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菊姫というと、初代IWCチャンピョン・オブ・SAKEの「鶴乃里」をはじめ、山廃純米など、かつて農口尚彦杜氏が築いたどっしりした酒を想起して、「にごり酒」というイメージはありませんでした。それが今回たまたま飲む機会を得ました。スッキリ、しっかり、甘酸バランス良し。これはスイスイ飲んでしまいそう。さすがに菊姫、使用米は兵庫県三木市吉川町(特A地区)産の山田錦を全量使用していますが、「アルコール添加が酒の美味さを昇華する」との信念を持つこの蔵らしく、酒の分類上は普通酒です。従って、価格も一升瓶で2000円強と、難しいことを言わなければ手頃なお値段で飲み応えあるにごり酒を楽しむことが出来ると言えるでしょう。
2014/04/08
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能登の輪島でアイデンティティ豊かな酒を醸す白藤酒造店を訪ねたのはもう4年くらい前になるだろうか。共に農大出の若夫婦が絶妙な息の合い方で、黙々と丁寧に造るその姿はなんとも微笑ましい。蔵見学のあと試飲させていただいたその味わいにすっかり虜となりました。クリームのような粘性と深みのあるコク、そして熟したフルーツを思わせる香りと甘い誘惑。穏やかなフィニッシュ。恐らくブラインドで「この酒なあに?」と言われて、当てることの出来る数少ない銘柄でしょう。それだけ味わいと香りに特徴があると思います。その「奥能登の白菊」のむろか生原酒を飲む機会を得ました。やっぱり期待を裏切ることの無い酒でした。こんなに旨味がありながら、どうしてスパッとキレが良いのでしょう。だから、きっとどのような料理にも合わせられる。今回、やや冷えたのを飲みましたが、常温でも燗でもオールマイティだと思います。
2013/03/28
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オリゼー(麹菌)だから「もやしもん」かと思ったら、カメレオンのラベル。取材力不足で、なんでカメレオンなのかは分かりません。目立ちますから、それでいいかv(^◇^)v華やかではあるけれど、麹、麹した香りではなく、どちらかというと黄色いフルーツ系の香り。「超辛口」が最近ちょっと苦手な私好みの確かな甘さがいい。この蔵、「吉田類の酒場放浪記」年末スペシャルで彼が蔵訪問して、獅子の里を試飲している光景が放映されていました。
2013/03/25
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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。正月らしく、金箔の日本酒カクテルからスタートしたいと思います。石川県酒造組合主催の試飲会で提供されていました。金沢を象徴する金箔を散らした日本酒ベースのカクテルです。日本酒(私のときは加賀鳶の純米吟醸)をベースに、コアントローとレモンジュースを加えてシェイクして、ショートグラスに注いだ後、金箔を浮かべたものです。金箔は見た目の華やかさを演出するものですが、カクテル自体の調合は、コアントローのほの甘さと、レモンの酸味が日本酒にマッチして、とても上品かつ美味しいカクテルに仕上がっていました。日本酒ベースのカクテルと言えば、東京・湯島のバー「ノア」のマスター、石墨さんが創作した「サムライ」が世界的にも有名ですが、あれを飲んだ(20数年前になりますが。)時以来かも知れません。一時期、「ノア」にはよく通ったものです。実は私のアルコールマニアのスタートは、カクテルだったのです。自分でも良くシェーカーを振っていました。
2012/01/01
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入手困難なので実勢価格一升瓶5万円の「菊理媛(くくりひめ)」。一度呑みたかったのですが、はじめて飲みました。(at酔香)「菊姫の中の菊姫」を象徴する白山信仰の御祭神「菊理媛」。その年ごとに最高の造りと判断した吟醸酒をさらに十余年の歳月をかけ、ゆっくりと熟成させたお酒です。今回のは平成8年度醸造とあります。当然のことながら兵庫県吉川町産特A山田錦を100%使用。精米歩合はやたら磨きすぎない50%。一応大吟醸規格。アルコール度は17~18% とやや高め。飲んだ印象は・・・古酒は古酒なのですが、その老ね香と味わいは今まで飲んだことの無い未体験ゾーン。熟成酒でありながら高価な食べごろの特上マスカット的な気品ある香りと、透明感あるスッキリとした老ね味がなんとも言えない、上質な世界へといざなってくれます。もちろんベタつかずキレも良い。この酒好きです。次に飲むのは何年後になるのだろうか?
