全2件 (2件中 1-2件目)
1
![]()
秋も終盤となり来年に向けての準備が忙しい時期になりました。この時期は今年一年の庭の様子を振り返り来年に向けてどのように改良していくのか考えるのに最適です。花の配置の見直しや品種の入れ替えなど年間を通したパフォーマンスを考えながら見直していきます。見直しの中で特に取り組んでいきたいのは、花壇に球根を追加することです。去年は多年草を中心に植え付けていますから、やはり春先に花が少なく、4-5月にかけてもう少し楽しみが増えていくといいのではないかと考えていました。今回は庭の大部分の面積を占めるプレーリー・ガーデンとサン・ガーデンに既存の植物とうまく調和できるような球根を選んでいきたいと思います。エレムルス・クレオパトラ(Eremurus × isabellinus 'Cleopatra') は別名狐の尻尾と呼ばれているように夏季になると三角錐状に配列された細かな花が下から順々に開花していきます。花期は短いですがとても美しい花で一度は育ててみたい花です。日当たりの良く水はけの良い土壌を好み成長は速いです。今回は紫系統でまとめてあるサン・ガーデンにアクセントとして加えていきます。アリウム・ギガンチューム(Allium giganteum) は背丈が150cmほどまで成長する高性のアリウムです。日当たりの良い栄養豊富で水はけの良い土壌を好み大きな球状の花を5月ごろに咲かせます。垂直に高く茎を伸ばすので花壇の中列から後方にかけてやや背丈のあり枝葉をしっかりと伸ばす植物の間に植えることで足元を隠しつつ球形の花が浮かんでいるような風景を作ることができます。プレーリーガーデンのやや草丈が高いエリアに加えて、春には咲く大きな花も楽しみですが花がおわった後もシードヘッドとして秋まで楽しむことができます。中央の大きな球根がアリウム・ギガンチューム(Allium giganteum) でそれよりやや小さい白色の球根がアリウム・モンブラン(Allium ‘Mont Blanc’)、タランチュラのようなグロテスクな形をしているのがエレムルス・クレオパトラ(Eremurus × isabellinus 'Cleopatra') です。エレムルスは垂直方向の圧力に弱いので植え付け後は誤って踏むことのないように注意しましょう。アリウム・モンブラン(Allium ‘Mont Blanc’) の球根の仮置きの様子です。5球一組のグループを既存のグラスや多年草の間に配置していきます。間隔を整えて360度様々な方向から見て最もバランスのとれた見た目になるように配置します。配置が決まった後球根を植え込んでいきます。穴の深さはエレムルス・クレオパトラ(Eremurus × isabellinus 'Cleopatra') が約15cm、アリウム・ギガンチューム(Allium giganteum) は球根2個分、アリウム・モンブラン(Allium ‘Mont Blanc’) はやく20cmです。若干深めに球根を載せる下土をほぐしてから球根の頂点を上に向けて球根乗せ、上から土をかぶせます。球根の植え付け時期はアリウムが11月となっていますが、関東地方以南の温かい地域では12月に植えても問題はないようです。エレムルスの植え付け時期は2月までとなっていますので来年の庭づくりに向けて球根の植え付けを考えてみてはいかかでしょうか。 今回の植物エレムルス アリウム モンブラン EXPERIMENTAL GARDEN
2018.11.29
コメント(0)

今回は夏にガーデナーが取材をしてきた軽井沢のムーゼの森にあるピクチャレスク・ガーデンを紹介したいと思います。ムーゼの森は軽井沢絵本の森美術館とエルツおもちゃ博物館・軽井沢、ピクチャレスク・ガーデンからなる文化施設で、ホーティカルチャリストのポール・スミザーが植栽デザインを手掛けました。ピクチャレスク・ガーデンは軽井沢に見られる自然からインスピレーションを得て、もともと敷地に自生していた植物を生かしながら植栽計画が作成されました。ピクチャレスク・ガーデンのアプローチには背丈の低いホスタ・フォーチュネアイ(Hosta fortune) やリリオペ・ムスカリ・バリエガータ(Liriope muscari 'Variegata') が前方に植えられておりルドベキア・ゴールドストラム(Rudbeckia fulgida var. sullivantii 'Goldsturm') が中間層、高性のユーパトリウム・アトロパーピュレウム(Eupatorium purpureum ‘Atropurpureum’) とパトリニア・ビロサ(Patrinia villosa) が後方に植えられておりボリュームのある半日陰ボーダーに仕上がっています。 日陰に強いデスチャンプシア・セスピトーサ(Deschampsia cespitosa) も植えられておりグラスやデイジー系の草原を思わせるような植物からホスタなどの日陰の植生へと移り変わっていくような植栽となっています。ピクチャレスク・ガーデンの中は緑が溢れる空間になっています。細く曲がりくねった道の両側にはシダ植物のドライオプテリス・クラシリゾマ(Dryopteris crassirhizoma) やミスカンサス・シネンシス(Miscanthus sinensis) が植えられており所々にユーパトリウム・チネンス(Eupatorium chinense) が見えます。全体的に緑のインパクトが強い植栽構成になっていて、自生している植物を多用しているため、植栽デザインの現場ではあまり馴染みのない植物もあります。しかし、パトリニアなどはユーパトリウムの近似種なので植栽デザインでよく使われる植物のコンビネーションを自生植物の近似種で代用ながらデザインしていったようにも感じられます。ナチュラルな風景を評価するコメントがある一方で、自生植物を使う手法ゆえに雑草ばかり生えているという評価をされることもあるようですが、自生している植物を使ってその土地独特の植栽を作り上げる取り組みはとても面白いもので、デザインの幅を広げていける可能性があるものだと感じます。 EXPERIMENTAL GARDEN
2018.11.26
コメント(0)
全2件 (2件中 1-2件目)
1


