ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2019/09/05
XML
テーマ: 京都。(6076)
カテゴリ: 京都案内
2019年 10月2日(水)】 

 事務所への通勤途上、東洞院通と夷川通の交差点にこんなプレートが設置されています。

東洞院通と夷川通の交差点に建つプレート




東洞院通側(南北の通り側)は「東洞院夷川」、夷川通側(東西の通り側)は、「夷川東洞院」と書かれています。京都の碁盤の目の地域の住所は、正式な町名が使われることよりも、「○○通××通上ル」、「○○通××通東入ル」という表記をすることが多いです(「上ル」は北に行ったところ、「東入ル」は東に行ったところという意味です。) そのほうが所在を見つけやすいからでしょう。しかし、東西の通りを先に持ってくるのか、南北の通りを先に持って来るのかがよく分かりませんでした。

 この表記で、その場所がある通り名を先に持ってくるというルールがあるのかと思い、ネットで調べてみました。


日経新聞のネット記事から、ポイントを抜粋します。原文は下記です。

https://www.nikkei.com/article/DGXLASIH11H09_R10C15A6AA1P00/

・交差点名は、南北が先にきたり、東西が先だったりとややこしい。何かルールがあるのか。
・烏丸通をJR京都駅から北上してみた。
 「烏丸七条」、「烏丸五条」だが、「四条烏丸」と逆になる。
 さらに北へ。「烏丸御池」と再び南北が先。
 京都駅より南には「九条烏丸」「十条烏丸」があり、東西が先にくる交差点名も少なくない。
・交差点標識を管理する京都市土木管理課に尋ねると「交差点には周辺の人が呼び慣れた地名を使う
 のが一般的」との答え。
 市内で標識の整備が進んだのは1970年代。それまでは行政も交差点名の基準を厳密に定めていな
 かったため、 地元で親しまれていた呼び方を拝借したようだ。
・となると、地元の呼び名がどう決まったかが気になる。京都の地名に詳しい龍谷大学の糸井通浩
 名誉教授は、「もとは横(東西)の通りを先に示していました」 以下、糸井教授による 。
・794年に開かれた平安京は中国・唐の長安にならい「条坊制」を取り入れた。  
 都を縦横の大路で区切り、東西の区画を「条」、南北は「坊」と呼んで地所の表記とした。  
 公文書の順序は「条」が先だ。平安末期には庶民に身近な通りを組み合わせた呼称が増えるが、  
 東西を先に呼ぶ習慣は引き継がれた。
・室町後期になって事情が変わる。力を付けた商工業者が通りの両側に「両側町」と呼ばれる町を
 作る。豊臣秀吉の治世には通りが続々新設され「敷き詰められるように『町』が増えた」
(糸井名誉教授)。
・両側町には南北の通りを挟んで成立した「たて町」と、東西の通りを挟む「よこ町」があった。  
 経済力などによって町には優劣が生じ始め、交差点の名前は、有力な町が面する通りが先にくる
 ようになった。 古代の街づくりで定めたルールが中世に崩れ、東西優先、南北優先が入り交じる
 ようになった。
・謎を解くもう一つのヒントはバス停にあった。
 四条通を例にとると、京都市営バスには「四条烏丸」「四条堀川」などのバス停がある。
 多くは交差点の名前と一致する。  これらのバス停名は1978年に全廃された市電(路面電車)の
 駅名を引き継ぐ。 市電開業は12年で、路線の多くは人通りの多い道に敷いた。
 停留所名で「四条」が先にくるのは、繁華な道を優先する習わしに従ったとみられる。
 烏丸通は南北の幹線道だが、繁華街としての存在感は昔も今も四条通の方が大きい。
・でも、ややこしい事例がある。東西の「大宮五条」は、京都市営バスと京都バスの停留所は
 「大宮五条」と南北が先にくるが、JRバスは逆に東西が先の「五条大宮」になっている。  
 JRバスを運行する西日本ジェイアールバスは「道幅の広い通りを優先しているのではないで
 しょうか」。 かつての大宮通は市電が通る主要道で、市電駅も「大宮五条」だった。
 しかし、五条通は戦後に拡幅され、市内でも有数の幹線道路になった。
 JRバスの前身、旧鉄道省運営のバスが市内で運行を始めたのは1937年。
 五条通にバス停ができた時期は不明だが、市電よりも遅かったとみられ、
 停留所名の違いに表れた可能性がある。
・結局、交差点名には時代性が色濃く反映されているようだ。
 ここには、進行方向、あるいは所在している道路名を先に持って来るというルールは触れられて
 いません。


 別の記事​

​1

には、四条堀川交差点には、堀川通の進行方向の標識には「堀川四条」と書かれ、四条通の進行方向の標識には「四条堀川」と書かれているが、誰も「堀川四条」とは呼ばないとの記述がありました。この2つの異なった表記は前掲の写真に近い発想ですね。ただ前掲のものは、地元の方が「東洞院夷川」と呼んでいるか、「夷川東洞院」と呼んでいるかは私もよく分かりません。 





よろしかったらぽちっとお願いします。

にほんブログ村 旅行ブログ 京都旅行へ
にほんブログ村





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020/08/25 11:41:30 AM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ワルディー・ヨーリョ

ワルディー・ヨーリョ

カレンダー


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: