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2015/11/11

【がん情報】中咽頭がん　大橋巨泉の誓い：２　扁桃の「本体」に放射線

テーマ：癌(3513)

カテゴリ：癌治療情報

朝日新聞「患者を生きる」の記事を引用し、私の意見・感想・気づきなどを述べさせていただいています。

≪2015年6月10日の記事≫

　タレントの大橋巨泉さん（８１）は２０１３年１１月、口の奥の「扁桃（へんとう）」に腫瘍（しゅよう）が見つかった。国立がん研究センター中央病院（東京都中央区）

で検査を受け、「中咽頭（いんとう）がん」と診断された。

　検査の際、がんの画像をモニター画面で見る機会があった。

　「赤黒いんです。きれいな赤じゃなくて、いかにも悪性な感じの色。そして、肉質も。憎たらしい顔してたなぁ」

　中咽頭がんは男性に多い。喫煙や過度の飲酒がリスクを高めるが、巨泉さんの場合、ヒトパピローマウイルス（ＨＰＶ）の感染が原因とみられることが検査で分かり、放射線治療の効果が出やすいタイプと判断された。

　がんのステージは４Ａで、周辺のリンパ節に転移していた。担当医の松本文彦・頭頸部（けいぶ）腫瘍科医長（４０）は、リンパ節は手術、がんの本体は放射線で治療するよう巨泉さんにすすめた。

　転移した複数のリンパ節を摘出する手術は、１１月２１日に行われた。経過は順調で、１週間ほどで退院することができた。

　そして１２月１０日、扁桃にできたがんの「本体」と手術後の頸部に放射線を当てる治療を始めた。

　コンピューター制御で、多方向から高い精度で放射線を当てる「強度変調放射線治療」（ＩＭＲＴ）という方式だ。放射線治療科の伊藤芳紀（いとうよしのり）医長（４４）は「病巣にしっかり放射線を当て、まわりの正常な組織への影響を極力減らせるのが特徴」という。

　治療室は、病院の地下２階。放射線の照射は正味１、２分だが、準備には毎回、１５分ほどかかった。照射を受ける際には、口の中にマウスピースをはめ込んだ上で、網状の樹脂製マスクでがっちりと頭部から肩までを覆い、器具を使って寝台に固定した。頭や首が動いて放射線を当てる場所がずれるのを防ぐためだった。

　治療用の樹脂製マスクをかぶった巨泉さんを見て、妻の寿々子さん（６６）は「あら、スパイダーマンみたい」。

　放射線治療は予定通りにスタートした。

　しかし、このあと、放射線の副作用で、「生まれて以来、最大の苦しみ」を味わうことになる。

放射線治療のときにつけたマスクを手にする大橋巨泉さん

　私は、後腹膜脂肪肉腫でした。腎臓ごと摘出するのが普通です。しかし、腎盂癌でもう一つの腎臓は摘出してなかったので、残った腎臓を取るためには、透析をしなければなりません。この巨泉さんの例のような放射線治療は腎臓を傷めるし、効果が少ないため、選択肢としてありませんでした。「透析をしたうえでの残った腎臓の摘出手術しかないです。」と言ってもらって、決心を確かなものにするために、セカンドオピニオンを聞きにいきました。

　ところが、粒子線治療の対象になる可能性があり、それならば残った腎臓を温存できるとのことでした。紹介された粒子線医療センターに行ってみました。「再発したり、結局腎不全になるリスクは高いですが、治療の対象にはなります。」とのことで、粒子線治療を受け現在に至っています。

　そのとき放射線治療のことも多少勉強しましたが、放射線治療は放射線治療で、色々技術が進歩しているようです。また、放射線治療のほうが適切だと思われるのに、手術をしてしまうことも多いそうです。

　セカンドオピニオンなど活用して、他に選択肢がないかどうか、どちらの選択肢がよいか、自分自身でよく検討することが必要です。

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