ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2016/10/22
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カテゴリ: 京都のニュース
2016年

亀岡祭 山鉾巡行 が25日に近づき、京都府亀岡市内の旧城下町では毎夜、囃子(はやし)を練習する音が響く。重厚な伝統建築の武内山会議所(紺屋町)を訪ねると、情緒ある音色が生まれるわけやルーツとなった祇園祭との共通点、違いが見えてきた。

 午後7時半、小学生が集まった。武内山の鉦(かね)方は地元自治会の範囲に住む小学3年以上の男児だけで構成する。囃子保存会の高山英幸会長(39)ら大人たちの指導で、「カンカンチキチン」など口伝に合わせて鉦を打つ。ずしりと重い鉦をつるす太い竹が常設されている。鉦の収納箱には江戸後期の「弘化二年」の文字がある。

ばちにあたる「すり棒」 の頭には、 祇園祭と同じくシカの角 を用いる。澄んで張りのある鉦の響きはこの頭の適度な硬度が引き出す。強い打撃で演奏中に外れ、一晩で4~5本が飛ぶ。膝元には1人5本の予備を常に用意している。そばで年長者が小刀などで修復する。

祇園祭 では山鉾右側面に 7人の鉦方 が並んで巡行するのに対し、 亀岡祭 は同じ位置に 4人 だ。 山鉾が小型 なのは、 城下町特有の複雑に道が曲がった形状 に合わせているからだ。幅広い都大路を行く祇園祭以上に、 町家の目の前をかすめるように進む風情 は亀岡祭最大の魅力といえる。

 太鼓は、 短筒の締太鼓 を用いる。毎晩、大人が2人がかりで力いっぱい締め上げる。演奏全体のリズムを引っ張る。 「トントロツクトン」 など口伝される。

 旧村落の祭礼で「ピーヒャラ」と軽やかに響く篠笛ではなく、 亀岡祭 雅楽の「龍笛(りゅうてき)」 を使う。重厚な漆塗りや樺(かば)巻の装飾が施され、中音域が柔らかく伸びる響きに荘厳さを感じる。年長者が担い、一人ずつ自前の笛を持つ。親から代々受け継いだ人も少なくない。祇園祭は 能楽用の「能管」 を用いる。

 雅楽や能の影響をそれぞれ受ける両祭の囃子は、町衆の美意識や文化芸術への造詣の深さを物語る。伝統が脈々と受け継がれる重みをあらためて感じた。23日の宵々山から山鉾で囃子を披露する。


亀岡祭の山鉾巡行が近づく中、稽古に熱が入る囃子方(亀岡市紺屋町)
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最終更新日  2019/05/08 10:08:51 AM
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