米は、淡麗というよりはむしろ旨みを感じさせてくれると思うのは私だけでしょうか。こちらは五年低温熟成の大吟醸原酒。「譽 麒麟 秘蔵酒」です。山田錦を使っていて、4合で5000円位の商品ですが、贈答用や飾り用になりそうな綺麗なボトルです。香り高く、華やかで、飾りすぎた中年女性のような感じかな?
2011/01/28
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新潟県の村上と言えば、三面川の鮭と夕日の沈む瀬波温泉を思い出しますが、酒造りの歴史は古いようで、合併蔵である大洋酒造の前身には1635年創業の蔵もあるようです。昭和20年、行政の指導により14の酒蔵が合併して出来た下越銘醸は、その5年後に社名を大洋酒造株式会社に、メインの酒名を「大洋盛」に変更しています。日本海の大海に魅せられたようです。現在はその大洋盛以外に、越後流、越の魂(こしのたま)、鈴ヶ瀧(すずがたき)、純越後、越乃瀬波、越乃松露、鳳麟蔵とやや忙しいラインアップになっています。その中で、「越後流」は大吟醸のみを造っているようですが、「大洋盛」大吟醸に比べると低価格バージョンとなります。しっかりとした箱入りで、4合瓶2625円です。「越後流」3つのこだわりが、ボトルの首にぶら下がっていました。1.米のこだわり古くから酒造りに珍重されている、地元山北町産の酒造好適米「たかね錦」を百%使用。タンパク質の少ないその米を半分以下に磨いた上で用いる。2.水のこだわり磐梯朝日国立公園朝日連峰の雪解け水を源とする三面川の伏流水を使用。無機分の少ない超軟水が淡麗辛口を産み出す。3.技のこだわり冬期間でも最も寒い2ヶ月間に限った文字通りの寒造り。余分なものを削ぎ落とし、味や香りを抑えた手造りの技。飲んでみれば、それこそ本当に味や香りを削ぎ落とした、淡麗な酒でした。空になったあと、蔵のHPで調べてみたら、「平成19年、20年の関東信越国税局酒類鑑評会・燗審査の部優秀賞受賞」とありましたので、燗付けして飲んでみれば良かったと思いました。村上の酒は「〆張鶴」だけではないとばかりに、デパートをはじめ各地で試飲会をしているようです。
2011/01/24
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戦国武将の中でも人気抜群の上杉謙信。単に戦に強かっただけではなく、「敵に塩を送る」の語源ともなった武田信玄への塩送り伝説など、彼の義侠心の強さにひかれるものがあるのではないでしょうか。普段は質素な食生活でありながら、出陣前になると大盛りの飯と山海の珍味を振る舞うことや、女性関係の逸話が残っていないこと、大の酒好きでありながら梅干をつまみながら独りで飲むことを好んだこと、などそのストイックな側面も、ほかの武将とは異なった神秘的な魅力として輝いていることもあるでしょう。この時代は幼名からはじまり、何度も改名することは普通のことでしたが、「謙信」は40歳のときに授かった法号の「不識庵謙信」の称から来ていて、現在私たちにとっては上杉謙信が一番馴染みやすいものとなっています。次に馴染みやすいのが若き頃の「長尾景虎」で、これはとりわけ越後地方の人々にとっては親しみのあるものです。長岡の「越乃景虎」銘柄の酒は有名ですね。さて、今回の「謙信」を醸す池田屋酒造は、同じ新潟県の中でも謙信とはゆかりの薄い糸魚川市に所在しているのになんでだろう?その答えは、冒頭の塩送り伝説にあるようで、糸魚川街道が中世の時代より「塩の道」として、日本海側から信濃の国へ塩を送る主要道だったことから、それに引っ掛けて越後で一番の有名人「謙信」を名付けたようです。なお、「塩の道」は太平洋側からも来ていて、日本海側からの塩の道と交わるところ、つまり終点となったところが、現在の「塩尻市」にあたります。いずれにしても塩が貴重品だった時代の話ですね。無濾過でアルコール度も17度ですが、若干の酸味の強さと辛さを感じさせる以外は、いたって親しみやすいテーブル純米吟醸酒といった趣です。
2011/01/12
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