ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2018/01/24
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テーマ: 京都。(6074)
カテゴリ: 京都研究
2018年 1月24日(水)】

 伏見稲荷御茶屋のガイド6日目でしたが、2本早いバスで出て、勤務前に、研究員の7回目のフィールドワークを行いました。勤務前のショート・フィールドワークとしては3回目になります。

 今回は、稲荷山のいわば周遊「お滝」ルートではない、「たつみの滝」を訪問しました。

 「たつみの滝」は、伏見稲荷大社の南にある、日蓮宗宝塔寺境内の七面宮にあります。以前、「京都市内全寺社巡り」の際に、偶然発見した「お滝」です。

 「七面宮」は、江戸時代1666年に建立されたもので、かつては宝塔寺の鎮守社でした。神仏習合がそのまま残った格好です。七面大明神が祀られています。七面大明神は釈尊の応化身であり、法華信仰の守護のため、身延山の西の七面山の頂に、鬼封じのために垂迹示現した吉祥天だといいます。

 瑞光寺開祖・元政によれば、平安時代、建治年間(1275-1277)、身延山で法華経を説く日蓮の前に、参詣者に混じり、若く美しい女が現われました。日蓮は正体を見抜き、本当の姿を見せよと言います。女は、一滴の水さえあればと答え、日蓮が、傍らの花瓶の水を与えると、女はたちまち龍身と化します。龍蛇は再び女の姿に戻り、釈尊の仰せに従い、法華経守護のために現われ、七面山の方に消えたといわれます。

 七面宮の奥に「たつみの滝」跡がありました。前回訪れたときからですが、廃滝になっています。回りには「お塚」はありません。「たつみの滝」と彫った比較的新しい石碑があり、裏面には「昭和52春年開発 第四十八世日誠代 信者百余名」と彫られています。伏見稲荷周辺の「お滝」に比べると、年代は大幅に新しいです。この石碑の「昭和52年」は今回新たな発見です。

 「たつみの滝」のネーミングは推定ですが、上記の「『龍蛇』は再び女の姿に戻った」の「龍蛇」からきているのでしょう。また、「たのみの滝」は、伏見稲荷周辺の「お滝」より、ずっと新しく、日蓮宗信者のために建てられた「お滝」のようで、他の「お滝」とは性格が異なります。


 帰りに参道の石段を下りるとき、参道の落ち葉を掃除されている方がいらっしゃったので聞いてみました。お寺の方かと思いましたが、ご近所の方が奉仕されているようです。

・「たつみ滝」は信者さんが、昭和52年に建設した
・記憶は定かではないが、閉鎖されたのは20年ほど前か
・以前は、修行衣に着替える小屋があった
・伏見稲荷大社南谷に、宝塔寺のもう一つの滝がある(七面滝)
・昔は、七面滝にショートカットするための道が南側にあった


宝塔寺総門









七面宮に向かう石段




七面宮




七面滝




石碑の裏面には昭和52年開発の字彫




七面滝




七面滝内の石碑 ここにも昭和52年の字彫





 伏見稲荷大社に戻り、御茶屋のガイドを務めました( こちら )。




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最終更新日  2019/08/26 08:19:55 AM
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