みかんの木を育てる-四季の変化

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2023年11月10日
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​みかんの収穫と、猪との攻防​

今週も、若者のみかんの収穫がつづきます。
職場の休日のひと時をつかって、早生みかんとレモンの収穫をしました。



熟した早生みかんを選んでの収穫ですから、
きっとその内に、それほど遠からずに、彼の周りにはみかんの愛好者が増えると思うんですよ。
最高の美味しい味のみかんを収穫しているんですから。

ということで、小田原のみかん園では、早生みかんの収穫が始まっています。
まだ、私などのみかん園では、収獲の初期ですから、1コンテナ(25キロ)くらいしか採れません。
少しですから、こちらから声をかけることはできません。
すぐに底をつき、不渡り手形となりますから。

しかし、事情をさっしてくれている愛好者からは、
『そろそろ、みかんの時期じゃないの?ちっとも声がかからないけど、生きてるの?』
などとの連絡も、1-2あったりして。
これから、12月末に向けて、ウンシュウミカンの収穫と販売の大仕事がはじまりだしているわけです。

しかし、美味しいみかんを狙っているのは、人間ばかりじゃないんです。
今回、ということは、この一週間で、2つの畑でイノシシの加害の痕を見つけました。



下に落ちているのは、イノシシの食べたみかんの残がいです。
地面から50センチくらいの高さになっていた、熟したみかんを食いちぎっています。
せっかく1年間、丹精込めて育ててきたみかんを、その美味しいところをごそっと食い荒らしていくんです。
イノシシ除けのために、みかん園には鉄柵が張りめぐらさられているんですが、
その柵の弱い個所を見つけては、園内に侵入してくるんです。
今回から、美味しいみかんをどちらが採るか、攻防戦のはじまりです。

みかん園の園主さんは言ってます。

『朝一番の仕事は、柵の見回りなんだよ。どこか破られてはいないかと』
『破られた個所を見つけたらすぐに補強しないと、毎日そこを通路にして大被害をきたすから』と。
これが現実なんです。
このために、畑づくりを断念した農家というのも、私は知っています。

それで、私などとしても、さっそくどこからイノシシが侵入したのか、あたりの柵を見回ったんですが。
あった、あった! ありました。



畑が少しですが段になっている所です。
ずれた柵のすきまがあり、その下の地面に穴を掘って、通路にしたんですね。
この一週間の間にイノシシがした仕業です。
さっそく、応急として竹の主柱を2本追加して、その穴をふさぎました。

こうしたことが、これからみかんが熟してくると、あちこちで繰り返されるんです。
いよいよイノシシとの攻防戦のはじまりです。相手も必死です。

しかしもう一つ、収獲作業と並行しての作業があります。
草刈り作業です。

これは、朝一番で見回った時のものです。
雑草がみかんの木をとりまいているのが分かるでしょうか。



アメリカセンダングサといって、今は黄色の小さな花が咲いていて、かわいらしいんですが、
これが曲者なんです。
これが冬になって枯れだすと、今でも一部ははじまってますが、
針千本のように、1センチくらい茶色の硬い種が衣類や手袋につくんです。
そうなると軍手なんて、ついたたくさんの種を、いちいち取り除くなんてしてられませんから、
その軍手は、棄てざるを得なくなるんです。

だから、今の時期に草刈りしておかないと、みかんの収穫の時に、このついた種に邪魔されて、収獲に集中することが出来なくなるわけです。

そうした時に、今回も、援農者が来てくれました。
これは、同じところの草刈りしたあとです。
どうですか、畑がすっかりきれいになったでしょう。




こりをひとりで、ショボショボやってたら、汗びっしょりのヘトヘトにさせられてしまう。
もうそれだけで、その日の体力はつきはててしまいます。
しかも5-6本のみかんの木の周りを草刈りするだけで、1時間半はかかります。

それが、援農者が来てくれると、1+1が2じゃなくて、4にも5にもなるんです。
この協力のおかげで、1時間半でしたが、畑全体の三分の2の面積の草刈りが終了しました。
一人では、考えられない結果です。



ここにみかん園の未来が、未来をひらいていく要素がありますね。
農家だけの限られた力で、しかも高齢化した農夫が、自己責任ということで、
自分たちの世界の中でクタクタにさせられてい。
これじゃあ、まわりの世界は見えなくなるはずです。
それでは、どうしたって限界があるし、お先はまっ暗らじゃないですか。

今回の力、
若ものと援農者の力、今回のみかん園行きで、あらためて実感した力です。






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Last updated  2023年11月10日 14時49分12秒
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