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2016/04/03

【がん情報】精巣がん　漫画で発信：２　実体験描き独り立ち

テーマ：癌(3513)

カテゴリ：癌治療情報

朝日新聞「患者を生きる」の記事を引用し、私の意見・感想・気づきなどを述べさせていただいています。

≪2015年12月30日の記事≫　

　精巣腫瘍（しゅよう）が見つかった埼玉県所沢市の武田一義さん（４０）は２０１０年６月、左側の精巣を切除する手術を受けた。検査の結果、腫瘍はやはりがんだった。肺に転移していたので、手術後に抗がん剤治療を受け、１０月に退院した。

　当時、漫画家のアシスタントをしていた。「闘病生活のことを漫画にし、デビュー作にしてみよう」。入院中から決めていた。

　当初は、相部屋で起きるベッドの位置の取り合いなど、病院でのおもしろい出来事をネタに描き始めた。しかし、「読み物」として深みが出ず、すぐ行き詰まった。

　がんの経験は「軽い笑い」では描けないと実感し、病気との闘いをていねいに追うことにした。２カ月ほどは、主人公のキャラクターや絵のタッチを決めるために費やされ、手直しを繰り返した。

　ストーリーはすべて実体験。柱の一つに抗がん剤治療の副作用を置いた。ひどい味覚障害が出て、病院食を食べられなくなった。妻（４４）が「これなら大丈夫かな」と売店で買って来たシュークリームは「泥の味」に感じた。

　患者同士の何げない会話も盛り込んだ。夏のある日、病院の中庭では、外泊できない子どもの患者のために、お祭りが開かれていた。その様子を見て、外泊に向かう患者たちは「私らは、ぜいたく者ですね。がんばらないと」と励まし合っていた。

　退院後の話には、こんな場面が出てくる。入院中に知り合った７０代の男性患者の病室を訪ねようとすると、応対した看護師に「退院されましたよ」と明るい声で言われた。本当は亡くなっていたことを後で知る。「あんなふうに答えるしかなかったんだなぁ」と看護師の心境に思いをはせた。

　漫画「さよならタマちゃん」は退院から約８カ月後に講談社の「イブニング」で採用が決定。１２年７月から１年間連載され、１３年８月に単行本になった。１４年には「マンガ大賞」で３位になり、これまでに８万部が売れた。「１巻もののショート漫画では異例のヒット」（講談社）という。武田さんは漫画家として独り立ちした。

「さよならタマちゃん」の抗がん剤治療の副作用を描いた場面（Ｃ）武田一義／講談社

＞ひどい味覚障害が出て、病院食を食べられなくなった。
＞妻（４４）が「これなら大丈夫かな」と売店で買って来たシュークリームは
＞「泥の味」に感じた。

　私も抗がん剤治療で味覚障害になりました。薄味あるいは無味と言っていい、病院食は受け付けませんでしたが、幸い、フルーツやヨーグルト、ハムを乗せたり挟んだりしたパン、お茶漬け、カップヌードル、缶詰など、味のしっかりしたものは、美味しく食べることができました。薬の種類や個人によって、味覚障害の状況は大きく違うようです。

＞入院中に知り合った７０代の男性患者の病室を訪ねようとすると、応対した看護師に
＞「退院されましたよ」と明るい声で言われた。本当は亡くなっていたことを後で知る。
＞「あんなふうに答えるしかなかったんだなぁ」と看護師の心境に思いをはせた。

　なるほど。他の患者さんが、「いずれは自分も・・・・」と思わないようにということなのでしょうね。看護師の対応マニュアルに書いてあるのかも知れません。

　抗がん剤治療で２週間Ｘ６回、粒子線治療で１ヵ月半入院しました。多くの同室になった人と親しくさせていただきました。その後、皆さんが元気にされていることを祈るばかりです。

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