2011/08/11
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遊穂というと無濾過生原酒のイメージが強いのですが、今回のは逆に熟成させたお酒。平成19年醸造年度(平成20年4月)に搾ったお酒を、能登の自然の気候のまま熟成させたとのことです。「山おろし」って何?、となってしまいそうですが、よく聞く「山廃」は「山おろし廃止」のことですよね。「モト造り」の重要な工程を、山おろしを廃止せずに、蒸米をすりつぶして丹念に造ったということですから、それこそ昔ながらの歌でも唄いながら山おろしをしたのでしょうか。石川県産の五百万石と能登ひかりを使っているようです。日本酒度は+5.5、酸度は2.0、アルコール度16度。最近思うのですが、私の身体には熟成系の酒が合ってきているような。なんとなく落ち着くのです。一緒に男の円熟味も出したいのですが・・・。錦糸町駅の北口から徒歩4分ほどの所にある「酒処・蔵」でいただきました。
2011/06/17
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宗玄酒造は能登半島一番の大手蔵ですが、歴史も古く、江戸時代の中期より酒造りをしています。祖先は上杉謙信の城攻めにあった七尾城主の畠山義春にさかのぼるという名家。表構えはこんな感じですが、すぐ後ろに大きな酒造建屋があります。純米吟醸酒は山田錦を50%まで精米した、日本酒度+4の逸品。コクと香りの頃合いがちょうど良い。純米酒もいろいろと種類がありますが、これは兵庫県産の山田錦を使用したもの。こちらは精米歩合が55%となり、日本酒度は+3。バランスの良い、綺麗な純米酒です。燗と冷やと両方で飲んだのが本醸造酒。これも兵庫県産山田錦を原料米としていて、精米歩合は65%です。アル添ではありますが、スッキリしたタイプというよりは、旨みの載った濃い口の酒なので、どのような肴にもマッチすると思います。東京南部だと、池上線雪が谷大塚の「橋和屋酒店」でいつも購入できるでしょう。
2011/05/16
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先月の試飲会で車多酒造の車多専務にお会いしましたが、とても理知的でスマートな方だったので、敬意を表して一本紹介。ご存知漫画「美味しんぼ」のグーたら山岡記者が絶賛している日本酒が天狗舞の山廃純米。この漫画の作者は気性的というか思想的に激しい人なので、私としては付いていけないが、昨今のグルメブームの火付け役の一端を担ったのは間違いない。さて、今回の山廃は「石蔵仕込」となっています。普通の山廃との違いは使う米で、蔵周囲の篤農家「林中五百万石の会」による契約栽培米を使用してます。値段はちょっとだけ高くなって、一升瓶2940円。自社の精米機で60%まで磨いています。同じ北陸の山廃でも、「菊姫」「常きげん」の農口さんが醸す山廃と違って、スルリと喉を通るマイルドな山廃。もちろんそれでも山廃らしい香りとマッタリ感はあります。山廃のヘビードランカーとしては、物足りないと言う人もいるでしょうが、好みは人それぞれです。創業は文政六年(1823年)の歴史ある蔵。当時は鬱蒼とした森に囲まれ、風に揺れるその森のざわめきが天狗が舞うように聞こえたことから酒名が決まったようです。
2011/05/11
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3年ほど前に訪れた数馬酒造ですが、昨年の試飲会で数馬社長にお会いすることができました。この蔵の酒、特に能登純米はしっかりとしたコクと旨みが載って、日本酒を飲む満足感を体感させてくれます。その大吟醸版。能登山田錦を原料米としていますが、大吟醸らしく上品な香りと呑みやすさを表現しつつ、やはり旨みの載った嬉しい造りとなっています。数馬酒造は能登半島でも内海に面した宇出津にありますが、大型エレベーター付き鉄筋コンクリート造り3階建ての立派な社屋です。しかし、酒造りのモットーは、「米を磨き、蔵を洗う。心を磨き、酒を醸す。」という大変素晴らしいもので、100%自社精米など原料の処理から手造りにこだわっている蔵です。
2011/03/02
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石川県には「山廃仕込みに自信あり」という蔵が多いような気がしますが、この手取川もそのひとつ。その証しとして、高精白の純米大吟醸を山廃で造りました。ラベルは「手取川 吟」です。720mlで3150円とちょっとお高いお酒。もちろん兵庫県産山田錦を使用。二蔵体制をとっている吉田酒造店ですが、この山廃・純米大吟醸は、前社長の長男である吉田杜氏による吉田蔵ではなく、ベテラン・山本杜氏による山本蔵のほうでしょうか?山廃らしさを感じさせつつ、それを強調しすぎず上品な、そんな味わい深くバランスのとれた酒でした。
2011/02/04
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加賀藩江戸屋敷お抱えの大名火消し「加賀鳶(かがとび)」。力あくまでも強く、賑々しくも勇ましい、粋な集団として、江戸八百八町の人気を一身にさらっていました。金沢市内の蔵元・福光屋が醸す加賀鳶シリーズの中で、山廃造りの純米吟醸で、冷やおろし原酒という贅沢な酒を味わうことができました。【原料米】山田錦60%(兵庫県多可郡中区産)金紋錦40%(長野県下高井郡木島平産)【精米歩合】60%(混和率/精米歩合50%5割・60%5割)【製造法】純米吟醸【アルコール度】16度【日本酒度】+4【酸度】1.4というスペックです。コクとキレの両立、しっかりした飲み応えにほどよい酸味が湧き出る。日本酒を飲んでいる実感を味わうことができる旨い酒。加賀鳶のように粋な振る舞いをしたくなる気分でした。
2010/12/08
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酒蔵と住居の十二棟がが国の登録有形文化財に認定されている東酒造。蔵自体の創業は江戸時代の万延年間ですが、石造りの酒蔵と茶室・数奇屋の座敷は、昭和20年代の建築です。そんな風情のある蔵の醸すひやおろし。ピーロートワインのような洒落た青色の瓶です。スペックは不明ですが、若干辛口のスッキリした舌触りながら、旨味も載った味わいあるひやおろしです。「神泉」と書いて「しんせん」と読みます。渋谷から一つ目の井の頭線の駅名と同じですね。吉川晃司さんはこの蔵の酒のファンだそうで、ときどき蔵を訪れるそうです。
2010/12/06
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2年前に蔵訪問した数馬酒造ですが、赤坂プリンスでの試飲会で数馬社長にお会いして、久しぶりにひやおろしを飲みました。数馬酒造お得意の透明ボトルに秋らしい雰囲気のラベル。この蔵の酒もアイデンティティを感じさせる香味があるのですが、能登山田錦を55%まで精米、日本酒度+1、酸度1.8、アミノ酸度1.2、アルコール度17度に造り上げています。純米酒らしい香りと味わいがなんとも言えません。
2010/11/24
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