ワルディーの京都案内

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2016/10/04
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カテゴリ: 京都のニュース
2016年

 京都府 亀岡市 薭田野町で産出される 国天然記念物 桜石 にちなんだ和菓子「さくら石」を作ってきた地元の店舗がこのほど閉店した。3代目で、最後の店主となった小瀬清さん(89)を60年以上支えてきたのは、太平洋戦争中に軍属として働いた東京で桜石を偶然見て募ったふるさとへの思いだった。


■戦時中の故郷へ思いが生んだ素朴な味

 和菓子店は「小瀬甘開堂」。小瀬さんは亀岡農学校を卒業後、17歳で陸軍気象部に入り、東京へ赴任した。全国から送られてくる気象情報の暗号をひたすら解読した。

 戦局が悪化する中、国立科学博物館で桜石を目にして無性に亀岡が懐かしくなった。帰郷するため、「わざと『おばあさん危篤』という電報を打つように亀岡の家族に頼んだんや」。亀岡駅から歩いて帰る途中、地元の神蔵寺の山が見えた時、涙がこぼれ落ちた。

 18歳で終戦を迎え、父の死をきっかけに24歳で店を継いだ。強烈にふるさとを思い出させてくれた桜石をモチーフに菓子を作ろうと決意し、「さくら石」を考案した。

 白あんをメリケン粉などで作った皮で包み、木の棒で桜の花びら状にかたどって焼く。固めだが、ほんのりと甘い。素朴なおいしさが人気で、関東からも注文が入っていた。

 10年ほど前の店舗建て替えを機に、商品をさくら石だけに絞った。小瀬さんが一つ一つ手作りし、妻が紙に包んでいたが「病気になってからは作る元気がなくなった」といい、7月に店を閉めた。

 閉店を知らない客が、今でも訪れるといい、近所の人からも惜しむ声が出ているが「もう作ることはないなあ」。亀岡で愛された銘菓がまた一つ消えた。


ふるさと亀岡への思いから60年以上和菓子を作り続けた小瀬さん。店を閉めてからも「くせで帽子をかぶってしまう」と笑う(亀岡市薭田野町)
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亀岡への思いが詰まった和菓子「さくら石」
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最終更新日  2019/05/03 10:18:08 AM
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